タイトル通りに貧困のクライシスが全世代に亘って内在しているのが解る。これらはホームレスや路上生活者のような絶対的貧困ではなく、客観的に見えにくい相対的貧困となっているのが厄介で、その数は確実に増えて下流老人への予備軍となっている。加えて昨今のコロナ禍である。これで突如として収入が途絶えて失業し、一転して生活困窮者へと陥った人は多く未だその闇から抜け出せない状況が続く。つまり今後もこのような予測不可能な出来事で貧困となってしまう事態を覚悟せねばならない。
そして貧困となった人の多くがその環境から抜け出せず漠然とした不安を抱えて生きる事になり、これが格差となって表れる。学歴(教育)格差・就職格差・結婚格差・健康(病気)格差・居住格差という形で様々に波及し、将来に亘って不利益を被る事になる。一旦この状況になると抗う事ができず、努力しても報われない徒労感と疲弊感が社会全体を覆うように浸透してゆけば、それは生きる勇気を奪うような深刻な事態を招く。現状維持が実質的に放置するのと同じなら下流老人への流れは加速するばかりであり老後の生活設計は完全に破綻する。
端的に言えば高齢者は貧困の危機から逃れられない。特に1人暮らしとなった場合は危険。悲惨な事例となる場合の大半が独り身である。その時点で年金が僅かしかない。こうなるのは公的年金制度が夫婦2人暮らしを前提にして作られているからであり、老後に単身者となる事までを想定して作られてはいない。単純に考えて夫婦の年金が20万なら1人になれば10万。これ自体が既に生活保護の領域である。だがこの状況であっても我慢して暮らす。しかし賃貸住宅で家賃支払が回避できないなら生活は困窮を極める。よって生活保護は決定的。
老後で1人暮らしが長引くと判断するならそれ相応の貯えが必要となる。だが現実は厳しく良い条件下で高収入を得るのは困難である。定年後の再就職が難しいのはそれまでのキャリアや経験を活かす職種が無く、自身の能力とスキルを活かす事ができないまま非正規雇用されて働く。これが嫌なら安全策に傾く。つまり大多数の人は定年後も同じ会社で再雇用されるのを待つしかない。しかしこの場合も給与は減らされ到底納得できる給与水準ではない。そういう不本意な形で働かざるを得ないのが現状。
【雑感】
あらゆる世代で貧困の連鎖が拡大してゆく。これは資本主義が生んだ弊害と言える。セーフテイネットが脆弱で不十分である以上、最終的には生活保護となる。しかしこれを自己責任だと批判する風潮が強い。躓きは誰にでもある。その躓いた深みから出られない貧困層を見て自分は助かったと安堵する。自己責任だと非難する人は自分が優位だと納得させる上で貧困層が必要ではないのか、そのような歪んだ優越意識が広がれば貧困問題の融和的解決は遠退くばかりである。
低所得者層に数万円の補助が出るだけでも助かる。その財源をどこに求めるか、消費税の増税が反発必至なら無駄を省く以外無い。その意味で言うなら今が話題の日本学術会議がある。これを解体し民営化して税金投入を止める。これまで成果らしい成果が無いまま放置されてきた野党に都合の良い左派学者連中の集まりである。他にも実体のない有名無実化した存在意義の無い政府機関など徹底して整理すべきである。既得権益に縋り付き、只管甘い汁を吸うような組織などいらない。
またこの際に野党議員も削減対象にした方が良い。昨今のコロナ禍でも国民を救う気など無く政府批判を繰り返すパフォーマンスしかできない。このような野党議員など不要。これで国会や各種委員会などで無駄な招集を無くせば経費が浮く。野党の役目など民間に委託して組織化できるならその方が遥かに良い。無能な野党議員を税金で養う意味は無い。国民生活に寄与するものなのか審判を仰ぐべきでありそういう時期に来ている。予算の財源から福祉関連への割り当てを多くすれば当然その反動として科学技術立国への路が閉ざされる可能性も出てくる。それもまた大きな問題であり国民の合意を図るのは難しい。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥837¥837 税込
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon 販売者: 【コンビニ払い可、速達可、インボイス対応】本、おもちゃ取り扱い店
新品:
¥837¥837 税込
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon
販売者: 【コンビニ払い可、速達可、インボイス対応】本、おもちゃ取り扱い店
中古品: ¥13
中古品:
¥13

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
貧困クライシス 国民総「最底辺」社会 単行本 – 2017/3/1
藤田 孝典
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥837","priceAmount":837.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"837","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"jD%2BHdKME2gxTTv%2FfSwcwySJYQXUVbv1rShCo3YzjTeDzqa5CFc%2FpWAHZqT7Z1LRyb%2BDrDYbNoYFWSOvDWhhWTXooLWd5pnxO%2FeuqcuGcySBtZDwAkAhbbDkCMHpzD%2BZ%2BPfwl1eW3rEWnIruTtI0fcb4w2AwJ4Slbwdg%2BE79s2rW%2FJzJNYFl%2Fjg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥13","priceAmount":13.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"13","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"jD%2BHdKME2gxTTv%2FfSwcwySJYQXUVbv1rH4n9KVrGRb%2BAuGLcgAAjhIzZ8ZJyMwg2qNNxF6uhb14MF4JOEfd%2B8pLApCEtB0nkv2VCwNzbt0QvWY5OBgVeeqgivN8v2x%2BZkU0OW6ucCXsGY5tOgQlm4s83aMlzAJUS19xA34gxMdVDRmRAYbpilA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
全国民に問う。
「貧困は自己責任だから、助けなくていい」のか?
