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意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論 単行本 – 2015/5/26
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購入オプションとあわせ買い
NHKスペシャル『立花隆 臨死体験』出演の天才脳科学者、初の翻訳!
脳は意識を生み出すが、コンピューターは意識を生み出さない。では両者の違いはどこにあるのか。クリストフ・コッホが「意識に関して唯一、真に有望な基礎理論」と評した、意識の謎を解明するトノーニの「統合情報理論」を紹介。わくわくするようなエピソード満載でわかりやすく語られる脳科学の最先端、待望の翻訳!
【本書が挑む脳科学最前線の驚異の事例】
・脳幹に傷を負い植物状態に見えるロックトイン症候群患者(映画「潜水服は蝶の夢を見るか」の主人公)。彼らの意識の有無はどう診断すればいいのか br>
・麻酔薬を投与するとなぜ意識が失われるのか br> 麻酔時に意識が醒めてしまうとどうなるのか(1000人に1人はそうなる)
・右脳と左脳をつなぐ脳梁を切断する(スプリットブレイン。てんかん治療で行われることがある)と、1つの脳のなかに意識が2つ生まれる!?
【書評・メディア情報】
日本経済新聞(8月2日)/書評(池谷裕二氏・東京大学教授)
朝日新聞(7月26日)/書評(佐倉統氏・東京大学教授)
『週刊朝日』(7月24日号)/書評(瀬名秀明氏・小説家)
読売新聞(7月20日)/書評(岡ノ谷一夫氏・東京大学教授)
『サンデー毎日』(7月12日号)/書評(緑慎也氏・ライター、編集者)
HONZ(6月8日)/書評(佐藤瑛人氏)
『週刊現代』(1月16・23日号)/書評(熊谷達也氏・作家)
Webサイト『社会課題を解決するビジネスエコシステム』「私の本棚」/書評(羽田 昭裕氏・日本ユニシス総合技術研究所所長)
2020年
日本経済新聞夕刊(4月2日)/読書日記(小林朋道氏・動物行動学者)
2021年
Newton(9月号)/紹介(科学名著図鑑100冊「生命の不思議を伝える名著」)
科学道100冊 2021/紹介
脳は意識を生み出すが、コンピューターは意識を生み出さない。では両者の違いはどこにあるのか。クリストフ・コッホが「意識に関して唯一、真に有望な基礎理論」と評した、意識の謎を解明するトノーニの「統合情報理論」を紹介。わくわくするようなエピソード満載でわかりやすく語られる脳科学の最先端、待望の翻訳!
【本書が挑む脳科学最前線の驚異の事例】
・脳幹に傷を負い植物状態に見えるロックトイン症候群患者(映画「潜水服は蝶の夢を見るか」の主人公)。彼らの意識の有無はどう診断すればいいのか br>
・麻酔薬を投与するとなぜ意識が失われるのか br> 麻酔時に意識が醒めてしまうとどうなるのか(1000人に1人はそうなる)
・右脳と左脳をつなぐ脳梁を切断する(スプリットブレイン。てんかん治療で行われることがある)と、1つの脳のなかに意識が2つ生まれる!?
