全滅領域、監視機構と舞台と主人公を変え進んできたザザーンリーチシリーズの完結編。
私にとっては過去2作品の中で貼られた伏線は回収され、抱いていた謎は大方解明された。
エリアXは何であるか、どうなって行くのか。
生物学者はどうなったのか。
SF作品の醍醐味はやはり超自然の環境の中に置かれた人々を通して見せられる人間臭さや人と人の心の通いだなと。
全滅領域を読み終えた時もその結末だけでもかなり好きで、なんて素敵なんだろうと思ったが、今作の結末はそれを遥かに超えてきた。好きすぎてたまらない。最高。
変容する世界の中でも
わたしたちは誰かのために足掻いて
自分のためにもがいて
それが無駄な抵抗でもやめたりしないんだな。
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世界受容 (ハヤカワ文庫 NV ウ 22-3 サザーン・リーチ 3) 文庫 – 2015/1/23
- 本の長さ528ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2015/1/23
- 寸法10.6 x 2.1 x 15.7 cm
- ISBN-104150413274
- ISBN-13978-4150413279
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2015/1/23)
- 発売日 : 2015/1/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 528ページ
- ISBN-10 : 4150413274
- ISBN-13 : 978-4150413279
- 寸法 : 10.6 x 2.1 x 15.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 217,796位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
9年前の発刊当時に物理で購入していましたが、Kindleで安くなっていたので再購入しました。
時の流れのおかげでイイ感じに記憶が薄れており楽しく読めました。
第2巻から引き続き忍耐を強いられる読書が続きますが、3~4割進んだところで種明かしが始まり、ようやく楽しんで頁をめくっていくことができるようになります。
しかし、物語の核心に触れるか触れないかギリギリのところを逡巡するストーリーに、芯を食わない隔靴掻痒感を覚えながら、物語は終わってしまいます。
「群盲象を評す」でいえば、群盲の人数が足りずに象を描ききれない感じでしょうか。あと2人、Lの字と母ちゃんの視点があれば象が描けたかなと思いますが、著者は敢えてその2名の視点を明かしていないのでしょう。
決して尻切れトンボではなく、こういう終わらせ方もアリっちゃアリですが、何百ページも引っ張りまわされた対価としては少々物足りなく感じますね。
時の流れのおかげでイイ感じに記憶が薄れており楽しく読めました。
第2巻から引き続き忍耐を強いられる読書が続きますが、3~4割進んだところで種明かしが始まり、ようやく楽しんで頁をめくっていくことができるようになります。
しかし、物語の核心に触れるか触れないかギリギリのところを逡巡するストーリーに、芯を食わない隔靴掻痒感を覚えながら、物語は終わってしまいます。
「群盲象を評す」でいえば、群盲の人数が足りずに象を描ききれない感じでしょうか。あと2人、Lの字と母ちゃんの視点があれば象が描けたかなと思いますが、著者は敢えてその2名の視点を明かしていないのでしょう。
決して尻切れトンボではなく、こういう終わらせ方もアリっちゃアリですが、何百ページも引っ張りまわされた対価としては少々物足りなく感じますね。
2022年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
登場人物の視点から数々のエピソードが語られる。同一人物のエピソードでも時間軸が異なっていたり、その人物がコピー人間の可能性もあり非常に複雑で幻想的な味わいのある作品だ。ラブクラフト先品のようなおどろおどろしい描写はないがこの作者の世界観はそれに近い感じがする。ナタリー・ポートマン主演の「アナイアレイション」がこの雰囲気をよく伝えている。
2018年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
救いなどない 種明かしのようなものはあるが、依然モヤモヤしたものは残る。
だが、そもそもそのモヤモヤを求めて読みだしたのではなかったか。
