下記の点線以降は、中川恵一氏についてと放射線/放射性物質の影響をどう考えるべきなのかについて書きましたが
本の内容についてちょっと触れておきます
中川恵一氏は汚染水の海洋放出は問題無いと書いてますが、科学的にはそうなのだけれど、私は福島の漁民の方々の気持ちを考えると、汚染水を福島の海に放出するのは許されないと考えています。
海洋放出が問題無いのであれば、タンカーに積んで太平洋のど真ん中に持って行って様々な場所で少しずつ放出すれば良いのです。
もちろん、それについても、世界各国 中でも周辺諸国の了解が必要ですが、本当に問題無いのであれば了承してもらえるでしょう。
除染についても、中川氏は除染は不要としていますが、放射性物質を含んだチリが大量に発生して黒いビニール袋に入れられて野ざらしになっている現状を考えると科学的には除染などやらない方が絶対に良い。台風が来て吹き飛ばされれば辺りに飛散してその付近が汚染されます。
炉心のコンクリートが融けて放出されたと思われるガラス状の物資の中に放射性セシウムが封じられている場合にはそれを吸い込めば肺がんが危惧されます。
放射性セシウムだけであれば、吸い込んでも一旦放射線に強い筋肉に取り込まれた後はどんどん排出されて、福島の10倍の放射性物質を放出したチェルノブイリの周辺(日本と違って路地物の食品食べ放題。牛豚猪熊も食べ放題、というよりそれしか無かった)であってもそれによる健康被害は科学的には一切認められていません。
それと違って、放射性セシウムがガラス状物質に封じ込まれている場合には肺に取り込んでしまえば体外に放出される事は期待出来ず、一生肺に留まってがんを誘発します。
除染と言うのはそう言う本当に有害なチリを大量に生産する作業なわけです。
けれど、福島の方々の気持ちを考えると除染はやらないわけには行かないでしょう。それでも、空間線量にして年間10ミリシーベルト以下に出来れば十分でしょう。
それ以上は有害無益です。
とにかく、この本における中川氏の科学的な事実を前提とした主張とは別に、福島の方々が安心して暮らせる事を最優先にすべきで、そのためにも『放射能の恐怖』を振り撒くのは絶対に許してはならないのです。
そのためにもこの本は全ての人が読むべき物と言えるでしょう。
でも、上の様な事柄について改訂を希望します。
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小出裕章は原子力屋崩れ(武田邦彦と同じ)で単なる素人でしか無い。
この人も日本に数百人しかいなかった(今は?)放射線治療医のトップではあったにしろ、結局のところ医師であって本物の専門家では無い。
本物の専門家は生体に放射線をあててその影響を調べている人です。
中川恵一氏は、2011年の福島の事故の時にテレビで年間100ミリ程度なら問題無いと言って御用学者呼ばわりされて可哀想だったけれど、2012年に物理学会が公開講座に招いた本物の専門家によれば「最新のデータでは年間200ミリシーベルト未満では誰も(何十年経とうと)病気になどならないと断言していた。
これが本当のところ。中川恵一氏が言っていた100ミリシーベルトよりもずっと多くても病気にはならないのです。
放射線や放射性物質が何故人体に悪影響を及ぼすのか考えもせずに怖い怖いと騒ぐのは、それこそが病気というか宗教に嵌っている状態というべきです。
200ミリシーベルトを越えると例えば100人のうち数人が何十年のうちにはがんになる人が出て来る。
けれど、ほとんどの人は全然問題無く暮らせるのです。
タバコを吸い続けていても病気になるのは何割かに過ぎない、それ以外の人は何の病気にもならずに暮らせるわけですが、同じ様に放射線年間200ミリシーベルトを多少越えてもほとんどの人は何十年経っても何の病気にもならないのです。喫煙や受動喫煙よりははるかにマシなわけです。
