汚れたミルク あるセールスマンの告発 [DVD]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | ダニー・ヒューストン, イムラン・ハシュミ, ギータンジャリ, ダニス・タノヴィッチ, カーリド・アブダッラー, アディル・フセイン |
稼働時間 | 1 時間 34 分 |
商品の説明
子どもたちを守るため、男は世界最大企業を敵にまわした。
ダニス・タノヴィッチ監督問題作、世界初公開!
1997年、パキスタンで大手グローバル企業が起こした粉ミルクによる乳幼児死亡事件。
子どもたちを守るため、男は世界最大企業を敵にまわした。これは、隠された真実の物語
【ストーリー】
パキスタンで国産製薬会社に勤めるアヤンは、ある日、妻の勧めで多国籍企業の営業募集を知り、大手グローバル企業に就職する。「諸君が売り込むのは世界最高の粉ミルクだ!」赤ん坊の粉ミルクを手に、病院を行き来する毎日。アヤンはついに、大手グローバル企業のトップセールスマンになる。
しかしある日、悪夢のような現実を聞かされる。パキスタンで粉ミルクを強引に販売したことによって、不衛生な水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児が死亡する事件が起きたのだ。その事実を知っていながら、責任放棄をする企業。自らが販売した商品が子どもたちの命を奪っている事に心を痛めたアヤンは、たった一人で世界最大企業を訴えようとする。しかし、次々とアヤンの前に立ちはだかる、途方もなく巨大な権力の壁。ついには愛する家族と離れながら、男は人生の全てを投げうって立ち向かう。子どもたちを守るため、そして愛する家族のために。
【キャスト】
イムラン・ハシュミ
ギータンジャリ
ダニー・ヒューストン『ビッグ・アイズ』『マリー・アントワネット』
カーリド・アブダッラー『われらが背きし者』『君のためなら千回でも』
アディル・フセイン『マダム・イン・ニューヨーク』『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
【仕様】
音声:ウルドゥー語・英語・ドイツ語 ドルビーデジタル・5.1chサラウンド
字幕:日本語字幕
【映像特典】
日本版予告
※商品スペックは、変更の可能性がございます。
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 80 g
- EAN : 4907953089129
- 監督 : ダニス・タノヴィッチ
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 34 分
- 発売日 : 2017/9/2
- 出演 : イムラン・ハシュミ, ギータンジャリ, ダニー・ヒューストン, カーリド・アブダッラー, アディル・フセイン
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : Happinet
- ASIN : B072WZ3B7L
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 135,898位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 4,870位外国のミステリー・サスペンス映画
- - 13,243位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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勤めている巨大企業の実態を知ってしまった!
正義の心に突き動かされ行動するが・・・・・
観てて「パキスタンゾンビ」を思い出すなーと思ってたらパキスタン映画。
映像暗いし、わかりにくいシーンも多いが、
なんとも「魅力的な映像」と「魂が震えるような熱いシーン」が多いことか!
(日本の映画で例えたら「バッシング」を世界規模で表現したような感覚)
ただ、観る人によっては「☆3」くらいかも。
個人的には凄く好きなんだが、「敷居の高さ」「薦めにくさ」もあるね。
2014年、ダニス・タノヴィッチは、元ネスレ社員としてネスレ・ボイコットに関わったサイヤド・アーミル・ラザをモデルに、良心による多国籍企業ラスタとの闘いを描いた映画『汚れたミルク/あるセールスマンの告発』(原題Tigers)を公開した。
ネスレ・ボイコット とは?
