すでにネットには同様の情報がたくさん公開されていますし、映画「聖なる呼吸」も本書と重なっている訳ですが、いざ活字で詳細を読むと、衝撃的です。
(最近になってオシャレなフィットネス系の現代ヨガを始めた方々には、衝撃もなくただのヨガの歴史として受け取ることになるのだと思いますが。)
アイアンガー、アシユタンガ、パワーヨガ、アヌサラ、クリパル、ハタヨガ諸派は新しい技術が創意工夫されつづ発展しながらも、根底・核にはインド古来の叡智が存在している、というわけではなさそうです。
著者は近代ヨガにも一定の価値・精神性・伝統性を認めているようですが、むしろ西洋(スカンジナビア)の体操にヒンズー教の教えやヤーマ・二ヤーマなどパタンジヤリのヨーガスートラを、それぞれの創始者のインスピレーションによって統合させてきたと言った方が明解かもしれません。
素直に、そう感じたわけですが、そう受け取ると、流派によってなぜこんなにもアーサナが異なるのか、八支則の説明が異なるのか納得できます。
インド古来の叡智に触れるのにハタヨガ的な体操は必要なく、(ストレス解消など幻想の中での効果は有るでしょうし、もちろん実践することは自由です。私もしていますが)、ラマナ・マハルシ、ラーマクリシュナ、ヨガナンダあたりこそインド叡智の本流なような気がします。
最近は、体育会系の鬼コーチのようなヨガインストラクターに遭遇することがありますが何か勘違いされているのかもしれませんね。
コントロール(支配)欲求や安全欲求を肥大化させて行くことを平然と指導する安易なヨガインストラクターが増えているのは、極めて残念なことです。
コントロール欲求や、安全欲求、承認欲求から解放されて行くことこそヨガの道ではないかという気がします。
生来の持病があったり、障害があったりして、何1つポーズを取れなくとも、ヨーガはできますし、「それ」の中に安らぎ香らせていくことが可能です。
事実、思い通りに練習出来ない時間が続く苦悩の日々こそ、真のヨーガに出逢う珠玉の時でもあります。
◆真のアーサナとは、いついかなる時も神の内に留まることである。
・・・・・ラマナ・マハルシ
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ヨガ・ボディ: ポーズ練習の起源 単行本(ソフトカバー) – 2014/9/30
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今日、私たちはヨガと言えば独特のポーズを連想するが、ポーズ練習を中心に据えたそのスタイルは、なんとインド古来のものではなく、19世紀末から20世紀初頭にかけての近代化に際して、欧米の体育、ボディビル、女子体操などの要素を取り入れながら、インド国民のための体育の技法として創られたものだった! ヨガ実践者が読んでおくべき最も洗練されたヨガの教養書のひとつであり、近現代の歴史書としてもすこぶる興味深い一冊。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社大隅書店
- 発売日2014/9/30
- 寸法14.8 x 2.6 x 21 cm
- ISBN-104905328063
- ISBN-13978-4905328063
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商品の説明
出版社からのコメント
本書の原著は、2010年にオックスフォード大学出版局より上梓され、一躍話題の書となりました。その直後より、日本でも翻訳が待望され、ようやくの刊行となります。日本語版の出版にあたって、帯の裏に日米のヨガ関係者から、以下のような推薦の言葉も頂戴しました。ヨガに真剣に取り組んでいるみなさんに、あるいは〈創られた伝統〉のケーススタディとして、近現代史の研究者の方々に、是非手にとっていただきたい一冊です。
推薦の言葉
近代ヨガの進化について、深く考えさせてくれる素晴らしい本。熱心なヨガ実践者なら、この素晴らしい練習の歴史と本質について思いを馳せ続けることはとても大事だ。練習は生きているからこそ、実践者すべてがその創造と再生に関わっている。一切の決めつけは捨てよう!
