『昆虫のすごい瞬間図鑑――一度は見ておきたい! 公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』(石井誠著、誠文堂新光社)は、昆虫の命が生まれる瞬間、大変身を遂げる瞬間、獲物に襲いかかる瞬間、身を潜めている瞬間、雄と雌が出会う瞬間など、決定的なシーンの連続で、枚挙にいとまがありません。
「昆虫たちには、多くの競争相手がいる。常に他の虫や鳥などの外敵から襲われ、食べられる危険と向き合っている。同種の中でも交尾競争をして、子孫を残すために必死になっている。すべてに気配りしながら、最小限度の被害に食い止め、種として生き抜いてきたものたちが、今身近で生き残っている。都市近郊、その周辺の里山に生息している普通の虫たちこそ、環境の変化、外敵対応などあらゆる危機に見事に対応してきた、最強の昆虫だと思うのだ。虫の『生き残りチャンピオン』といえる身近な種たちの生き残りの戦術、戦略をぜひみなさんにも観察していただきたい」。
私もかなりの虫好きですが、ぜひ目撃したいと目を瞠らされた場面が目白押しです。
「黄色い翅、赤いツノ――キバラヘリカメムシ」の「成虫は翅が茶色いカメムシだが、羽化直後の瞬間だけ、全体が鮮やかな黄色。さらに真っ赤な触角をもった美しい虫になる」。
エサキモンキツノカメムシの「きれいに光る緑色の卵。一度に100個ぐらい産み落とされる」。
セミヤドリガ。「ヒグラシに寄生したセミヤドリガの幼虫たち。繭に覆われた白いものは終齢幼虫。赤茶色をしているのが2~3齢の幼虫。セミから養分をもらって成長するが、(セミが)死んでしまうほどは養分をとらず共生する」。
「泡の中から溢れ出す――オオカマキリ」。「成の暖かくなった頃、冬を越したオオカマキリの泡のような卵から、小さなカマキリの幼虫たちが次々と誕生してわき出してくる。幼虫たちはそれぞれ散らばり、さっそく獲物の捕獲にとりかかる」。
「カラフルな大変身――アカスジキンカメムシ」が「神秘的なのは、卵から孵化してからの体色変化である。変わっていく色彩ひとつひとつがそれぞれ素晴らしい瞬間なのだ。そして、死んでしまうとその鮮やかな緑が消え、色が暗くなって変化も終わりを迎える」。
「葉っぱと同化!――チズモンアオシャク」。「まるで葉っぱの一部のようなチズモンアオシャク。地図という名だが、擬態しているのは枯れかけの葉っぱだ」。
「4種類のカップル――オンブバッタ」には「緑色のものと褐色のもの、2色の種類がいるが、オスがメスの背中にオンブされている姿を観察すると、4通りの組み合わせが全部ある。カップルは『オス緑+メス緑』、『オス褐色+メス緑』、『オス緑+メス褐色』、『オス褐色+メス褐色』。どの組み合わせが多いか調べてみるのも面白い」。
キゴシハナアブの「黄色と赤のまだらな模様の眼が実に不思議だ」。
ナミテントウ。「木肌に寄り集まって集団越冬するナミテントウ。冬にしか見られない大集団だ。この機会に藻様を見比べてみると面白いが、どのテントウムシもすべて模様が違っている」。
著者の70年を超える昆虫観察の成果が凝縮した、昆虫ファンには垂涎の一冊です。
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昆虫のすごい瞬間図鑑: 一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン 単行本 – 2017/2/9
石井 誠
(著)
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70年をこえる昆虫観察歴をもつ著者がおくる!
近所の公園や雑木林、学校の中などに普通にいる昆虫たちが見せる
「すごい瞬間」ばかりを集めた、まったく新しいスタイルの昆虫図鑑が登場です。
よく見る昆虫たちも、その生態にはふしぎなことがたくさんあります。
命が生まれる瞬間、大きく変身する瞬間、獲物に襲いかかる瞬間、擬態して隠れている瞬間、雄雌が出会う瞬間……。
さらには、死んだふりをしたり、エサを運んだり、巣をつくったり、集団で密集していたり、昆虫たちの生活を知っていると、
「なんでこんな姿をしている?」「なんのための行動?」とふしぎに感じるおもしろいシーンに出会うことができるようになります。
本書では、身近に出会える昆虫たちのそんな決定的瞬間をおさめた写真を見ていきながら、
超ベテラン昆虫写真家の著者が、おもしろいシーンを観察するポイントを紹介していきます。
子供から昆虫ファンの大人まで、また親子でページをめくりながら、
次に観察したい昆虫たちが見せるときにゆかいで、ときに美しい瞬間を探せる1冊です。
近所の公園や雑木林、学校の中などに普通にいる昆虫たちが見せる
「すごい瞬間」ばかりを集めた、まったく新しいスタイルの昆虫図鑑が登場です。
よく見る昆虫たちも、その生態にはふしぎなことがたくさんあります。
命が生まれる瞬間、大きく変身する瞬間、獲物に襲いかかる瞬間、擬態して隠れている瞬間、雄雌が出会う瞬間……。
さらには、死んだふりをしたり、エサを運んだり、巣をつくったり、集団で密集していたり、昆虫たちの生活を知っていると、
「なんでこんな姿をしている?」「なんのための行動?」とふしぎに感じるおもしろいシーンに出会うことができるようになります。
本書では、身近に出会える昆虫たちのそんな決定的瞬間をおさめた写真を見ていきながら、
超ベテラン昆虫写真家の著者が、おもしろいシーンを観察するポイントを紹介していきます。
子供から昆虫ファンの大人まで、また親子でページをめくりながら、