【書評・メディア情報】
日本経済新聞(8月2日)/書評(池谷裕二氏・東京大学教授)
朝日新聞(7月26日)/書評(佐倉統氏・東京大学教授)
『週刊朝日』(7月24日号)/書評(瀬名秀明氏・小説家)
読売新聞(7月20日)/書評(岡ノ谷一夫氏・東京大学教授)
『サンデー毎日』(7月12日号)/書評(緑慎也氏・ライター、編集者)
HONZ(6月8日)/書評(佐藤瑛人氏)
『週刊現代』(1月16・23日号)/書評(熊谷達也氏・作家)
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2020年
日本経済新聞夕刊(4月2日)/読書日記(小林朋道氏・動物行動学者)
2021年
Newton(9月号)/紹介(科学名著図鑑100冊「生命の不思議を伝える名著」)
科学道100冊 2021/紹介
- 本の長さ302ページ
- 言語日本語
- 出版社亜紀書房
- 発売日2015/5/26
- 寸法13.6 x 2.5 x 19.6 cm
- ISBN-104750514500
- ISBN-13978-4750514505
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商品の説明
著者について
ジュリオ・トノーニ
精神科医、神経科学者。ウィスコンシン大学精神医学科教授。睡眠と意識についての世界的権威。著書に、Phi: A Voyage from the Brain to the Soul.(Random House LLC, 2012)、A Universe of Consciousness: How Matter Becomes Imagination.(ジェラルド・エーデルマンとの共著、Basic Books,2000)などがある。
マルチェッロ・マッスィミーニ
医師、神経生理学者。ミラノ大学教員、リエージュ大学昏睡研究グループ客員教授。カナダおよびウィスコンシン大学で研究を行う。
花本 知子
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士課程修了。京都外国語大学准教授。2009年度、2011年度、2014年度NHKラジオ「まいにちイタリア語」講師。著書に、『アントニオ・タブッキ 反復の詩学』(春風社)、『留学とホームステイのイタリア語』(白水社)、共訳書に、アントニオ・タブッキ『他人まかせの自伝』(岩波書店)などがある。
上記内容は本書刊行時のものです。
精神科医、神経科学者。ウィスコンシン大学精神医学科教授。睡眠と意識についての世界的権威。著書に、Phi: A Voyage from the Brain to the Soul.(Random House LLC, 2012)、A Universe of Consciousness: How Matter Becomes Imagination.(ジェラルド・エーデルマンとの共著、Basic Books,2000)などがある。
マルチェッロ・マッスィミーニ
医師、神経生理学者。ミラノ大学教員、リエージュ大学昏睡研究グループ客員教授。カナダおよびウィスコンシン大学で研究を行う。
花本 知子
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士課程修了。京都外国語大学准教授。2009年度、2011年度、2014年度NHKラジオ「まいにちイタリア語」講師。著書に、『アントニオ・タブッキ 反復の詩学』(春風社)、『留学とホームステイのイタリア語』(白水社)、共訳書に、アントニオ・タブッキ『他人まかせの自伝』(岩波書店)などがある。
上記内容は本書刊行時のものです。
登録情報
- 出版社 : 亜紀書房 (2015/5/26)
- 発売日 : 2015/5/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 302ページ
- ISBN-10 : 4750514500
- ISBN-13 : 978-4750514505
- 寸法 : 13.6 x 2.5 x 19.6 cm
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イメージ付きのレビュー

5 星
面白い!意識とは何か、どこで生まれるのか解明の一歩
右脳と左脳を繋ぐ脳梁を切断すると意識も2つ発生する!ジキル博士とハイド氏とか二重人格者もこれだったのか!小脳にはニューロンの8割が存在するが意識はないゾンビ。視床~大脳皮質はニューロンの2割しかないがここが意識の中核。ここではニューロンが複雑にやり取りしている。意識とは内外の刺激をインプットをきっかけに、感情、記憶、本能等との連想、複雑なやりとり、発火の結果声、動作等アウトプットに至るものだと思った。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳科学の分野で、統合情報理論を最初に提唱したトノーニによる解説書。脳の生理学的分析から始めて、どのようにして統合情報理論が生まれたかについて、分かり易く説明されている。一見の価値あり。ただし、この分野の進展は極めて急速であり、本書発行後の発展につぃては、他の類書を読む必要がある。
2022年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
意識はなぜ起きるのか?
