私は高校では日本史しか学んでこなかったのですが、出口さんの他の著作を拝見してやはり人類史は学ぶ必要があると感じ購入しました。
本書は人類の誕生からBC一年までを対象としており非常に読みやすく、また精巧に作られています。(夥しい力の参考文献からもわかると思いますが)
自分が衝撃を受けた点をいくつか抜粋して載せたいと思います。
○20万年前に誕生した現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンスはグレードジャーニーによって世界中に散乱していった。
私たちは普段人間を白人、黒人、黄色人種といった区別をしているのですが実は祖先は同じだそうです。グレードジャーニーによって世界中に移動して、その土地の紫外線量、気候風土に対応して見た目の違いが生まれたに過ぎないと。その視点から考えてみると人種差別と言うのはなんと愚かしいものなのでしょうね。
○BC500年ごろ、ユーラシア大陸の気候が温暖になり、鉄器が広く行き渡って農業の生産性が飛躍的に向上し、人類史上最大の黄金期が現れた。
この頃私たちがよく知っている古代ギリシャの哲学者ソクラテスやプラトン、インドの仏陀、中国の孔子など(まだまだ沢山います)の優れた思想家たちが同時期に誕生したそうです。
○ヘレニズムと呼ばれる東西文化の交流はアレクサンドロス大王が世界帝国を築く前にアケネメス朝ペルシャによってもたらされていた。
ギリシャとペルシャやインドなどの東西文化の交流、融合は優れたグランドデザイナーによってつくられたアケネメス朝がもたらしたものだそうです。またたしかにギリシャは哲学や美術は素晴らしいものを持っていましたが、ペルシャはそれに負けず劣らずの(それ以上に)優れた文化、当時の先進国だったそうです。アレクサンドロス大王もペルシャにずっと憧れていたとか。たしかにギリシャ側から見たら自分達の国を上げるためにペルシャを必要以上にこき下ろす必要がありますから歴史書にもぼろくそに書いていたのでしょう。
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「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史 単行本(ソフトカバー) – 2016/1/18
出口 治明
(著)
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「教養の達人」のライフワーク、ついに登場!
文明の誕生から現代まで、人類5000年の歴史を一気読み。
複雑な歴史の流れが手に取るようにわかる、「教養の達人」渾身の名講義!
<本書の目次より>
まえがき
前史 人類が文字を発明するまで
<第1部 第一千年紀―第二千年紀>
1章 文字の誕生と最初の文明 (BC3000―BC2001)
2章 チャリオットによる軍事革命 (BC2000―BC1501)
3章 黄河文明の登場とBC1200年のカタストロフ (BC1500―1001)
<第2部 第三千年紀>
1章 世界帝国の時代 (BC1000―BC1)
2章 知の爆発の時代 (BC1000―BC1)
<第3部 第四千年紀>
1章 漢とローマ帝国から拓跋帝国とフランク王国へ (AD元年―500)
2章 一神教革命の成就 (501―700)
3章 ムハンマドなくしてシャルルマーニュなし (701―800)
4章 イスラムの大翻訳運動とヴァイキングの活躍 (801―900)
5章 唐宋革命とイスラム帝国の分裂 (901―1000)
<第4部 第五千年紀前半>
1章 ユーラシアの温暖化と商業の隆盛 (1001―1100)
2章 中世の春 (1101―1200)
3章 パクス・モンゴリア (1201―1300)
4章 寒冷化とペストの時代 (1301―1400)
(以下は「II近世・近現代編」の目次)
<第4部 第五千年紀前半>
5章 クアトロチェント(1401―1500)
<第5部 第五千年紀後半>
1章 アジアの四大帝国と宗教改革、そして新大陸の時代(1501―1600)
2章 アジアの四大帝国が極大化、ヨーロッパにはルイ14世が君臨(1601―1700)
3章 産業革命とフランス革命の世紀(1701―1800)
4章 ヨーロッパが初めて世界の覇権を握る(1801―1900)
5章 二つの世界大戦(1901―1945)
6章 冷戦の時代(1945―2000)
終章 どしゃ降りの雨で始まった第六千年紀
文明の誕生から現代まで、人類5000年の歴史を一気読み。
複雑な歴史の流れが手に取るようにわかる、「教養の達人」渾身の名講義!