ゴヴィンダ・カイ(アシュタンガヨガ、サーティファイド・ティーチャー)
ヨガって何なんだろう? 現代の日本や欧米で広く練習されているポーズ主体のヨガが、どのような文脈から生まれたかを、熱心なヨガ実践家(アシュタンガヨガ3rdシリーズ)でありケンブリッジ大学神学博士号を取得した著者が緻密な調査をもとに紐解く一冊。高名なグルたちが20世紀のインドという時代背景の中で、どのように「現代ヨガ」を提案するに至ったかが窺いしれる、驚くような史実に満ちている。ヨガ講師が読んでおくべき一冊。
サントーシマ香(「ヨガピープルアワード2014」ベスト・オブ・ヨギーニ賞受賞)
研究者によって書かれた『ヨガ・ボディ』の豊富な引用文献により、わたしたちは「身体を育む」分野のルーツについて、思いを馳せることができる。この本は、ヨガに興味を持つすべての人にとって、素晴らしい情報源だ。
パトリック・オアンシア(ヨガジャヤ・ディレクター)
斬新でいて丁寧に調べられている繊細な分析によって、インド文明の象徴とされているポーズをとるヨガが、実は紛れもなく植民地時代とポストコロニアルの時代のグローバル化の産物だったということが明らかになった。
ジョセフ・S・オルター(『現代インドのヨガ:科学と哲学の間の身体』著者)
この本は優れた研究書であり、近代ハタヨガの歴史的・文化的背景を明らかにした、刺激的な本である。私はこの本を、熱心にヨガをしているすべての人に是非お勧めしたい。
ジョン・フレンド(アヌサラヨガ創始者)
推薦の言葉
近代ヨガの進化について、深く考えさせてくれる素晴らしい本。熱心なヨガ実践者なら、この素晴らしい練習の歴史と本質について思いを馳せ続けることはとても大事だ。練習は生きているからこそ、実践者すべてがその創造と再生に関わっている。一切の決めつけは捨てよう!
ゴヴィンダ・カイ(アシュタンガヨガ、サーティファイド・ティーチャー)
ヨガって何なんだろう? 現代の日本や欧米で広く練習されているポーズ主体のヨガが、どのような文脈から生まれたかを、熱心なヨガ実践家(アシュタンガヨガ3rdシリーズ)でありケンブリッジ大学神学博士号を取得した著者が緻密な調査をもとに紐解く一冊。高名なグルたちが20世紀のインドという時代背景の中で、どのように「現代ヨガ」を提案するに至ったかが窺いしれる、驚くような史実に満ちている。ヨガ講師が読んでおくべき一冊。
サントーシマ香(「ヨガピープルアワード2014」ベスト・オブ・ヨギーニ賞受賞)
研究者によって書かれた『ヨガ・ボディ』の豊富な引用文献により、わたしたちは「身体を育む」分野のルーツについて、思いを馳せることができる。この本は、ヨガに興味を持つすべての人にとって、素晴らしい情報源だ。
パトリック・オアンシア(ヨガジャヤ・ディレクター)
斬新でいて丁寧に調べられている繊細な分析によって、インド文明の象徴とされているポーズをとるヨガが、実は紛れもなく植民地時代とポストコロニアルの時代のグローバル化の産物だったということが明らかになった。
ジョセフ・S・オルター(『現代インドのヨガ:科学と哲学の間の身体』著者)
この本は優れた研究書であり、近代ハタヨガの歴史的・文化的背景を明らかにした、刺激的な本である。私はこの本を、熱心にヨガをしているすべての人に是非お勧めしたい。
ジョン・フレンド(アヌサラヨガ創始者)
著者について
著者プロフィール
マーク・シングルトン(Mark Singleton)
ケンブリッジ大学神学部にて博士号取得。近代国際ヨガについての研究・執筆を行っており、本書以外の著書に、Roots of Yoga(2015)、編書に、Yoga in the Modern World, Contemporary Perspectives(2008)、Gurus of Modern Yoga(2013)などがある。ヨガの実践者としても、サトヤナンダ・ヨガ、アイアンガー・ヨガでは、認定講師の資格を持つ。現在、アメリカのインド研究所の研究フェローとして、インドのジョドプル滞在中。