日本では貧困が広がり続けている。それも驚くほど速いスピードで。気づいたら身近に迫っていて、身動きができなくなっているかもしれない。
これまでも私は、「下流老人」や「貧困世代」という言葉で警鐘を鳴らしてきている。
本書では、そんな拡大し続ける貧困について、全世代を網羅して見ていく。
もはや高齢者も若者も子どもも、そして男性も女性も貧困に苦しんでいる。いまだかつてこのような時代はなかったはずだ。
東南アジアにはスラムで生活して路上で寝ている子もいる、日本はまだ豊かである、といった論には異議を唱えたい。
本書でも詳述するが、貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があり、路上で寝なければならないような壮絶な貧困は絶対的貧困と呼ぶ。
日本では、健康で文化的、そして人間らしい生活ができないようなもの、いわゆる相対的貧困が拡大しているのだ。 「今は貧しいけれど地道に働いていれば、幸せな老後が待っている」という希望を失った社会は、絶対的貧困ではないけれども、常に「貧困クライシス」にさらされ、極めてストレスフルだと私は考える。
幸い、ほっとプラスには年間約500件を超える相談があり、支援者である私たちは、極めて貧困が見えやすい位置にいる。見えてきた貧困を少しでも社会に伝え、多くの人とクライシスを共有していきたい。そして、早めに貧困に気づき、対処できる力を養っていただきたいと切に願う。
本書を通じて、日本が生涯貧困に至った背景と実態をつまびらかにし、起死回生の道を多くの読者と模索したい。
【目次】
●第1章 若者の貧困
●第2章 中年の貧困
●第3章 女性の貧困
●第4章 老人の貧困
●第5章 貧困ニッポンを生きる 社会と個人ができる最善策
「貧困は自己責任だから、助けなくていい」のか?
