右傾化を要約するとタイトル↑のような内容になると、池上さんがハフィントンポストで言っていました。(日本でいう右傾化とは違いますので、気をつけなければなりません。)右傾化の背景には、移民や難民の受け入れ問題が根底にあるということです。基本、移民や難民は受け入れます。しかし、許容範囲を超えて国の負担が重くなりすぎてくると、受け入れ側も厳しい対応を取る必要にせまられます。それが排外主義的にとられることもあり、右傾化というニュアンスで使われています。
この本では、その辺りを踏まえつつ、事実をゆがめて伝える偏った報道のやり方を批判し、健全な懐疑心をもつように勧めてくれます。また、右傾化という観念が古くなりつつあり、この言葉だけではとらえきれない現象についても語ってくれています。例えば、前評判の高かったルペン候補を抑えてマクロン候補が支持を集め、結果大統領になり、所属の党の議席も大幅に躍進しました。彼は右でも左でもありません。右でも左でもなく、市民の声を拾い上げてくれる政治家をフランス国民が求めていることの表れでした。既成の政治に欠けていることへの反発がマクロン候補の得票につながり、右傾化を押しとどめたということらしいです。ただし、投票率1969年以来最低の74.56%、有権者の34%がルペンもマクロンも選んでいませんが。ちなみに、海外からは、日本はかなり右寄りに見えるそうです。難民受け入れは年に20数名ほど。それが良いとか悪いとかは問うべきことではないですが、ちょっとトランプ大統領に聞いてみたいですね。
この本ではアメリカ、イギリス、フランスを扱っています。バラエティに富んだ内容の図入り解説と写真入りルポになっているので、「そうだったのか!」と、膝を叩きながら読めます。個人的にツボにはまったのは、フランスのド・ゴール大統領が、かたくなにイギリスがEEC(ECの前身)に加盟するのを拒んだ話です。結局ド・ゴール大統領が亡くなるまでイギリスは加盟できませんでした。これは現在まで続く両国の仲の悪さを象徴しています。ルペン候補が大統領になれなかったのは、〝イギリスといっしょに仲良くEU離脱〟はフランス側からは「そもそもありえない!」ことなのかなと思いました。EUに残ってその存在感を示すことがフランスのプライドなのかもしれません。離脱という道もあったのですが。とにかく、マクロン候補も演説で「ド・ゴール将軍同様、右でも左でもない路線でフランス社会をまとめる」と、かなり敬愛しています。空港の名称にもなっている偉大な人物です。
右傾化を複眼的に見られるようにとの配慮から、自分の頭で考えるためのヒントがたくさん散りばめてあるので、疑問に思ったことを調べながら読むと、次々と疑問がわいてくるでしょう。
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なぜ、世界は“右傾化"するのか? (ポプラ新書 い 4-4) 新書 – 2017/6/8
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単純ではない世界の"右傾化"とは?
日本も世界から右傾化と見られている?
先が読めない時代をニュースのプロはどう見るか――。
イギリスのEU離脱やトランプ政権の混乱が続く中、仏大統領選挙では極右政党の代表が選ばれなかった。
世界に「昔はよかった」という流れが生まれている一方で、くい止めようとする力も働いている。
「右傾化」をキーワードに世界を読み解く。
【目次】
序章 ニュースのプロは何を見ているか
第1章 トランプのアメリカはどうなる?
第2章 分断される世界で生きる人々
第3章 一国主義はここから始まった
第4章 移民たちの格差
第5章 "右傾化"に揺れるヨーロッパとこれからの世界
第6章 世界の今後をうらなうフランス大統領選
「極右」とは何か/ニュースの現場が時代遅れ! ?/トランプに対話を求めたイスラム教徒/マクロンが勝ち残った理由/政治の知ろうとでも生活者のプロを議会へ/
【プロフィール】
池上彰(いけがみ・あきら)
1950年、長野県生まれ。慶応義塾大学卒業後、NHKに記者として入局。事件、事故、災害、消費者問題、教育問題等を取材。1994年から2005年まで「週刊こどもニュース」に出演。2005年から独立。2012年から16年まで東京工業大学教授。現在は名城大学教授。海外を飛び回って取材・執筆を続けている。著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『おとなの教養』(NHK出版新書)、など多数。増田ユリヤとの共著に『世界史で読み解く現代ニュース』、『世界史で読み解く現代ニュース<宗教編>』、『徹底解説! アメリカ』(ポプラ新書)などがある。
増田ユリヤ(ますだ・ゆりや)
1964年、神奈川県生まれ。國學院大學卒業。27年にわたり、高校で世界史・現代社会を教えながら、NHKラジオ・テレビのコメンテーターを務めた。日本テレビ「世界一受けたい授業」に歴史や地理の先生として出演のほか、現在コメンテーターとしてテレビ朝日系列「グッド! モーニング」などで活躍。日本と世界のさまざまな問題の現場を幅広く取材・執筆している。著書に『新しい「教育格差」』(講談社現代新書)、『移民社会フランスで生きる子どもたち』(岩波書店)、『揺れる移民大国フランス』(ポプラ新書)などがある。池上彰とテレビ朝日「ワイド! スクランブル」のニュース解説コーナーを担当している。
日本も世界から右傾化と見られている?