装画者プロフィール
スズケー(ハート*フール)
名古屋総合デザイン専門学校卒業。受賞歴に、第67回 毎日広告デザイン賞 最高賞など。作品掲載書籍に、『MEHNDI design book』『MEHNDI style book』『メヘンディ デザイン帖』などがある。
訳者プロフィール
喜多千草(きた・ちぐさ)
関西大学総合情報学部教授。博士(文学・京都大学文学研究科現代文化学系二十世紀学専修)。専門は技術史。
マーク・シングルトン(Mark Singleton)
ケンブリッジ大学神学部にて博士号取得。近代国際ヨガについての研究・執筆を行っており、本書以外の著書に、Roots of Yoga(2015)、編書に、Yoga in the Modern World, Contemporary Perspectives(2008)、Gurus of Modern Yoga(2013)などがある。ヨガの実践者としても、サトヤナンダ・ヨガ、アイアンガー・ヨガでは、認定講師の資格を持つ。現在、アメリカのインド研究所の研究フェローとして、インドのジョドプル滞在中。
装画者プロフィール
スズケー(ハート*フール)
名古屋総合デザイン専門学校卒業。受賞歴に、第67回 毎日広告デザイン賞 最高賞など。作品掲載書籍に、『MEHNDI design book』『MEHNDI style book』『メヘンディ デザイン帖』などがある。
訳者プロフィール
喜多千草(きた・ちぐさ)
関西大学総合情報学部教授。博士(文学・京都大学文学研究科現代文化学系二十世紀学専修)。専門は技術史。
登録情報
- 出版社 : 大隅書店 (2014/9/30)
- 発売日 : 2014/9/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 352ページ
- ISBN-10 : 4905328063
- ISBN-13 : 978-4905328063
- 寸法 : 14.8 x 2.6 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 521,339位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 478位ヨガ・ピラティス
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
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2017年11月28日に日本でレビュー済み
英語文献しか読めない研究者 - 少なくとも原書では冒頭に著者本人がそう書いております - が現在世間で見るようなさまざまなポーズを取るヨガの起源を研究して、いろいろ勇み足をしているようです。
インドの風俗研究にあたって英語しかできないって時点でふつう身構えて然るべきでしょう。
私は英語の原書 Yoga Body: The Origins of Modern Posture Practice で読みましたが、大まかな話は、
・昔のヨガの教本は座る姿勢しか言及していない
・でもクリシュナマチャリアを大元とする1920年あたりから広まり現在に至るヨガでは立ったり寝たりいろんなポーズを取っている
・そのちょうど境目辺りの19世紀末から20世紀初頭の西洋の体操教本写真を見てみましょう。ほら現在のヨガとそっくりでしょう?ほかにも見てくださいよ、曲芸師・ボディビルダーの写真とも似てますよ、ほらほら!
