9年前の発刊当時に物理で購入していましたが、Kindleで安くなっていたので再購入しました。
時の流れのおかげでイイ感じに記憶が薄れており楽しく読めました。
サザーン・リーチ三部作の導入となる本巻のテイストはJ.G.バラードの「破滅三部作」+ストルガツキーの「ストーカー」+少々のクトゥルー風味といったところで、美しい筆致で”静かな惨事”を描いています。
映画「アナイアレイション」は本作と別物ストーリーになっていますが、領域の描写が秀逸なので雰囲気を味わうために観てみても良いかと思います。
第二巻・第三巻を読み進めるにあたって本巻から受けた印象を思い起こすことが多いので、しっかり読んでおいたほうがいいですね。(そうしないとちょっとキツいかも)
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全滅領域 (サザーン・リーチ1) 文庫 – 2014/10/24
ジェフ・ヴァンダミア
(著),
酒井昭伸
(翻訳)
突如として世界に出現した謎の領域〈エリアX〉。そこでは生態系 が異様な変化を遂げ、拡大を続けていた。監視機構〈サザーン・リーチ〉に派遣された、生物学者をはじめ女性4名からなる調査隊は領域奥深く侵入し、地図にない構造物を発見、そしてそこに棲む未知の存在を感知する。さらに進むべきか、引き返すべきか? 無事に帰還できた隊は過去に存在しない……。大型エンタテインメント〈サザーン・リーチ〉三部作開幕!
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2014/10/24
- ISBN-104150413207
- ISBN-13978-4150413200
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商品の説明
著者について
ジェフ・ヴァンダミアは、1968年ペンシルヴェニア州生まれ。フロリダ大学在学中に短篇集を出版、その後、クラリオン・ワークショップで創作を学んだ。2001年に発表した短篇集City of Saints and Madmen で一躍注目を集め、長篇 Veniss Underground(2003)は、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞ほか各賞の候補となった。ヴァンダミアはアンソロジストとしても知られており、The New Weird(2008)、Steampunk(2008)ほかを編集している米ジャンル・フィクション界のキーパーソンの一人である。本書『全滅領域』に始まる〈サザーン・リーチ〉三部作は、パラマウントによる映画化が決定している。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2014/10/24)
- 発売日 : 2014/10/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4150413207
- ISBN-13 : 978-4150413200
- Amazon 売れ筋ランキング: - 124,125位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 759位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 31,271位文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アレックス・ガーランドによる脚本・監督により映画化された本作、映画を観た後に本書を読んだのですが、ストーリーは映画とは全然別物と思っていいほどの違いがあります。
映画は、地味な印象のある原作のもつ雰囲気を壊さないものの、飽きのこないストーリー展開とした脚本と原作にはない変容した独自の動物を登場させるなど、映画としては良くできたものになっていました。
一方、原作については、映画のような派手なアクションシーンはないものの、壁に這う植物が
「我は死者の種子を生む、蟲たちと分かち合うために、その蟲たちは闇に集い、その生命の力をもって世界を包み込む」
といった文字を紡いでいる場面や「変容は究極の模倣を通じて行われ、本質だけが変化する」状況の描写など、ジワジワとくる気味の悪さがあります。
そして映画では明かされなかった、夫の妻に対する思いが明らかになる本書後半部分などは、原作ならではの味わいがあります。
映画は、地味な印象のある原作のもつ雰囲気を壊さないものの、飽きのこないストーリー展開とした脚本と原作にはない変容した独自の動物を登場させるなど、映画としては良くできたものになっていました。
一方、原作については、映画のような派手なアクションシーンはないものの、壁に這う植物が
「我は死者の種子を生む、蟲たちと分かち合うために、その蟲たちは闇に集い、その生命の力をもって世界を包み込む」
といった文字を紡いでいる場面や「変容は究極の模倣を通じて行われ、本質だけが変化する」状況の描写など、ジワジワとくる気味の悪さがあります。
そして映画では明かされなかった、夫の妻に対する思いが明らかになる本書後半部分などは、原作ならではの味わいがあります。
2017年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
不思議な世界観と心理描写で、ぐいぐいと惹きつけられました。
ただ、評価は次刊を読んでからにしたいと思います。
ただ、評価は次刊を読んでからにしたいと思います。
2015年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「火星の人」で久々に、ああ!やっぱりSFって面白いな~♪
っとつくづく実感した後に、手に取った「全滅領域」。
脳内の面白ハードルは相当に高くなっているにも拘らず、
私のレベルの低い猜疑心や警戒心が見事に凌駕されました。
人知では到底理解できない未知のいき物に対峙した女性生物学者の
奮闘が、ハラハラ、ドキドキ、オドロオドロと描かれます。
わかりやすく例えると「クーンツの世界」と「物体X」とN・シャラマンが描いた
「ハプニング」の世界観が融合したような本作。
想像力を求められる「クローサー(這う物)」との遭遇場面と、
ヒトから別の生物に進化していく主人公の達観と勇気と決断と静謐さが
次回作を期待させる。
「エンダ―」とか「完璧な夏の日」なんか、読んでる場合じゃないっす!
