面白いと言っては語弊があるかもしれない。
しかし事実、杉並区という自治体の不正を追いかけ真実を追求していくそのプロセスは、推理小説もかくや、と思われるドキドキハラハラの展開である。
質問をしてもぬらりくらりと逃げる区長をはじめとした自治体の関係者を、住民監査請求や裁判という手段で追い詰める。膨大な資料を読み解くという事前の準備は大変な労力を要すると思われるが、著者は、以前の「日本を滅ぼす電力腐敗」でもそうであったように、ジャーナリストとしての力量を存分に発揮して、緻密な証拠集めに全力を尽くす。
結果、勝訴もあり、とんでもない敗訴もありだが、その波乱万丈はやはり「面白い」というしかない。
それにしても、一地方自治体のここまでの堕落には唖然とする。
おそらく杉並区にとどまらず全国各地で、住民など二の次の公務員の不正、腐敗、自己保身という悪弊が跋扈しているのだろう。
この著者がやったようなメスの入らない他の自治体ではいったいどうなっているのか。
杉並区の住民は、三宅氏が住んでくれているだけまだ幸せなのかもしれない。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
税金万引きGメン オンデマンド (ペーパーバック) – 2017/1/2
三宅 勝久
(著)
まるでゲームのような軽い意識で税金が「盗ま」れている。
合法を装っている「盗み」もあれば、明白に違法なものもある。「盗み」を働く議員や役人の手口は巧妙だ。おかしいじゃないかと指摘しても、適当な言いわけをして逃げる。役所ぐるみ、組織ぐるみ、集団でやるからたちが悪い。そしてまた「盗む」。
この感覚は泥棒というより万引きに近いのだろう。本書のタイトルに「税金万引き」という言葉を使ったのはそれゆえである。──「まえがき」より
これは犯罪だ──。
政務調査(活動)費、非常勤報酬、事務所費という名の
「税金」をくすねる、かすめとる!
暴走する議員(実名報道)
モラルなき区役所高官
溶解した地方自治
腐臭ただよう地方行政を前に、
スギナミで一番しつこい男は
「税金万引きGメン」となった──。
前代未聞の血税奪還バトル!
激闘7年──鬼気せまるノンフィクション
◆「編集の現場」から
約55万人の人口を抱える巨大都市・杉並区(東京都)で、権力の不正に目を光らす男がいる。人呼んで「税金万引きGメン」。その正体は、かつて悪名高き消費者金融「武富士」と全面対決して勝利した実績を持つジャーナリスト・三宅勝久氏だ。
杉並区在住の三宅氏にとって、地元の区議や役人の横暴な振る舞いや税金の無駄遣いは、Gメンとしても、ひとりの住民としても看過することはできなかった。
一度噛みついたら、白黒つくまで離れない。Gメン三宅氏がペンと取材力を武器に、新聞・テレビが報じない「杉並区の不正」をえぐり出す!
世間の注目を集めた兵庫の号泣県議事件、富山市議の大量辞職事件の根幹には、税金をめぐる同種の腐敗が横たわっていた。権力不正の構造に地域差なし──。杉並ケースを暴いたGメン三宅氏の手法は、やがて全国に飛び火する!
◆「もくじ」より
【第1章】監査委員は報酬泥棒
【第2章】税金でパーティ券購入事件
【第3章】杉並区議は東電現役社員
【第4章】半年休んだ選管委員に報酬支給
(※本文は情報満載の2段組み)
◆「スギナミジャーナル(の本)」とは?
スギナミジャーナルは、本書著者の三宅勝久氏が主宰する「東京都杉並区集中取材! 」をモットーにしている究極のローカルメディア。現在はブログを中心に活動中。本書はスギジャー書籍企画の第1弾です。
◆発行元の「若葉文庫」について
2016年8月設立の「若葉文庫」(代表・横浜大輔)は、ノンフィクション専門の出版社です。これまでの出版では不可能だった「ニッチ&マニアックなテーマへの挑戦! 」を編集方針にしています。ご期待ください!
合法を装っている「盗み」もあれば、明白に違法なものもある。「盗み」を働く議員や役人の手口は巧妙だ。おかしいじゃないかと指摘しても、適当な言いわけをして逃げる。役所ぐるみ、組織ぐるみ、集団でやるからたちが悪い。そしてまた「盗む」。
この感覚は泥棒というより万引きに近いのだろう。本書のタイトルに「税金万引き」という言葉を使ったのはそれゆえである。──「まえがき」より
これは犯罪だ──。
政務調査(活動)費、非常勤報酬、事務所費という名の
「税金」をくすねる、かすめとる!
暴走する議員(実名報道)
モラルなき区役所高官
溶解した地方自治
腐臭ただよう地方行政を前に、
スギナミで一番しつこい男は
「税金万引きGメン」となった──。
前代未聞の血税奪還バトル!
