晩年は”サー”の称号でリスペクトされていたジョンギールガッドの映画初主演作品。イギリス映画らしく、ちょっと『007』の匂いもありますが、ショーンコネリーと比べると中性的な優男に見えて、あまりたくましそうな雰囲気でないところが時代を感じさせます。
原作はサマセットモームの『シークレットエージェント』。モーム自身が諜報部員だった経歴から、主役の設定が軍人で小説家というところは説得力がある。ただ、邦題の『間諜最後の日』は、これまたいかにも時代を感じさせますね。
この作品の見どころはなんといってもピーターローレでしょう。ヒッチコック作品では『暗殺者の家』で演じた非情な悪役から、お調子者の殺し屋とかわってますが、役づくりがこの時代にして、この凝り方というのが観ていてわかります。
近年の映画作品と違って複雑な展開はあまりありませんが、充分に楽しめる作品になっています。
間諜最後の日 [DVD]
仕様 | 価格 | 新品 | 中古品 |
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フォーマット | 字幕付き, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | ピーター・ローレ, ジョン・ギールガット, マデリン・キャロル, アルフレッド・ヒッチコック |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 24 分 |
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商品の説明
"諜報活動のための偽装夫婦の間に生まれる愛。 華麗なロマンスに彩られたサスペンスの傑作!"
ヒッチコックは1934年の『暗殺者の家』からサスペンス映画に専念して本領を発揮するようになり、1938年の『バルカン超特急』まで6本の傑作を連打してイギリスにおける黄金時代を築くが、本作はその時期に含まれる1本である。
物語はサマセット・モームの短篇冒険小説集『アシェンデン』の中の同名の小説に基づき、第一次大戦中にドイツのスパイの正体を探るイギリス情報部員の活躍を描く。
主人公(ジョン・ギールガット)の戦死を偽装して別人に仕立てるための葬式が行なわれ、その式場を片付ける係(なぜか片手がない)が棺を取り落として中が空と分かる場面の話術の冴えには冒頭から魅せられる。主人公がスイスのホテルに赴くと予告なしに妻役の美人(マデリン・キャロル)が現われる。この主役二人の微妙な感情のやりとりが物語を深め、また「将軍」と呼ばれる職業スパイ(ピーター・ローレの怪演)や、ヒロインに言い寄る二枚目の悪役(ロバート・ヤング)などの性格設定にはヒッチコック独特のユーモラスな味つけがある。また、スパイの連絡に使われるチョコレート、殺人犯の手掛かりになるボタン、殺しの現場をクローズ・アップする望遠鏡、主人の死を感じ取って鳴く犬などの小物の使い方には後年の円熟期を予告するような巧みさがある。
ヒッチコックの列車好きも既に現われ、軍用列車の中の善悪の対決、その最中に起こる爆撃による転覆がクライマックスを作って物語をしめくくる。
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4933672241272
- 監督 : アルフレッド・ヒッチコック
- メディア形式 : 字幕付き, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 24 分
- 発売日 : 2013/6/21
- 出演 : ジョン・ギールガット, マデリン・キャロル, ピーター・ローレ
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : IVC,Ltd.(VC)(D)
- ASIN : B00C7MDQ14
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 224,841位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 456位外国のスパイ映画
- - 8,362位外国のミステリー・サスペンス映画
- - 22,777位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品は◎。相変わらずのI●Cのパブリックドメイン超低画質のため、著しく興醒めする。ブルーレイ世代のいま、これは無い。
2012年12月7日に日本でレビュー済み
アルフレッド・ヒッチコック監督のイギリス時代の作品。
主演はジョン・ギールグッド。脇を固めるのは前作『 三十九夜 [DVD ]』でもヒロインを務めた
マデリーン・キャロルと、前々作『 暗殺者の家 [DVD ]』で怪演を見せたピーター・ローレ。
スパイ映画であるが、敵役ではなくスパイそのものを主人公においた点と、
