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デザインの次に来るもの これからの商品は「意味」を考える 単行本(ソフトカバー) – 2017/4/24
▼ モノが売れない時代のアプローチ
「モノが売れない時代に、どう売ればいいのか?」
この答えとして、いま欧州で注目されている経営戦略「意味のイノベーション」。
イタリア発のこの考え方は、極端に言えば「商品やパッケージはそのままでイノベーションを起こす方法」です。
ミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ教授の著書『デザイン・ドリブン・イノベーション』で提唱されたこの概念。
これは、2010年発表のEUの10年計画の中にも組み込まれ、欧州の最前線で使われているアプローチなのです。
▼ デザイン思考は万能ではない
デザイナーの考え方をビジネスの問題解決に活かす方法として、少し前にアメリカ発の「デザイン思考」が広く知られるようになりました。
ただ、デザイン思考は万能のツールではありません。
その長所や弱点を押さえつつ、別のアプローチから商品やサービスを革新することができるのが、本書で解説する「意味のイノベーション」なのです。
「問題解決」だけでなく、「意味」を変えることで、商品の価値を飛躍的に高める。
中堅・中小企業が、自社の資源を活かしつつ、他社と差別化を図り、長期的に売上を伸ばせる画期的な経営戦略。
特に「雑貨や家具・照明器具」といった非テクノロジー分野で効果の高いこの考え方ですが、残念ながら日本ではまだあまり知られていません。
そこで、この「意味のイノベーション」の要諦を、イタリアを拠点に活躍するビジネスプランナーとデザインマネジメント専門家の二人のエキスパートが解説するのが本書です。
欧州の最前線での事例を交えつつ、日本人が理解・実践しやすいようまとめたこの一冊は、イノベーションの新しい方向性を示すはずです。
▼ 本書の目次
第1章 まず、デザインの世界潮流をつかむ
・世界のデザインの「先端」はどこにある?
・実は、イタリアデザインは遅れている ほか
第2章 ヨーロッパはこう動いている
・中小企業が「新しい意味」に期待をかける
・欧州でデザインは冷遇されてきた ほか
第3章 あらためて、ビジネスにおける「デザイン」とは?
・デザイナーでないからこそ必要な、言葉への「こだわり」
・世界のデザインマネジメント研究はどこを見ているか? ほか
第4章 意味を変える戦略――「デザイン思考」と「デザイン・ドリブン・イノベーション」
・「デザイン思考」の利点と弱点
・「意味のイノベーション」を導く4つのプロセス ほか
第5章 「意味のイノベーション」を実践するには
・日本の中堅企業が欧州市場でイノベーションを起こすには
・コンセプトを考えるために大切なこと ほか
終章 デザインだけではない、ビジネスにイノベーションを起こす試み
・そもそも、なぜイノベーションとデザインが関係するのか?
・ビジネスにおける「アートの力」 ほか
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日2017/4/24
- 寸法13.2 x 1.6 x 18.9 cm
- ISBN-104295400807
- ISBN-13978-4295400806
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出版社より
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① デザインに関して4つのステージに分類をしており、「あなたの会社は、どのステージにありますか?」と聞いています。興味深いのは、1から3の段階のデザイン採用では欧州企業が米国企業を上回っているにもかかわらず、最後の戦略としてのデザインとなると、米国企業のパーセンテージがわずかながら上がることです。 |
この表は、1980年代以降の年代別に見た「企業におけるデザインの役割」をまとめたものです。デザインが1つの製品のスタイルから、企業全体の価値創造へと変遷していく様子がわかると思います。 |
企業のデザイン能力を測定する5つの指標が開発されている。これで自社を評価すれば、現在の自社のデザイン能力がどれくらいあるか、どのような能力に傾いているのかが把握できます。もちろん絶対的な指標ではないが、自社の現状を把握することには有用です。 |