但し、300、400、500と増えていくと急激に影響は大きくなる。(比例では無い)
年間2000ミリシーベルトでタバコと同じくらいの有害性になります。つまり年間200ミリシーベルトを少しづつ浴びても何十年か経つうちにはその影響で何割の人が何らかの病気になるけれど、それ以外の過半数を越える人達は生涯何の病気にもならずに暮らせるわけです。
まあ、紫外線を長年浴び続けてもほとんどの人は皮膚がんになどならないのと同じ様に、年間200ミリシーベルト未満 例えば年間100ミリシーベルトとかでも浴び続ければお年寄りの漁民の顔の様に体の内部で老化が起こっていると考えるべきでしょう。けれど、年間10ミリシーベルトを切ればそれも無視出来るレベルでしょう。(私見では年間20ミリシーベルト程度でも問題無いが、念にも念を入れると言う意味で10ミリシーベルトと言っておきましょう、でも安全の『基準』としては更に念を入れて年間5ミリシーベルトかな)
ちなみに、私は中川恵一氏に放射線治療で胸部に延べ20日間かけて30グレイ=30000ミリシーベルト照射してもらったけれど、問題無く生活しています。背中がうす〜く黒っぽくなった程度で抗がん剤の方がよっぽど苦しかった(でも、実のところ他の方々が言う程には全然苦しく無かった)
つまり、浴びる部位によっては一日あたり1500ミリシーベルトでもそれほど問題にはならないのです。心臓は皮膚と同じくらいに放射線に強いのでほとんど問題無いけれど、それより放射線に弱い肺はダメージを受けていると思われますが、何十年にわたる喫煙よりはよほどマシでしょう。
中川氏いわく「日焼けみたいなものです」(後日、東大でPETCTを撮ってもらった時は「30グレイか足りるかな?まあ良いか」と言っていたくらいです。
私と言えば、そんな事は言われなくても百も承知。
ただ、福島の事故が起こる前は放射線が直接DNAを損傷すると思っていた不勉強で。
放射線/放射性物質(福島辺りで問題になる類の)が何故体に悪影響を及ぼすのかを知れば、放射線のレベルがある程度以下(おそらく年間数十ミリシーベルト)ならばその影響は『実質的にゼロ』になってしまう事がわかるのだけれど、NHKもテレビ朝日も全然取り上げようとしないのが不思議。
炎上が怖いのか?
今こそ、この本を改訂/復刻して放射線/放射性物質とどの様に向き合うか?原子力発電をどう考えるべきなのかを考えるべき時でしょう。
このままだと、温暖化の影響で数十年後には毎年の様に東日本大震災の様な巨大災害に見舞われる事になります。風力発電のプロペラは引きちぎられ、太陽光発電パネルは屋根から引き剥がされる。もう既に太陽光発電パネルが台風によってダメージを受けた事が報道されていますが、風速80m〜90mの台風でどうなるかは想像に難く無いでしょう。
今現在、どうすべきなのか?考えましょう。

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放射線医が語る福島で起こっている本当のこと (ベスト新書) 新書 – 2014/9/9
中川 恵一
(著)
福島第一原発の事故から3年半。福島で本来起こりえなかった、がんの増加が起こりかけているのはなぜか。
長期にわたる避難の弊害、マスコミの罪、原発の是非とエネルギー問題、さらには現代文明の未来についてまで考察した、原発問題を総括する一冊!
福島在住の作家、玄侑宗久氏との対談も必見。
【目次】
第一章 放射線のウソ・ホント
第二章 がんのウソ・ホント
第三章 避難が最大のリスクという福島の皮肉
第四章 豊かさと健康長寿は相関する
第五章 「バカの壁」で健康を損ねる人類
対 談 玄侑宗久×中川恵一
「福島に住む人々の暮らしを守るために」
長期にわたる避難の弊害、マスコミの罪、原発の是非とエネルギー問題、さらには現代文明の未来についてまで考察した、原発問題を総括する一冊!
