クロダ自身は3作目のこのアルバムを『ポップ』と表現した。
一聴して得た感想は「ポップ……?」
確かに恐ろしいほど身に覚えのある女のコ視点の曲や、
ソロワークとしては初に近いデジロックな曲が収録されている。
それらを取り上げてポップと言うのは簡単だけれど。
前作(アルバム)からクロダ楽曲の特徴となりつつある重たい曲たち、
詞も曲もヘヴィーな、他人の己の内面をふかくえぐる歌たちも健在だ。
慟哭とも祈りとも取れるラストナンバー"YOU"の重たさ。
外に呼びかけているようで、実は己の内へと叫んでいるようにも聴こえる。
なぜそこまでしてうたうのか。
そう問いかけずにはいられない。
一言で感想を述べることが難しいアーティスト。
ヒトスジナワでは行かないクロダは、体験してみるのがベストだろう。
もちろんアルバム自体はするっと聴ける出来になってます。
何かひとつは、ひっかかるはず。