イギリスの美術についてまとまっている本がそもそもあまりない印象でこちらを購入しました。(文化というくくりならよく見る気がしますが)
書いてあるのは主に絵画で、建築・工芸についてはさわる程度といったイメージです。
絵画、とくに肖像画について知りたかったためとても役に立ちました。
人物名索引付き
参考書籍も前置いて書いてくださっています。

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イギリス美術 (岩波新書 新赤版 555) 新書 – 1998/4/20
高橋 裕子
(著)
漱石が『草枕』で紹介している川面をただようミレイの《オフィーリア》のなまなましさに強烈な印象をおぼえた読者も多いだろう.イギリス美術は大陸の伝統に縛られず独特な展開をとげたが,近年再評価の気運が高く,大規模な展覧会も開かれている.肖像画・風景画・風俗画などの傑作から建築・工芸まで,イギリス美術の魅力をあますところなくお伝えする.
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1998/4/20
- ISBN-104004305551
- ISBN-13978-4004305552
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1998/4/20)
- 発売日 : 1998/4/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4004305551
- ISBN-13 : 978-4004305552
- Amazon 売れ筋ランキング: - 198,895位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 678位ヨーロッパ史
- - 979位岩波新書
- - 1,482位アート・建築・デザイン作品集
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このタイトルを見て、どんなのがあったっけ?という好奇心から購入
ヨーロッパの美術史というとどうしても
イタリア、ルネッサンスに偏りがちな認識でしたが、いざページを巡ってみると案の定
ほぼ「未知との遭遇」と相なりましたw
しかも冒頭の話は「アレ」だし
それこそケルトの時代から始めてもよかったのでは
ヨーロッパの美術史というとどうしても
イタリア、ルネッサンスに偏りがちな認識でしたが、いざページを巡ってみると案の定
ほぼ「未知との遭遇」と相なりましたw
しかも冒頭の話は「アレ」だし
それこそケルトの時代から始めてもよかったのでは
2022年7月3日に日本でレビュー済み
本書は1998年に発行されている。したがってバンクシーは取り上げられていない。
最初にカラーで10枚の絵が取り上げられている。グウェン・ジョンの「室内」やサザランドの「黒い風景」などである。
本文中では、「雨、蒸気、速度―グレイト・ウェスタン鉄道」(ターナー)、「オフィーリア」(ジョン・エヴァレット・ミレイ)、「リンドウ・マン」、「リンディスファーンの福音書」、「バイユー・タペストリー」、「無垢の歌 扉絵」(ウィリアム・ブレイク)などが取り上げられている。代表的な博物館や美術館(大英博物館、ヴィクトリア&アルバート美術館、ウォレス・コレクション、大英図書館など)についても言及がある。
関連出版物のリストが有用。「世界美術大全集」(小学館)、「週刊グレート・アーティスト」(同朋舎)などである。
歴史、民族(ケルトなど)、宗教、美術の関係がうまく説明されており、参考になった。1998年時点なら5つ星を付けただろうが、2022年では4つ星。
最初にカラーで10枚の絵が取り上げられている。グウェン・ジョンの「室内」やサザランドの「黒い風景」などである。