日本では貧困が広がり続けている。それも驚くほど速いスピードで。気づいたら身近に迫っていて、身動きができなくなっているかもしれない。
これまでも私は、「下流老人」や「貧困世代」という言葉で警鐘を鳴らしてきている。
本書では、そんな拡大し続ける貧困について、全世代を網羅して見ていく。
もはや高齢者も若者も子どもも、そして男性も女性も貧困に苦しんでいる。いまだかつてこのような時代はなかったはずだ。
東南アジアにはスラムで生活して路上で寝ている子もいる、日本はまだ豊かである、といった論には異議を唱えたい。
本書でも詳述するが、貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があり、路上で寝なければならないような壮絶な貧困は絶対的貧困と呼ぶ。
日本では、健康で文化的、そして人間らしい生活ができないようなもの、いわゆる相対的貧困が拡大しているのだ。 「今は貧しいけれど地道に働いていれば、幸せな老後が待っている」という希望を失った社会は、絶対的貧困ではないけれども、常に「貧困クライシス」にさらされ、極めてストレスフルだと私は考える。
幸い、ほっとプラスには年間約500件を超える相談があり、支援者である私たちは、極めて貧困が見えやすい位置にいる。見えてきた貧困を少しでも社会に伝え、多くの人とクライシスを共有していきたい。そして、早めに貧困に気づき、対処できる力を養っていただきたいと切に願う。
本書を通じて、日本が生涯貧困に至った背景と実態をつまびらかにし、起死回生の道を多くの読者と模索したい。
【目次】
●第1章 若者の貧困
●第2章 中年の貧困
●第3章 女性の貧困
●第4章 老人の貧困
●第5章 貧困ニッポンを生きる 社会と個人ができる最善策
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社毎日新聞出版
- 発売日2017/3/1
- ISBN-10462032406X
- ISBN-13978-4620324067
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 貧困クライシス 国民総「最底辺」社会
¥837¥837
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り2点 ご注文はお早めに
¥1,541¥1,541
3月 31 日 - 4月 2 日にお届け
通常2~3日以内に発送します。
¥836¥836
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 毎日新聞出版 (2017/3/1)
- 発売日 : 2017/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 229ページ
- ISBN-10 : 462032406X
- ISBN-13 : 978-4620324067
- Amazon 売れ筋ランキング: - 516,334位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,421位社会病理
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1982年生まれ。埼玉県越谷市在住。社会福祉士。ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科博士前期課程修了。首都圏で生活困窮者支援を行うソーシャルワーカー。生活保護や生活困窮者支援の在り方に関する活動と提言を行う。NPO法人ほっとプラス代表理事。聖学院大学客員准教授(公的扶助論)。反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員(2013年度)。著書に『ひとりでがんばらない』(クレヨンハウス2022)『コロナ貧困』(毎日新聞出版2021)『続・下流老人 一億総疲弊社会の到来』(朝日新聞出版2016)『貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち』(講談社現代新書2016)『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版2015)、『ひとりも殺させない』(堀之内出版2013)、共著に『知りたい!ソーシャルワーカーの仕事』(岩波書店2015)など多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
格差社会拡大 一億総中流の幻想は、早急に払拭しなければ、日本の将来は、無い
2018年8月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
65歳以上の人口が占める高齢化率は年々高くなるなかで下流老人
といわれる人が6人に1人と言われてる、実際生活費を年金でまか
なえない人が多い、さらに無年金や低年金の高齢者を考えると下流
老人が増え続けることは本書から伝わってくる。
といわれる人が6人に1人と言われてる、実際生活費を年金でまか
なえない人が多い、さらに無年金や低年金の高齢者を考えると下流
老人が増え続けることは本書から伝わってくる。
2019年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の本はこれで3冊目だが、いつも考えさせられる内容でとても役に立つ本だ。
この本では、高齢者だけではなくて若者と中高年の貧困も書かれている。
貧困が全世代に渡って広がっていることがわかった。
高齢者だけではなくて、すべての世代に読んで欲しい。
この本では、高齢者だけではなくて若者と中高年の貧困も書かれている。
貧困が全世代に渡って広がっていることがわかった。
高齢者だけではなくて、すべての世代に読んで欲しい。