この著作でいう意識は自我とほぼ同義語だが、
この自分を自覚する神経や機能自体は存在しない。
神経や組織が統合的に動いた結果として、全体が自覚されて、意識が生成される。なので、意識自体の機能を見つけ出して、証明するのは難しいが、少なくとも実験結果からは統合的に動くことが意識の前提といえそうだ。
脳が全体的に動くと意識が起こり、部分的に動くと意識は起こらないという実験データからの仮説である。
それを立証するほどの科学的な理論には達していないが、統合的に複雑に動く事で意識が起きるというのは、仮説としては、かなり有効。
睡眠時は、脳の休息というより、むしろ脳が活性化しているともいえるが、脳の各部分がそれぞれ動いている状態で統合した動きはなく、そのため、意識は起きない。
また、デジカメは、各部品が、指示によって特定的に動作するが、デジカメ全体が統合的には動かない。だから、デジカメに意識はない。
反対に地球は全体的に統合的に動いているので、地球にも意識が生まれているのでは、とふと思った。
意識は統合が前提にある以上、意識の所有者にしか、存在有無は自覚できず、その下の階層にいる者にはわからない。
なので、下の階層である人間からは知り得ない。
ちなみに、宇宙は無秩序にエントロピーが拡大しているだけなので、意識は起きない。
統合的に動くことで発生する意識を神というなら、神は理論的にありえるかもしれない。
ということで、科学が統合的に動く事を意識であると証明することができれば、超越したものである神をも証明する可能性を感じた。
無神論に近い自分だが、最近、神が理論的に説明されるかもしれないという気もしている。
この著作でいう意識は自我とほぼ同義語だが、
この自分を自覚する神経や機能自体は存在しない。
神経や組織が統合的に動いた結果として、全体が自覚されて、意識が生成される。なので、意識自体の機能を見つけ出して、証明するのは難しいが、少なくとも実験結果からは統合的に動くことが意識の前提といえそうだ。
脳が全体的に動くと意識が起こり、部分的に動くと意識は起こらないという実験データからの仮説である。
それを立証するほどの科学的な理論には達していないが、統合的に複雑に動く事で意識が起きるというのは、仮説としては、かなり有効。
睡眠時は、脳の休息というより、むしろ脳が活性化しているともいえるが、脳の各部分がそれぞれ動いている状態で統合した動きはなく、そのため、意識は起きない。
また、デジカメは、各部品が、指示によって特定的に動作するが、デジカメ全体が統合的には動かない。だから、デジカメに意識はない。
反対に地球は全体的に統合的に動いているので、地球にも意識が生まれているのでは、とふと思った。
意識は統合が前提にある以上、意識の所有者にしか、存在有無は自覚できず、その下の階層にいる者にはわからない。
なので、下の階層である人間からは知り得ない。
ちなみに、宇宙は無秩序にエントロピーが拡大しているだけなので、意識は起きない。
統合的に動くことで発生する意識を神というなら、神は理論的にありえるかもしれない。
ということで、科学が統合的に動く事を意識であると証明することができれば、超越したものである神をも証明する可能性を感じた。
無神論に近い自分だが、最近、神が理論的に説明されるかもしれないという気もしている。
2023年3月13日に日本でレビュー済み
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きれいな本を送っていただき、ありがとうございました。
2024年1月16日に日本でレビュー済み
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意識と脳の関係の究明の過程をつぶさに叙述
答えが欲しかったのです
最良の道
答えが欲しかったのです
最良の道
2021年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
意識の統合情報理論またはIITの提唱者であるジュリオ・トノーニの初邦訳書。
統合情報理論とは、「ある身体システムは、情報を統合する能力があれば、意識がある」と考える理論のことです。
