アルバムを通してありきたりな表現を避け、中毒性のある独自の世界観を出してますね。
男の子のほうは結構サグな生い立ちみたいだけど安易にギャングスタ的な表現に逃げないのが好印象。
トラックをざっくり表現すると、中田ヤスタカ的ガラパゴスなエレクトロポップのサウンドを、K-dot,chance the rapper,Fly-loあたりのオルタナ系サウンドの息吹を感じさせるビート感覚で料理したという感じ。なかなか新鮮です。Supercarあたりの邦シューゲイザーの影響も感じられますね。
キラキラしたサウンドの中に日常への憂いが見え隠れする世界観で、キャッチーなフックがありながらも抑制的で醒めています。
ドラッグを吸うがごとき享楽的な気持ちに浸っていると、ふっと現実の黒い部分が耳をよぎる。何度か通しで聴くと、彼らの空気感に飲み込まれていくのを感じられると思います。