4篇から成る群像劇だ。
前半は何気ない日常が描かれているようで、少しずつ違和感が募る。
後半は、21世紀末の未来だったりするが、やはり異物を飲み込むような感触が残る。
群像劇たるゆえんは、この4篇、ストーリーがどこかで交錯しているからだ。
そして、読後感は不気味というか・・・。
この作者には超絶に不気味な群像劇たる『パレード』という怪作もあった。
本作は、そこまでではないが、でもガッカリはさせない。
そういえば、群像劇というジャンルは吉田修一と奥田英朗が秀逸で他の追随を許さない境地にあるような気がする。
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橋を渡る 単行本 – 2016/3/19
吉田 修一
(著)
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『悪人』『路』『怒り』の作家が満を持して放つ
2016年最大の話題作。
新次元の群像ドラマ、ここに誕生!
ビール会社の営業課長、明良。
部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?
都議会議員の夫と息子を愛する篤子。
思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。
TV局の報道ディレクター、謙一郎。
香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日……
2014年の東京で暮らす3人の選択が、
未来を変えていく。
一気読み必至、2016年最大の話題作!
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TV局の報道ディレクター、謙一郎。
香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日……
2014年の東京で暮らす3人の選択が、
未来を変えていく。
一気読み必至、2016年最大の話題作!
- 本の長さ435ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/3/19
- ISBN-104163904255
- ISBN-13978-4163904252
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/3/19)
- 発売日 : 2016/3/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 435ページ
- ISBN-10 : 4163904255
- ISBN-13 : 978-4163904252
- Amazon 売れ筋ランキング: - 966,679位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 22,500位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年9月14日、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒。
1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が第117回芥川賞候補となる。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を立て続けに受賞し、文壇の話題をさらう。2007年『悪人』で大佛次郎賞と毎日出版文化賞を受賞した。
他に『東京湾景』『長崎乱楽坂』『静かな爆弾』『元職員』『横道世之介』など著書多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネタばれになるので詳しくは書きませんが
後半の展開は、スピルバーグの映画「AI」の失敗と同じ。
各キャラクターはいつもの吉田修一の上手さで楽しめるが・・・
そりゃないだろう!というオチ。
淡々とした収束の方が、よっぽど余韻があったと思う。
吉田修一が奇をてらい過ぎた感が否めない。
後半の展開は、スピルバーグの映画「AI」の失敗と同じ。
各キャラクターはいつもの吉田修一の上手さで楽しめるが・・・
そりゃないだろう!というオチ。
淡々とした収束の方が、よっぽど余韻があったと思う。
吉田修一が奇をてらい過ぎた感が否めない。
2016年3月26日に日本でレビュー済み
えええっ!というまさかの展開に間違いなく驚くことでしょう。