著者によると、意識には主として2つの特徴があります。情報の豊富さと情報の統合です。意識の経験は、豊富な情報量(無数の可能性のレパートリー)に支えられているものの、それらは「一なる組織」として統合されています。どういうことかというと、意識を生み出す基盤は、それを構成する要素間に密接な因果関係があり、それによってまとまった情報が組織全体によって生み出されているおかげで「一なる組織」になる、というわけです。
興味深いのは、頭蓋から小脳を全摘しても意識にはなんら影響がないという点です。小脳には視床ー皮質系をはるかにしのぐ数の神経細胞があるにもかかわらず、意識の有無にはまったくといってよいほど関係していないのです。そうなると、小脳は「無数の選択肢を備えた一なるシステム」ではなく、意識を生み出す基盤にはなりえないことになります。それはただ無数の要素の集まりにすぎないわけですから。
といっても、意識ある脳が情報を統合するには、多様性と統合を維持しなくてはなりません。大脳ー皮質系のニューロンがあまり活性化しないと、情報は共有されず、単一のものとしての統合が失われます。かといって活性化しすぎると、情報を押しつけるあまりに情報が失われてしまいます。情報の豊富さと統合という二つの両極端を併せ持つだけでなく、それを絶妙なバランスのもとで保っているのが意識なのです。
以下感想。著者の用いる表現はどれも巧みで、いうなれば読ませる文章です。たとえば、小脳を小さなコンピュータが並んだ集合体に見立て、「各コンピュータは、自分の特定の任務を遂行する。その正確さと速さたるや、まるで取り憑かれているかのように見える」という表現が出てきますが、神経科学者とは思えない的確な比喩だと思います。また、覚醒している被験者が大脳皮質を複雑に活性化させそのエコーを記録したことを、「意識が宿る物体が奏でる特別な音楽が聞けた」とも表現しています。自然で鼻につかない表現を心得ている感じがします。
内容についても、統合情報理論を詳しく解説する以外にも、意識の有無を調べる客観的な測定方法などあるかという疑問にも誠実に答えており、おおよそ意識に関する本としては非常に整理された名著だと思います。
統合情報理論とは、「ある身体システムは、情報を統合する能力があれば、意識がある」と考える理論のことです。
著者によると、意識には主として2つの特徴があります。情報の豊富さと情報の統合です。意識の経験は、豊富な情報量(無数の可能性のレパートリー)に支えられているものの、それらは「一なる組織」として統合されています。どういうことかというと、意識を生み出す基盤は、それを構成する要素間に密接な因果関係があり、それによってまとまった情報が組織全体によって生み出されているおかげで「一なる組織」になる、というわけです。
興味深いのは、頭蓋から小脳を全摘しても意識にはなんら影響がないという点です。小脳には視床ー皮質系をはるかにしのぐ数の神経細胞があるにもかかわらず、意識の有無にはまったくといってよいほど関係していないのです。そうなると、小脳は「無数の選択肢を備えた一なるシステム」ではなく、意識を生み出す基盤にはなりえないことになります。それはただ無数の要素の集まりにすぎないわけですから。
といっても、意識ある脳が情報を統合するには、多様性と統合を維持しなくてはなりません。大脳ー皮質系のニューロンがあまり活性化しないと、情報は共有されず、単一のものとしての統合が失われます。かといって活性化しすぎると、情報を押しつけるあまりに情報が失われてしまいます。情報の豊富さと統合という二つの両極端を併せ持つだけでなく、それを絶妙なバランスのもとで保っているのが意識なのです。
以下感想。著者の用いる表現はどれも巧みで、いうなれば読ませる文章です。たとえば、小脳を小さなコンピュータが並んだ集合体に見立て、「各コンピュータは、自分の特定の任務を遂行する。その正確さと速さたるや、まるで取り憑かれているかのように見える」という表現が出てきますが、神経科学者とは思えない的確な比喩だと思います。また、覚醒している被験者が大脳皮質を複雑に活性化させそのエコーを記録したことを、「意識が宿る物体が奏でる特別な音楽が聞けた」とも表現しています。自然で鼻につかない表現を心得ている感じがします。
内容についても、統合情報理論を詳しく解説する以外にも、意識の有無を調べる客観的な測定方法などあるかという疑問にも誠実に答えており、おおよそ意識に関する本としては非常に整理された名著だと思います。
2022年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