<本書の目次より>
まえがき
前史 人類が文字を発明するまで
<第1部 第一千年紀―第二千年紀>
1章 文字の誕生と最初の文明 (BC3000―BC2001)
2章 チャリオットによる軍事革命 (BC2000―BC1501)
3章 黄河文明の登場とBC1200年のカタストロフ (BC1500―1001)
<第2部 第三千年紀>
1章 世界帝国の時代 (BC1000―BC1)
2章 知の爆発の時代 (BC1000―BC1)
<第3部 第四千年紀>
1章 漢とローマ帝国から拓跋帝国とフランク王国へ (AD元年―500)
2章 一神教革命の成就 (501―700)
3章 ムハンマドなくしてシャルルマーニュなし (701―800)
4章 イスラムの大翻訳運動とヴァイキングの活躍 (801―900)
5章 唐宋革命とイスラム帝国の分裂 (901―1000)
<第4部 第五千年紀前半>
1章 ユーラシアの温暖化と商業の隆盛 (1001―1100)
2章 中世の春 (1101―1200)
3章 パクス・モンゴリア (1201―1300)
4章 寒冷化とペストの時代 (1301―1400)
(以下は「II近世・近現代編」の目次)
<第4部 第五千年紀前半>
5章 クアトロチェント(1401―1500)
<第5部 第五千年紀後半>
1章 アジアの四大帝国と宗教改革、そして新大陸の時代(1501―1600)
2章 アジアの四大帝国が極大化、ヨーロッパにはルイ14世が君臨(1601―1700)
3章 産業革命とフランス革命の世紀(1701―1800)
4章 ヨーロッパが初めて世界の覇権を握る(1801―1900)
5章 二つの世界大戦(1901―1945)
6章 冷戦の時代(1945―2000)
終章 どしゃ降りの雨で始まった第六千年紀
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2016/1/18
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- ISBN-104103364726
- ISBN-13978-4103364726
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2016/1/18)
- 発売日 : 2016/1/18
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 384ページ
- ISBN-10 : 4103364726
- ISBN-13 : 978-4103364726
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年8月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんにちは、古舘健です。
小学生の頃「学習漫画 世界の伝記(集英社)」を読むのが好きでした。
世界を変えた人たちが、どんな子ども時代を過ごしたのか、どんな価値観と、どのように戦ったかを知るのが面白かったからです。しかし、学年が上がるにつれて、歴史の授業が退屈だと感じるようになりました。テストに向けた年号や人物の暗記に飽き飽きしてしまったからです。それからずっと歴史を敬遠していました。
社会人になると、海外のニュースや仕事を通して歴史に触れる機会が増えました。歴史をもう一度勉強したいと思い、本書を手に取りました。
本書は、20万年の人類史から5000年の歴史がまとめられた作品です(全世界史Ⅰ・Ⅱ)。
BC (before Christ) 3000年からAD (ラテン語Anno Domini、英語in the year our Lord) 1400年までが本書のⅠ古代・中世編です。
「あぁ、自分って何も知らなかったんだ」と愕然としました。同時に知らないことばかりでワクワクしました。以下の部分で新しい視点を得ることが出来ました。
「あれほど広い国で実際に政治を行う際に必要なのは法律ですから。しかし、法律で人民を支配するといわれても、ありがたみも何もない。そこで儒家が建前になります。『修身・斉家・治国・平天下』などと言えば格好がつくじゃありませんか。(中略)
こうして中国思想界は、本音は法家、建前は儒家、知識人は道家、という棲み分けが完成しました。(P94)」
