凝り固まった頭をほぐしたい人におすすめです。
小説家、哲学科の先生、珈琲店のオーナー、音楽評論家、・・・様々な分野の方のお話を通して、
「問う」ことの面白さについて考えられる一冊です。
問いは、各人にとって身近で切実な問題からはじまって、次々に姿を変えていきます。例えば・・・
「好きな人が昔付き合っていた人のことを、大切にすべきか？」
→その人の全てを丸ごと愛さなくても、過去と現在を別様に捉える視点もあるはず
→「愛にとって、過去は必要なのか？」
→共通の思い出は、二人の関係性を強固にしてくれる
→「そもそも誰かを愛するというのは、いったい何を愛しているのか？」
→・・・
問うことに終わりはないし、正解も決まってないけど、
ひとしきり考えて元の問いに戻ってきたとき、自己や世界の見方が変わっている。
私は、このような「問う」営みは、「掃除」と似ていると感じました。
似ていると思った点としては・・・
・誰でもできる
・埋もれていたものを浮かび上がらせる
・こびりついていた汚れに気づき、それを落とす
・ものごとの関係性を整理し、新しい見方を発見する←部屋の模様替えみたいですね
・すっきりする
・(非専門家にとっては)四六時中やるものではない←普段の生活があってこその「掃除」ですからね
斜め読みする雑誌だと思って読むと、ちょっとしんどいページもあるかもしれません。
ただ、たまにはじっくり考えて「脳の掃除」をしてみたい人にとっては、読む価値ありです。
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