2017年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の伝統的な価値観には
「苦労は美徳、みんなで共有すべき」
「若い頃の苦労は買ってでもしろ」
「会社に尽くす事は尊い」
このような風潮が現代でも根強く残っているが、もうこのような考え方では日本の社会は一向に良くはならないだろう。
数々の貧困事例が紹介されるが、もはや自己責任では解決できない事ばかりじゃないだろうか。
国民がしっかりと権利意識を持って社会保障の不備を訴えるべきだと思う。
今回は生活に困った時に役立てる制度も詳しく紹介されており、知っているのと知らないのでは相当に差がでるはず。
誰にでも生活困窮者になる可能性がある以上、弱者を叩くべきでない事を自覚すべきだ。
自己責任論を主張する人には特に読んでほしいと思う。
「苦労は美徳、みんなで共有すべき」
「若い頃の苦労は買ってでもしろ」
「会社に尽くす事は尊い」
このような風潮が現代でも根強く残っているが、もうこのような考え方では日本の社会は一向に良くはならないだろう。
数々の貧困事例が紹介されるが、もはや自己責任では解決できない事ばかりじゃないだろうか。
国民がしっかりと権利意識を持って社会保障の不備を訴えるべきだと思う。
今回は生活に困った時に役立てる制度も詳しく紹介されており、知っているのと知らないのでは相当に差がでるはず。
誰にでも生活困窮者になる可能性がある以上、弱者を叩くべきでない事を自覚すべきだ。
自己責任論を主張する人には特に読んでほしいと思う。
2017年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書で一番印象に残ったのが、福祉の「脱商品化」を目指すという提言である。
現在は、介護をするにしても家を借りるにしても教育を受けるにしても、お金がなければどうにもならないという状態である。
特に、社会保障で住まいが用意されていないことは深刻なことだと感じた。
「脱商品化」によって、生活に必要な支出を減らすことができるような社会になることを願う。
現在は、介護をするにしても家を借りるにしても教育を受けるにしても、お金がなければどうにもならないという状態である。
特に、社会保障で住まいが用意されていないことは深刻なことだと感じた。
「脱商品化」によって、生活に必要な支出を減らすことができるような社会になることを願う。
2018年10月24日に日本でレビュー済み
私は生活保護を肯定している。
がそれを悪用する人間とその人間に迎合し、印税を稼いでいる著者を否定する。
生活保護は、働けない人を支える為の制度だ。
一方、世の中には、働けるのに働かずに国にタカって生きる人間がいる。
著者は、そういう人間に迎合しているのだ。
そういう人間から支持されることばかりを書いて、カネを儲けているのだ。
まさに、国にタカる人間にさらにタカるという構図だ。
怠け者は著者に受給を擁護してもらい、著者は怠け者に本を買ってもらう
という、もたれあいの構図だ。
タカる人間のせいで、本当に保護が必要な人に保護が届かないのだ。
有効求人倍率が1.4倍越えなのに、その他世帯に分類される稼動世帯受給者も増加している。
平成22年度227,407(16.2%)
平成28年度260,901(16.0%)
NPO法人が受給の支援をしており、受給者を飯の種にしているから増えるのだ。
著者は、NPO活動を通じて無知な人への受給支援を実践しているが、その反面、
働けるのに働かない人の受給支援もしており、そこが問題なのだ。
働ける人が、受給マニュアルを悪用して受給するというやり方が蔓延したのだ。
・仕事のやり甲斐は、与えられるものではなく、自分で見出すものだ。
・探しているのは、やりたい仕事ではなく、楽して稼げる仕事だろう。が、そんなもの、所詮ある訳がない。
・貧困を自己責任でないとしているが、浪費や怠慢などを原因とする貧困もそうか。
著者は、こうした不都合な事実からは目を背けている。
サブタイトルに国民総「最底辺」社会とあるが、国民が全員最底辺となるなんて
ありえない!著者は、国の財政破綻を煽り、本を売る輩と何ら変わらない。
がそれを悪用する人間とその人間に迎合し、印税を稼いでいる著者を否定する。
生活保護は、働けない人を支える為の制度だ。
一方、世の中には、働けるのに働かずに国にタカって生きる人間がいる。
著者は、そういう人間に迎合しているのだ。
そういう人間から支持されることばかりを書いて、カネを儲けているのだ。
まさに、国にタカる人間にさらにタカるという構図だ。
怠け者は著者に受給を擁護してもらい、著者は怠け者に本を買ってもらう
という、もたれあいの構図だ。
タカる人間のせいで、本当に保護が必要な人に保護が届かないのだ。
有効求人倍率が1.4倍越えなのに、その他世帯に分類される稼動世帯受給者も増加している。
平成22年度227,407(16.2%)
平成28年度260,901(16.0%)
NPO法人が受給の支援をしており、受給者を飯の種にしているから増えるのだ。
著者は、NPO活動を通じて無知な人への受給支援を実践しているが、その反面、
働けるのに働かない人の受給支援もしており、そこが問題なのだ。
働ける人が、受給マニュアルを悪用して受給するというやり方が蔓延したのだ。
・仕事のやり甲斐は、与えられるものではなく、自分で見出すものだ。
・探しているのは、やりたい仕事ではなく、楽して稼げる仕事だろう。が、そんなもの、所詮ある訳がない。
・貧困を自己責任でないとしているが、浪費や怠慢などを原因とする貧困もそうか。
著者は、こうした不都合な事実からは目を背けている。
サブタイトルに国民総「最底辺」社会とあるが、国民が全員最底辺となるなんて
ありえない!著者は、国の財政破綻を煽り、本を売る輩と何ら変わらない。
2018年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生活に困窮する人たちの実態が克明に描かれていて、とても参考になった。