
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
海洋小説 MORGENROOD ー 曙光 【上巻】: 【合本】 Kindle版
現存の海中技術や土木・建築のノウハウを取り入れ、海洋社会の未来を描いた本格SFです。
■ 物語
宇宙世紀、無人探査機『パイシーズ』が、みなみのうお座星域より一つの鉱石を持ち帰る。そこに含まれる希少金属『ニムロディウム』によって宇宙開発技術は飛躍的に向上するが、世界最大のニムロデ鉱山がファルコン・マイニング社の手に落ちたことから、ファーラー一族による一党支配が始まる。マイニング社の横暴に風穴を開けるため、特殊鋼メーカーの雄、アル・マクダエルは海の星アステリアの深海に眠る海底鉱物資源の採掘に挑むが、採鉱システムの完成を前にプロジェクト・リーダーが失踪。
アルは潜水艇パイロットのヴァルター・フォーゲルに助力を求めるが、その過程で、彼が秘かに描いた干拓型海洋都市『リング』の鳥瞰図を覗き見てしまう。これこそ海の星アステリアの未来を変えるアイデアと確信したアルは、ヴァルターをアステリアに連れて行くが、アルの愛娘が彼に一目惚れしたことからアル自身の運命のシナリオも微妙に狂い始める。
ニーチェの名言『これが生だったのか、よし、それならもう一度』をテーマに、海洋科学、建築、鉱業、情報共有ネットワークなど、様々な雑学を織り交ぜてリアルに描く人間ドラマです。
■ 章立て
【第一章】運命と意思【第二章】 採鉱プラットフォーム
【第三章】 海洋情報ネットワーク
各章に登場する技術は、分冊の商品ページでも紹介してます。ビジュアルの参考にどうぞ。
■ 改訂版と分冊について
【上巻】 最終アップデート 2024年3月8日
ペーパーバック向けに【分冊】もリリースしています。
分量的には「分冊」の方が読みやすいかもしれません。
内容はどちらも同じですので、興味のある方は、分冊も試し読みしてみて下さい。
- 言語日本語
- 発売日2017/9/7
- ファイルサイズ2168 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
まとめ買い
シリーズの詳細を見る-
2冊すべて¥ 2,96030pt (1%)
-
2冊すべて¥ 2,96030pt (1%)
このまとめ買いには1-2冊のうち2冊が含まれます。
この本を読んだ購入者はこれも読んでいます
出版社より
鉱業、社会、土木・建築。海のあらゆる可能性を描いたサイエンス・ドラマ。

海底鉱物資源を採掘せよ。世界を変えるミッションが今始まる。
本作は、マンガン団塊やコバルト・リッチ・クラストなど、深海の金鉱と呼ばれる海底鉱物資源と、日本を代表する潜水調査船『しんかい』に着想を得て創作した新感覚の海洋小説です。ウンチクよりも人間ドラマに重点を置き、恋や仕事に役立つ名言の宝庫を意識して執筆しています。
SFが苦手な方も文芸作品として親しんで頂ければ嬉しいです。

Deep sea mining and Ocean Inteligent Network
作中に登場する海底鉱物資源の採鉱システム、及び洋上プラットフォームは、ソロモン海域で実際にテスト操業していたNautilus Minerals社の採鉱システムをモデルにしています。
また第3章で登場する海洋情報ネットワーク構想は、財団法人・日本水路協会の研究資料を参考にしています。
専門用語の多用は避け、通常、片仮名表記される機械類の名前も、漢字で分かりやすく表現しています。
一般的な科学小説が苦手な方も親しんで頂けるような作品に仕上げています。
※ 写真は2017年にリリースされた投資家向けのNautilus Minerals社のパンフレットより

水を治め、国土を拓く ~リングとオランダと堤防
本作の第二のテーマは「土木・建築と国作り」です。
オランダの治水と堤防をモチーフに、主人公が故郷と海の星アステリアにかける想いを綴っています。
本作に登場する干拓型海洋都市『リング』は、清水建設の巨大プロジェクト『マリネーション構想』をモデルにしています。
■ 震災と国作り
本来、第1章の生い立ちエピソードは、もっとコンパクトに済ませる予定だったのですが、草稿を書き始めて間もなく、大震災が起きました。
資料を探す過程で地元の惨状を知り、地元民の苦悩と努力を書かずにいられなくなり、長いエピソードになってしまいました。
しかし、最後まで読んで頂ければ、どこに結実するかが分かると思います。
その頃、私はすでに海外に居て、リアルに体験することはありませんでしたが、少しでもお役に立てば幸いです。
登録情報
- ASIN : B075GLBN3N
- 発売日 : 2017/9/7
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2168 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 1622ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 306,836位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 54位海洋学 (Kindleストア)
- - 1,140位SF・ホラー・ファンタジー (Kindleストア)
- - 6,327位エッセー・随筆 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について