分からないからこそ面白いし、怖いわけで、そこを分かってしまったらつまらないと思う。
向き不向きがあるとは思うが、破滅的な作品が好きな人間はとことんハマる
だが、そもそもそのモヤモヤを求めて読みだしたのではなかったか。
分からないからこそ面白いし、怖いわけで、そこを分かってしまったらつまらないと思う。
向き不向きがあるとは思うが、破滅的な作品が好きな人間はとことんハマる
2018年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これはもうHPラヴクラフト。
この領域の生い立ちが明らかになるが、すべての謎が解ける訳ではない。
シリーズ全体にばらまいてしまった伏線の、集められるものだけを急いで拾い集めたかのような印象。
作者が、なぜここでシリーズを終わらせてしまったのかが、よく分からない。
Sキングとか好きな人にはハマるのかもしれない。
この領域の生い立ちが明らかになるが、すべての謎が解ける訳ではない。
シリーズ全体にばらまいてしまった伏線の、集められるものだけを急いで拾い集めたかのような印象。
作者が、なぜここでシリーズを終わらせてしまったのかが、よく分からない。
Sキングとか好きな人にはハマるのかもしれない。
2015年2月28日に日本でレビュー済み
3部構成の最終巻ということで少しは期待してましたが、読解の努力が報われずフラストレーションが残りました。他の方のレビューにもありましたが1部でやめておくというのも読みかたとしてありです。この世界観、異常さの描写は今時の並のSFとは比べ物にならないくらいの迫力があるのは事実で、解説でも言及されているような超一流のSFでしか体感できないレベルです。一方、2部以降この謎が明らかにされるというカタルシスを期待して3部までを読み通すのは徒労に終わります。例えばあのテレビドラマの「ロスト」のかなり前半で話が終わってしまう感じで、ここまで引っぱってこの終わりかよって感じです。なので4部以降の続編を期待するか、1部でやめるかの2択となればいまのところ後者が正解だと思います。
2019年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画から興味を持ち、読んでみました。
謎は多いのですが、繰り返し読んで、その都度、どういう意図が作者にあるのか、推察する楽しさはあるとおもいます。
謎は多いのですが、繰り返し読んで、その都度、どういう意図が作者にあるのか、推察する楽しさはあるとおもいます。
2015年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サザンリーチシリーズの第3巻。
この巻にて終結。
なのだけれど、今までの1巻「全滅領域」、2巻「監視機構」とは違い、語り手が多く、時間も前後、場面の展開もかなり多い。
最終的には、エリアXの謎が今一つ理解できなくて、わからないまま読み終わってしまった。
第1巻の生物学者、第2巻の”コントロール”など、登場人物がシリーズを通じて出てくるので、もう少ししっかりと詠み込めば理解できるのかもしれないけれど、とにかく、第3巻世界受容だけで、サザンリーチの世界観が描き切れているとは思えなかった。
人間関係とか、割と俗っぽいところに焦点が当たっているような気がしたので、世界観というより、想い出ドラマかなと思えるようなところが、残念だった。
この巻では、どちらかというと謎の世界エリア'Iをもう少し描いてほしかったというのは、私のわがままか。
作者が、このエリア'Iに対して、愛情を持てなくなってしまったのでなければ、もう少し続巻をお願いして、エリア'Iの底知れない恐ろしい感じを描きこんでくれないかなあ。
この巻にて終結。
なのだけれど、今までの1巻「全滅領域」、2巻「監視機構」とは違い、語り手が多く、時間も前後、場面の展開もかなり多い。
最終的には、エリアXの謎が今一つ理解できなくて、わからないまま読み終わってしまった。
第1巻の生物学者、第2巻の”コントロール”など、登場人物がシリーズを通じて出てくるので、もう少ししっかりと詠み込めば理解できるのかもしれないけれど、とにかく、第3巻世界受容だけで、サザンリーチの世界観が描き切れているとは思えなかった。
人間関係とか、割と俗っぽいところに焦点が当たっているような気がしたので、世界観というより、想い出ドラマかなと思えるようなところが、残念だった。
この巻では、どちらかというと謎の世界エリア'Iをもう少し描いてほしかったというのは、私のわがままか。
作者が、このエリア'Iに対して、愛情を持てなくなってしまったのでなければ、もう少し続巻をお願いして、エリア'Iの底知れない恐ろしい感じを描きこんでくれないかなあ。