1977年から始まった、ネスレ社を中心とする乳児用粉ミルク・乳幼児用食品販売戦略に対する抗議行動・不買運動を指す。
以上
この件は、米国タバコの内部告発による企業隠蔽 映画「インサイダー」など類似します。日本では、森永ヒ素ミルク事件、水俣病など、類似したものがあります。
企業隠蔽も昔と違いこれからは、どうなるのでしょう。インタネットが日常に到来し、一方方向のメディア発信ではなくなりました。一個人が、暴力による隠蔽を脅迫されたり、虐げられる時代も、変わりつつある今日です。
パキスタン青年アヤンはパキスタンの製薬会社で営業をしていましたが、「国産の薬は信用がないから買わない」と、どこへ行っても門前払い。ある時、多国籍大企業が営業職を募集していると聞き応募するも、大卒ではないからとはねられてしまいます。そこを熱心に自己アピールした結果まさかの採用。新婚の妻のためにもがんばろうと発奮して、売り上げ優秀なセールスマンになります。しかしある医者から、自分が販売しているミルクを汚染された水で溶いて飲ませる母親が多いパキスタンで、赤ん坊に健康被害が出て、多くが死亡していると言う事実を知ることになります。上司に訴えるも無視され、友人の医師と協力して証拠となる資料を集め、国際機関に持ち込みますが、ミルクの使用を母親たちに薦めていた有名医師や病院の名を公表したため、多くを敵に回してしまい、家族を殺すとまで脅迫されるようになります。
ドイツのテレビ局や国際機関の助けを借りてドイツに出国、多くの雑誌で取り上げられ、テレビでも放映されることになりますが、その直前にストップがかかりり、映画を作る話もなかったことに。それがなぜかといえば、直前にアヤンが「6万ドルをくれたら口をつぐむ」と、医師や企業にお金を要求していた録音が暴露されてしまったから・・・というようなストーリーです。
縁があってパキスタンへは何度も行き来したことがあります。識字率が男性で60%、女性では35%程度、また、都会と農村の差が大きく、都会では一見、先進国と変わらない教育レベル、生活水準に見えますが、地方へ行くとぐっと下がってしまいます。また、水道の水は、先進国レベルでいうと飲用には適していません。ある程度余裕がある人たちは大きなボトルで家庭に配達されるミネラル・ウォーターを購入しています。が、たとえば農村で自分たちでレンガを積んで家を建てる時、その土地に井戸も同時に掘って水もそれでまかなったりします。澄んでいてまあ飲めれば水質のことなど特に気にしていません。これなら水道代を払う必要もないからです。もしそれがよくない水であったとしても、大人に影響が出てくるのはだいぶ先ですが、生まれたばかりの赤ん坊はすぐにやられてしまいます。また、衛生観念もかなり遅れていて、蚊やハエがどんな害を及ぼすかすら知らない人たちも多いです。
以前、デンマークの新聞でムハンマドを茶化した漫画が出て、パキスタンでもかなり抗議デモが行われましたが、その時、ノキアの営業所も襲撃、略奪されました。「ノキアはフィンランドの会社なのに、どうして襲撃するのか?関係ないではないか。」ときいたら、「えっそうなの?!そんなこと僕らは知らなかったんだ。デンマークの会社かと思っていた・・。」と驚き、申し訳なさそうな顔をしました。大変、親日で人懐っこくいい人たちですが、残念ながらいろんな点でそんなレベルなのです・・。
そんな中で、適していない水でミルクを溶くなと母親に言っても、それは現実問題として無理というものです。それは、自分の一族のことしか考えていない賄賂取り放題の政治家や、軍事費に多くがまわされてなかなか整備されないインフラに問題があるというべきで、毒ミルクを売っているわけではない企業だけをつるしあげるのはちょっと違うんではないかとかと思ってしまいました。ミルク自体には何も問題がなかったのです。ただ、販売する時の使用説明にまで企業責任があるのではないか?追求されていたのはその部分でした。
主人公のアヤンも、正義感は強かったのだと思うのですがあまりにも直情的で思慮が浅く、様々な面から、いろんな人々の立場から物事を見ることができない、段取りや能率べたの、こう言ってはなんですが、よくいるタイプの素朴なパキスタン人だと感じました。結局、賄賂を批判していたのに、自分も賄賂を要求してしまう、その小心さ、卑怯さ。国に戻れなくなり、自分は何年も家族に会っていないと嘆いても、それは自分の短慮のせいなのでは?と思ってしまいました。