本文中では、「雨、蒸気、速度―グレイト・ウェスタン鉄道」(ターナー)、「オフィーリア」(ジョン・エヴァレット・ミレイ)、「リンドウ・マン」、「リンディスファーンの福音書」、「バイユー・タペストリー」、「無垢の歌 扉絵」(ウィリアム・ブレイク)などが取り上げられている。代表的な博物館や美術館(大英博物館、ヴィクトリア&アルバート美術館、ウォレス・コレクション、大英図書館など)についても言及がある。
関連出版物のリストが有用。「世界美術大全集」(小学館)、「週刊グレート・アーティスト」(同朋舎)などである。
歴史、民族(ケルトなど)、宗教、美術の関係がうまく説明されており、参考になった。1998年時点なら5つ星を付けただろうが、2022年では4つ星。
2013年3月9日に日本でレビュー済み
本書は「はじめに」で日本とイギリス美術の関係の深いことを夏目漱石を通して解説した上、I, II章では美術館を紹介しながらイギリス美術の歴史を概説、III〜VI章で絵画のジャンル別の解説、VII章は19世紀のイギリス絵画、VIII章でイギリスの造形活動を解説することを紹介します(下記目次参照)。
レビュー者は昔、National Portrait Galleryに作品を見にいったことがありますが、その肖像となった人の歴史などの背景がわからず、画家の名前にわかるものについて「○○の作品か・・」程度でしか見ることができず、「猫に小判」状態でした。本書の肖像画ではその肖像画の対象となった人、画家、技術などを解説する内容になっていて、「この本があったらもう少し楽しめたのに」です。VIII章の工芸分野はレビュー者の関心分野であり、知識を新たにすることができました。
イギリスの美術館へ訪れることを計画する方にもお奨めしたい本です。
<< 目次 >>
はじめに
I 知られざるイギリス美術
II 宗教改革とその波紋
III 人間への飽くなき関心 肖像画
IV 日常性の中の物語 風俗画
V 「時は絵のごとくに」 歴史・物語画
VI 「緑なす快き国イギリスに」 風景画
VII 音楽をめざす絵画 世紀末のイギリス美術
VIII 生活のための芸術
あとがき
図版一覧
レビュー者は昔、National Portrait Galleryに作品を見にいったことがありますが、その肖像となった人の歴史などの背景がわからず、画家の名前にわかるものについて「○○の作品か・・」程度でしか見ることができず、「猫に小判」状態でした。本書の肖像画ではその肖像画の対象となった人、画家、技術などを解説する内容になっていて、「この本があったらもう少し楽しめたのに」です。VIII章の工芸分野はレビュー者の関心分野であり、知識を新たにすることができました。
イギリスの美術館へ訪れることを計画する方にもお奨めしたい本です。
<< 目次 >>
はじめに
I 知られざるイギリス美術
II 宗教改革とその波紋
III 人間への飽くなき関心 肖像画
IV 日常性の中の物語 風俗画
V 「時は絵のごとくに」 歴史・物語画
VI 「緑なす快き国イギリスに」 風景画
VII 音楽をめざす絵画 世紀末のイギリス美術
VIII 生活のための芸術
あとがき
図版一覧
2018年9月30日に日本でレビュー済み
イギリスの美術は、イタリアやフランスやドイツやオランダなどヨーロッパ大陸諸国のものと比べて、これといった印象がない。知っている画家としてすぐに頭に浮かぶのは、ターナーとビアズリーくらいしかいない。そのイギリス美術について、特に絵画を対象に、11世紀から20世紀までのそれぞれの時代における特色とが書いてある。ほとんど知らなかったことが、モノクロによる作品例とともにたいへん理解しやすく説明されている。読みやすい文章ですぐに読めました。
2022年5月23日に日本でレビュー済み
★3.4/2022年56冊目/5月8冊目/『イギリス美術』(岩波書店/岩波新書)/高橋 裕子/P.256/1998年/740円+税 #読了 #読了2022
