私がダレンシャンと出会ったのは、小学5年生でした。今は25歳なので、もう13年前のことになります。
11歳の時に初めて1巻を手に取り、冒頭の「ぼくは昔からずっと、クモが好きで好きでたまらなかった」という一文は今でも鮮明に覚えています。何より、その冒頭でこの本は絶対面白いと幼ながらに確信した記憶があるからです。なぜでしょうか、急に久しぶりに読み返したくなって電子書籍ではありますが、読んでみることにしました。
一応小学校高学年向けの小説でありながら、やはりこの歳になって読んでみても面白いです。小学5年生の時の私には、我ながら素晴らしい本を見つけたものだと感謝せざるを得ません。そもそも、あの時にダレン・シャンに出会ったからこそ、私がそれ以降読書好きになったのだと思います。これほど本で衝撃を受けたのは、ダレン・シャンが初めてでしたので。
1巻を読み返したのをきっかけに、全巻kindleで購入し、読了しました。内容は自分でもびっくりするぐらい13年越しでありながら、キャラクターの細かいセリフなども覚えていて、自分が怖くなりました。私は記憶力が優れた神童ではなかったですし、それ以降に出会ったたくさんの面白い本も覚えてはいますが、ダレンシャンほど鮮明に覚えているものはありませんでした。それくらい、この本は私にとって強烈なものだったことが読み返して分かりました。
あの有名なハリーポッターはダークファンタジーですが、ダレンシャンは言うならばもっと刺激の強いダークファンタジー。シビアで、かなりグロテスクです。過激な流血表現も1巻から出てきます。正直、大衆向けではありませんが、面白さでいえばハリポタに劣らないしなんならそれ以上だと個人的には思っています。
映画化されましたが、正直に言うとアレは大失敗なので、ハリポタのように成功していればかなり大ヒットしたんじゃないか思っています。もう時は既に遅しですが。
とりあえず、騙されたと思ってこの1巻を読んでください。うーん合わないなという人は絶対いると思いますが、反対にうわこれは絶対好きだハマるわという人はいるはずです。漫画版も素晴らしかったですが、やはり1番は原作。翻訳の橋本さんも素晴らしく、ダレンシャンの魅力を最大限に表現されています。翻訳家がこの方で本当に良かった。
とにかくこの作品は、老若男女問わず、刺さる人にはかなりブッ刺さります。それが、ダレンシャンです。私は読み返してまたハマってしまい、漫画版や外伝、クレプスリー伝説まで購入してしまいました。この作品には不思議な魔力があります…。
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