映画は、この題材を映画にしようとした国際機関や映画製作者、そして、訴訟を起こされたりしないようにと雇われた弁護士が集まって、改めてアヤンにインタビューするところから始まります。経過の詳細な検証から明らかにされる事実は、結局、こんな話では映画にできないということになってしまいます。この過程は、もしかしたらこの映画を作る過程で実際にあったことではないのかと思ってしまいました。
もう感動大作にならなくてもいいや、全部ひっくるめて、汚いところも愚かなところも全部描いてしまおうということでこの映画を作ったのだとしたら、映画全体が現実に対する皮肉だというか、この中途半端さは、逆にその意図が成功したことをあらわしているのかもしれません。最初に、「企業の実名を出すのはまずいよ。」と言ってラスタ社という仮名にしようと言っておきながら、その前にしっかり「ネスレ」という名前を出してしまっているのには苦笑してしまいました。
起承転結のはっきりした感動娯楽大作を期待していると肩透かしになります。が、賄賂に対して麻痺している人たちとか、遅れたインフラが問題になっている国とか、売れさえすればいい大企業とか、途上国ではいまだにこういう問題が常在していると知るだけでも、一見の価値はあると思います。
パキスタンで多国籍企業ラスタ社のセールスマンとして働くアヤンが主人公です。
アヤンは才能もあり医師や看護師や薬剤師に金品も渡し売り込は順調です。
しかしある日ファイズ医師からラスタ社の粉ミルクが原因で下痢から急性脱水症となった子どもたちを見せられます。
自身もふたりの子どもを持つアヤンはすぐに仕事を辞め告発に踏み切りますが…
映画は協力者たちがラスタの経験を映画にしたいと言い作品になっていく過程がそのまま映画となっています。
映画では実名を出せないからと言い「ラスタ」としますが「ネスレ」なんですね。
アヤンは軍に拘置されたり家族の命も狙われてしまいます。多額の口止め料の提示もあります。しかし妻の「信念に背く夫を尊敬できない」「どの子の命も大切」という言葉に戦う決意をします。
パキスタン政府も金で買われています。政府が水道を整備しないため清潔な水がありません。
新生児の命より利を追求する多国籍企業。
映画は途中で終わってしまう感じですが…
結局アヤンたちは巨大な力にはかなわなかったのでしょうか?
アヤンは7年も家族とも会えず今はカナダでタクシー運転手をしているそうです。
今の政治などを見ても数の力や嘘をつき通す人が勝つような時代になってしまいました。
正義が下されることを望みたいです。
当然のように粉ミルクに問題があると思っていたのだが、品質ではなく、汚れた水で薄めて作った粉ミルクを与えていたことが原因のようだ。そうなると大手グローバル企業だけの責任だろうか?という疑問が生じてくる。上下水道の整備されていない地域でただ売りさえすれば良いという姿勢の企業の罪は重い。が、賄賂を貰って当たり前の医師達は現地の人々の生活振りを知っている筈なのに、粉ミルクを勧める時に何の注意も与えなかったのか。そもそも必要の無い人にまで勧めていたのではないか。また、アヤン自身が子供を持つ親なのに、自分が売る商品について知識がなかったのか。そんな風に考えると企業は当然ながら、他にも責任を負うべき者がいるのではないかと思う。
ところでパキスタンは現在でも非識字者が多い国であるらしい。それは開発途上国だからというだけではなく、女性の地位は低く教育が遅れているということもある。そんな中で粉ミルクに説明書きがあったとて誰が気にするだろう。それら様々な不幸な要因が重なり、多くの乳児の命を奪ってしまったことは絶対にあってはならない胸の痛むことである。しかし映画で使われた衰弱した乳児の映像は1989年オーストラリアABCテレビのドキュメンタリーで撮影されたものであり、2013年ダニス・タノヴィッチ監督は信憑性を確かめるため調査チームをパキスタンに送ったが、実態は殆ど変わっていなかったという。
責任を認めない大手グローバル企業や、アヤン自身の疑惑を招く行動もあり、釈然としない気持ちを抱えたままで見終ってしまったが、この事実を広く知らしめる為にも価値のある作品だと思う。私は粉ミルクの規制の基盤となっている『WHOコード』なるものをこの映画を見たことにより知った。けれど映画製作から3年後にやっと日本で公開されたというのは何を意味するのだろう。余りにも巨大な企業なので、差し障りが山のようにあるのだろうか。企業名は最初にチラリと出てくるが、『ネスレ・ボイコット』で調べてみると詳細が分かる。