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塵に訊け! 単行本 – 2002/10/1

4.4 5つ星のうち4.4 4個の評価

 無頼の作家チャールズ・ブコウスキーがその作品中、好きな作家として挙げたことをきっかけに再発見されたジョン・ファンテ。『塵に訊け!』は作者の分身アルトゥーロ・バンディーニを主人公とするファンテの自伝的なシリーズの代表作である。
 作家になるべくやってきた夢のカリフォルニア。社会の片隅に追いやられた人々の生きるロサンゼルスの裏町を舞台に、バンディーニの夢と焦り、そしてカミラとの恋が、ユーモアと痛みを交えつつ語られていく。バンディーニは、さまざまな人種の人間がうごめくロサンゼルスという街を動きさまよい、自由自在に語る。その語り口は端正かつ軽妙だ。そして最後に、恋は意外にも苦い結末を迎える。
 長年本国でも絶版が続いていたものの、現在は人気・評価とも不動のものにしたジョン・ファンテ。<訳者あとがき>で述べられているように、ジェイムズ・エルロイがロサンゼルスを代表する作家を問われた際、ファンテをまっさきに挙げたことからもこの作家のいま位置する場所がうかがいしれるだろう。『塵に訊け!』の発表は1939年とかなり昔になるが、ロサンゼルスを描いたアメリカ青春小説の「新しい」古典として読んでもらいたい。
 本書にはその再評価のきっかけを作ったブコウスキーによる<序>が収録されている。
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商品の説明

商品説明

ロサンゼルスの裏町を舞台にした青春小説『塵に訊け!』(原題『Ask the Dust』)は1939年に発表されたまま、アメリカでも長く忘れられていた作品であったが、1980年に再出版され、注目を浴びることとなる。そのきっかけを作ったのは、冒頭に序文を寄せているパンク作家、チャールズ・ブコウスキーであった。ブコウスキーは、作家としてデビューする以前に本書に出会った時の感動を「ゴミ溜めで黄金をみつけた」とつづっている。著者ファンテは、ブコウスキー作品に強烈な影響を与えた作家のひとりであった。

ロサンゼルスのバンカーヒルに暮らす作家志望のアルトゥーロ・バンディーニ。家賃は滞納し、母親には嘘をついて金の無心をするバンディーニは、厳しい現実と、あてのない希望との間で不安定に揺れる毎日。酒場で働くカミラに恋をするものの、いまいちうまくことを運ぶこともできない。盗みを持ちかける隣人のヘルフリック、突然部屋に押しかけてきたヴェラ、結核に冒されながら小説を書き続けるサミー。奇妙な人物たちとの交流をへて、バンディーニの恋もやがて物悲しい結末へと向かう。

物語は、簡潔な文章と短い章立てで構成され、それぞれが映画のワンシーンを思わせる。ドラッグ、売春、酒、車といった、都市にうごめくものたちの喧騒を、バンディーニの独白体で描写していくファンテの筆致は、とてもクールで現代的である。ハワード・スーンズ著『ブコウスキー伝』(河出書房新社)によると、ファンテは小説を何作か発表した後に映画の脚本を書き、いくばくかの成功を収めたものの、晩年は不遇だったという。しかし、ブコウスキーが語るように「強くて素晴らしくてあったかい」作品を残したことは間違いない。(中島正敏)

内容(「MARC」データベースより)

チャールズ・ブコウスキーが神と崇める伝説の作家ジョン・ファンテ本邦初訳。1930年のロサンゼルスを舞台にさまざまな人間模様、夢、挫折、焦りを簡潔な文章でつづった自伝的小説。乾いた街を彷徨う作家の物語。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ディーエイチシー (2002/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 254ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4887242980
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4887242982
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 4個の評価

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ジョン・ファンテ
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カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
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4グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2012年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブコウスキーの前書きに、一気に引き込まれ読むことができました。
告白調なところが、ハンクファンには慣れ親しんだリズムになっていて。
胸打つ段落、文章、単語がちりばめられていました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルが気にいり購入(笑)!!最高でした。情けない男、二十歳の童貞男、作家志望バンディーニの成長を描いている物語。
自分と歳が一緒で、かなり共感出来て思わず読みながら自分と重ね合わせてました(笑)チャールズ・ブコウスキーが慕う理由がわかった気がする(笑)
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年3月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
好きなコがいるけどその子の前ではいきがってしまったり、邪見な態度をとってしまったり。
僕もそんな『不器用』(見方によれば子どもっぽい)な人間ですが、この作品の主人公もそんな人間の一人です。
その主人公『アルトゥーロ・バンディーニ』が日常生活や大地震、女性などを通して成長する過程が書かれています。
青春時代、誰もがいだくもどかしさ、嫉妬、悲しみ、虚しさがユーモアを含め上手く表現されており、読みながら思わずニヤリとしてしまいます。
古い作品ながらとても読みやすく、外国作家をあまり読まない方にもお勧めの一冊です。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年12月20日に日本でレビュー済み
この作品を読む殆どの人はチャールズ・ブコウスキーのファンで、彼の勧めからこの本を手に取ったのだと思います。
作家を志し、作家になることだけを夢見、それだけを支えに安ホテルで暮らす主人公バンディーニの話です。
生計が立たず、女に声を掛けられず、日々不安と憤りの生活を送るバンディーニの青年から大人へと成長する物語にも読めますが、作家志望の為の本である感が否めません。
「俺はアルトゥーロ・バンディーニなんだよ!」もしくは、「俺はチャールズ・ブコウスキーなんだよ!」と叫べる方にお勧めの一冊です。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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