福島在住の作家、玄侑宗久氏との対談も必見。
【目次】
第一章 放射線のウソ・ホント
第二章 がんのウソ・ホント
第三章 避難が最大のリスクという福島の皮肉
第四章 豊かさと健康長寿は相関する
第五章 「バカの壁」で健康を損ねる人類
対 談 玄侑宗久×中川恵一
「福島に住む人々の暮らしを守るために」
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社ベストセラーズ
- 発売日2014/9/9
- ISBN-104584124485
- ISBN-13978-4584124482
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商品の説明
著者について
中川恵一(なかがわ・けいいち)
1960年、東京生まれ。東京大学医学部附属病院放射線科准教授。東京大学医学部医学科卒業後、スイスのポール・シェラー研究所に客員研究員として留学。
著書に『がんのひみつ』『放射線のひみつ』(いずれも朝日出版社)、『自分を生ききる』(養老孟司氏との共著、小学館)、『がんの練習帳』(新潮新書)、
『専門医が教える がんで死なない生き方』(光文社新書)、『放射線医が語る 被ばくと発がんの真実』(ベスト新書)ほか多数。
1960年、東京生まれ。東京大学医学部附属病院放射線科准教授。東京大学医学部医学科卒業後、スイスのポール・シェラー研究所に客員研究員として留学。
著書に『がんのひみつ』『放射線のひみつ』(いずれも朝日出版社)、『自分を生ききる』(養老孟司氏との共著、小学館)、『がんの練習帳』(新潮新書)、
『専門医が教える がんで死なない生き方』(光文社新書)、『放射線医が語る 被ばくと発がんの真実』(ベスト新書)ほか多数。
登録情報
- 出版社 : ベストセラーズ (2014/9/9)
- 発売日 : 2014/9/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4584124485
- ISBN-13 : 978-4584124482
- Amazon 売れ筋ランキング: - 474,837位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 170位ベスト新書
- - 784位環境・エコロジー (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年12月11日に日本でレビュー済み
2017年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原発の是非とは関係なく,出てきた放射線の影響は科学的に評価できるのですから,こういうきちんとしたデータで福島の避難についても決めてほしかったです。原発の評価と放射線の量については分けないと,いつまでたっても被害者が放射線以外の健康被害を受けるだけだということがよく分かりました。
過剰な避難がかえって被災者の健康を害していることを多くの人に分かってほしいです。
善意が良い結果をもたらさない「こともある」ことを運動家は理解してほしいです。行動は結果で評価が原則。善悪の感情や正義なら許されるでもありません。
過剰な避難がかえって被災者の健康を害していることを多くの人に分かってほしいです。
善意が良い結果をもたらさない「こともある」ことを運動家は理解してほしいです。行動は結果で評価が原則。善悪の感情や正義なら許されるでもありません。
2014年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この著者の「大丈夫」はおもしろい。数年先にも同じように主張するのか楽しみです。医者の中でも特に信頼ある放射線障害の専門家が語ることだから原発事故被害者には心強いかなあ。水俣病のときにも専門家である医者たちが「大丈夫」と言っていたが二の舞は踊らないで欲しい。本当に「大丈夫」なんですよね!センセイ!
