近年、プロレス人気が復活しているとよく聞く。
実際、周囲にも若い女子からオールドファンまでたくさんのプロレス好きがいる。
自分自身はそこまでプロレス好きではないのだが、プロレス好きの人たちから感じる空気というのは、異様な熱を帯びていることが多い。
その熱の正体を知ろうと思えば、実際に生でプロレスを観るしかないのかもしれない。
しかし、この小説を読めば、その熱の片鱗くらいには触れることはできると断言できる。
もしかすると、自分自身がその熱の真っ只中に突っ込んでいってしまうかもしれない。
とにかくものすごい熱量を感じさせる作品だった。
主人公とそのライバルはレスラーだが、この小説には「初めて」プロレスを観戦する人もたくさん出てくる。
プロレス好きの小学生といじめられっ子の友達、父親がレスラーの女子高生、中学校の教師、レスラーの両親・・・・・・。
彼ら彼女らが観戦する「試合」ひとつひとつが、自分もその場にいるような、自分もその試合に関わりがある“何か”であるようなリアルな臨場感をもって迫ってくる。
肉体がぶつかる音が聞こえるような、会場の絶叫に耳を塞ぎたくなるような、見たくないのにどうしてもリングの上に目が釘付けになってしまうような、そんな本当にリアルな臨場感だ。
一方で、プロレスを「ショー」「八百長」「筋書きのあるドラマ」と嫌う人は多い。
「殴り合いを観て何が楽しい?」「どこが面白いのか分からない」と否定する人も多い。
この作品はそういった、人気が回復した今も当然のように言われている様々なことも、真っ正面から描いている。
レスラーの努力も葛藤も、それに関わる人たちの苦悩も喜びも。
知りたくない人にとっては一生知らなくてもいいような裏側も。
プロレスをあらゆる角度からえぐっていくから、逆にレスラーや観客にどんどんと感情移入していってしまう。
その構成も抜群にうまいと思った。
本当の強さってなんなのか? 強い人とはどういう人なのか?
どこまでが本当で、どこからが嘘なのか?
世の中には「分からないから面白い」ということがたくさんある。
その極地にあるのがプロレスというものなのかもしれない。
むちゃくちゃ面白くて熱い青春小説だった。
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ストロング・スタイル 単行本 – 2018/8/9
行成 薫
(著)
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プロレスラーの「どん底からの挑戦」を描いた青春人情小説。
「強さとは何か」父母や友人らの言葉を得て、二人のレスラーが、たどりついた「答え」とは。
『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』の著者
柳澤 健 氏、絶賛の人間ドラマ!
「憎しみも弱さも欲望も嫉妬も、そして虚構も、すべてをさらけ出してなお、プロレスは強い。だからこそ、プロレス小説を書くのは勇気が必要なのだ。この作者は果敢に挑み、白熱した試合と想像を超えるフィニッシュを作りあげた」(柳澤 氏)
父の影響でプロレスファンになった御子柴大河は、少年の頃からの夢を叶え、日本最大のプロレス団体・JPFのトップレスラーへの道を駆け上がる。しかし、プロレス人気は凋落の一途をたどっていて……。
一方、大河の同級生、小林虎太郎は、抜群の運動神経を持ちながら、体が小さいことを理由にイジメを受け、心に傷を抱えていた。その後、「イジメ撲滅」を標榜するインディープロレス団体に入団するが、ある理由から悪役レスラーに転向することに。
天性のスターと、不遇の天才。
境遇は違えども、「強さとは何か」を求め続ける二人。
団体経営に大きな影響力を持つマッチメイカーたちの思惑が交差する中、大河と虎太郎は、マットの上で、答えを見つけることができるのか――。
「強さとは何か」父母や友人らの言葉を得て、二人のレスラーが、たどりついた「答え」とは。
『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』の著者
柳澤 健 氏、絶賛の人間ドラマ!
「憎しみも弱さも欲望も嫉妬も、そして虚構も、すべてをさらけ出してなお、プロレスは強い。だからこそ、プロレス小説を書くのは勇気が必要なのだ。この作者は果敢に挑み、白熱した試合と想像を超えるフィニッシュを作りあげた」(柳澤 氏)
父の影響でプロレスファンになった御子柴大河は、少年の頃からの夢を叶え、日本最大のプロレス団体・JPFのトップレスラーへの道を駆け上がる。しかし、プロレス人気は凋落の一途をたどっていて……。
一方、大河の同級生、小林虎太郎は、抜群の運動神経を持ちながら、体が小さいことを理由にイジメを受け、心に傷を抱えていた。その後、「イジメ撲滅」を標榜するインディープロレス団体に入団するが、ある理由から悪役レスラーに転向することに。
天性のスターと、不遇の天才。
境遇は違えども、「強さとは何か」を求め続ける二人。
団体経営に大きな影響力を持つマッチメイカーたちの思惑が交差する中、大河と虎太郎は、マットの上で、答えを見つけることができるのか――。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2018/8/9
- 寸法13.1 x 2.2 x 18.8 cm
- ISBN-10416390882X
- ISBN-13978-4163908823
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2018/8/9)
- 発売日 : 2018/8/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 416390882X
- ISBN-13 : 978-4163908823
- 寸法 : 13.1 x 2.2 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,122,288位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1979年、宮城県生まれ。東北学院大学教養学部卒業。
2012年、『マチルダ(のち、『名も無き世界のエンドロール』に改題)』で
第25回小説すばる新人賞を受賞。
2013年、『名も無き世界のエンドロール(集英社)』でデビュー。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年8月22日に日本でレビュー済み
好みの問題だろうけど、場面が入り乱れ過ぎてて所々読んでいて面倒になる
しかしそれ以外はプロレスのカタルシスを十分に表現していると感じた
プロレスファンならこの話に共感するしないに関わらず読む価値がある作品
しかしそれ以外はプロレスのカタルシスを十分に表現していると感じた
プロレスファンならこの話に共感するしないに関わらず読む価値がある作品
2018年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他の方のレビューにあるとおり、プロレスのカタルシスに納得です。読んでいて試合の情景が映像として思い描ける内容で、あっという間に読み終わりました。プロレスファンだけでなく、プロレスを観たことないかたにもオススメしたいですね。