イギリスのみの美術論を読んだことがなかったで、勉強になった。私が読む前に知っていたイギリス人芸術家は、ターナー、ダミアンハースト、バンクシーくらい。イギリス絵画と日本絵画の圧倒的な違いを見て、19世紀にジャポニズムブームが起きたのも納得。イギリス絵画は、写実主義表現の追及のみで面白みに欠けるし、宗教的制約が多くて、純粋に楽しめない(正面から描いていいのは神のみ、というのは初めて知った)。一方で、ランシアの「老羊飼いの喪主」は、ホロリとくるものがあったが。テートモダンには死ぬまでに行ってみたい。
イギリスのみの美術論を読んだことがなかったで、勉強になった。私が読む前に知っていたイギリス人芸術家は、ターナー、ダミアンハースト、バンクシーくらい。イギリス絵画と日本絵画の圧倒的な違いを見て、19世紀にジャポニズムブームが起きたのも納得。イギリス絵画は、写実主義表現の追及のみで面白みに欠けるし、宗教的制約が多くて、純粋に楽しめない(正面から描いていいのは神のみ、というのは初めて知った)。一方で、ランシアの「老羊飼いの喪主」は、ホロリとくるものがあったが。テートモダンには死ぬまでに行ってみたい。
2015年2月21日に日本でレビュー済み
「イギリス美術」というと、現代アートを牽引したダミアン・ハーストやダグラス・ゴードン等は別として、最もオーソドックスな「西洋美術史」の中では若干影が薄いように思えるのだが、どうであろうか。
現に、私が嘗て学生だった頃、西洋美術全体を扱った講義ではイギリス美術は殆ど素通りに近かったように記憶している。
ミレイやロセッティに代表されるようなラファエル前派、或いは後世に多大なる影響を与えたターナーやコンスタブル等、数多くの巨匠が存在するにも拘らず…である。
そこで、改めてイギリス美術に焦点を当て、その魅力と特色とを徹底的に考察したのが本書であり、日頃からイギリス美術に対する「不当な扱い」に不満を抱いているイギリス美術愛好家の方達にとってはこの上なく嬉しい一冊である。
さて、こうした著作は、とかく著名な画家の伝記や作品紹介に終始しがちであるが、本書はジャンル別に拘り抜いているのが興味深い。
「肖像画」「風俗画」「歴史・物語絵」「風景画」がその対象であり、即ち「絵画」と言われるものはほぼ完璧に網羅しているのだ。
また、冒頭では大英博物館やテイト・ギャラリーの収蔵品を具体的に取り上げながらイギリスの歴史的背景や宗教改革について言及し、更には、イギリスで発達したゴシック様式「扇型ヴォールト」に着目したりしながら、イギリスの周辺環境、他国からの影響と独自性等をお浚いしてくれるので、非常に解り易く構成されていた。
そして本論であるが、イギリスの代表的な画家を網羅しているのは言う迄もなく、当時イギリスで活躍した外国人画家(例えばホルバインやヴァン・ダイク)をも取り上げている点は特筆に価すると思う。
何故なら、イギリス人画家にのみ固執してしまうと、こうした外国人巨匠達は排除されてしまう為、当時のイギリス美術界を偏った方向からしか見定められなくなるからだ。
本書は、敢えて国内外を問わずにイギリスを舞台に活躍した画家達を取り上げる事に依ってイギリス美術を総覧する事に成功しており、緻密な配慮が行き届いているように思えた。
尚、本書は「イギリス美術」と銘打ってはいるものの、その大半は絵画に捧げられる。
依って、例えば独特の趣があるイギリス庭園、ウェッジ・ウッドに代表されるような工芸品、或いはウィリアム・モリスを中心としたアーツ・アンド・クラフツ運動については最終の第七〜八章に凝縮されてしまっている。
また、折角ピーター・ラビットを以って幕を開けているのに、本題の中では呼応しておらず、ヴィクトリア朝時代の妖精画等についても言及がないのはやや残念かもしれない。
然しながら、これだけの薄い新書でイギリス美術の基本的知識を全て抑えているという所は見事であり、入門書としては十分過ぎる程の役割を果たしているのではなかろうか。
イギリス美術の愛好家の方は勿論の事、「イギリス美術って大した事ないのでは…?」等と誤解している方にこそ読んで頂きたい。