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アレッシィは評価基準を設定して点数をつけ、誰が見てもわかりやすい審査としています。デザインの評価とは主観的であいまいな印象が一般的には持たれていますが、このような評価基準を設定することにより、項目それぞれは主観的評価であっても、全体が数値化され、客観的な 比較が可能になります。 |
デザイン思考は、上の図に示すような6つのフェーズによって実行されます。この設定は、出典により4つや5つ、または7つになる場合がありますが、その内容はほとんど変わりません。これらの段階の中身を詳しく追ってみたいと思います。 |
「人々は、実利的な理由だけでなく、深い感情的な理由や、心理的・社会文化的な理由からモノを買う。つまり、人々は製品を買うのではなく、その意味を買っている」と言います。モノの意味を劇的に変える方法論が、デザイン・ドリブン・イノベー ションである、と定義しています。 |
商品の説明
著者について
モバイルクルーズ株式会社代表取締役。
いすゞ自動車に勤務後、1990年よりミラノと東京を拠点としたビジネスプランナーとして多くのデザインプロジェクトに参画。
また、異文化理解アプローチ「ローカリゼーションマップ」を考案し、執筆や講演等の活動を行う。
著書に『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『イタリアで、福島は。』(クロスメディア・パブリッシング)、『ヨーロッパの目 日本の目』(日本評論社)。
共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』(日経BP社)。
毎週、SankeiBizにコラム「安西洋之のローカリゼーションマップ」を連載。
「ローカリゼーションマップ」 http://www.localizationmap.com/
八重樫 文(やえがし・かざる)
立命館大学経営学部教授、立命館大学デザイン科学研究センター長。
武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。
デザイン事務所勤務、武蔵野美術大学助手、福山大学専任講師、立命館大学准教授を経て現職。
2015年度ミラノ工科大学DIG(Dipartimento di Ingegneria Gestionale:経営工学研究所)客員研究員。
専門はデザイン論、デザインマネジメント論。
著書・訳書に『デザイン・バイ・マネジメント』(共著、青山社)、『デザイン・ドリブン・イノベーション』(監訳/訳、クロスメディア・パブリッシング)など。
登録情報
- 出版社 : クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017/4/24)
- 発売日 : 2017/4/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 207ページ
- ISBN-10 : 4295400807
- ISBN-13 : 978-4295400806
- 寸法 : 13.2 x 1.6 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 361,935位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- - 2,252位経営理論
- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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色や形という小さなデザインと、戦略を含む大きなデザインに関し、前者の代表であるイタリアに明確に寄った立場から全体を考察することで、ブレない論旨が展開される。
意味のイノベーション自体は、劣勢を挽回するために露骨なゲームチェンジを仕掛ける欧州っぽさを感じて共感できないが、デザイン思考一辺倒では偏るという主張には説得力がある。
とりあえず、漸進的であれ破壊的であれ、イノベーションに関わるなら読んで損はないだろう。
「技術だけに依存していては、開発投資金額ばかりが頭にひっかかり「うちにイノベーションなんて無理だ」という結論になりがちです。しかも世の中では、「もう技術だけではモノは売れない」とも喧伝されています。かといって、スタイリングを目立つものにしたからといっても、いまの時代、「ああ、かっこよくしたのね」で終わりになってしまいます。 そこで「ストーリーだ!」ということで物語が溢れる結果になりますが、それはよく知らない他人の家系図を聞かされるようなもので、どれもが感動的に印象に残るというものでもありません。 その結果、面白くもない物語が大量に出回ることで、「ストーリーって言ってもねぇ」と嘆息をつかれることが多くなり、だからふたたび、「モノだ。機能と品質こそが原点だ」という当たり前の論理に行きつきます。 どれもが大事です。しかし、それらがどれも手法として捉えられている限り、なかなか突破口を見出せるものでもありません。」