スパイとしての苦悩を描いた点においてヒッチコックの中でも異色とも言える作品。
第1次大戦中のスイスを舞台に、手掛かりのない状態から敵方のスパイ探しに奔走する
わけだが、作中にて「オルガン」「鐘」「犬」「工場での機械音」等
"音"による演出が冴えわたり、サスペンスは勿論のこと物語に厚みを持たせている。
見所の多い作品ではあるが、主人公の"スパイとしての苦悩"に感情移入できるか
どうかで、面白さが変わってくる作品と言えるでしょう。
主演はジョン・ギールグッド。脇を固めるのは前作『 三十九夜 [DVD ]』でもヒロインを務めた
マデリーン・キャロルと、前々作『 暗殺者の家 [DVD ]』で怪演を見せたピーター・ローレ。
スパイ映画であるが、敵役ではなくスパイそのものを主人公においた点と、
スパイとしての苦悩を描いた点においてヒッチコックの中でも異色とも言える作品。
第1次大戦中のスイスを舞台に、手掛かりのない状態から敵方のスパイ探しに奔走する
わけだが、作中にて「オルガン」「鐘」「犬」「工場での機械音」等
"音"による演出が冴えわたり、サスペンスは勿論のこと物語に厚みを持たせている。
見所の多い作品ではあるが、主人公の"スパイとしての苦悩"に感情移入できるか
どうかで、面白さが変わってくる作品と言えるでしょう。
2020年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本でも人気の高い原作者サマセット・モームはイギリス情報局秘密情報部の情報工作員として実際に諜報活動をしていた事でも有名です。
そのモームの連作短編集『アシェンデン』から「裏切者」「禿のメキシコ人」の二篇を基にして創られた映画という事で期待して観たのですが。
感想としては、とにかく全体がギクシャクしてます。
スパイ活動とロマンス、シリアスとコメディ、愛国精神と人道主義、全てが上手く融合できないままのゴッタ煮状態で最後までバランバラン。
おかげさまで見終えた後、何をどう受け取っていいものか、一体何が言いたかったのやらわからずに、頭の中が「?」だらけになってしまいました。
ただ、暗殺シーンの犬を使った演出や所々のカット割など「ああ、ヒッチコックだな」とおもわせてくれる部分もあって、星1つという訳にはいかない気になるのがツライところ。内容的には星1つなんだけど。
前作『三十九夜』と同じチャールズ・ベネットの脚本、マデリーン・キャロルのヒロイン、そしてなによりヒッチコックの監督で何故こうなってしまったのか、かなり本気で謎。
モームの他の作品はいくつか読んでますが、『アシェンデン』は未読なので、ホントにこんなお話なのか読まなければ気が済まないとまで思わせてくれたある意味凄い映画です。
そのモームの連作短編集『アシェンデン』から「裏切者」「禿のメキシコ人」の二篇を基にして創られた映画という事で期待して観たのですが。
感想としては、とにかく全体がギクシャクしてます。
スパイ活動とロマンス、シリアスとコメディ、愛国精神と人道主義、全てが上手く融合できないままのゴッタ煮状態で最後までバランバラン。
おかげさまで見終えた後、何をどう受け取っていいものか、一体何が言いたかったのやらわからずに、頭の中が「?」だらけになってしまいました。
ただ、暗殺シーンの犬を使った演出や所々のカット割など「ああ、ヒッチコックだな」とおもわせてくれる部分もあって、星1つという訳にはいかない気になるのがツライところ。内容的には星1つなんだけど。
前作『三十九夜』と同じチャールズ・ベネットの脚本、マデリーン・キャロルのヒロイン、そしてなによりヒッチコックの監督で何故こうなってしまったのか、かなり本気で謎。
モームの他の作品はいくつか読んでますが、『アシェンデン』は未読なので、ホントにこんなお話なのか読まなければ気が済まないとまで思わせてくれたある意味凄い映画です。
2021年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
007の原型のような、ヒッチコック監督によるスパイ映画。冒頭の葬式からはじまるところは、「二度死ぬ」、夫婦を偽装して敵地にのりこむところは「ロシアより愛をこめて」が、そんな話じゃなかったっけ?特にジョン・ギールグッドとコンビを組むピーター・ローレが、「ロシアより~」のペドロ・アルメンドロスを思い出させる。ここでも、ピーター・ローレは怪演というか、その存在感が作品を面白いものにしている。ジョン・ギールグッドは、今までわたしは歳をとってからの姿しか見たことなかったのですが、ここではときにダニエル・クレイグに見えるような(もっと紳士的ですが)カッコよさ。ときにピーター・カッシングの若いころという感じにも見えましたが・・・。ヒロインになるマデリン・キャロルも、おきゃんな感じ(?)の美人でいい(ボンドガール?)。ギールグッドに指令を出す上司が、’M’ならぬ’R'というのも007っぽい。イアン・フレミングの007は、50年代の出版なので、こういう類似点は英国伝統のスパイものということなのかもしれないが、それにしても似ている。最後にコンパートメントスタイルの列車がクライマックとして出てくるし。原題は、SECRET AGENT(秘密諜報員?)。邦題の「間諜最後の日」からは、シリアスな話を想像していたが、この邦題はユーモラスな意味合いになるのですね。敵地のチョコレート工場のシーンなど、後年の「引き裂かれたカーテン」のサスペンスを思い出した。面白かった!!AmazonPrimeの画質は、ぼやっとしたものだが、観られるだけでもありがたい。