意識は、多様な選択肢(情報)の中から各々の特徴(専門性)を取りまとめて統合することから生まれる。脳内のニューロンを刺激し、その反応を見ることで意識が発生しているかを確認する。例えば、睡眠中の深い眠り(ノンレム睡眠)では、反応は単調であり複雑性は見られない。一方、夢を見ているとき(レム睡眠)では、目覚めているときのような多様な反応が見られる。その他にも、昏睡状態や麻酔時の意識のありようについても、本書で述べられており、普段認識することのない「意識」について、とても理解が進む内容となっている。
本書の中にもあるが、生物から無生物までの意識レベル(統合情報量の複雑さ)の分布や測定方法を求める余地があり、今後の展開が気になる。
全体として物語調に書かれており理解しやすく、訳も読みやすい。また、著者の科学に対する信念も見られ、満足度の高い一冊である。
本書の中にもあるが、生物から無生物までの意識レベル(統合情報量の複雑さ)の分布や測定方法を求める余地があり、今後の展開が気になる。
全体として物語調に書かれており理解しやすく、訳も読みやすい。また、著者の科学に対する信念も見られ、満足度の高い一冊である。
2022年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これは近年読んだどの本よりもスリリングで面白かった。
これは、意識とは何か、という最先端研究の概要が分かる。
要は刺激に対してリニアな反応をするのではなく、より複雑で非線形的な反応をするシナプスの形成が意識のベースということね。なるほどとと膝を打った。
これは、意識とは何か、という最先端研究の概要が分かる。
要は刺激に対してリニアな反応をするのではなく、より複雑で非線形的な反応をするシナプスの形成が意識のベースということね。なるほどとと膝を打った。
2016年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
根源的な問いというのは、往々にして、その意味するところがピンと
来づらい。あたりまえすぎて疑問の余地なんかまったくなさそうなところへ
わざわざ疑問を差しはさんで、いったい何が聞きたいのだ、と。
寝ぼけた精神をバシッとひっぱたいて、根源的な問いへと覚醒させるには、
こういうショックを与える手があったか。
われわれは、われわれ自身の動作原理を知らなくても、ちゃんと動作して
いる。どうやったら手足を動かせるか、なんて、マニュアルをいちいち
参照しなくったって、動かそうと思えばちゃんと動く。それって、
あたりまえなのか? 不思議じゃないのか? ピンと来ない人には、
ぜんぜんピンと来ない。
A: 意識はどこから来るのか
B: 生まれてしばらく経つと、自然に芽生えてくるもんなんじゃない?
A: しかし、ウチのパソコンは 3 年ほど経つけど、ちっとも意識が芽生えてこない
B: そりゃパソコンは機械だから
A: 機械は人間と違いますか
B: そりゃ、違うでしょ
A: どこがどういうふうに違いますか
B: ぜんぜん、まるっきり違うでしょ
禅問答みたいなことになっちゃう。どっちの言ってることがおかしいのか?
本書はなかなかグロテスクな始まり方をするが、それは読者に嫌がらせを
してやろうという悪辣な意図からではなく、本書がテーマとする問いに
強制的に目覚めさせ、つなぎとめておくためには、このショックがいちばん
効果的でしょ、という意図からである。
医学生が初めての人体解剖実習に臨み、検体から脳ミソが取り出され、
灰色でぐちゃっとしたにぎりこぶし大の 1.5kg の物体の重みを両手の中に
感じるまでの過程が、臭気や音までも交えて、精密に、鮮明に、描写されて
いる。うげー。
それは筆者二人が実際に経験したことであり、強烈なショックをもって
脳裏に植えつけられ、決して忘れられないものだそうである。
両手の中にあって、感触があり、重みが感じられる。これが物体以外の
何物でもないことを、いやというほど思い知らされる。記憶も、思考も、
好き嫌いも、喜怒哀楽も、経験の歴史も、希望も、何もかもが、この物体の
中に納まっていた。この物体のいったいどこに意識の宿りようがあったと
いうのか。
今は、意識のないただの物体になっちゃってるけど、意識が宿っている
ことと宿っていないことの区別は、いったいどこでつけようがあると
いうのか。
