原題はMaedchen in Uniform。第一次大戦後ドイツの女子の寄宿舎生活を描く。厳格な規律と質素な食事。『ジェイン・エア』の女子寄宿舎ほどではないが、生徒たちを厳しく管理する辛い雰囲気が共通している。こちらは高校生くらいの年ごろ。冷酷な院長や、一人の女性教師が、ある多感で弱い女生徒の味方になるところも共通している。シラー『ドン・カルロス』を生徒たちは楽しそうに演じる。それでも一人の女性教師が、「シラーは自由思想があるから、ちょっと・・・」などと言う。20世紀前半は、おそらくヨーロッパの学校は、厳しい管理主義に貫かれていたのだろう。その例証にもなる作品。原作は、女性作家の小説だという。