司馬遼太郎(1923.8.7~1996.2.12)
大正12(1923)年、現在の奈良県北葛城郡當麻村町竹内にあった母・直枝の実家河村家で生まれる。本名福田定一。東洋史を学ぼうと弘前高等学校(現在の弘前大学)を受験するが失敗する。第二志望の大阪外国語学校(現在の大阪外国語大学)蒙古学部に入学する。モンゴル語を学びたいと思ったからだ。
しかし、1943年、学徒出陣に行き、戦車手になることが決まった。終戦後、奇跡的に生きて帰り、「なぜ、こんなばかな戦争をする国に生まれたのか?」と自問自答するようになった。
新世界新聞社、新日本新聞社を経て産業経済新聞社の京都支社で働くことになる(1948年。25歳)。
昭和35(1960)年、『梟の城』で第42回直木賞を受賞。昭和36年3月に退社し、作家活動に専念する。作家司馬遼太郎の誕生である。
平成8(1996)年2月12日、午後8時50分大阪市中央区国立大阪病院で、腹部大動脈瘤破裂のために亡くなる。享年72歳。歴史小説家。
わたし自身の人生にとって司馬遼太郎先生は大変に大きな影響を与えた方でした。司馬遼太郎先生の作品はいくつも読んできましたが(いまだに全部は読めていませんが)、登場人物たちの生き方などに影響を受けなかったという男性は少ないのではないでしょうか。
わたし自身は、まだ司馬遼太郎先生が存命中に先生の作品に接することが出来たということもあり、受けた影響は大きなものがありました。また、司馬遼太郎先生の作品はいくつも大河ドラマなどにもなっており、映像作品を通して司馬遼太郎作品に触れる機会が多々あったというのも大きかったように思います。
この『司馬遼太郎全小説徹底ガイド』は、全小説徹底ガイドと銘打っているだけあって司馬遼太郎先生の小説はすべて網羅してあります。司馬遼太郎ファンならば、ぜひ目を通しておきたいガイドブックではないでしょうか。ただ、あくまでも全小説徹底ガイドなので『この国のかたち』などは当たり前ですが、紹介されておりません。個人的には、それらも網羅してあればと思わずにはいられません。
故司馬遼太郎は、「司馬史観」などという言葉(あくまでもマスコミの造語。司馬遼太郎自身は、小説家であって歴史家ではない)があるくらい、世間に与えた影響が大きい作家でした。よくも悪くもそのような造語に代表されるようなイメージが司馬遼太郎という作家の評価も左右しているように思います。
わたしは、司馬遼太郎は日本を代表する歴史小説家であり、ある意味で時代が生み出した不世出の小説家だと思っています。
日本が戦争に突き進む中で自身も学徒出陣するという経験は小説家司馬遼太郎に大きな影響を与えたはずです。
ただ、あくまでも司馬遼太郎自身は小説家であって歴史家ではない。マスコミの造語である「司馬史観」を持ち出して司馬遼太郎を批判するのは見当違いも甚だしいのではないか。
本ガイドブックは、司馬遼太郎ファンならばぜひ一度は目を通してみてください。わたしのように司馬遼太郎ファンではあるが、全作品は読めていないという方には非常に重宝する一冊。
ちなみに、わたしが好きな司馬遼太郎の小説は、
『歳月』と『燃えよ剣』です。
両作品ともわたしに大きな影響を与えた作品です。
最後に、あらためて司馬遼太郎先生のご冥福をお祈り致します。
(2018.9.16記)

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
司馬遼太郎全小説徹底ガイド (メディアックスMOOK) ムック – 2018/4/28
松坂 健
(著)
●『魔女の時間』『道化の青春』『正法の旗をかゝげて――ものがたり・戦国三河門徒』『剣風百里』『大阪物語』など、単行本未発売作品もすべて紹介!
●司馬遼太郎の全小説を、あらすじ、鑑賞、詳細なデータで完全網羅!