医者をやっていると、意識をめぐるいろいろなケースに出くわす。
それが「意識の事件ファイル」の項目に書かれている。たとえば ―。
2005年のイギリスで、23 歳の女性が悲惨な自動車事故に巻き込まれ、
昏睡状態で救急病院に運び込まれた。脳出血を起こしていて、
前頭の大脳皮質に広く損傷のあることが、検査で分かった。
数日後、患者は自発的に目を開き、昏睡から脱した。反射的な反応は
あっても、意図的な動きはいっさい見られず、目覚めてはいるが、意識が
ないように見え、植物状態と診断された。
6 ヶ月後、エードリアン・オーウェン率いるケンブリッジ大学の神経
科学者のチームが、患者に一風変わった実験を行うことを決めた。
健常者においては、テニスをしているところを強く想像しているときと、
自宅の中をうろうろしているところを想像しているときとでは、
脳の活動マップ上で、活性化する場所が異なることを突き止めていた。
それを、この患者に試してみたのである。オーウェンがこの患者に
それぞれの場面を想像するように口頭で指示を出すと、外見上はまったく
無反応なのに、脳内の活性化部位は、健常者と同等のものを示した。
指示がちゃんと理解できていたのである。
この実験結果は 2006年9月、『サイエンス』誌に掲載された。植物状態に
あると思われている患者の中には、そうでない人もいる。本人の側から
それを伝える手段はなく、医者の側から外見をどんなに観察しても
見分けることができない。意識のあるなしは、かくも判別しづらい。
意識が宿る宿らないの違いは、ニューロンの数で決まるわけではない。
数で言えば、脳内のニューロンの 75% ほどは、小脳にある。しかし、
小脳は全摘出しても、意識に支障を来たさない。一方、皮質 - 視床系は、
ちょっと損傷を受けただけで、すぐに意識がおかしくなる。
違いは、ニューロンどうしのコネクションのしかたにあるようだ。
小脳内は、エージェントという名の小人の集まりからなり、互いに連絡なく、
おのおのがそれぞれの仕事を受け持って、黙々と働いている。
一方、皮質 - 視床系は、情報を統合できるよう、相互に効率よく
コネクションが張り巡らされている。このコネクションの状態が、意識を
宿すのではなかろうかと考えられる。
筆者は「統合情報理論」を提唱する。その理論において、Φ (ファイ)
という指標を定義している。ニューロンの個数は同じであっても、それら
どうしの相互の結合のしかたによって、情報を統合しやすかったり
しづらかったりする。Φは、情報の統合しやすさを表す指標である。
どのニューロンとどのニューロンとが結合しているかというマップが
分かりさえすれば、Φの値は機械的に算出できる。それが大きいほど、
意識を宿しやすくなっている。
画期的な発見だと思うが、私には気がかりな点がある。逆は真だろうか。
「意識があれば、Φの値が高い」が仮に真であったとして、その逆である
「Φの値が高ければ、意識がある」は成り立つのであろうか。
もしそれが成り立つのであれば、ニューロンの代わりに、同じ機能を果たす
半導体を使って、同じコネクション状態を実現すれば、意識は自然に
芽生えるってことになる。ほんとうだろうか。ならないような気がする。
そこはどうだか分からないにせよ、脳科学はこのように、どんどん進展
している。まったく目が離せない。
来づらい。あたりまえすぎて疑問の余地なんかまったくなさそうなところへ
わざわざ疑問を差しはさんで、いったい何が聞きたいのだ、と。
寝ぼけた精神をバシッとひっぱたいて、根源的な問いへと覚醒させるには、
こういうショックを与える手があったか。
われわれは、われわれ自身の動作原理を知らなくても、ちゃんと動作して
いる。どうやったら手足を動かせるか、なんて、マニュアルをいちいち
参照しなくったって、動かそうと思えばちゃんと動く。それって、
あたりまえなのか? 不思議じゃないのか? ピンと来ない人には、
ぜんぜんピンと来ない。
A: 意識はどこから来るのか
B: 生まれてしばらく経つと、自然に芽生えてくるもんなんじゃない?
A: しかし、ウチのパソコンは 3 年ほど経つけど、ちっとも意識が芽生えてこない
B: そりゃパソコンは機械だから
A: 機械は人間と違いますか
B: そりゃ、違うでしょ
A: どこがどういうふうに違いますか
B: ぜんぜん、まるっきり違うでしょ
禅問答みたいなことになっちゃう。どっちの言ってることがおかしいのか?