2014年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
福島の放射能の影響が心配。全国に少しづつ影響が出てくるので。
2015年2月25日に日本でレビュー済み
自分なら、1億円もらってもこんな嘘は書けない。良心のかけらもない嘘と詭弁のオンパレードです。添削したら真っ赤で読めなくなりそうです。
余りにひどく腹が立つのでのでなかなか冷静に読み進められませんが、別の見方をすると、政府が何を望んで、どんな嘘を刷り込みたいかといったことが見えてきます。
重要な事実は、本書で「あえて触れない部分」や説明をごまかした部分。本書の趣旨とずれるのにあえて記載している部分はプロパガンダとして知って欲しい部分です。
なぜ★を2つも付けたか? それは、嘘や詭弁、数字のトリックを知るには格好のテキストになるからです。
不適切な仮定の押し付け(アンカー効果)、レッテル張り、論理のすり替え、強引な二択論法、中庸が良いと勘違いさせる手法、比較してはいけないものを比較する、都合の良い指標(例えば、がんの年齢調整死亡率等で論じるべき内容を患者の絶対数で議論する)、比較対象や条件を明示せずに相対表現を多用する、あいまいな勝手な定義で言葉を使う、関係のない比ゆ表現、出典や根拠のない数字、根拠となる文献が全く明示されず○○と言われています、データもなくわからないことを証明されていないとすりかえる、時間軸を無視した議論、でも所々には正しい数字や理論をちりばめる(下手に全面否定すると反撃される地雷・罠です)などきりがありません。
福島で起きた被曝について、一番問題なのは、前例がなくてどの程度の被害となるかわからないことと、事故直後にさまざまな妨害(立ち入り禁止)と、不適切な測定(ホールカウンター測定時の外部線量誤差等)で、データが正しいかったか、その精度に疑念があること(すでに確かめようがない)、生の情報やデータがなかなか表に出ないことです。
私は、過剰に不安を煽るつもりはありませんが、本書では全く触れられていない原発事故前の放射線管理に関する法律や基準、原発労働者の労災裁判、チェルノブイリの記録を見た上で、正しい情報を探してください。京大小出氏らのホームページ等を見てください。
☆ 他にも書評やブログで情報発信を始めましたので、共感いただける方は是非見てください。拡散は大歓迎です ☆
余りにひどく腹が立つのでのでなかなか冷静に読み進められませんが、別の見方をすると、政府が何を望んで、どんな嘘を刷り込みたいかといったことが見えてきます。
重要な事実は、本書で「あえて触れない部分」や説明をごまかした部分。本書の趣旨とずれるのにあえて記載している部分はプロパガンダとして知って欲しい部分です。
なぜ★を2つも付けたか? それは、嘘や詭弁、数字のトリックを知るには格好のテキストになるからです。
不適切な仮定の押し付け(アンカー効果)、レッテル張り、論理のすり替え、強引な二択論法、中庸が良いと勘違いさせる手法、比較してはいけないものを比較する、都合の良い指標(例えば、がんの年齢調整死亡率等で論じるべき内容を患者の絶対数で議論する)、比較対象や条件を明示せずに相対表現を多用する、あいまいな勝手な定義で言葉を使う、関係のない比ゆ表現、出典や根拠のない数字、根拠となる文献が全く明示されず○○と言われています、データもなくわからないことを証明されていないとすりかえる、時間軸を無視した議論、でも所々には正しい数字や理論をちりばめる(下手に全面否定すると反撃される地雷・罠です)などきりがありません。
福島で起きた被曝について、一番問題なのは、前例がなくてどの程度の被害となるかわからないことと、事故直後にさまざまな妨害(立ち入り禁止)と、不適切な測定(ホールカウンター測定時の外部線量誤差等)で、データが正しいかったか、その精度に疑念があること(すでに確かめようがない)、生の情報やデータがなかなか表に出ないことです。
私は、過剰に不安を煽るつもりはありませんが、本書では全く触れられていない原発事故前の放射線管理に関する法律や基準、原発労働者の労災裁判、チェルノブイリの記録を見た上で、正しい情報を探してください。京大小出氏らのホームページ等を見てください。