そんな時間を無駄に費やすのはナンセンス!
本屋に走るか、南米の大河で即注文すべし!
っとつくづく実感した後に、手に取った「全滅領域」。
脳内の面白ハードルは相当に高くなっているにも拘らず、
私のレベルの低い猜疑心や警戒心が見事に凌駕されました。
人知では到底理解できない未知のいき物に対峙した女性生物学者の
奮闘が、ハラハラ、ドキドキ、オドロオドロと描かれます。
わかりやすく例えると「クーンツの世界」と「物体X」とN・シャラマンが描いた
「ハプニング」の世界観が融合したような本作。
想像力を求められる「クローサー(這う物)」との遭遇場面と、
ヒトから別の生物に進化していく主人公の達観と勇気と決断と静謐さが
次回作を期待させる。
「エンダ―」とか「完璧な夏の日」なんか、読んでる場合じゃないっす!
そんな時間を無駄に費やすのはナンセンス!
本屋に走るか、南米の大河で即注文すべし!
2017年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画の宣伝を見て公開前に原作を読みたくなったので買ってみました。
軽い気持ちで読み始めたら、次々に増える謎が気になって止め時が見つからず一日で読んでしまい、続きの2冊もすぐに購入しました。
しかし、読むのが楽しみな気持ちと同時に若干嫌な予感もしています。
それは謎が解明されずに終わりはしないかという点です。
ジャンルがSFなので科学的な答えが何かあるとは思うのですが、
風呂敷を広げ過ぎなようにも見えるので、果たして明確に謎を説明しきれるのか、
それに納得出来るのかが気になります。
軽い気持ちで読み始めたら、次々に増える謎が気になって止め時が見つからず一日で読んでしまい、続きの2冊もすぐに購入しました。
しかし、読むのが楽しみな気持ちと同時に若干嫌な予感もしています。
それは謎が解明されずに終わりはしないかという点です。
ジャンルがSFなので科学的な答えが何かあるとは思うのですが、
風呂敷を広げ過ぎなようにも見えるので、果たして明確に謎を説明しきれるのか、
それに納得出来るのかが気になります。
2017年10月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全巻連続一気読みしました。
ですから、決してつまらないってことはないのですが、全体的に物足りない。
HPラヴクラフトの短編小説を大幅に希釈したような、そんな印象の小説でした。
3巻もかけず濃密に描写してくれれば、もっと楽しめたんじゃないかと思います。
お気に入りの小説は繰り返し読む質なんですけど、これを読み返すことはないでしょうね。
ですから、決してつまらないってことはないのですが、全体的に物足りない。
HPラヴクラフトの短編小説を大幅に希釈したような、そんな印象の小説でした。
3巻もかけず濃密に描写してくれれば、もっと楽しめたんじゃないかと思います。
お気に入りの小説は繰り返し読む質なんですけど、これを読み返すことはないでしょうね。
2018年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全3巻を通しての感想です。
情景描写と人物描写が大変詳細かつ巧みで、作者の作り上げた陰鬱な世界にどっぷり浸かることができます。その陰鬱な世界は、廃墟の写真が見る人を引き付けるような独特な魅力があります。浮世の喧騒を離れて自分だけの時間を過ごすにはうってつけの作品で、情景を思い浮かべながら作者が作り上げた世界を登場人物とともに漂うと、きっと楽しめると思います。
Netflixの映画とはまったくの別物です。もっとも雰囲気が近いのは、タルコフスキー監督の「ストーカー」でしょう。
情景描写と人物描写が大変詳細かつ巧みで、作者の作り上げた陰鬱な世界にどっぷり浸かることができます。その陰鬱な世界は、廃墟の写真が見る人を引き付けるような独特な魅力があります。浮世の喧騒を離れて自分だけの時間を過ごすにはうってつけの作品で、情景を思い浮かべながら作者が作り上げた世界を登場人物とともに漂うと、きっと楽しめると思います。
Netflixの映画とはまったくの別物です。もっとも雰囲気が近いのは、タルコフスキー監督の「ストーカー」でしょう。
2018年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他の方も言及しているよう、私も筋書から「ストーカー」など、禁じられた領域にズブズブと魅了・浸食されてしまう、人々の物語という、私の好きなプロットだと思いました。実際領域に出現するモンスターなどは想像を絶する行動をとっており(文字を書く、食した人間を模倣する)、ぞっとするのだが、それとともに、探検隊内の普通でないメンバーたちとのコミュニケーションや確執が劣らず恐ろしい。特に隊のリーダーの行動は、あとから思い出してしまうほど、モンスターのように「あくどく」、所謂官僚組織の成員たちが深謀、策謀をめぐらし、それ自体が目的になってしまうような極限を体現しています。X領域よりも、この癌のような組織の描き方が、本作の肝ではないでしょうか。
そして、映画を観終わってみると、映像の美はあるものの本作のコワーイところが、ほとんど描き出せていないと気付くことでしょう。やはり本を読むことをお勧めします。
そして、映画を観終わってみると、映像の美はあるものの本作のコワーイところが、ほとんど描き出せていないと気付くことでしょう。やはり本を読むことをお勧めします。