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1976年、後にメンバー交代を経て「Disco Nights」でヒットを飛ばしたGQ(good qualityの略)の前身バンドであるRhythm Makers。
本作CDは彼等(RM)が唯一残したオリジナルアルバムにシングル発表曲、未発表曲など10曲を追加したまさにコンプリート盤。
一言で言えば、最強の超名盤と呼ばせてもらいたい。
まず先入観なく聴き出したが、1曲目「can you feel it(part1)」でもっていかれてしまった。
分厚くブイブイ言わせたベースにタイトなドラムとキレ味あるカッティングのギター、そして何処か、サティのジムノペディを連想させる憂いあるエレピサウンド、そこにテナーサックスが絡み、こちらに迫り来る疾走感溢れる演奏。
その後もライト気味なソウルファンクナンバーを挟みつつ、4曲目の「zone」ではまた幻想的なエレピサウンドとガシガシに無骨ながら、性急なビートサウンドが融合し、スペイシーかつコズミックな世界に誘われる。
アース全盛期が同じ宇宙をテーマにしていたが、ここでRMが聴かせるのは更に内省的、スピリチュアルな無限の宇宙を彷彿させるサウンドである。
このRMのサウンドはディスコサウンドというにはエッジが効き過ぎているし、ジャズファンクというにはエンタメ性が強すぎる。
ロック的なスピリットも随所に感じられるし、けっして計算ではないクロスオーバーしたオリジナリティがはち切れんばかりに放出されているから、ついつい何回も聴いてしまう。
レアグルーヴ界隈ではかねてから人気の名盤らしいが、その掴みどころの無さ、記名性の高さがその人気の秘密ではないか。
またソウルファンクとしてもありがちなノリと何処か違うグルーヴが宿っている気がして仕方がない。
元々68年にNY、ブロンクスで結成されたときは"リズムメイカーズ"ではなく、ベースのKeith"Sabu"Crierの名前を冠した"Sabu&The Survivors"というバンド名だったことからも、ベースが本当に要所要所でキマっているし、リードしている感はある。
とにかくNYの伝説的超有名会員制クラブ、ディスコ発祥の地"THE LOFT"の主宰デヴィッドマンキューソが好んでプレイしたことで"ロフトクラシック"として殿堂入りした「zone」と「can you feel it」は必聴。
(2曲ともインストナンバーだがぶっ飛んでてカッコ良過ぎる。8曲目のインスト「monterey」も捨てがたい)
ボーナストラックの10曲も捨て曲なし。
速い、速い。踊れないほど速いがカッコいい。
とにかく、まずど頭の「can you feel it(part1)」で打ちのめされること間違いなし。
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