最近のゲーム理論、行動経済学の普及にともない、私はその知識を自分の投資決定行動に応用しています。
〈経済学とは何か〉の項において、ライオネル・ロビンズの言葉を紹介しています。
>「孤立した人間」が所得を稼ぐことと余暇の楽しみという2つの目的の間で、どのように希少な時間を用いるのかという問題にこそ、さまざまな経済学的問題の本質があると述べています。
昔から株が趣味の隠居老人はよくいるタイプで、経済を通して人間や人生について哲学したものです。「孤立」はネガティブ・ワードではなく必要条件かもしれません。
行動経済学やゲーム理論の知識を、世の中の事象を分析することに応用すると、ナルホドと納得することがあります。
「現在価値」「直近」に影響を受けやすい人間の習性が、さまざまなバイアスを生み出し、一国民レベルから、政治リーダーおよび国家レベルにおよぶ様は、最近読んだウィル・デュラント/アリエル・デュラント著書「歴史の大局を見渡す」で書かれていた、
>国は私たちの性質をしっかりと受け継ぎ、私たちがやるのと同じ善行、悪行を大々的なスケールでやってみせる。
という記述を思い出します。
20世紀以降の社会科学が、20世紀前半の物理学を模倣した普遍的法則の追求から、実践家や史家が新たな枠組みとして、生物学的アプローチ、特に因果関係よりもメカニズムの解明を発展させてきた過程の途中でしょう。
AI時代の到来が近づき、AIが出来ること(データ主義)と人間が出来ること(哲学)の区分を明らかにしていく過程のような気もします。
終わり近くの〈より広い人間科学〉の項で、著者は、社会科学が自然科学と異なることを認識した上で、歴史的な制度の意義を再認識する重要性を訴えています。
今、先進国で起きている現実は、政治の世界では「グローバル化」「リベラル化」と「保守主義」の相克です。
経済の世界では長期に市場に委ねる新古典主義派と短期で影響力を行使したいケインジアンの相克と思っていましたが、本書を読んで、また新たな眼で経済学を眺められるような印象を持ちました。
個人的な見解ですが、これから経済成長を期待できる国や地域では、ファンダメンタルズ分析が十分通用していると確信しています。
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現代経済学-ゲーム理論・行動経済学・制度論 (中公新書 2501) 新書 – 2018/8/17
瀧澤 弘和
(著)
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二〇世紀半ばから、急速に多様化が進んだ経済学。その見取り図を示すべく、本書はマクロ経済学はもとより、行動経済学やゲーム理論、制度論といった大きな潮流を捉える。そこからは、現代の経済学の問題意識や今後の展望などが見えてくるだろう。
- 本の長さ278ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2018/8/17
- ISBN-104121025016
- ISBN-13978-4121025012
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商品の説明
著者について
瀧澤弘和
中央大学教授。1960年東京都生まれ。1997年東京大学大学院単位取得修了。2010年より現職。専門は制度の経済学、実験経済学、社会科学の哲学。著書に『経済政策論』(共著、慶應義塾大学出版会)、訳書に青木昌彦『比較制度分析に向けて』(共訳)、ジョン・マクミラン『市場を創る』(共訳)、ジョセフ・ヒース『ルールに従う』(いずれもNTT出版)、『ダグラス・ノース 制度原論』(共訳、東洋経済新報社)など。
中央大学教授。1960年東京都生まれ。1997年東京大学大学院単位取得修了。2010年より現職。専門は制度の経済学、実験経済学、社会科学の哲学。著書に『経済政策論』(共著、慶應義塾大学出版会)、訳書に青木昌彦『比較制度分析に向けて』(共訳)、ジョン・マクミラン『市場を創る』(共訳)、ジョセフ・ヒース『ルールに従う』(いずれもNTT出版)、『ダグラス・ノース 制度原論』(共訳、東洋経済新報社)など。
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2018/8/17)
- 発売日 : 2018/8/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 278ページ
- ISBN-10 : 4121025016
- ISBN-13 : 978-4121025012
- Amazon 売れ筋ランキング: - 57,079位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 276位中公新書
- - 7,448位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年3月24日に日本でレビュー済み
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経済学の経緯の概略がわかりやすいです。