作家・文芸愛好家。古典からサブカルチャーまで幅広く親しむ雑色系。
1998年より、映画・音楽・書籍のレビュー、恋と生き方のエッセイをメインとした文芸サイトを運営。
SFと文芸が融合した、読み応えのある科学小説を手掛けています。
現存の科学技術を取り入れたリアルな描写と人間ドラマに定評があります。
看護学校を卒業後、医療機関に勤務。2002年より東欧在住。
作品が名刺代わりです。
■ アップデート情報
2023/11/24
医療ファンタジー《TOWER》を全面的に修正。前バージョンより読みやすくなっています。
ペーパーバック版の取り扱いを開始。
2024/03/06
海洋小説 《MORGENROOD -曙光》を分冊して、全面的に修正しています。
■ 今後の執筆予定
・ ORIGIN(オリジン)→ ファルコン・マイニング社の前日譚。ネンブロット鉱山と採鉱の自動化をめぐる話。
・ EL (エル)→ ヴァルター・フォーゲルの子孫の彷徨と再建。
■ SFが苦手な方の為の科学小説
一応、『SF』にカテゴライズしていますが、本質的には社会小説であり、恋愛小説であり、文芸ドラマです。
ストーリーの都合上、未来社会に設定せざるを得ないので、SFに分類していますが、私自身はSFとは思ってないですし、どんな作品も、一言でカテゴライズできるほど単純なものではないと考えています。音楽に例えれば、サラ・ブライトマンみたいな感じ。
私はいわゆる「SF」が苦手で、唯一、夢中になって読んだのが、『銀河英雄伝説』『吸血鬼ハンターD』『クラッシャージョウ』でした。SF漫画やSF映画は大好きなのですが、小説になると、武器とか、超能力とか、ウンチクで疲れてしまって、読み進めることができません。カタカナ用語も片っ端から忘れてしまい、覚えるだけで疲れてしまいます。
多分、邦訳の「アメコミのノベライズ」みたいな文体が苦手なのだと思います。
ドストエフスキーやカフカの邦訳はすらすら読めるのですが。
また、漫画や映画はビジュアルとして楽しめるのに、文章になると、途端に醒めた目で見てしまうのは、科学的に考察してしまうからかもしれません。壁をすり抜けるとか、重力に逆らうとか、時間をジャンプするとか、理論的に無理では?と思うと、そこで止まってしまう。SFに限っては、小説を小説として読むことができないのです。
そんな訳で、「科学は好きだけど、あまりに突飛な設定や、嘘っぽい話は苦手」「カタカナ用語やウンチクが続くと、途中で飽きて、投げ出してしまう」「武器や超能力より、人間ドラマが好き」という方を対象に、文芸的な科学小説を書いています。設定=SF、中身=ドストエフスキーみたいなのが私の理想なのです。
そもそも、科学と文芸は別個のものではなく、科学こそロマンチストの領域だと思っています。宇宙の果てに思いを馳せる人だけが本当に天文学者になり、宇宙工学の技術者になる。夢見る力の無い人に科学を極めることはできません。実際、一流の科学者ほどロマンチストですし、非常に詩的な文章をお書きになるものです。「知っているから、科学者になる」わけではないんですね。
私も専業作家ではないので、資料を集めるのも、執筆するのも、隙間時間を見つけての細切れ作業になりますが、フリーであることを活かして、真に創造的な、クオリティの高い作品に仕上げることを心掛けています。
いつの日か、有人火星探査機に乗り込む英雄の顔を見るまで、頑張る所存です。
すでに世界の何所かで生を受けて、今も必死で学んでいる、世界で一番勇気のあるアストロノーツの為に。
■ 好きなSF作品
「マトリックス」「攻殻機動隊(押井守)」「ブレードランナー(オリジナル)」「地球へ…!」
■ 好きな作家
寺山修司、ドストエフスキー、山崎豊子
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
また、本作品は上下巻あわせて銀英伝10巻に匹敵する大作なので、スマホやKindle電子書籍リーダーの狭い画面で読むのはかなり辛い。Kindle for PCの表示オプションで表示幅を最大にするのをお忘れなく。
それでも本作品はそれぞれのエピソードが濃密なので電子書籍で読んでいると全体の流れが別れなくなってしまう。この作品は独裁企業ファルコン・マイニングの巨悪に立ち向かうアルという秀でた企業家、そしてオランダの大堤防の決壊で父を亡くし、海の中に壮大な円環都市を築く夢を抱くヴァルターという深海調査艇パイロット、さらにこの2人を結び付けることになるリズというアルの美しき一人娘の3人の物語だということを念頭に置いておくとよい。
それにしても第一章の読破がまず大変なので、第一章の「ローエングリン」以降を飛ばして第二章に読み進み、ヴァルターという人物の過去をもっと知りたくなった時点で未読部分を読み返すといいかもしれない。
このようなハンデにもかかわらず、本作品は間違いなく第一級の海洋SFだと断言できる。それだけでなく、文芸作品としても他の大作と肩を並べうる作品であり、しかもそれが無名作家の処女作であるとはとても信じられないほどで、いったいどんな経歴の持ち主かと思ってしまう。
本作品で圧巻なのは、なんといっても第一章の深海鉱物採掘プラットフォームと下巻の第四章の深海調査艇のオペレーションシーンだが、いかに取材が綿密だったとしても、ここまでの臨場感を表現できた作品はあまり知らない。
それにもまして夢中にさせてくれたのは、トラウマやいくつもの挫折を抱えてヘタレなヴァルターと、清楚ながら強い意思を持ち出自に重大な秘密を持つリズの2人に降りかかる過酷な運命の物語だろう。そして痴話喧嘩や子育ての苦労話にほっとさせられる。欧州で結婚し息子を育てた作者ならではの親子や男女の心理描写には、きっと多くの読者が共感するのではないだろうか。
スペースオペラを予想させるオープニングだが、実のところ、本作で宇宙空間のシーンはほとんどない。
本作の醍醐味は、悲しい過去を持つ主人公の成長の物語であり、失敗談であり、サクセスストーリーとも言える。日常に沿ったストーリーテリングが読者を、主人公の日々を共に過ごすような現実味を与えてくれる。
物語のベースとなる“正史”も、現代ハリウッド映画さながらの作り込みようだ。
本作は主人公や周囲の人々にフォーカスしている。そのため、専門的になりがちの説明を登場人物たちに語ってもらう形で、自然に頭に入ってくる。
イキイキと描かれる登場人物たちの心、日常、ワーグナーの歌劇をベースとした美しい描写は、いつまでも心に残る逸作だ。