激闘7年──鬼気せまるノンフィクション
◆「編集の現場」から
約55万人の人口を抱える巨大都市・杉並区(東京都)で、権力の不正に目を光らす男がいる。人呼んで「税金万引きGメン」。その正体は、かつて悪名高き消費者金融「武富士」と全面対決して勝利した実績を持つジャーナリスト・三宅勝久氏だ。
杉並区在住の三宅氏にとって、地元の区議や役人の横暴な振る舞いや税金の無駄遣いは、Gメンとしても、ひとりの住民としても看過することはできなかった。
一度噛みついたら、白黒つくまで離れない。Gメン三宅氏がペンと取材力を武器に、新聞・テレビが報じない「杉並区の不正」をえぐり出す!
世間の注目を集めた兵庫の号泣県議事件、富山市議の大量辞職事件の根幹には、税金をめぐる同種の腐敗が横たわっていた。権力不正の構造に地域差なし──。杉並ケースを暴いたGメン三宅氏の手法は、やがて全国に飛び火する!
◆「もくじ」より
【第1章】監査委員は報酬泥棒
【第2章】税金でパーティ券購入事件
【第3章】杉並区議は東電現役社員
【第4章】半年休んだ選管委員に報酬支給
(※本文は情報満載の2段組み)
◆「スギナミジャーナル(の本)」とは?
スギナミジャーナルは、本書著者の三宅勝久氏が主宰する「東京都杉並区集中取材! 」をモットーにしている究極のローカルメディア。現在はブログを中心に活動中。本書はスギジャー書籍企画の第1弾です。
◆発行元の「若葉文庫」について
2016年8月設立の「若葉文庫」(代表・横浜大輔)は、ノンフィクション専門の出版社です。これまでの出版では不可能だった「ニッチ&マニアックなテーマへの挑戦! 」を編集方針にしています。ご期待ください!
- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社若葉文庫
- 発売日2017/1/2
- 寸法14.81 x 0.81 x 21.01 cm
- ISBN-10490875201X
- ISBN-13978-4908752018
商品の説明
著者について
三宅勝久
(みやけ・かつひさ)
ジャーナリスト、スギナミジャーナル主宰
1965年岡山県生まれ。大阪外国語大学イスパニア語科卒業。フリーカメラマンとしてニカラグア、メキシコ、アンゴラなどで取材活動のあと、『山陽新聞』(本社・岡山市)記者を約5年つとめる。2002年より再びフリー。「債権回収屋“G"──野放しの闇金融」で第12回『週刊金曜日』ルポルタージュ大賞優秀賞受賞。2003年、同誌に連載した消費者金融武富士の批判記事が原因で、同社から1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こされるが勝訴、逆に不当提訴に対する損害賠償を勝ち取る。東京都杉並区在住。
(みやけ・かつひさ)
ジャーナリスト、スギナミジャーナル主宰
1965年岡山県生まれ。大阪外国語大学イスパニア語科卒業。フリーカメラマンとしてニカラグア、メキシコ、アンゴラなどで取材活動のあと、『山陽新聞』(本社・岡山市)記者を約5年つとめる。2002年より再びフリー。「債権回収屋“G"──野放しの闇金融」で第12回『週刊金曜日』ルポルタージュ大賞優秀賞受賞。2003年、同誌に連載した消費者金融武富士の批判記事が原因で、同社から1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こされるが勝訴、逆に不当提訴に対する損害賠償を勝ち取る。東京都杉並区在住。
登録情報
- 出版社 : 若葉文庫 (2017/1/2)
- 発売日 : 2017/1/2
- 言語 : 日本語
- オンデマンド (ペーパーバック) : 128ページ
- ISBN-10 : 490875201X
- ISBN-13 : 978-4908752018
- 寸法 : 14.81 x 0.81 x 21.01 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,728,640位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,396位日本の政治
- - 166,557位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
3グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年12月1日に日本でレビュー済み
ジャーナリスト本人が原告当事者となり、住民監査請求、本人訴訟で提訴。実録ドキュメンタリーで本当に面白い。
一見、堅いが読み始めたらあっという間だ。
税金のちょろまかし方と、金額がとにかく「せこい」。驚くほどせこくてせこくて、コントのようだ。
何千万円、何億円という派手な金額が大手メディアで踊る中、本書の中の金額は15万1000円、2080円とあまりにも地味すぎる。地味すぎるが、ちりも積もれば山となる。そのせこい金額を返金させるための著者の労力と食いつき方には頭が下がる。
地味でせこくても税金だ、血税だ。まさに「スギナミで一番しつこい男」。
絶対、杉並だけじゃないなと思う1冊。
一見、堅いが読み始めたらあっという間だ。
税金のちょろまかし方と、金額がとにかく「せこい」。驚くほどせこくてせこくて、コントのようだ。
何千万円、何億円という派手な金額が大手メディアで踊る中、本書の中の金額は15万1000円、2080円とあまりにも地味すぎる。地味すぎるが、ちりも積もれば山となる。そのせこい金額を返金させるための著者の労力と食いつき方には頭が下がる。
地味でせこくても税金だ、血税だ。まさに「スギナミで一番しつこい男」。
絶対、杉並だけじゃないなと思う1冊。