表紙の娘、ヒロインの万里が「吸血鬼」であるのをはじめとして、この作品の世界には「人間であって人間ではない存在」が人間に混じって生活していますが、普通の人には「人間であって人間ではない存在」が普通の人間の姿に見えるので、「人間であって人間ではない存在」は普通の人間として人間の世界に溶け込んで暮らしている。そういう世界観のマンガです。
主人公の男子高校生アキトは「人間であって人間ではない存在」の本当の姿が見える「悪魔の眼」を持って生まれてきてしまったため、周囲から嘘つき呼ばわりされるなど、子供の頃は不当な扱いを受けていたようです。そのためか、写真部に所属するも極度の人物写真嫌い。自分で自分のことが好きじゃなくて、だから、誰かに好きと言われてもピンとこない。そういう男の子です。（ただ、生来の気質か、身近に優しくしてくれる人がいたからなのか、グレている感じはなくヒロインに対しても優しく接しています）
ヒロインの中二女子、吸血鬼の万里は、アキトと出会ってからの諸々で、アキトのことを好きになります。そして、自分で自分のことを好きじゃないと言い切るアキトを見て、万里は…。
ファンタジー要素のある学園ラブコメ。クールな年下ヒロイン、万里のいじらしさにグッとくる方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、人間であって人間でない存在といっても、普通の人間に狐耳と狐尻尾がついているだけとか、狸耳と狸尻尾がついているだけとか、見た目としては人間の範疇に収まっているように思います。また、アキトは普段はメガネを掛けていて、そのメガネを掛けていると、相手が「人間であって人間ではない存在」であっても普通の人間の姿に見えるようです。
そして、作中、「人間であって人間でない存在」は「憑き者」と呼ばれていています。例えば、ヒロインの万里であれば魂の半分が人間で半分がコウモリの「憑き者」。「コウモリの憑き者」＝「吸血鬼」という図式のようです。
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