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スタンダール

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赤と黒上 (岩波文庫赤 526-3) 文庫 – 1958/6/25

スタンダール (著), 桑原武夫 (翻訳), 生島遼一 (翻訳)

23

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本の長さ

464ページ
言語

日本語
出版社

岩波書店
発売日

1958/6/25
寸法

10.8 x 2 x 14.8 cm
ISBN-10

4003252632
ISBN-13

978-4003252635
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出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1958/6/25)
発売日 ‏ : ‎ 1958/6/25
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 464ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4003252632
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003252635
寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 2 x 14.8 cm

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スタンダール

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Micchi200

良い作品です

2018年8月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

文字が小さめに書かれています。

内容は面白く、背景描写、人物設定もわかりやすく読みやすかったです。

2011年12月25日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

野心を抱く青年が、才能をテコに出世街道を駆け上がっていこうとする物語。
主人公は激情家の一面と純情な一面を併せ持ち、つき合いづらそうな青年ですが、
嫌な奴ではありません。

自分の中にもう一人自分がいるような（「自意識過剰」というのでしょうか）、
「英雄ならこう行動すべき」だと自分が頭の中に描いた姿に縛られ、出世にも、
恋愛にも、その矩をどんどん踏み越えていく姿が痛々しい。

自意識過剰といえば、主人公だけでなく、恋愛相手のレナール夫人やマチルド嬢も、
自分で作り上げた自分の姿にとらわれ、思いもしない運命を招いてしまうことでは
主人公と同様です。

自意識過剰の現代人である読者は、いつしか登場人物に自らを重ね合わせ、喜び、
悲しみ、悩み、そして転落していきます。読みごたえ十分。おもしろくて一気に
読めます。

なお、新潮文庫版は読んでいませんが、英訳は岩波文庫版でまったく問題ありません。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

anchovy

古典なのだから

2016年2月1日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

読んでおいたほうが良い本でしょう。舞台とされているフランス東北部の地図なども見ながら。しかし猟奇的な内容は、私の好みではありません。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

経済から歴史をみる人

この不朽の名作を、映画でもご覧下さい。

2012年2月15日に日本でレビュー済み

　　スタンダールのパルムの僧院、なども合わせてお読み下さい。また、映画・DVDでも楽しめ、フランス語の習得にお役にたちます。
ブザンソンの日常は、小説の中で楽しめます。「儲けがある、これが重要なことです。」このくだりは、かの福田哲也氏も紹介していましたが、フランス人を知る上で、重要なポイントです。
経済、数学、ここら辺は中々なものです。映画では、ジュリアン・ソレル役を、ジュラ−ル・フィリップが見事に演じ、監督も抜群です。
スタンダールは、ジュリアンがかほどの美男子であるとは描いてはおりません。
むしろ、たまたま親父になぐられて顔をあらったばかりだったのが効を奏したと描いてあるくらいですから。このナポレオン好きの、自尊心
の強い青年はむしろ、親父ゆずりのしたたかさで黒（僧侶）から、赤（将校）に成り上がっていくのです。またこのブザンソンの人々をシニカルに、スタンダールはまねいています。
重ねて、侯爵の家の撮影は、映画では予算不足で少し貧しく描かれていますが、ナポレオン時代の再来を恐れるが、時代が変わりつつあることも承知している、そんな情景がそこはかとなくみてとれます。
最後にレナール婦人が自殺でなく、悲しみのあまり死んでしまうというくだりは、恋愛小説にするサービスなど、スタンダールも苦しい
わけですね。レナール氏はあくまで最後まで俗物あつかいですが。そこのところも、何回も読むと、離婚したくない彼の心情もよみとれます。勿論、経済的な理由が需要なのですが。
しかし、いかんせん翻訳が古く、この不朽の名作も手直しが必要かとおもいます。現代でも充分に通用するテーマだけに残念です。映画も
勿論、おなじですが、こちらは少しハードルがたかいかもしれませんね。幾つになっても、何回でも楽しめる作品です。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