なので、読者は今のヨガって全然インド古来のものでない剽窃なの?と思うことでしょう。これを読んだ人も大概はそういう理解で、口の悪い人は「ヨガなんてデンマーク体操を盗んだんだよ」と言うくらいです。しかし、著者マーク・シングルトンは私はそんなこと言うつもりはない、と仰る。なんじゃらほいです。
クリシュナマチャリアのいたマイソールの王立図書館にそのヨーロッパの体操の本あったよね、それと似ているね、などと言っているだけで、剽窃したとは確かに一言も言っていない・・・そう言えばそうですけれど。
しかし、わたしが読んで知っている範囲でも16世紀だか17世紀だかのヨガの経典には座ってないヨガのポーズの説明があり、それは現代ヨガのあれこれのポーズと対応できる。これは「なんか変だな」と思って読後ネットで調べたところ、やはり本書刊行後にそういった批判が出ていました。英語ですみませんが、James Mallinsonという方の意見で
http://www.academia.edu/1146607/A_Response_to_Mark_Singletons_Yoga_Body
マリンソンさんの批判内容を簡単に言えば、ヨガについては古い言葉の文献だけでなく挿絵や壁絵に座ってないさまざまなポーズも残っていて、その歴史は13世紀くらいには古くに遡れるのではないか?インド相撲やインドの軍人の操練も調べるべきではないか?シングルトン氏は英語文献しか調べていないがそれでは如何なものだろう?といったもの。マリンソンさんは、むしろ現代のヨガや英語のヨガ文献に不案内で、現地語を操り、現地のヒゲ伸ばした伝統的苦行者に教えを請う方で、オックスフォードの博士号も取られてます。
ヨガはインドから他国にも伝わりましたが、たとえば17世紀初頭のペルシャのBahr al-Haytというヨガの絵本指南書。主には座った姿勢のヨガながら、頭を逆さにしたポーズが一つ出てきます。同じく17世紀に作られたチベット仏教寺院のヨガの壁画(http://adeptinitiates.com/tibets-secret-temple-long-hidden-tantric-murals-lukhang-palace/)には、立って前屈、ハムストリング伸ばしのようなポーズ、寝転がって背中丸めるポーズなどがあります。
そんな意見も聞いてマーク・シングルトンさんは改心したのでしょうか、批判者ジム・マリンソンさんと組んでヨガの古い文献を英訳するプロジェクトをはじめ、2017年にはついに Roots of Yoga (Penguin Classics) が刊行されました。
このプロジェクトの資金集めをしている段階で、二人でインタビューに答えた記事もネット上にあります。これもぜひお読みください。
http://www.thinkbodyelectric.com/2012/07/roots-of-yoga-interview-with-mark.html
この記事に載せられたさまざまな古いヨガの絵図を見ても、「ヨガは欧州の体操その他の剽窃だ」とは言いにくいと思います。
・・・とは言え、欧州の諸々の影響がまったくないわけでもなさそうです。マリンソン氏も言うように、部分的にはシングルトン氏の主張にうなづけるところがある。
当たり前のことながら有名大学の研究者であっても、鵜呑みにせず自分で調べることが大事だと今更ながら感じました。
p.s.:他のレビュアーの方にヨガは東洋的でないとの指摘がありますが、ヨガの調息法のプラーナーヤーマとそれを用いた瞑想法を調べればご意見変わるかと。大宇宙にも身体にもプラーナというわけのわからないものが満ちていて、それが体と外界を行ったり来たり、その流通をよくすれば健康になるなんて話です。
プラーナーヤーマで人間の身体の要所とする五つ〜七つのチャクラですが、絵図を比べればその内の三つは東洋の上丹田・中丹田・下丹田と似たような場所です。そこをクンダリーニが通って上昇するとかなんとかいいますが、結局それは中心軸・正中線というものではないでしょうか?
私もバランスの悪い体なので、はっきりそうだと体験で言えませんが。
インドの風俗研究にあたって英語しかできないって時点でふつう身構えて然るべきでしょう。
私は英語の原書 Yoga Body: The Origins of Modern Posture Practice で読みましたが、大まかな話は、
・昔のヨガの教本は座る姿勢しか言及していない
・でもクリシュナマチャリアを大元とする1920年あたりから広まり現在に至るヨガでは立ったり寝たりいろんなポーズを取っている
・そのちょうど境目辺りの19世紀末から20世紀初頭の西洋の体操教本写真を見てみましょう。ほら現在のヨガとそっくりでしょう?ほかにも見てくださいよ、曲芸師・ボディビルダーの写真とも似てますよ、ほらほら!
