縄文時代から用いられるようになり、軽さと堅牢さを併せ持ち、そこに意匠・技術の工夫が重ねられ、今や世界に誇れる美術品となった漆。日本各地で個性豊かに発展し、現在、優れた職人や作家が、日々その技を磨き、伝統を継承しつつ新たな表現を生み出している。
1章は、現代の各産地を代表する作家と作品を、表現と用いられる技術の説明を交えながら紹介しており、予備知識を持たない読者にも特長・魅力が十分に伝わる。
2章は、金沢漆器・輪島塗・京漆器ほか各地の漆が産地別に歴史や技法が解説されており、イラストを多用した4章の「基礎知識」と併せて読むことで、知識が深まると共に、漆に一層興味が湧くに違いない。更に、3章では伝統の形にとらわれず革新的な挑戦をする作家たちを取り上げ、「オシャレな漆の品」を生活の中に置きたくさせる。
誰もが手にしやすい体裁・価格でありながらこれほど充実した内容が盛り込まれているのは、日本を代表する美術工芸品でありながら消費が低迷し、職人の後継者不足、材料や道具作り職人の廃業など、漆産業が危機的状況にあり、今のうちに作品や技術について書き残して置かなくてはならない、という著者の使命感があってのものにほかならない。
漆を好きな人でもあまり興味が無い人でも、この本は、価格以上の満足を得られるに違いない。

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漆芸の見かた: 日本伝統の名品がひと目でわかる (JAPONisme BOOK) 単行本 – 2017/7/10
小林 真理
(著)
海外では日本のことをジャパンと呼ぶ。
それは漆の意であり、日本独自の固有文化である。
日本の代名詞にもなっている漆とはどういうものか。
漆黒の光沢を放つ漆芸品は西欧の人々を魅了し続けている。
世界に誇る日本の漆芸は蒔絵、螺鈿、彫漆などの技法により優れた工芸品として発展してきた。
外国人コレクターも多く美術品てしても極めて芸術的価値が高い。
また、堅牢で実用的な漆器は生活に根ざした道具として国内でも広く使われてきた。
漆芸の世界を、代表的な産地紹介から個性的な産地と作家、作品解説、名匠の技としての作家と職人紹介などを
美しい写真とイラストとエッセイで綴る漆芸鑑賞の決定版。
それは漆の意であり、日本独自の固有文化である。
日本の代名詞にもなっている漆とはどういうものか。
漆黒の光沢を放つ漆芸品は西欧の人々を魅了し続けている。
世界に誇る日本の漆芸は蒔絵、螺鈿、彫漆などの技法により優れた工芸品として発展してきた。
外国人コレクターも多く美術品てしても極めて芸術的価値が高い。
また、堅牢で実用的な漆器は生活に根ざした道具として国内でも広く使われてきた。
漆芸の世界を、代表的な産地紹介から個性的な産地と作家、作品解説、名匠の技としての作家と職人紹介などを
美しい写真とイラストとエッセイで綴る漆芸鑑賞の決定版。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社誠文堂新光社
- 発売日2017/7/10
- 寸法14.8 x 1.6 x 21 cm
- ISBN-104416616996
- ISBN-13978-4416616994
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商品の説明
著者について
小林 真理:1985年、企画制作会社(株)スタルカ設立・主宰。 アートディレクター、画家、美術ジャーナリスト 。「画家の装幀」「うるしのうつわ」などのテーマで 新聞連載や執筆、講演活動を続けている。 日本図書設計家協会会長・理事。 主な著書編書に 「和のうつわ」平凡社、「芹沢銈介・装幀の仕事」里文出版、「能面の見かた」誠文堂新光社など日本の手仕事を紹介する本が多数ある。
登録情報
- 出版社 : 誠文堂新光社 (2017/7/10)
- 発売日 : 2017/7/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 192ページ
- ISBN-10 : 4416616996
- ISBN-13 : 978-4416616994
- 寸法 : 14.8 x 1.6 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 466,995位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.7つ
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
身近な存在ではなくなってしまった漆のことがよくわかり、日本の伝統や知恵を継承していく手助けをしたいと思いました。
2017年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よくここまで取材されたなぁと感心しました。写真が豊富で美しく見ているだけで楽しい本ですね。作品はもとより,製作者がクローズアップされているので、漆芸の奥深さを感じることができました。四章に「漆芸の基礎知識」がイラスト付きで掲載されているので、漆芸のことが良くわかります。遠くにあった漆芸がとても見近になりました。
2017年8月15日に日本でレビュー済み
とても丹念に時間を掛けて取材した、漆集大成の一冊です。文章の内容の濃密さ!漆器達の光を浴びた美しさ!憧れの漆器、高級な漆器、傍に置きたい漆器……日本に生まれて良かった!と思わせてくれる、作家さん達の渾身の思いをページをめくりながら、ズシンと感じる一冊だと思います。