日本の道徳に影響を与えた中国古典の儒家が建前だったことにビックリしました。いい教えだと思っていたら、建前だったのですね。妙に納得できます。たとえば、日本実業界の父、渋沢栄一氏は著書、 現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書) で「利潤と道徳を調和させる」という経営者の道を示しています。渋沢氏の「利潤と道徳」も「本音と建前」を考えると、納得できます。建前という見方が面白かったです。
世界の歴史をみると、宗教や権力の支配によって、たくさんの人が抑圧されたり、殺されたりしました。過去の人たちと比べるとわたしたちは自由で、たくさんの権利をもっています。命がけで戦った人たちがいました。その中でルネサンスの原動力が死の恐怖だったという見方に驚きました。
「ルネサンス盛期に多くの芸術家のパトロンとなったフィレンツェのメディチ家の当主、ロッレンツォは多くの詩を残していますがそのなかに次のようなフレーズがあります。
『明日死ぬかもしれないなら、今日はお酒を飲もう。恋をしよう。愛し合おう』
ペストが人間につきつけた死への恐怖心が、逆に人間愛を積極的に捉えるルネサンスの思想に繋がっていったのです。(P360-361)」
中世にキリスト教により破壊、停滞した古代ローマやギリシアの文化や芸術はアラビア語に翻訳されイスラムの世界に逃げました。そして、ルネサンスのときにヨーロッパに帰ってきました。その原動力が『明日死ぬかもしれないなら、今日はお酒を飲もう。恋をしよう。愛し合おう』という見方は新鮮でした。
本書は、参考文献が1000冊を超えています(姉妹本、 「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史 に記載)。「スゴイ!」の一言に尽きます。1つだけ文句を言えば、図や絵がもっと欲しかったです。馴染みのないたくさんの歴史上の人物や地名が出てきて迷子になってしまいました。
教養として歴史を勉強し直したい方、ニュースの裏にある歴史的な事実を知りたい方にオススメの一冊です。Ⅱ近世・近代編も読んだらレビューしますね。
以下はメモのために抜粋します。
------------------------------------------------
P37
「また、ギリシア神話のトロイア戦争を描いたホメロスの『イリーアス』には、エチオピアのメムノン王がトロイアの加勢にやってきたと書かれていますが、このメムノン王は、中王国の最盛期をつくった実在の君主、マメンエムハト三世がモデルになっているようです。」
P102-103
「バラモン教には十二の神様がいます。ギリシアのオリンポスにも十二の神様がいました。インドもギリシアも、同じインド・ヨーロッパ語族だからです。この十二という数は、一年が十二ヶ月あるから神様も十二人いるだろうということで、もともとはエジプトに由来する考え方です。奈良の新薬師寺にも国宝十二神将がありますが、すべてつながっているのです。(中略)
こうして、都市から追い出されたバラモン教はヒンドゥー教となって、逆に都市の仏教を包囲します。仏教はあせり始めます。(中略)そこで大改革を始めます。
(中略)仏教はブッタの教えを忠実に守る上座部と革新的な大衆部に分かれましたが、(中略)知恵を説く般若系、宇宙と人間の一体を説く華厳系、西方極楽浄土を説く浄土系、理想主義的な平等を説く法華系などです。」
P142
「カリフは、アブー・アクバル、ウマルと続いた後、第三代を名門ウマイヤ家のウスマーンとムハンマドの娘婿アリーが、選挙で争いました。その結果、ウスマーンが勝って第三代カリフになったのですが、彼はクルアーンをつくった後に暗殺されてしまいます。その後を継いでアリーが第四代カリフになります。」
P145
「シーア派というのは、『党派、ファン、セクト』という意味です。もともとはアリーに続くハサン、フセインの一族を支持する党派を『シーア・アリー』(アリーの党派)と呼んだことから始まります。(中略)
このシーア派に対して、カリフに従った多数派をスンナ派と呼びます。スンナとは、慣行(従来通り行うこと)という意味です。」
P248
「一〇世紀頃からイタリア半島では、地中海交易が盛んになります。アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネツィアという海の共和国が栄えて、大きな力を持つようになります。
イタリアの海洋都市国家が元気になったのは、イスラム勢力の力が弱まり、(中略)アンダルスの後ウマイヤ朝、エジプトのファーティマ朝、バグダードのアッバース朝と、三人のカリフが並び立つようになり弱体化した。」
P254-255