☆ 他にも書評やブログで情報発信を始めましたので、共感いただける方は是非見てください。拡散は大歓迎です ☆
2015年2月19日に日本でレビュー済み
日経新聞に「がん社会を診る」を連載する放射線医です。
放射線による癌発生率の増加は考えられないが、
恐怖を煽るマスコミや学者の意見に過剰反応し、
不便な避難所生活が続くことが、
肥満、食事、ストレスなどを原因として、
将来の癌発生率を高めてしまうと語ります。
専門知識の無い人達が、
悪意ではなく、善意で、
その時代の流れに乗ってひとつの方向を作り出し、
それに反する意見を「悪意」として否定してしまう。
みんなが同じ方向を向いているときに、
正しい意見を発言することは、仮に、専門家でも難しいのだと思う。
しかし、専門家の良心として語らざるを得ない。
そのような本です。
放射線による癌発生率の増加は考えられないが、
恐怖を煽るマスコミや学者の意見に過剰反応し、
不便な避難所生活が続くことが、
肥満、食事、ストレスなどを原因として、
将来の癌発生率を高めてしまうと語ります。
専門知識の無い人達が、
悪意ではなく、善意で、
その時代の流れに乗ってひとつの方向を作り出し、
それに反する意見を「悪意」として否定してしまう。
みんなが同じ方向を向いているときに、
正しい意見を発言することは、仮に、専門家でも難しいのだと思う。
しかし、専門家の良心として語らざるを得ない。
そのような本です。
2015年4月16日に日本でレビュー済み
中川氏の主張は福島原発事故による放射性物質の飛散の影響よりも放射線の影響を無視した生活習慣におけるがんの影響のほうが大きいと仰っている。それと伴い本書で主張されている大きな点は以下の通り。
1.タバコや飲酒によるがんの確率の方が放射線によるものよりもずっと大きい。
2.内部被ばくも水銀と違い体内に残留せず排出されていく。影響も未来永劫あるわけではない。
3.子どもの甲状腺がんについて最近検出され始めるようになったのは、もともと甲状腺がんの検出自体を政府が指定なかったからだ。
なるほど。
ケアとしての主張は、避難や政府による統括した除染ではなく心のケアやコミュニティのケアの方に力を入れてはいかがか。ということ。
除染については個人でできる除染、放射線の回避についてはなるべく放射性物質を取らない食生活をとることで回避できるはず。
であればかなり事故をあまり意識しすぎるのは体に毒かもしれない。
だけれども放射線よりも生活習慣による影響の方が大変ですよという問題のすり替えによる論理が中心であるように感じられた。「放射線医が語る福島で起こっている本当のこと」というタイトルは詐欺に近い。
また放射線に携わる方でありながら、国際的に決められた安全な被ばく量は1mSv/year であることが本書にはでてこない。年に100mSv以上放射線を浴びたとしてもがんにならないという理由の提示はあるが、それでは世界的な安全量の1mSv/yearという数字はどう扱えば良いのだろう。この数値に対する経緯が知りたい。
1.タバコや飲酒によるがんの確率の方が放射線によるものよりもずっと大きい。
2.内部被ばくも水銀と違い体内に残留せず排出されていく。影響も未来永劫あるわけではない。
3.子どもの甲状腺がんについて最近検出され始めるようになったのは、もともと甲状腺がんの検出自体を政府が指定なかったからだ。
なるほど。
ケアとしての主張は、避難や政府による統括した除染ではなく心のケアやコミュニティのケアの方に力を入れてはいかがか。ということ。
除染については個人でできる除染、放射線の回避についてはなるべく放射性物質を取らない食生活をとることで回避できるはず。
であればかなり事故をあまり意識しすぎるのは体に毒かもしれない。
だけれども放射線よりも生活習慣による影響の方が大変ですよという問題のすり替えによる論理が中心であるように感じられた。「放射線医が語る福島で起こっている本当のこと」というタイトルは詐欺に近い。
また放射線に携わる方でありながら、国際的に決められた安全な被ばく量は1mSv/year であることが本書にはでてこない。年に100mSv以上放射線を浴びたとしてもがんにならないという理由の提示はあるが、それでは世界的な安全量の1mSv/yearという数字はどう扱えば良いのだろう。この数値に対する経緯が知りたい。