NHK ETVで放送されていた「芸人先生」、楽しく拝見しておりましたが、この本を読み、番組のみなさまに「ごめんなさい！」と謝りたくなりました。
見ているときには「ふんふん、なるほど。おもしろいな〜」と思っても、時間帯が深夜だったこともあり、楽しく見終わって就寝・・・というパターンで、いかに多くのことを忘れていたか、この本を読んで痛感しました（汗）
わたしはそんなに漫才を見る方ではないのですが、サンドイッチマンやバイきんぐ、U字工事など、それぞれのお笑い芸人さんが限られた時間の中でどれだけすぐにお客さんの興味を引き、笑いにもっていくのか、一見マイナスになるような要因もどうやって強みに変えていくのかなど伺い、番組をみていて「なるほど！」の連続でした。
しかも、かなり真面目な内容を「おお、そこまで種明かししてくれるんですか!?」というくらい詳しく＆面白く語ってくれていたのですが、いかんせん、そのまま忘却の彼方・・・になっていたこともずいぶんありました。
読み返してみて、あらためて「濃いおはなしだったんだなあ」と復習になりました。
そして、この番組に「すご腕ビジネス営業コンサルタント」として出演されていた和田裕美さんのアドバイスやコメントは、番組の中では限られた枠の時間にぎゅっと押し込まれていたのですが、この本では本当に懇切丁寧なアドバイスやコメントが読めるのが嬉しいです。
営業をしている方から見たら「そんなに言わなくても当然知っていること」も、営業未経験でビジネス知識にうといわたしのような人にとっては「？？？？？」なこともたくさんあるのですが、そんな人むけに和田さんが名付けた言葉、たとえば「ズラしファイブ」などがあると、とっつきやすく、「ふんふん、そういうことか！」と自分の世界の言葉として捉えられるようになるんですよね。
ちなみに「ズラしファイブ」とは、本書の説明では
「一般的な定番アイデアからズラす」ことによって、新しい層から顧客を取り込むことが見込める５つの要素。
「時間・人・場所・方法・金額」の５つの要素を指す。 これらのうちいずれかを定番からズラしてみると（例えば営業時間を変えてみるなど）隠れていた潜在顧客が求めていたニーズを満たし、思わぬ新しい客層を取り込むことがある。」
うーむ、なるほど。
正直いいまして「芸人先生」というタイトルと、芸人さんの写真のならんだ表紙は、あの番組を見ていなかった方にとっては「お笑い本？」に見えてしまうかもしれませんが、ビジネス的発想、営業技術がわかりやすく書かれていて、しかも巻末にはビジネス用語解説まであります。
この本は、見た目を裏切る立派な「ビジネス本」です！
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