目指すべきところを書いた一冊。
あらゆる技術がコモディティ化されていく現代において、
「革新的なサービスを!」と上司に言われ、
答えの見えない思考の旅に苦しむ人も多いはず。
この本は、そんな人達を救う「視点」を提供してくれる。
そして、その視点を求めている人は第4章が役に立つと思う。
製品/サービスの新しさの方向で思考を働かせるのはなく、
「どういった存在であるべきか?」「何のためのサービスなのか?」という
利用者/周囲の環境/時代背景/社会との関係性から、存在意義を問うことが重要。
実行するためには「個人レベルの熟考/洞察/批評」が不可欠であり、
「世の中に対する問いかけ力」が求められる。
そういう意味で、今あらゆるビジネスの現場に
「デュシャンの泉」だったり「ジョン・ケージの4分33秒」のような
「(表層的ではない、問いかけとしての)アートの力」が求められるのであろう。
これを読むと、「如何に問いかけ力を高めるか?」が
現代人の命題として立ちはだかる。
このあたりは、原研哉氏が提唱する「未知化」だったり、
nendoが行っているアプローチ、バルミューダのモデルは
参考になるように思う。
大事なのは、この本を読んだからといって
すぐイノベーションを起こせるようにところではない、という点。
「答え」が載っているわけではなく、
「視点」を提供してくれているのだ。
すべての本に共通して言えることだが、
本を読んで得た学びは、自らで考えを深め
生活に落とし込むことができて、初めて意味を成す。
そのような観点から、
残りの星一つは読了後の振る舞いに依存するため、
ここでは★4つ。
繰り返し書かれているため、
途中やや冗長な箇所もある。
が、
非常に説明しにくい
抽象的な取り組みを、
わかりやすく丁寧に
伝えようとしてくれている。
仮に英語版があって
翻訳しても、この内容は
理解できないだろう。
貴重なレポートでもある。
デザイン・ドリブン・イノベーション
と対で読むことをオススメする。
ダラダラ書いている感じ。
EUのイノベーション戦略の中核を成す「デザイン・ドリブン・イノベーション」とは、ミラノ工科大学教授ロベルト・ベルガンティが提唱する思考法です。「「意味のイノベーション」をプロダクトレベル(小さなデザイン)にとどめず、経営戦略レベル(大きなデザイン)にまで一気通貫させるべき」という主旨です。
ですが、安西さんは「後者の「大きなデザイン」の文脈が日本国内には伝わってないのではないか?」という疑問が芽生えました。そこで、欧州におけるデザイン史の変遷をまとめつつ、かつて世界中が憧れたメイドインイタリーが担保したデザインの源泉は何だったのか?という欧州の歴史的背景を抑えることで、改めて訳者である八重樫さんと共に「デザイン・ドリブン・イノベーション」の解題を本書で試みました。本書の原典においてベルガンティは、「「意味のイノベーション」において重要な武器は、メタファー(暗喩)による意味の転換である」と言っています。この話を、八重樫さんがビジネスパーソン向けに訳すと「どうやらビジネスパーソンは勘違いしているが、デザイナーによるデザインとは感覚的でなくて論理的である。だが、デザイナーは言葉でなくて最終成果物においてメッセージを伝えるのが仕事である。そのため両者のやり取りに齟齬が発生している。一つの解決策としてビジネスパーソンがデザインの論理的な言語を身に付けてデザイナーと語り合うべきである」と説明しています。 EUの推進した「大きなデザイン」の延長線上にGDPRのような「意味のイノベーション」があったのでは? と考えてしまう一冊です。ちなみに「ほぼ日」時代の篠田真紀子さんがこっそり出ています。
デザインの新しい定義の話??
と思ったら、
予算も技術も無い中小企業が、
今後市場で勝ち残るための手法本のように思えました。
成熟社会において、
昔ほど技術の進歩が、
絶対の成功要素にならなくなり、
人はサービス(モノ)そのものでなく、
サービスの「意味」を買っている中で、
予算も技術も必要無く、
サービス内容・仕様を変える事も無く、
サービスの「新しい意味」を、
創造し伝播する事で、長期的な
ビジネス資産を得る事が出来る!!
今まで考えた事も無い斬新な
アプローチだった。お勧めです!
意味のイノベーションは、画期的技術の開発に投資できない中小・中堅企業に特に有効とのこと。デザインの価値を認識する上では、企業規模にかかわらず参考になる本と思います。