次に観察したい昆虫たちが見せるときにゆかいで、ときに美しい瞬間を探せる1冊です。
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社誠文堂新光社
- 発売日2017/2/9
- ISBN-104416517106
- ISBN-13978-4416517109
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商品の説明
著者について
石井 誠:神奈川県横浜市出身。昆虫観察歴70年を超える昆虫写真家。 公園や雑木林にいる身近な昆虫を観察し続け、研究している。 地域の学校や科学館などで昆虫観察教室を開催。 日本自然科学写真協会会員、神奈川昆虫談話会会員、 横浜市旭区生涯学習センター学術部門指導員。 著書に『公園で探せる昆虫図鑑』、『子供の科学★サイエンスブックス 昆虫と植物の不思議な関係』、 『昆虫びっくり観察術1 顔からみえる虫の生き方』、 『昆虫びっくり観察術2 体からみえる虫の能力』(すべて誠文堂新光社)など。
登録情報
- 出版社 : 誠文堂新光社 (2017/2/9)
- 発売日 : 2017/2/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4416517106
- ISBN-13 : 978-4416517109
- Amazon 売れ筋ランキング: - 765,177位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月13日に日本でレビュー済み
2017年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
★ 昆虫に限らず動物の生態写真を撮るには、並々ならぬ努力・忍耐と、少なくない幸運が必要。何よりも相手の生態を知らなければならない。そういう点で、一つ一つの写真が著者の努力の結実。素晴らしい写真集(※失礼だが「図鑑」と呼ぶべきでない。理由は後述)。
★ 興味深いのは、巻末の索引に「植物から探す」というのがあること。つまり、ある植物に寄ってくる昆虫はコレ、という索引。実際にフィールドを歩く人ならではのアイデアか。
★ 私は kindle 版を入手したが、Fire HDX 8.9 などの高精細なディスプレイの機種でも破綻なく=ピンボケせず表示される。その分ファイルサイズは大きめだが、納得はできる。
――以上、基本的には広くお勧めできる良書だと思う。それだけに残念なのだが、本書のタイトルが「図鑑」である以上は2点ばかり指摘せねばなるまい:
☆ こうした本をきっかけに専門的な興味を持つ読者もいるだろうから、やはり学名・分類・分布等々、「図鑑」としての基本的なデータをもう少し示すべきだ。もし、本文中に記述するとわずらわしくなるなら、巻末にまとめるなどの工夫をすればよい。
☆ 著者によると「すべて身の回りにいる普通種ばかり」(p.2 「はじめに」)とのことだが、それは著者のフィールドでの話であって、ある地方の在住者にとっては、普通どころか見たことの無い種だらけである。本文中で、一部の種については分布が限定的である旨の記述もあるが、そうした記述が欠けている種も多々ある。もし「図鑑」に学術的な厳密さを求めるなら、本書はその要件に欠ける。
★ 興味深いのは、巻末の索引に「植物から探す」というのがあること。つまり、ある植物に寄ってくる昆虫はコレ、という索引。実際にフィールドを歩く人ならではのアイデアか。
★ 私は kindle 版を入手したが、Fire HDX 8.9 などの高精細なディスプレイの機種でも破綻なく=ピンボケせず表示される。その分ファイルサイズは大きめだが、納得はできる。
――以上、基本的には広くお勧めできる良書だと思う。それだけに残念なのだが、本書のタイトルが「図鑑」である以上は2点ばかり指摘せねばなるまい:
☆ こうした本をきっかけに専門的な興味を持つ読者もいるだろうから、やはり学名・分類・分布等々、「図鑑」としての基本的なデータをもう少し示すべきだ。もし、本文中に記述するとわずらわしくなるなら、巻末にまとめるなどの工夫をすればよい。
☆ 著者によると「すべて身の回りにいる普通種ばかり」(p.2 「はじめに」)とのことだが、それは著者のフィールドでの話であって、ある地方の在住者にとっては、普通どころか見たことの無い種だらけである。本文中で、一部の種については分布が限定的である旨の記述もあるが、そうした記述が欠けている種も多々ある。もし「図鑑」に学術的な厳密さを求めるなら、本書はその要件に欠ける。
2017年4月19日に日本でレビュー済み
B5版 約220ページの本でこの値段は少々お高い気もしましたが、自分では絶対に目撃することができないすごい瞬間の写真が満載でした。
写真が綺麗なのは当たり前ですが、へぇ~と感心させる写真ばかりでなかなか楽しいです。
ただ漢字にふりがなが無くて小学校高学年以降でないと、すごい瞬間の文章は読めないと思います。
そういう場合は、お父さん・お母さんが写真を見せながら説明してあげると親子のコミュニケーションになるのではないでしょうか。
写真が綺麗なのは当たり前ですが、へぇ~と感心させる写真ばかりでなかなか楽しいです。
ただ漢字にふりがなが無くて小学校高学年以降でないと、すごい瞬間の文章は読めないと思います。
そういう場合は、お父さん・お母さんが写真を見せながら説明してあげると親子のコミュニケーションになるのではないでしょうか。