小林賢太郎のコント公演、カジャラ#1『大人たるもの』のために作られた音楽です。
一曲目「カジャラのテーマ」で、公演を観に行った夏の日の高揚感が蘇りました。
どの曲からも、それぞれのコントの空気感が漂ってきます。
またそれと同時に、音楽を耳元で聴く心地良さを存分に味わえる作品です。
公演時の音源に、さらに追加録音・再編集されています。公演で聴いた記憶とは少し異なった音や、その続きの音楽も聴こえてきます。
劇場で大音量で流されていた時には聴き流されていたであろう、それぞれの音の機微が絡み合って、徳澤青弦さんの世界へと連れ去れられるようです。
耳に美味しい、という感覚です。音楽そのものを味わう喜びを感じられる作品だと思います。
小林賢太郎さんの、「怪しくて優しい、まさに徳澤青弦氏のようなアルバムです」というコメントがこのアルバムを的確に表していると思います。
カジャワ・カジャラン組曲の奇妙なフレーズ、「The words think "eunnui"」の柔らかく憂いを含んだ音の連なり、それらが織りなす彼の世界に、ぜひ惹き込まれて下さい。