先が読めない時代をニュースのプロはどう見るか――。
イギリスのEU離脱やトランプ政権の混乱が続く中、仏大統領選挙では極右政党の代表が選ばれなかった。
世界に「昔はよかった」という流れが生まれている一方で、くい止めようとする力も働いている。
「右傾化」をキーワードに世界を読み解く。
【目次】
序章 ニュースのプロは何を見ているか
第1章 トランプのアメリカはどうなる?
第2章 分断される世界で生きる人々
第3章 一国主義はここから始まった
第4章 移民たちの格差
第5章 "右傾化"に揺れるヨーロッパとこれからの世界
第6章 世界の今後をうらなうフランス大統領選
「極右」とは何か/ニュースの現場が時代遅れ! ?/トランプに対話を求めたイスラム教徒/マクロンが勝ち残った理由/政治の知ろうとでも生活者のプロを議会へ/
【プロフィール】
池上彰(いけがみ・あきら)
1950年、長野県生まれ。慶応義塾大学卒業後、NHKに記者として入局。事件、事故、災害、消費者問題、教育問題等を取材。1994年から2005年まで「週刊こどもニュース」に出演。2005年から独立。2012年から16年まで東京工業大学教授。現在は名城大学教授。海外を飛び回って取材・執筆を続けている。著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『おとなの教養』(NHK出版新書)、など多数。増田ユリヤとの共著に『世界史で読み解く現代ニュース』、『世界史で読み解く現代ニュース<宗教編>』、『徹底解説! アメリカ』(ポプラ新書)などがある。
増田ユリヤ(ますだ・ゆりや)
1964年、神奈川県生まれ。國學院大學卒業。27年にわたり、高校で世界史・現代社会を教えながら、NHKラジオ・テレビのコメンテーターを務めた。日本テレビ「世界一受けたい授業」に歴史や地理の先生として出演のほか、現在コメンテーターとしてテレビ朝日系列「グッド! モーニング」などで活躍。日本と世界のさまざまな問題の現場を幅広く取材・執筆している。著書に『新しい「教育格差」』(講談社現代新書)、『移民社会フランスで生きる子どもたち』(岩波書店)、『揺れる移民大国フランス』(ポプラ新書)などがある。池上彰とテレビ朝日「ワイド! スクランブル」のニュース解説コーナーを担当している。
- 本の長さ300ページ
- 言語日本語
- 出版社ポプラ社
- 発売日2017/6/8
- 寸法10.9 x 1.4 x 17.4 cm
- ISBN-104591153401
- ISBN-13978-4591153406
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登録情報
- 出版社 : ポプラ社 (2017/6/8)
- 発売日 : 2017/6/8
- 言語 : 日本語
- 新書 : 300ページ
- ISBN-10 : 4591153401
- ISBN-13 : 978-4591153406
- 寸法 : 10.9 x 1.4 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 315,376位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ジャーナリスト。1950年、長野県松本市生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。1994年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーに。今さら聞けないニュースの本質をズバリ解説。テレビでも大活躍中(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 池上彰の知らないと恥をかく世界の大問題37 イラスト図解版 (ISBN-13: 978-4047318229 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年5月21日に日本でレビュー済み