「十字軍は、この後一二七〇年までの約一七〇年の間に、第七次(数え方によっては八次)まで派遣されます。まともに勝利できたのは第一回のみで、あとは第五回を除いてすべてと言ってよいほど負け戦でした。(中略)
イスラム世界は、異教徒に寛容でした。それだけにパレスチナ地区での十字軍の虐殺振りは、彼らの理解を越えていました。(中略)また、ケガをした手足は切断するしか能のないフランク人に対して、イスラムの医師が医学のレベルのあまりの低さに驚愕したというエピソードなども残されています。(中略)
二十世紀最後の年(二〇〇〇)に、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世は初めて十字軍の過ちを認め、公式に謝罪しました。
嫉妬深い神を奉じるセム的一神教にとって、異教は絶対悪となりやすく、それに対していくら残虐な行為を行っても、すべては赦されるという錯覚が生まれやすいのです。」
P309-310
「モンゴルの人々は、一人の人間が面倒を見ることができる部下はせいぜい一〇人ぐらいが限界であると認識していました。したがって、一人が一〇人の面倒を徹底的に見る。一〇の部下を持った隊長一〇人をもひとつ上のランクの人間が見る。そうやって順繰りに、十人隊長、百人隊長、千人隊長と、ピラミッド型に軍隊を構成していきます。」
P332-333
「それまでの中国では、科挙は栄進出世の道でした。(中略)
ところが大元ウルスは、それを止めてしまった。外国語ができないと、もう出世もできない。(中略)朱子学は一二世紀後半、南宋に登場した朱熹によって大成されました。自己と社会、自己と宇宙を『理』という人間の本性と結びつけた朱熹は、儒教を理論的に初めて体系化しました。(中略)歴史の見方や考え方にイデオロギーを持ち込みました。
(中略)この発想で、クビライの政策を見ると、どうなるでしょうか。銀が循環して好景気が続き、庶民の生活も自由で豊かになっているのですが、朱子学の視点に立つと外国の商人が鞘をぬき、(中略)貴重なものが流出しているようにしか見えない。しかも内閣には外国人が入り、中国人のポストが少なくなってしまった。(中略)ほんとうの『よき中国』を取り戻さなくては、と考えるようになるのです。」
P348
「紅巾賊の中に、朱元璋(しゅげんしょう)という貧農民生まれの男がいました。彼は劉基(りゅうき)という軍師を得て頭角を現します。韓山童の遺児、韓林児を殺すと、方針転換をして白蓮教を弾圧し、資料を拡大して南京で自立しました。朱元璋は、海軍を握っていた張士誠と戦い、これを破りました。こうして一三六八年、明が生まれたのです。劉基は軍師としての能力が傑出していたので、彼をモデルにして諸葛孔明が活躍する『三国志演義』が明の時代に書かれています。」(中略)
朱元璋の周りにいる人たちは、朱子学の徒です。異民族はけしからんというイデオロギーに凝り固まっています」
P354-355
「この教皇のアヴィニョン捕囚は、一三七七年まで約七〇年間続きます。その間に選ばれた教皇は、(中略)全員フランス人でした。
(中略)フィリップ四世は、テンプル騎士団の存在理由はもはやないと考えました。(中略)彼は一三〇七年の一〇月一三日の金曜日にテンプル騎士団の幹部を一斉に逮捕すると、のちに全員を死刑にし、その全財産を没収しました。この事件の後、フィリップ四世と三人の嫡子がすべて死去し、カペー朝が絶えたことから、一三日の金曜日が不吉な日と目されるようになりました。」
P370
「ウィクリフというオクスフォード大学の有名な神学者も、(中略)ウィクリフはシスマを招いたローマ教会に幻滅していました。そこで、聖書を英訳しました。そしてその序文に、次のような言葉を書き記しました。
『この聖書は人民の、人民による、人民のための統治に資するものである』
リンカーンがゲティスバーグの演説で使って有名になったこの言葉は、元ウィクリフの創作でした。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
小学生の頃「学習漫画 世界の伝記(集英社)」を読むのが好きでした。
世界を変えた人たちが、どんな子ども時代を過ごしたのか、どんな価値観と、どのように戦ったかを知るのが面白かったからです。しかし、学年が上がるにつれて、歴史の授業が退屈だと感じるようになりました。テストに向けた年号や人物の暗記に飽き飽きしてしまったからです。それからずっと歴史を敬遠していました。
社会人になると、海外のニュースや仕事を通して歴史に触れる機会が増えました。歴史をもう一度勉強したいと思い、本書を手に取りました。