田中冬一郎/スナ

社会風刺的に再読

2023年3月15日に日本でレビュー済み

"ジュリヤンは司祭の前では敬虔な感情しか見せなかった。色白で、いかにも優しそうな、娘のような顔の少年が、出世できないくらいなら、死んでもかまわないなどという、固い決意をいだいていようとは、誰が見ぬけたろう？"1830年発刊の本書は世界の十大小説の一冊。フランスのリアリズム小説の出発点。
⁡
個人的には主宰する読書会の課題本として再読しました。
⁡
さて、そんな本書は製材小屋のせがれとして生まれるも、華奢なからだつきで虐待されていたジュリアン・ソレルが、たまたま町長レーナル家の家庭教師となるのですが。。
⁡
と、誰もが知るあらすじは割愛。さておき、本書は実際に本書の数年前に起きた『ベルテ事件』を下敷きに創作されているのですが。『古典』あるいは恋愛小説として読む私たちと違って、当時の人たちがどのように本書を受け止めたのか。おそらくは【かなりの『社会風刺作』だったのではないだろうか】と、あらためて思いました。
⁡
また、本書執筆当時の著者が40代と知り。その創作意欲に【同年代として刺激を受けて】失意の中でも精力的な姿を脳裏に浮かべて感銘を受けたり。
⁡
数多く引用されたり、映画化、舞台化されている一冊として。また、やはりリアリズム小説の始まりとしてオススメ。

2013年1月25日に日本でレビュー済み

　中学生くらいの頃から、ちょっと読んではつまらないので挫折して、またしばらくしてから読んでは途中で読むのをやめて・・・、といった事を繰り返してきた小説だが、このたびやっと読了出来た。
　今回も途中で挫折しかけたのだが、Wikipedia様に相談したら、上下巻で800ページくらいある話を30行くらいで纏めてくれていたので、「何だ、それだけの話なのか！」と目から鱗が落ちた感じで、そこからはすらすらと最後まで読む事が出来た。
　内容は、、、文学史的には名作と呼ばれているらしいが、自分にはそこまで訴えるものは無かった。まず、立身出世ものという割には、ジュリアン君（主人公）の登り詰める地位が中途半端。また、最後の1/4位は話が盛り上がって楽しかったが、そこに至るまでのストーリーが退屈過ぎ。1820〜30年代の世相を鮮やかに描き出した小説と言われればそうなのかもしれないが、退屈さばかりが目に付いてしまった。
　もっとも、私が読んだ訳は1950年代の岩波版であり、現代語ではあまり使われないような表現も多々あり、自分がちゃんと内容を理解できていなかったから面白く感じなかったという懸念は多々ある。もし読み返す事があったら、新訳版をちゃんと読んでみようと思う。（Wikipedia様によると新訳版は誤訳だらけらしいが(TT)）

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Descartes

忘れられないジュリアン!

2012年9月27日に日本でレビュー済み

美しいジュリアンが、書棚の前に立ち、あまりの嬉しさに、陶然としてしまう。彼は、私でもあった。錬金術的に、彼の知性が磨かれてゆく。恋愛は、音楽の様に、彼の知性の裏に流れてゆく。甘い蜜の様な小説だ。陶酔感に浸れる。ショパンのピアノ協奏曲を聞きながら、読むと、愉悦の境地に落ち入る。麻薬より良し！一生、忘れられない小説だ。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ＫＩＮＧ王

時代の落とし子としてのジュリアン

2020年8月1日に日本でレビュー済み

フランスにおけるナポレオン失墜後の王政復古時代を舞台に、野心に燃える主人公ジュリアン・ソレルの半生を描いた物語。

1815年から1830年7月革命までのこの王政復古時代は、日本において長きに渡った武家支配の時代を経た王政復古とは全く異なる性質のものだと言える。

1789年フランス革命⇒共和制⇒ナポレオン時代（第一帝政）と、短期間に政体が変遷しており、一旦はアンシャン・レジーム（旧体制）が崩壊し、民衆は身分という楔から解き放たれたかのような体験をしたが、直ちに旧体制へと反動した時代だった。

自由が、才能が、努力が、立身出世へと繋がるという「夢」が一度は民衆に与えられるも、一度目の当たりにした広がるチャンスが霧消し、目の前にチラついた希望が失われた、民衆にとって脱力とルサンチマン蓄積の時代。

そうした時代背景の中、人一倍自尊心と虚栄心が強い野心家の主人公ジュリアンは、自分が心酔するナポレオンが活躍した時代とはもはや違うことを嘆きながらも、貴族社会と修道会を股にかけ、金、コネ、駆け引きの世界に身を置くことで立身出世を果たそうと奔走していく。

鋭敏な頭脳を持つジュリアンで駆け引きに長けたが、同時に彼は感情の人間でもあった。
恋を覚え、恋に苦しみ、結局は恋のために身を滅ぼすことになってしまう。

本作は、時勢としての時代表現と、細部としての恋愛の駆け引きの描写のバランスが絶妙である。
時代背景なくしてジュリアンは成り立たず、ジュリアンによりこの時代の悲劇性が一層表現されるようになっていると言えよう。

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