なので、読者は今のヨガって全然インド古来のものでない剽窃なの?と思うことでしょう。これを読んだ人も大概はそういう理解で、口の悪い人は「ヨガなんてデンマーク体操を盗んだんだよ」と言うくらいです。しかし、著者マーク・シングルトンは私はそんなこと言うつもりはない、と仰る。なんじゃらほいです。
クリシュナマチャリアのいたマイソールの王立図書館にそのヨーロッパの体操の本あったよね、それと似ているね、などと言っているだけで、剽窃したとは確かに一言も言っていない・・・そう言えばそうですけれど。
しかし、わたしが読んで知っている範囲でも16世紀だか17世紀だかのヨガの経典には座ってないヨガのポーズの説明があり、それは現代ヨガのあれこれのポーズと対応できる。これは「なんか変だな」と思って読後ネットで調べたところ、やはり本書刊行後にそういった批判が出ていました。英語ですみませんが、James Mallinsonという方の意見で
http://www.academia.edu/1146607/A_Response_to_Mark_Singletons_Yoga_Body
マリンソンさんの批判内容を簡単に言えば、ヨガについては古い言葉の文献だけでなく挿絵や壁絵に座ってないさまざまなポーズも残っていて、その歴史は13世紀くらいには古くに遡れるのではないか?インド相撲やインドの軍人の操練も調べるべきではないか?シングルトン氏は英語文献しか調べていないがそれでは如何なものだろう?といったもの。マリンソンさんは、むしろ現代のヨガや英語のヨガ文献に不案内で、現地語を操り、現地のヒゲ伸ばした伝統的苦行者に教えを請う方で、オックスフォードの博士号も取られてます。
ヨガはインドから他国にも伝わりましたが、たとえば17世紀初頭のペルシャのBahr al-Haytというヨガの絵本指南書。主には座った姿勢のヨガながら、頭を逆さにしたポーズが一つ出てきます。同じく17世紀に作られたチベット仏教寺院のヨガの壁画(http://adeptinitiates.com/tibets-secret-temple-long-hidden-tantric-murals-lukhang-palace/)には、立って前屈、ハムストリング伸ばしのようなポーズ、寝転がって背中丸めるポーズなどがあります。
そんな意見も聞いてマーク・シングルトンさんは改心したのでしょうか、批判者ジム・マリンソンさんと組んでヨガの古い文献を英訳するプロジェクトをはじめ、2017年にはついに Roots of Yoga (Penguin Classics) が刊行されました。
このプロジェクトの資金集めをしている段階で、二人でインタビューに答えた記事もネット上にあります。これもぜひお読みください。
http://www.thinkbodyelectric.com/2012/07/roots-of-yoga-interview-with-mark.html
この記事に載せられたさまざまな古いヨガの絵図を見ても、「ヨガは欧州の体操その他の剽窃だ」とは言いにくいと思います。
・・・とは言え、欧州の諸々の影響がまったくないわけでもなさそうです。マリンソン氏も言うように、部分的にはシングルトン氏の主張にうなづけるところがある。
当たり前のことながら有名大学の研究者であっても、鵜呑みにせず自分で調べることが大事だと今更ながら感じました。
p.s.:他のレビュアーの方にヨガは東洋的でないとの指摘がありますが、ヨガの調息法のプラーナーヤーマとそれを用いた瞑想法を調べればご意見変わるかと。大宇宙にも身体にもプラーナというわけのわからないものが満ちていて、それが体と外界を行ったり来たり、その流通をよくすれば健康になるなんて話です。
プラーナーヤーマで人間の身体の要所とする五つ〜七つのチャクラですが、絵図を比べればその内の三つは東洋の上丹田・中丹田・下丹田と似たような場所です。そこをクンダリーニが通って上昇するとかなんとかいいますが、結局それは中心軸・正中線というものではないでしょうか?