本書は「春ー明良」「夏ー篤子」「秋ー謙一郎」「そして冬」の4部プラス「エピローグ」との構成となっており、第3部まではこれまでの吉田修一らしい物語なのですが、第4部で思わず「なんじゃこりゃあっ!」と叫ばずにはいられないような、吉田修一の新境地ともいうべき場面展開を見せます。
吉田修一の過去の作品にも、個々の章で主役がかわり、それぞれが短編小説のように展開した後、最終章でそれらの物語がつながり一つの長編群像ドラマになるという作品(たとえば「パレード」)はありましたが、本書のようにぶっ飛んだ展開をみせる作品は珍しいのではないでしょうか。
本書の帯には「新次元の群像ドラマ、ここに誕生」とありますが、なるほどそのとおりかもしれません。
というわけで、この驚きを味わうためにはできるだけ前知識なしで読んでいただいた方がいいかと思いますので、詳しい内容については触れずにさわりだけを。
「春ー明良」はビール会社の営業課長新宮明良が主人公。
明良の妻歩美は美術ギャラリーを持っている。
二人の家には学生で甥の孝太郎が居候している。
そこに画家志望のしつこい青年が現れたり、玄関前に誰がおいたか分からない日本酒と米が見つかったりと、次第に不穏な雰囲気が・・・。
歩美は言う。「人間ってさ、自分が間違っていると気づいたとき、すぐにそれを認めて謝るより、どうやったら自分が間違っていなかったことになるか、どうやったら自分が正しいことになるかって考えるところない?」
「夏ー篤子」では都議会議員の妻赤岩篤子が主人公。
東京都議会で女性議員に対し「早く結婚しろ」「子供を産めないのか」という現実にあったセクハラヤジ問題を物語にうまくとりこんだ内容です。
篤子が独り言を言ったり週刊文春本社にクレーム電話をかける場面などは「愛に乱暴」の主人公を彷彿させ、思わず笑ってしまう章でもあります。
そんな篤子が買い物をしたものの中に、なぜか買った覚えのないものが混ざっていて・・・。
「秋ー謙一郎」は結婚間近のフィアンセがいるテレビ局のディレクター里見謙一郎が主人公。
香港の雨傘革命を取材したり、ノーベル平和賞を受賞したマララさんの「一人の子ども、一人の教師、一冊の本、そして一本のペンでも、世界は変えられる」との有名なスピーチを引用するなど、本章でも現実世界における時事問題がうまく生かされています。
この章は前2章とは違った意外な展開をみせます。
そして第4部の「そして冬」。
凄いです・・・。
本書は「春ー明良」「夏ー篤子」「秋ー謙一郎」「そして冬」の4部プラス「エピローグ」との構成となっており、第3部まではこれまでの吉田修一らしい物語なのですが、第4部で思わず「なんじゃこりゃあっ!」と叫ばずにはいられないような、吉田修一の新境地ともいうべき場面展開を見せます。
吉田修一の過去の作品にも、個々の章で主役がかわり、それぞれが短編小説のように展開した後、最終章でそれらの物語がつながり一つの長編群像ドラマになるという作品(たとえば「パレード」)はありましたが、本書のようにぶっ飛んだ展開をみせる作品は珍しいのではないでしょうか。
本書の帯には「新次元の群像ドラマ、ここに誕生」とありますが、なるほどそのとおりかもしれません。
というわけで、この驚きを味わうためにはできるだけ前知識なしで読んでいただいた方がいいかと思いますので、詳しい内容については触れずにさわりだけを。
「春ー明良」はビール会社の営業課長新宮明良が主人公。
明良の妻歩美は美術ギャラリーを持っている。
二人の家には学生で甥の孝太郎が居候している。
そこに画家志望のしつこい青年が現れたり、玄関前に誰がおいたか分からない日本酒と米が見つかったりと、次第に不穏な雰囲気が・・・。
歩美は言う。「人間ってさ、自分が間違っていると気づいたとき、すぐにそれを認めて謝るより、どうやったら自分が間違っていなかったことになるか、どうやったら自分が正しいことになるかって考えるところない?」
「夏ー篤子」では都議会議員の妻赤岩篤子が主人公。
東京都議会で女性議員に対し「早く結婚しろ」「子供を産めないのか」という現実にあったセクハラヤジ問題を物語にうまくとりこんだ内容です。
篤子が独り言を言ったり週刊文春本社にクレーム電話をかける場面などは「愛に乱暴」の主人公を彷彿させ、思わず笑ってしまう章でもあります。
そんな篤子が買い物をしたものの中に、なぜか買った覚えのないものが混ざっていて・・・。
「秋ー謙一郎」は結婚間近のフィアンセがいるテレビ局のディレクター里見謙一郎が主人公。
香港の雨傘革命を取材したり、ノーベル平和賞を受賞したマララさんの「一人の子ども、一人の教師、一冊の本、そして一本のペンでも、世界は変えられる」との有名なスピーチを引用するなど、本章でも現実世界における時事問題がうまく生かされています。