本書は、20万年の人類史から5000年の歴史がまとめられた作品です(全世界史Ⅰ・Ⅱ)。
BC (before Christ) 3000年からAD (ラテン語Anno Domini、英語in the year our Lord) 1400年までが本書のⅠ古代・中世編です。
「あぁ、自分って何も知らなかったんだ」と愕然としました。同時に知らないことばかりでワクワクしました。以下の部分で新しい視点を得ることが出来ました。
「あれほど広い国で実際に政治を行う際に必要なのは法律ですから。しかし、法律で人民を支配するといわれても、ありがたみも何もない。そこで儒家が建前になります。『修身・斉家・治国・平天下』などと言えば格好がつくじゃありませんか。(中略)
こうして中国思想界は、本音は法家、建前は儒家、知識人は道家、という棲み分けが完成しました。(P94)」
日本の道徳に影響を与えた中国古典の儒家が建前だったことにビックリしました。いい教えだと思っていたら、建前だったのですね。妙に納得できます。たとえば、日本実業界の父、渋沢栄一氏は著書、 現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書) で「利潤と道徳を調和させる」という経営者の道を示しています。渋沢氏の「利潤と道徳」も「本音と建前」を考えると、納得できます。建前という見方が面白かったです。
世界の歴史をみると、宗教や権力の支配によって、たくさんの人が抑圧されたり、殺されたりしました。過去の人たちと比べるとわたしたちは自由で、たくさんの権利をもっています。命がけで戦った人たちがいました。その中でルネサンスの原動力が死の恐怖だったという見方に驚きました。
「ルネサンス盛期に多くの芸術家のパトロンとなったフィレンツェのメディチ家の当主、ロッレンツォは多くの詩を残していますがそのなかに次のようなフレーズがあります。
『明日死ぬかもしれないなら、今日はお酒を飲もう。恋をしよう。愛し合おう』
ペストが人間につきつけた死への恐怖心が、逆に人間愛を積極的に捉えるルネサンスの思想に繋がっていったのです。(P360-361)」
中世にキリスト教により破壊、停滞した古代ローマやギリシアの文化や芸術はアラビア語に翻訳されイスラムの世界に逃げました。そして、ルネサンスのときにヨーロッパに帰ってきました。その原動力が『明日死ぬかもしれないなら、今日はお酒を飲もう。恋をしよう。愛し合おう』という見方は新鮮でした。
本書は、参考文献が1000冊を超えています(姉妹本、 「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史 に記載)。「スゴイ!」の一言に尽きます。1つだけ文句を言えば、図や絵がもっと欲しかったです。馴染みのないたくさんの歴史上の人物や地名が出てきて迷子になってしまいました。
教養として歴史を勉強し直したい方、ニュースの裏にある歴史的な事実を知りたい方にオススメの一冊です。Ⅱ近世・近代編も読んだらレビューしますね。
以下はメモのために抜粋します。
------------------------------------------------
P37
「また、ギリシア神話のトロイア戦争を描いたホメロスの『イリーアス』には、エチオピアのメムノン王がトロイアの加勢にやってきたと書かれていますが、このメムノン王は、中王国の最盛期をつくった実在の君主、マメンエムハト三世がモデルになっているようです。」
P102-103
「バラモン教には十二の神様がいます。ギリシアのオリンポスにも十二の神様がいました。インドもギリシアも、同じインド・ヨーロッパ語族だからです。この十二という数は、一年が十二ヶ月あるから神様も十二人いるだろうということで、もともとはエジプトに由来する考え方です。奈良の新薬師寺にも国宝十二神将がありますが、すべてつながっているのです。(中略)
こうして、都市から追い出されたバラモン教はヒンドゥー教となって、逆に都市の仏教を包囲します。仏教はあせり始めます。(中略)そこで大改革を始めます。
(中略)仏教はブッタの教えを忠実に守る上座部と革新的な大衆部に分かれましたが、(中略)知恵を説く般若系、宇宙と人間の一体を説く華厳系、西方極楽浄土を説く浄土系、理想主義的な平等を説く法華系などです。」
P142
「カリフは、アブー・アクバル、ウマルと続いた後、第三代を名門ウマイヤ家のウスマーンとムハンマドの娘婿アリーが、選挙で争いました。その結果、ウスマーンが勝って第三代カリフになったのですが、彼はクルアーンをつくった後に暗殺されてしまいます。その後を継いでアリーが第四代カリフになります。」