特集●『西郷どん』の登場人物たちを司馬遼太郎はどう描いたか?
●日本人が必ず読むべき傑作小説群!
国民的作家・司馬遼太郎の全小説作品を解説するガイドブックです。
特長は小説の中の主要な事件が起こった時代順に作品を並べていることです。『竜馬がゆく』『坂の上の雲』といった人気作品から初期の作品まで、長編、短編をすべて取り上げ、時代順に並べることで、〝司馬遼太郎作品で読む〟日本の歴史といった構成になっており、さらに同じ時代に世界では何が起こっていたかも、コラム的に入れることにより、さらに読者の興味を惹く読み物にします。
内容はそれぞれの作品をあらすじ、名場面や読みどころ、創作秘話などのエピソードをまじえてわかりやすく紹介します。
司馬遼太郎の描いた日本人の鮮やかな生き方や歴史は、混迷する現代の日本人とって、極めて示唆に富むものです。本書は、読むだけで日本史のみならず、人生観や考え方などの哲学が学べるようになっています。ファンはもちろん、初めての読者にも読み応えのある構成にです。
司馬遼太郎を深く知るだけでなく、全く読んだことのない人も、読んだふりもできるわかりやすい内容です。
●司馬遼太郎の全小説を、あらすじ、鑑賞、詳細なデータで完全網羅!
特集●『西郷どん』の登場人物たちを司馬遼太郎はどう描いたか?
●日本人が必ず読むべき傑作小説群!
国民的作家・司馬遼太郎の全小説作品を解説するガイドブックです。
特長は小説の中の主要な事件が起こった時代順に作品を並べていることです。『竜馬がゆく』『坂の上の雲』といった人気作品から初期の作品まで、長編、短編をすべて取り上げ、時代順に並べることで、〝司馬遼太郎作品で読む〟日本の歴史といった構成になっており、さらに同じ時代に世界では何が起こっていたかも、コラム的に入れることにより、さらに読者の興味を惹く読み物にします。
内容はそれぞれの作品をあらすじ、名場面や読みどころ、創作秘話などのエピソードをまじえてわかりやすく紹介します。
司馬遼太郎の描いた日本人の鮮やかな生き方や歴史は、混迷する現代の日本人とって、極めて示唆に富むものです。本書は、読むだけで日本史のみならず、人生観や考え方などの哲学が学べるようになっています。ファンはもちろん、初めての読者にも読み応えのある構成にです。
司馬遼太郎を深く知るだけでなく、全く読んだことのない人も、読んだふりもできるわかりやすい内容です。
- 本の長さ159ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアックス
- 発売日2018/4/28
- 寸法25.7 x 18.2 x 2 cm
- ISBN-104866740221
- ISBN-13978-4866740225
登録情報
- 出版社 : メディアックス (2018/4/28)
- 発売日 : 2018/4/28
- 言語 : 日本語
- ムック : 159ページ
- ISBN-10 : 4866740221
- ISBN-13 : 978-4866740225
- 寸法 : 25.7 x 18.2 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 863,099位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 497位作家研究
- - 104,356位ノンフィクション (本)
- - 164,193位雑誌 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
5グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年5月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
恥ずかしい話ですが、司馬遼太郎先生の書籍は今までで5〜6冊しか読んだことしかありませんでした。昔、テレビで 街道を行く を録画していたのを見て、また司馬遼太郎先生の作品を読んでみたいと思ったのですが、どの作品から読んだら良いのか、どれ程の作品が出版されているのかもよくわからないので、諦めていた時にこの書籍を見て購入させて頂きました。今まで自分が知らなかった作品の紹介だけでなく、作品のあらすじやこの本の著者である松坂健さんの司馬遼太郎先生のその作品の一つ一つの作品に対する考え方まで書かれていて本当に参考になりました。これからの参考にする上で大変、満足しています。