この章は前2章とは違った意外な展開をみせます。
そして第4部の「そして冬」。
凄いです・・・。
2019年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前半は登場人物それぞれの物語。尻切れな感じで終了し、後半に続くけれど、後半がSFでついていけなかった。前半部分で謎だったことも、後半でさらりと語られ、スッキリしなかった。
2020年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常に良い。未来への関心を指標された感、佐藤優氏の推薦があったから購入したのですが、その事には満足してます。この作家への評価を増す事になった。最近の推理は、いかにも気を衒う、其れも過剰過ぎるほどの小説やドラマが多いが、この作品は十分計算された設定と納得の結論で感心した次第。
2019年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ここまで時事ネタをふんだんに使わないとストーリー作りができないのか。吉田修一もいよいよネタ切れか、と思ってしまった。最後のSF的な場面も含め、全体的に陳腐感がぬぐえない。吉田氏の真骨頂は、社会の底辺を生き抜く人間たちを魅力的に描くところ。原点回帰を願う。
2018年4月26日に日本でレビュー済み
三章まではそれぞれの生活スケッチ的な感じだが、それぞれに少し事件的な要素が含まれる。
一人一人の生活の中での感情や思考の流れ、行動が、意図せず四章の七十年後の世界に繋がっている。
意欲的な構成に挑戦していて感心しました。
ただ、三章まで全てが宙に浮いた形で取り残されるのでスッキリしない。
四章、そしてエピローグまでいっても、スッキリしない。
それぞれのキャラクターは面白い。
欲張らずにそれぞれ独立させて、物語と人物を描き込んでいった方がよかったんじゃないかと思う。
でもそれだと作風としては平凡かも知れない。
結果はおこがましいですが、ちょっと残念かな。
一人一人の生活の中での感情や思考の流れ、行動が、意図せず四章の七十年後の世界に繋がっている。
意欲的な構成に挑戦していて感心しました。
ただ、三章まで全てが宙に浮いた形で取り残されるのでスッキリしない。
四章、そしてエピローグまでいっても、スッキリしない。
それぞれのキャラクターは面白い。
欲張らずにそれぞれ独立させて、物語と人物を描き込んでいった方がよかったんじゃないかと思う。
でもそれだと作風としては平凡かも知れない。
結果はおこがましいですが、ちょっと残念かな。
2020年2月15日に日本でレビュー済み
私たちが便利を求める根底には、「考えたくない」「働きたくない」「人に迷惑をかけたくない」「我慢したくない」「苦労したくない」という思いがある。ロボットであれAIであれクローン技術であれ、科学技術の発展はそれらの克服のためにあるといってもいいだろう。しかし、その結末は・・・本書を読むのが一番いい。
この小説は、大衆にわかりやすいように書かれた「デストピア小説」である。同じくデストピア小説の古典であり、名作のジョージオーウェル「1984年」、ハクスリー「すばらしき新世界」、小松左京「復活の日」などを読んでも、何のことだかさっぱり理解できない人たちに、どうすれば便利に飼いならされた近未来の大衆の姿をわかりやすく表現できるか、伝えることができるか、吉田修一が考えた末の作品であろう。
その意味でもこの作品のわかりやすいことといったらこれ以上のものはない。色んな人のレビューや巻末の阿部公彦氏の解説、裏書等を読まずに素直に物語に浸ってほしい。考えることをしなくなった大衆への吉田修一からのカウンターパンチ作品である。
だれもが似たようなことを考えている時は、だれも考えていない時なのだから・・・。
この小説は、大衆にわかりやすいように書かれた「デストピア小説」である。同じくデストピア小説の古典であり、名作のジョージオーウェル「1984年」、ハクスリー「すばらしき新世界」、小松左京「復活の日」などを読んでも、何のことだかさっぱり理解できない人たちに、どうすれば便利に飼いならされた近未来の大衆の姿をわかりやすく表現できるか、伝えることができるか、吉田修一が考えた末の作品であろう。
その意味でもこの作品のわかりやすいことといったらこれ以上のものはない。色んな人のレビューや巻末の阿部公彦氏の解説、裏書等を読まずに素直に物語に浸ってほしい。考えることをしなくなった大衆への吉田修一からのカウンターパンチ作品である。
だれもが似たようなことを考えている時は、だれも考えていない時なのだから・・・。