P145
「シーア派というのは、『党派、ファン、セクト』という意味です。もともとはアリーに続くハサン、フセインの一族を支持する党派を『シーア・アリー』(アリーの党派)と呼んだことから始まります。(中略)
このシーア派に対して、カリフに従った多数派をスンナ派と呼びます。スンナとは、慣行(従来通り行うこと)という意味です。」
P248
「一〇世紀頃からイタリア半島では、地中海交易が盛んになります。アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネツィアという海の共和国が栄えて、大きな力を持つようになります。
イタリアの海洋都市国家が元気になったのは、イスラム勢力の力が弱まり、(中略)アンダルスの後ウマイヤ朝、エジプトのファーティマ朝、バグダードのアッバース朝と、三人のカリフが並び立つようになり弱体化した。」
P254-255
「十字軍は、この後一二七〇年までの約一七〇年の間に、第七次(数え方によっては八次)まで派遣されます。まともに勝利できたのは第一回のみで、あとは第五回を除いてすべてと言ってよいほど負け戦でした。(中略)
イスラム世界は、異教徒に寛容でした。それだけにパレスチナ地区での十字軍の虐殺振りは、彼らの理解を越えていました。(中略)また、ケガをした手足は切断するしか能のないフランク人に対して、イスラムの医師が医学のレベルのあまりの低さに驚愕したというエピソードなども残されています。(中略)
二十世紀最後の年(二〇〇〇)に、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世は初めて十字軍の過ちを認め、公式に謝罪しました。
嫉妬深い神を奉じるセム的一神教にとって、異教は絶対悪となりやすく、それに対していくら残虐な行為を行っても、すべては赦されるという錯覚が生まれやすいのです。」
P309-310
「モンゴルの人々は、一人の人間が面倒を見ることができる部下はせいぜい一〇人ぐらいが限界であると認識していました。したがって、一人が一〇人の面倒を徹底的に見る。一〇の部下を持った隊長一〇人をもひとつ上のランクの人間が見る。そうやって順繰りに、十人隊長、百人隊長、千人隊長と、ピラミッド型に軍隊を構成していきます。」
P332-333
「それまでの中国では、科挙は栄進出世の道でした。(中略)
ところが大元ウルスは、それを止めてしまった。外国語ができないと、もう出世もできない。(中略)朱子学は一二世紀後半、南宋に登場した朱熹によって大成されました。自己と社会、自己と宇宙を『理』という人間の本性と結びつけた朱熹は、儒教を理論的に初めて体系化しました。(中略)歴史の見方や考え方にイデオロギーを持ち込みました。
(中略)この発想で、クビライの政策を見ると、どうなるでしょうか。銀が循環して好景気が続き、庶民の生活も自由で豊かになっているのですが、朱子学の視点に立つと外国の商人が鞘をぬき、(中略)貴重なものが流出しているようにしか見えない。しかも内閣には外国人が入り、中国人のポストが少なくなってしまった。(中略)ほんとうの『よき中国』を取り戻さなくては、と考えるようになるのです。」
P348
「紅巾賊の中に、朱元璋(しゅげんしょう)という貧農民生まれの男がいました。彼は劉基(りゅうき)という軍師を得て頭角を現します。韓山童の遺児、韓林児を殺すと、方針転換をして白蓮教を弾圧し、資料を拡大して南京で自立しました。朱元璋は、海軍を握っていた張士誠と戦い、これを破りました。こうして一三六八年、明が生まれたのです。劉基は軍師としての能力が傑出していたので、彼をモデルにして諸葛孔明が活躍する『三国志演義』が明の時代に書かれています。」(中略)
朱元璋の周りにいる人たちは、朱子学の徒です。異民族はけしからんというイデオロギーに凝り固まっています」
P354-355
「この教皇のアヴィニョン捕囚は、一三七七年まで約七〇年間続きます。その間に選ばれた教皇は、(中略)全員フランス人でした。
(中略)フィリップ四世は、テンプル騎士団の存在理由はもはやないと考えました。(中略)彼は一三〇七年の一〇月一三日の金曜日にテンプル騎士団の幹部を一斉に逮捕すると、のちに全員を死刑にし、その全財産を没収しました。この事件の後、フィリップ四世と三人の嫡子がすべて死去し、カペー朝が絶えたことから、一三日の金曜日が不吉な日と目されるようになりました。」
P370