本書はなかなかグロテスクな始まり方をするが、それは読者に嫌がらせを
してやろうという悪辣な意図からではなく、本書がテーマとする問いに
強制的に目覚めさせ、つなぎとめておくためには、このショックがいちばん
効果的でしょ、という意図からである。
医学生が初めての人体解剖実習に臨み、検体から脳ミソが取り出され、
灰色でぐちゃっとしたにぎりこぶし大の 1.5kg の物体の重みを両手の中に
感じるまでの過程が、臭気や音までも交えて、精密に、鮮明に、描写されて
いる。うげー。
それは筆者二人が実際に経験したことであり、強烈なショックをもって
脳裏に植えつけられ、決して忘れられないものだそうである。
両手の中にあって、感触があり、重みが感じられる。これが物体以外の
何物でもないことを、いやというほど思い知らされる。記憶も、思考も、
好き嫌いも、喜怒哀楽も、経験の歴史も、希望も、何もかもが、この物体の
中に納まっていた。この物体のいったいどこに意識の宿りようがあったと
いうのか。
今は、意識のないただの物体になっちゃってるけど、意識が宿っている
ことと宿っていないことの区別は、いったいどこでつけようがあると
いうのか。
医者をやっていると、意識をめぐるいろいろなケースに出くわす。
それが「意識の事件ファイル」の項目に書かれている。たとえば ―。
2005年のイギリスで、23 歳の女性が悲惨な自動車事故に巻き込まれ、
昏睡状態で救急病院に運び込まれた。脳出血を起こしていて、
前頭の大脳皮質に広く損傷のあることが、検査で分かった。
数日後、患者は自発的に目を開き、昏睡から脱した。反射的な反応は
あっても、意図的な動きはいっさい見られず、目覚めてはいるが、意識が
ないように見え、植物状態と診断された。
6 ヶ月後、エードリアン・オーウェン率いるケンブリッジ大学の神経
科学者のチームが、患者に一風変わった実験を行うことを決めた。
健常者においては、テニスをしているところを強く想像しているときと、
自宅の中をうろうろしているところを想像しているときとでは、
脳の活動マップ上で、活性化する場所が異なることを突き止めていた。
それを、この患者に試してみたのである。オーウェンがこの患者に
それぞれの場面を想像するように口頭で指示を出すと、外見上はまったく
無反応なのに、脳内の活性化部位は、健常者と同等のものを示した。
指示がちゃんと理解できていたのである。
この実験結果は 2006年9月、『サイエンス』誌に掲載された。植物状態に
あると思われている患者の中には、そうでない人もいる。本人の側から
それを伝える手段はなく、医者の側から外見をどんなに観察しても
見分けることができない。意識のあるなしは、かくも判別しづらい。
意識が宿る宿らないの違いは、ニューロンの数で決まるわけではない。
数で言えば、脳内のニューロンの 75% ほどは、小脳にある。しかし、
小脳は全摘出しても、意識に支障を来たさない。一方、皮質 - 視床系は、
ちょっと損傷を受けただけで、すぐに意識がおかしくなる。
違いは、ニューロンどうしのコネクションのしかたにあるようだ。
小脳内は、エージェントという名の小人の集まりからなり、互いに連絡なく、
おのおのがそれぞれの仕事を受け持って、黙々と働いている。
一方、皮質 - 視床系は、情報を統合できるよう、相互に効率よく
コネクションが張り巡らされている。このコネクションの状態が、意識を
宿すのではなかろうかと考えられる。
筆者は「統合情報理論」を提唱する。その理論において、Φ (ファイ)
という指標を定義している。ニューロンの個数は同じであっても、それら
どうしの相互の結合のしかたによって、情報を統合しやすかったり
しづらかったりする。Φは、情報の統合しやすさを表す指標である。
どのニューロンとどのニューロンとが結合しているかというマップが
分かりさえすれば、Φの値は機械的に算出できる。それが大きいほど、
意識を宿しやすくなっている。
画期的な発見だと思うが、私には気がかりな点がある。逆は真だろうか。
「意識があれば、Φの値が高い」が仮に真であったとして、その逆である
「Φの値が高ければ、意識がある」は成り立つのであろうか。
もしそれが成り立つのであれば、ニューロンの代わりに、同じ機能を果たす
半導体を使って、同じコネクション状態を実現すれば、意識は自然に
芽生えるってことになる。ほんとうだろうか。ならないような気がする。
そこはどうだか分からないにせよ、脳科学はこのように、どんどん進展
している。まったく目が離せない。