2018年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、多様化し複雑化する現代の経済学が有する分野・理論の見取り図を示す解説書であるが、単に理論の内容を紹介するだけに留まらず、各理論が持つ経済学全体における意義や方法論的特徴について重点的に記述している点で特徴的である。著者は、各分野のキーとなる概念・発想や分野相互の連関に焦点を当てることで、市場メカニズムに関する新古典派理論が一応の完成を見た20世紀半ば以降、経済学がその対象と方法を多様化させつつダイナミックに発展してきた過程を描こうとするのである。
こうした経済学全体を俯瞰しようとする著者のメタ的な思考は、経済学の学問としてのありようについて科学哲学的な議論と絡めて考察される最終章において結実する。最終章において著者は、哲学における科学観の変容に言及しつつ、経済学が物理学のような法則的把握を目指す科学であるという見解を退け、経済学がモデルを用いて「メカニズム」の解明に取り組む科学であるという見解を支持する。さらに、経済学を含む社会科学一般が、概念構成を通じて社会そして自己に作用するという自然科学とは異なる特徴を持つことを指摘し、将来的に自然科学的アプローチに留まらないより包括的な「人間科学」へと経済学を位置づけていく必要性を主張するのである。
このように本書では、経済学の理論地図が明快に描かれるとともに、経済学そのものに関する著者独自の見解が提示される。特に後者については、哲学書を読むのが好きな私にとって非常に興味深い内容であった。私はただの素人であるが、一流の経済学者が社会科学一般に関して論じた最終章の内容は、哲学研究者にとっても示唆に富んだ刺激的なものとなっているのではないだろうか。個人的には、著者の見解は、分析哲学的伝統における自然主義の立場と突き合わせることで、より実りのある議論が展開できるのではないかと感じた。今後の経済学と哲学のさらなるコラボレーションに期待したい。
【読書案内】(科学にまつわる哲学的な議論にはじめて関心を持った方へ)
・哲学内部において「科学」という対象がどう論じられるかについては、戸田山『科学哲学の冒険』(NHKブックス)をぜひ読むべきである。モデル概念によって科学を捉え直そうとする議論は、『科学哲学の冒険』の発展編である戸田山『科学的実在論を擁護する』(名古屋大学出版会)で論じられている。
・分析哲学的伝統において、社会科学を含む科学と哲学の連続性を主張する自然主義の立場は、植原『自然主義入門』(勁草書房)に示されている。
こうした経済学全体を俯瞰しようとする著者のメタ的な思考は、経済学の学問としてのありようについて科学哲学的な議論と絡めて考察される最終章において結実する。最終章において著者は、哲学における科学観の変容に言及しつつ、経済学が物理学のような法則的把握を目指す科学であるという見解を退け、経済学がモデルを用いて「メカニズム」の解明に取り組む科学であるという見解を支持する。さらに、経済学を含む社会科学一般が、概念構成を通じて社会そして自己に作用するという自然科学とは異なる特徴を持つことを指摘し、将来的に自然科学的アプローチに留まらないより包括的な「人間科学」へと経済学を位置づけていく必要性を主張するのである。
このように本書では、経済学の理論地図が明快に描かれるとともに、経済学そのものに関する著者独自の見解が提示される。特に後者については、哲学書を読むのが好きな私にとって非常に興味深い内容であった。私はただの素人であるが、一流の経済学者が社会科学一般に関して論じた最終章の内容は、哲学研究者にとっても示唆に富んだ刺激的なものとなっているのではないだろうか。個人的には、著者の見解は、分析哲学的伝統における自然主義の立場と突き合わせることで、より実りのある議論が展開できるのではないかと感じた。今後の経済学と哲学のさらなるコラボレーションに期待したい。
【読書案内】(科学にまつわる哲学的な議論にはじめて関心を持った方へ)
・哲学内部において「科学」という対象がどう論じられるかについては、戸田山『科学哲学の冒険』(NHKブックス)をぜひ読むべきである。モデル概念によって科学を捉え直そうとする議論は、『科学哲学の冒険』の発展編である戸田山『科学的実在論を擁護する』(名古屋大学出版会)で論じられている。
・分析哲学的伝統において、社会科学を含む科学と哲学の連続性を主張する自然主義の立場は、植原『自然主義入門』(勁草書房)に示されている。
2018年9月13日に日本でレビュー済み
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「以前にもまして、その内容をざっくり説明することが難しくなっていると思われる(p.i)」「現在の経済学の多様な進化の様相をできるだけ一般の人にわかりやすい仕方で解説(p.ii)」するとともに「その方法の限界を明らかに(p.iii)」しようとする。対象となるのは「二〇世紀半ば以降の現代経済学」であり、新古典派経済理論(市場メカニズムの理論)、ゲーム理論、マクロ経済学(の展開)、行動経済学と神経経済学、実験アプローチ(実験経済学)、制度の経済学、経済史研究の展開とそれが経済理論に与えたインパクトの順で叙述され、終章で「(経済学の)このような進化がどのようなことを意味しているのか」「経済学がわれわれの社会とどのような関係にあるのか、あるべきなのか」を展望する。
私にとっては、
「非市場的な制度がどのように市場メカニズムを補完し、その機能を支えているのかということに注目する(p.171)」ことから始まった制度の経済学
「これまで抽象的なモデル化に集中して、あまり特定の時間や空間を考慮せず発展してきた経済学(p.ix)」を歴史的事実向き合わせることにつながっていく経済史研究の展開