私もバランスの悪い体なので、はっきりそうだと体験で言えませんが。
2016年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろんあヨーガのティーチャーが絶賛してたので買ってみましたが、読む価値なし。
翻訳もダメなうえ、横書きで追い打ちをかけ読みにくいことこの上ないヨーガ本です。
流行りのタレント崩れみたいなヨーガ先生の高評価なんて真に受けたわたしがバガだった。
翻訳もダメなうえ、横書きで追い打ちをかけ読みにくいことこの上ないヨーガ本です。
流行りのタレント崩れみたいなヨーガ先生の高評価なんて真に受けたわたしがバガだった。
2015年2月2日に日本でレビュー済み
アシュタンガヨガというバリバリ肉体系のヨガをしていた私。
辞めて数年たっても「毎日、体操しないといけないのかも」という呪縛がまだあった。
「まさかなぁ」と思いながらも罪悪感のように心の隅にあった。
それが「ヨガボディ」を読んで、
「やっぱりな、こんなに時間を使って体操ばっかり
しなくていいんだ」と楽になった。
無知が知識に破壊された。
迷信が科学に解明されたようなスッキリ感である。
この本を出版した人たちに感謝したい。
この本の内容はヨガ業界には都合が悪いので、
ほぼ黙殺されるだろう。
「不都合の真実」だ。
まず売れないだろう。
だけど出版してもらえて私は本当に感謝している。
重要な本である。
辞めて数年たっても「毎日、体操しないといけないのかも」という呪縛がまだあった。
「まさかなぁ」と思いながらも罪悪感のように心の隅にあった。
それが「ヨガボディ」を読んで、
「やっぱりな、こんなに時間を使って体操ばっかり
しなくていいんだ」と楽になった。
無知が知識に破壊された。
迷信が科学に解明されたようなスッキリ感である。
この本を出版した人たちに感謝したい。
この本の内容はヨガ業界には都合が悪いので、
ほぼ黙殺されるだろう。
「不都合の真実」だ。
まず売れないだろう。
だけど出版してもらえて私は本当に感謝している。
重要な本である。
2016年11月14日に日本でレビュー済み
日本で唯一の近代ヨガの学術研究書です。英語の情報もいくつか確認してみましたが、欧米の方は近代ヨガ研究は進んでおり、本書の内容がスタンダードになっているようですね。
私自身、ヨガとピラティスが似すぎていること、体操的であること、ヨガをやってみると太極拳などに比べて練功、気をめぐらせるという東洋的要素が薄いので、何か変だなと思っていました。欧米人の手がかなり入っていることは漠然とわかったんですが、これといった日本語資料はなく、お手上げ状態でした。本書は近代ヨガをインドの伝統ヨガと別系統の英語圏ヨガであるとして(インドも英語圏です)、その発生・発展を資料と証言から読み解く本です(すでに欧米では、インドの伝統ヨガと近代ヨガが別物というのは通説になっているようです)学者の綿密な研究結果で、信頼性は非常に高いです。日本にはなかなかまともな情報が来ないので、翻訳していただいて感謝します。もっとこのあたりの本の翻訳がほしいですね。ヨガ関係者は絶対認めたくない内容なので、注目もされないし、ひどく言う人もいると思います。
難があるとすれば、表紙の雰囲気がちょっと軽いので、学術研究の本に見えないことでしょうか。フォントをもう少しカチッとしたものにすればよかったのでは。
私自身、ヨガとピラティスが似すぎていること、体操的であること、ヨガをやってみると太極拳などに比べて練功、気をめぐらせるという東洋的要素が薄いので、何か変だなと思っていました。欧米人の手がかなり入っていることは漠然とわかったんですが、これといった日本語資料はなく、お手上げ状態でした。本書は近代ヨガをインドの伝統ヨガと別系統の英語圏ヨガであるとして(インドも英語圏です)、その発生・発展を資料と証言から読み解く本です(すでに欧米では、インドの伝統ヨガと近代ヨガが別物というのは通説になっているようです)学者の綿密な研究結果で、信頼性は非常に高いです。日本にはなかなかまともな情報が来ないので、翻訳していただいて感謝します。もっとこのあたりの本の翻訳がほしいですね。ヨガ関係者は絶対認めたくない内容なので、注目もされないし、ひどく言う人もいると思います。
難があるとすれば、表紙の雰囲気がちょっと軽いので、学術研究の本に見えないことでしょうか。フォントをもう少しカチッとしたものにすればよかったのでは。