2023年3月10日に日本でレビュー済み
ヒロインが任務を怠慢し主人公に従属したりふらふらと男についていったりする男たらし的役割しか与えられていない。別に女性の描かれ方が云々のようなことを言いたいわけではないが、男から見てもヒロインの男性依存的態度がどうも腹立たしく受け入れ難い。こんな馬鹿で無能なヒロインにメロメロになる主人公の男の気も知れないし、こんな無能なヒロインと主人公の男がくっつくことでハッピーエンド風に終わられても興覚めである。上記の女性表象に何か意味があればいいのだが別に何もなさそうだ。ヒッチコックが素晴らしい監督であるとしても、その女性観(「馬鹿で無力で無能で性的魅力だけある女」を称揚するような)はさすがに現代の感覚では受け入れがたい。そもそもスパイ映画に恋愛など要らない。恋愛を執拗に描くスパイ映画に007もあって、それも女性観が凄まじいがそれはただし意図的なものである。対してこの映画は意図せずにこうなっている感があっておぞましい。
2014年8月9日に日本でレビュー済み
ヒッチコックのイギリス時代の作品で1936年製作。
第一次大戦中の英国より、スイスに三名のスパイが送り込まれる。
アシェンデンと名を変えた作家としての顔を持つブロディ、アシェンデンの夫人に成りすます女スパイ・エルサ、将軍という渾名の陽気なメキシコ人。
彼ら3人の使命はホテルに滞在しているドイツ情報部員の行動を阻止することだが、その正体は皆目掴めない。
本部からの指示により敵側から寝返ったという教会のオルガン弾きとの接触を試みるも、一歩遅く彼はドイツ情報部員によって殺されていた。
その手に握りしめられていたボタンを手がかりに、彼らは善良そうな老紳士こそ情報部員の男であると確信し、雪山の断崖から突き落とすことに成功するが、それはまったくの人違いであった。
真犯人は一体誰か?この後は見てのお楽しみと言う事で。
教会に入ったアシェンデンと将軍がオルガンに覆いかぶさった死体と共に奏でられる不気味なオルガンの音色で恐怖を増幅させる手法や、老紳士が断崖から突き落とされる瞬間、アシェンデンが見ている望遠鏡から老紳士が消えるという演出と共に、ホテルで何も知らずに老紳士の帰りを待つ夫人と、殺人の匂いを嗅ぎ取ったかのように異常な行動をする愛犬とのカットバックの使い方が上手い。
しかし、ヒッチコック作品の中では割と地味な作品で、折角見た映画であったがインパクトは薄かった、残念。
第一次大戦中の英国より、スイスに三名のスパイが送り込まれる。
アシェンデンと名を変えた作家としての顔を持つブロディ、アシェンデンの夫人に成りすます女スパイ・エルサ、将軍という渾名の陽気なメキシコ人。
彼ら3人の使命はホテルに滞在しているドイツ情報部員の行動を阻止することだが、その正体は皆目掴めない。
本部からの指示により敵側から寝返ったという教会のオルガン弾きとの接触を試みるも、一歩遅く彼はドイツ情報部員によって殺されていた。
その手に握りしめられていたボタンを手がかりに、彼らは善良そうな老紳士こそ情報部員の男であると確信し、雪山の断崖から突き落とすことに成功するが、それはまったくの人違いであった。
真犯人は一体誰か?この後は見てのお楽しみと言う事で。
教会に入ったアシェンデンと将軍がオルガンに覆いかぶさった死体と共に奏でられる不気味なオルガンの音色で恐怖を増幅させる手法や、老紳士が断崖から突き落とされる瞬間、アシェンデンが見ている望遠鏡から老紳士が消えるという演出と共に、ホテルで何も知らずに老紳士の帰りを待つ夫人と、殺人の匂いを嗅ぎ取ったかのように異常な行動をする愛犬とのカットバックの使い方が上手い。
しかし、ヒッチコック作品の中では割と地味な作品で、折角見た映画であったがインパクトは薄かった、残念。
2017年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原題はズバリ"Secret Agent"で、何とサマセット・モームの短編が原作だそうです。
キャストは、ジョン・ギールグッド、マデリーン・キャロル、ピーター・ローレ、ロバート・ヤング、リリー・パルマー、マイケル・レッドグレイヴほかで豪華です。
このIVC盤はワンコインではありませんが、画質はそれなりです。
キャストは、ジョン・ギールグッド、マデリーン・キャロル、ピーター・ローレ、ロバート・ヤング、リリー・パルマー、マイケル・レッドグレイヴほかで豪華です。
このIVC盤はワンコインではありませんが、画質はそれなりです。