「ウィクリフというオクスフォード大学の有名な神学者も、(中略)ウィクリフはシスマを招いたローマ教会に幻滅していました。そこで、聖書を英訳しました。そしてその序文に、次のような言葉を書き記しました。
『この聖書は人民の、人民による、人民のための統治に資するものである』
リンカーンがゲティスバーグの演説で使って有名になったこの言葉は、元ウィクリフの創作でした。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
2019年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の知識が至らなくて、わからない名前が多く出てきました。ざっと一度読んだので、もう一度わからない所を調べながら、読み直したいと思います。
2017年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
教養人として聞こえる著者が、最も本領を発揮出来る世界史
の通史に挑んだ新書です。
一年に一冊づつの刊行で、完結までには、あと五年掛かると
言うのですから、かなりのスケールとなりそうです。
この第一巻では、紀元前の3000年間が扱われます。
のっけから、生命史、人類史、地球史、文字の誕生、等々の
最新の知見が駆使され、読者を惹き付けて行きます。
歴史記述に入ってからは、四大文明を中心として、同時代的
に並行して語ります。
各文明を行ったり来たりするのが、読む上での興味の持続に
繋がっています。
歴史が進むにつれて、四大文明を離れて、ユーラシアを中心
に据えた栄枯盛衰が展開されて行きます。
折々に各地の宗教、神話、思想を律儀に挟み込んでいること
が特徴でもあります。
同時代並行の行ったり来たりは、最後まで続きます。
西洋中心史観を廃した、骨太なユーラシア中心史観を味わえ
ます。
老子よりも荘子にスポットが当たっていることも、荘子派を
自認する下名には、嬉しい処でした。
巻末の参考文献も眺め甲斐があります。
塩野七生全著作、杉山正明全著作という言いっぷりには感心
しました。
ジャレイド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』、ユヴァル・
ノア・ハラリ『サピエンス全史』、ウィリアム・H・マクニ
ール『世界史』等々、コンペティターを盛り込む素直さにも
驚かされました。
の通史に挑んだ新書です。
一年に一冊づつの刊行で、完結までには、あと五年掛かると
言うのですから、かなりのスケールとなりそうです。
この第一巻では、紀元前の3000年間が扱われます。
のっけから、生命史、人類史、地球史、文字の誕生、等々の
最新の知見が駆使され、読者を惹き付けて行きます。
歴史記述に入ってからは、四大文明を中心として、同時代的
に並行して語ります。
各文明を行ったり来たりするのが、読む上での興味の持続に
繋がっています。
歴史が進むにつれて、四大文明を離れて、ユーラシアを中心
に据えた栄枯盛衰が展開されて行きます。
折々に各地の宗教、神話、思想を律儀に挟み込んでいること
が特徴でもあります。
同時代並行の行ったり来たりは、最後まで続きます。
西洋中心史観を廃した、骨太なユーラシア中心史観を味わえ
ます。
老子よりも荘子にスポットが当たっていることも、荘子派を
自認する下名には、嬉しい処でした。
巻末の参考文献も眺め甲斐があります。
塩野七生全著作、杉山正明全著作という言いっぷりには感心
しました。
ジャレイド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』、ユヴァル・
ノア・ハラリ『サピエンス全史』、ウィリアム・H・マクニ
ール『世界史』等々、コンペティターを盛り込む素直さにも
驚かされました。
2018年11月7日に日本でレビュー済み
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出口治明「全世界史講義Ⅰ」を読みました。
大変な労作・力作です。
著者は、ライフネット生命保険会社の創業者であり、立命館アジア太平洋大学学長です。
この本を書かれたバックボーンは、1万冊に及ぶ読書量と世界の1200の各都市を訪れた経験でしょう。
私の日本歴史の基本書は、石森章太郎「マンガ日本の歴史 全55巻」です。
手頃な世界史の基本書を探していたのですが、この「全世界史講義 Ⅰ・Ⅱ」は、それに相当するようです。
歴史年表としては、何と言っても松岡正剛「情報の歴史」があります。