この本で言う右傾化って、移民や外交もいいけど自分の国を何とかしてくれ、って願望な気がします。
そりゃ、そうなるだろう…
イギリスがなぜbrexitか…と、ドイツにちゅうちゅう吸われたせいかと思ったら、それもそうだけど、もともと生活保護に対する手当が厚くてGDPの2.0%オーバーですと? これ断トツの数値です。ちなみに日本は0.5%未満とか…その中には、差別するつもりは無いけど適切な単語として…特亜が相当入っているので、もう生活保護ボロボロなレベル。世間で生活保護叩かれてますけど、いや、支給しましょうよ…
話がそれた。それゆえ、イギリスを目指す難民がぞろぞろ。イギリスに入れなくって、第二次世界大戦のナチスドイツ張りにカレーに集結してまして、フランスもかなり葛藤してます…昨今ではフランスは黄色いベストでそれ以前に格差が激しい事が露呈してそれどこじゃぁって話だけど。
また逸れた。で、イギリスは、元々大英帝国で移民の歴史はあるにしても、自分の経済圏外からガンガン人が入ってきて、自分たちの福祉や生活インフラが難民に占拠されれば…そりゃ嫌だよねぇ…
アメリカのトランプさんは言わずもがなで、オバマ大統領以前が外ばかり向いて国民の大多数を無視してるのではないかという所をうまくついた感じ。いやまぁそれも事実ですが…
ただし。ジャーナリストだよなぁ…右翼左翼について、ちょっと丸めすぎだなぁ。
書いてはいるんだが、右、で煽る場合、ちょっと定義がねぇ…自由主義 vs 平等主義、保守 vs 革新が正しいんだが…いやこの本のスパンだと、自由主義も革新だった時代が…
ナチスドイツもファシスト党も左翼だからね…ちなみに旧日本は右翼です…
自分の国ファーストが右傾化としているけど、自分の国ファーストで最初に出てくるのがアメリカに続いてナチスドイツでファシスト党なんで、ねぇ…
そりゃ、そうなるだろう…
イギリスがなぜbrexitか…と、ドイツにちゅうちゅう吸われたせいかと思ったら、それもそうだけど、もともと生活保護に対する手当が厚くてGDPの2.0%オーバーですと? これ断トツの数値です。ちなみに日本は0.5%未満とか…その中には、差別するつもりは無いけど適切な単語として…特亜が相当入っているので、もう生活保護ボロボロなレベル。世間で生活保護叩かれてますけど、いや、支給しましょうよ…
話がそれた。それゆえ、イギリスを目指す難民がぞろぞろ。イギリスに入れなくって、第二次世界大戦のナチスドイツ張りにカレーに集結してまして、フランスもかなり葛藤してます…昨今ではフランスは黄色いベストでそれ以前に格差が激しい事が露呈してそれどこじゃぁって話だけど。
また逸れた。で、イギリスは、元々大英帝国で移民の歴史はあるにしても、自分の経済圏外からガンガン人が入ってきて、自分たちの福祉や生活インフラが難民に占拠されれば…そりゃ嫌だよねぇ…
アメリカのトランプさんは言わずもがなで、オバマ大統領以前が外ばかり向いて国民の大多数を無視してるのではないかという所をうまくついた感じ。いやまぁそれも事実ですが…
ただし。ジャーナリストだよなぁ…右翼左翼について、ちょっと丸めすぎだなぁ。
書いてはいるんだが、右、で煽る場合、ちょっと定義がねぇ…自由主義 vs 平等主義、保守 vs 革新が正しいんだが…いやこの本のスパンだと、自由主義も革新だった時代が…
ナチスドイツもファシスト党も左翼だからね…ちなみに旧日本は右翼です…
自分の国ファーストが右傾化としているけど、自分の国ファーストで最初に出てくるのがアメリカに続いてナチスドイツでファシスト党なんで、ねぇ…
2018年2月27日に日本でレビュー済み
なんの中身もないクズ本。アメリカとEUについて、ステレオタイプで表面的な、どこのマスメディアでも言ってるようなことをつらつらと書いてあるだけ。
本のタイトルについて、なんの考察もなく詐欺と言っても良いかと思います。
時間の無駄なのである程度物事を考えたい人にはオススメしませんね。
何というか思想が感じられない。
本のタイトルについて、なんの考察もなく詐欺と言っても良いかと思います。
時間の無駄なのである程度物事を考えたい人にはオススメしませんね。
何というか思想が感じられない。