の2つがとりわけ興味深かった。
ただ、本書の最大の魅力は、さまざまな経済学相互の位置づけと関連に関する説明の鮮やかさである。今まで少しずつ知っていた経済学に関する知識が、ジグゾーパズルのピースをはめ込むように、経済学史の流れの中に置かれていくところが快感と言ってよいほどだった。
その背景には、「(経済学のたどってきた)流れを飛ばして、最先端の研究の中身をいきなり話しても、それが持つ重要な意義が正確には理解されない(p.29)」という、著者の大学での教育経験があるようだ。まず森を見て、それから木を見よということか。
ただ、その一方で、経済学の諸分野について全く知らない人(例えば高校生)が本書を読んでも、その面白さは分からないだろうし、そもそも理解できないのではないかという気がする。とすれば、森を見ることと木を見ることの往復が必要ということかもしれない。
私にとっては、
「非市場的な制度がどのように市場メカニズムを補完し、その機能を支えているのかということに注目する(p.171)」ことから始まった制度の経済学
「これまで抽象的なモデル化に集中して、あまり特定の時間や空間を考慮せず発展してきた経済学(p.ix)」を歴史的事実向き合わせることにつながっていく経済史研究の展開
の2つがとりわけ興味深かった。
ただ、本書の最大の魅力は、さまざまな経済学相互の位置づけと関連に関する説明の鮮やかさである。今まで少しずつ知っていた経済学に関する知識が、ジグゾーパズルのピースをはめ込むように、経済学史の流れの中に置かれていくところが快感と言ってよいほどだった。
その背景には、「(経済学のたどってきた)流れを飛ばして、最先端の研究の中身をいきなり話しても、それが持つ重要な意義が正確には理解されない(p.29)」という、著者の大学での教育経験があるようだ。まず森を見て、それから木を見よということか。
ただ、その一方で、経済学の諸分野について全く知らない人(例えば高校生)が本書を読んでも、その面白さは分からないだろうし、そもそも理解できないのではないかという気がする。とすれば、森を見ることと木を見ることの往復が必要ということかもしれない。
2019年2月13日に日本でレビュー済み
「現代経済学」と題す本書は、まさに「新しい経済学の見取り図」と言える一冊です。
新古典派経済学を中心とした経済学の発展と多様化の歴史、広がりを俯瞰することができます。
特によいと思ったのが、スウェーデン銀行賞(ノーベル経済学賞)の受賞者の変遷を通じて経済学の進歩、発展を解説していて、各分野の原典を深めたいと思ったときの、目次的な使い方ができる構成、内容になっていると思います。
副題にあるゲーム理論、行動経済学、制度論などの各分野の論点については、その第一人者と業績、さわりの紹介に留まるので、本書でその概要を掴むというところまではいかないかと思われます。
知的好奇心を刺激されます!
改めて、経済学を学ぼうとされる方、これから経済学を学ぼうとされる方にとっては、大変有用な一冊となるのではないでしょうか。
新古典派経済学を中心とした経済学の発展と多様化の歴史、広がりを俯瞰することができます。
特によいと思ったのが、スウェーデン銀行賞(ノーベル経済学賞)の受賞者の変遷を通じて経済学の進歩、発展を解説していて、各分野の原典を深めたいと思ったときの、目次的な使い方ができる構成、内容になっていると思います。
副題にあるゲーム理論、行動経済学、制度論などの各分野の論点については、その第一人者と業績、さわりの紹介に留まるので、本書でその概要を掴むというところまではいかないかと思われます。
知的好奇心を刺激されます!
改めて、経済学を学ぼうとされる方、これから経済学を学ぼうとされる方にとっては、大変有用な一冊となるのではないでしょうか。
2018年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
経済学の現代までの流れを概観的に理解しやすい内容となっている。
数式の展開などの部分もわかりやすく説明されている。複雑化している現在の経済学について、もう少し突っ込んだ展開がほしかった。
数式の展開などの部分もわかりやすく説明されている。複雑化している現在の経済学について、もう少し突っ込んだ展開がほしかった。
2019年5月1日に日本でレビュー済み
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構成の良さや科学哲学まで踏み込んだ内容については、他のレビューがすでに詳しい。端的には、経済学の全体像を語りながら、様々な分野の問題意識を高めてくれる良著である。
例えば、プリンシパルエージェント理論を基に発展してきたコーポレートガバナンスは誤っているかもしれない…という件が紹介されている。ようやく国のバックアップを得て進めようとする改革は基本的に応援しつつも、自分の頭で考えて評価することが重要だ。
例えば、プリンシパルエージェント理論を基に発展してきたコーポレートガバナンスは誤っているかもしれない…という件が紹介されている。ようやく国のバックアップを得て進めようとする改革は基本的に応援しつつも、自分の頭で考えて評価することが重要だ。
2018年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年一番良かったかも。行動経済学とか実験の話はいろいろ使い道がありそうだし、市場の均衡の話も丁寧で使い勝手が良さそうな本