産業ばかりが注目されるイギリスに於いて、かくも個性的で豊かな芸術が育まれていたのだという事を実感出来る一冊であり、本書を切っ掛けにイギリス美術に関心を抱く方が増えるに違いない。
現に、私が嘗て学生だった頃、西洋美術全体を扱った講義ではイギリス美術は殆ど素通りに近かったように記憶している。
ミレイやロセッティに代表されるようなラファエル前派、或いは後世に多大なる影響を与えたターナーやコンスタブル等、数多くの巨匠が存在するにも拘らず…である。
そこで、改めてイギリス美術に焦点を当て、その魅力と特色とを徹底的に考察したのが本書であり、日頃からイギリス美術に対する「不当な扱い」に不満を抱いているイギリス美術愛好家の方達にとってはこの上なく嬉しい一冊である。
さて、こうした著作は、とかく著名な画家の伝記や作品紹介に終始しがちであるが、本書はジャンル別に拘り抜いているのが興味深い。
「肖像画」「風俗画」「歴史・物語絵」「風景画」がその対象であり、即ち「絵画」と言われるものはほぼ完璧に網羅しているのだ。
また、冒頭では大英博物館やテイト・ギャラリーの収蔵品を具体的に取り上げながらイギリスの歴史的背景や宗教改革について言及し、更には、イギリスで発達したゴシック様式「扇型ヴォールト」に着目したりしながら、イギリスの周辺環境、他国からの影響と独自性等をお浚いしてくれるので、非常に解り易く構成されていた。
そして本論であるが、イギリスの代表的な画家を網羅しているのは言う迄もなく、当時イギリスで活躍した外国人画家(例えばホルバインやヴァン・ダイク)をも取り上げている点は特筆に価すると思う。
何故なら、イギリス人画家にのみ固執してしまうと、こうした外国人巨匠達は排除されてしまう為、当時のイギリス美術界を偏った方向からしか見定められなくなるからだ。
本書は、敢えて国内外を問わずにイギリスを舞台に活躍した画家達を取り上げる事に依ってイギリス美術を総覧する事に成功しており、緻密な配慮が行き届いているように思えた。
尚、本書は「イギリス美術」と銘打ってはいるものの、その大半は絵画に捧げられる。
依って、例えば独特の趣があるイギリス庭園、ウェッジ・ウッドに代表されるような工芸品、或いはウィリアム・モリスを中心としたアーツ・アンド・クラフツ運動については最終の第七〜八章に凝縮されてしまっている。
また、折角ピーター・ラビットを以って幕を開けているのに、本題の中では呼応しておらず、ヴィクトリア朝時代の妖精画等についても言及がないのはやや残念かもしれない。
然しながら、これだけの薄い新書でイギリス美術の基本的知識を全て抑えているという所は見事であり、入門書としては十分過ぎる程の役割を果たしているのではなかろうか。
イギリス美術の愛好家の方は勿論の事、「イギリス美術って大した事ないのでは…?」等と誤解している方にこそ読んで頂きたい。
産業ばかりが注目されるイギリスに於いて、かくも個性的で豊かな芸術が育まれていたのだという事を実感出来る一冊であり、本書を切っ掛けにイギリス美術に関心を抱く方が増えるに違いない。
2013年12月9日に日本でレビュー済み
イギリス美術とあるが、16世紀以降の、しかも絵画についての話題が中心。
中世、あるいは絵画以外の分野は、申し訳程度しか触れられていない。
絵画については、イギリス人だけでなく、ヴァン・ダイクなど、イギリスで活躍した画家もカバーしている。
一般的には、ターナー、コンスタブル、ラファエロ前派程度しか知られていないイギリスの画家について、
コンパクトに、これだけ外観できるのは、貴重な機会と言えるかもしれない。
中世、あるいは絵画以外の分野は、申し訳程度しか触れられていない。
絵画については、イギリス人だけでなく、ヴァン・ダイクなど、イギリスで活躍した画家もカバーしている。
一般的には、ターナー、コンスタブル、ラファエロ前派程度しか知られていないイギリスの画家について、
コンパクトに、これだけ外観できるのは、貴重な機会と言えるかもしれない。