縦横の歴史を詳細に横断的に描いていて、込み入った歴史本を読むときには、いつも隣に並べて参照しています。
ただ、そこは優れているとは言え年表であり、単なる歴史的史実の羅列で、参照には役立っても、読み物としては面白くありません。
歴史とは、歴史を描く立場の者が、膨大な歴史的史実の中から特定の史実を種々選択し、他の史実との関係性を見つけ、キーワードで結びつけ、影響・波及効果を考察し、物語として成立させ、自分の意見を歴史観として主張するものだと考えます。
この本は、文字資料が残っている紀元前5000年頃から世界史を説き始め、この巻では西暦1400年頃までを描いています。
私の世界史の知識は半世紀前の高校生時代からフリーズしています。
一読すると、世界史の研究は随分と進んでいて、自分の知識常識が古くなってズレていることを痛感します。
モンゴル帝国の繁栄によって初めて世界史と呼べる歴史が始まっています。
モンゴル帝国の興隆、繁栄、拡大により交通、農業、建築、文化、技術、宗教、法律、政治体制が東西に及んで交が盛んになります。、
それまでは地域史であり、地中海、インド、中東、中国がそれぞれの地域で文明を築いていました。
宗教的には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教、儒教の変遷がかいつまんで理解できます。
一読すると、歴史は各地域の支配勢力の間の絶え間ない勢力争い、戦争、内乱です。
モンゴル世界帝国、ローマ帝国、秦隋唐明の中国帝国、イスラム帝国など強大な帝国が支配統治している期間のみ、大きな戦争は起きていません。、
各帝国の栄枯盛衰を見るとタジタジとなり、ため息が出ます。
大変な労作・力作です。
著者は、ライフネット生命保険会社の創業者であり、立命館アジア太平洋大学学長です。
この本を書かれたバックボーンは、1万冊に及ぶ読書量と世界の1200の各都市を訪れた経験でしょう。
私の日本歴史の基本書は、石森章太郎「マンガ日本の歴史 全55巻」です。
手頃な世界史の基本書を探していたのですが、この「全世界史講義 Ⅰ・Ⅱ」は、それに相当するようです。
歴史年表としては、何と言っても松岡正剛「情報の歴史」があります。
縦横の歴史を詳細に横断的に描いていて、込み入った歴史本を読むときには、いつも隣に並べて参照しています。
ただ、そこは優れているとは言え年表であり、単なる歴史的史実の羅列で、参照には役立っても、読み物としては面白くありません。
歴史とは、歴史を描く立場の者が、膨大な歴史的史実の中から特定の史実を種々選択し、他の史実との関係性を見つけ、キーワードで結びつけ、影響・波及効果を考察し、物語として成立させ、自分の意見を歴史観として主張するものだと考えます。
この本は、文字資料が残っている紀元前5000年頃から世界史を説き始め、この巻では西暦1400年頃までを描いています。
私の世界史の知識は半世紀前の高校生時代からフリーズしています。
一読すると、世界史の研究は随分と進んでいて、自分の知識常識が古くなってズレていることを痛感します。
モンゴル帝国の繁栄によって初めて世界史と呼べる歴史が始まっています。
モンゴル帝国の興隆、繁栄、拡大により交通、農業、建築、文化、技術、宗教、法律、政治体制が東西に及んで交が盛んになります。、
それまでは地域史であり、地中海、インド、中東、中国がそれぞれの地域で文明を築いていました。
宗教的には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教、儒教の変遷がかいつまんで理解できます。
一読すると、歴史は各地域の支配勢力の間の絶え間ない勢力争い、戦争、内乱です。
モンゴル世界帝国、ローマ帝国、秦隋唐明の中国帝国、イスラム帝国など強大な帝国が支配統治している期間のみ、大きな戦争は起きていません。、
各帝国の栄枯盛衰を見るとタジタジとなり、ため息が出ます。
2020年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間が辿った道を教えて頂いた。現在の文化がどういう経緯で成立したのかを知ることで今後の自分の行動を修正したい。著者の見識の広さに驚愕致します。
2016年1月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1冊の本で世界史を語るには限界があるものわかりますが、因果関係が少々雑に扱われていますし、一つ一つの歴史的事件が単純に描写されすぎていて、深掘りは一切ないといった印象です。概論としては良いと思います。