紙の本の価格: | ¥858 |
割引: | ¥ 88 (10%) |
| |
Kindle 価格: | ¥770 (税込) |
獲得ポイント: | 8ポイント (1%) |

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
新しい時代のお金の教科書 (ちくまプリマー新書) Kindle版
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2017/12/10
- ファイルサイズ11228 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
この著者の人気タイトル
登録情報
- ASIN : B077XFLLFX
- 出版社 : 筑摩書房 (2017/12/10)
- 発売日 : 2017/12/10
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 11228 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 155ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 69,819位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 116位ちくまプリマー新書
- - 9,145位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について

山口揚平(やまぐち・ようへい)
早稲田大学政治経済学部(小野梓奨学生)・東京大学大学院修士(社会情報学修士)。
1999年より大手外資系コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わったあと、独立・起業。企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。2010年に同事業を売却したが、のちに再興。クリスピー・クリーム・ドーナツの日本参入、ECプラットフォームの立ち上げ(のちにDeNA社が買収)、宇宙開発事業、電気自動車(EV)事業の創業、投資および資金調達にかかわる。その他、Gift(ギフト:贈与)経済システムの創業・運営、劇団経営、世界遺産都市ホイアンでの8店舗創業(雑貨・レストラン)、海外ビジネス研修プログラム事業、日本漢方茶事業、医療メディア事業、アーティスト支援等、複数の事業、会社を運営するかたわら、執筆、講演活動を行っている。専門は貨幣論、情報化社会論。 NHK「ニッポンのジレンマ」論客として出演。テレビ東京「オープニングベル」、TBS「6時のニュース」、日経CNBC放送、財政再建に関する特命委員会 2020年以降の経済財政構想小委員会に出演。慶應義塾高校非常勤講師、横浜市立大学、福井県立大学などで講師をつとめた。
著書に、『なぜか日本人が知らなかった新しい株の本』(ランダムハウス講談社)『デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座』(日本実業出版社) 『世界を変える会社の創り方』(ブルー・マーリン・パートナーズ)『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか』(アスキー・メディアワークス)『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』(ダイヤモンド社)『10年後世界が壊れても君が生き残るために今身につけるべきこと』(SBクリエイティブ)などがある。
ブルーマーリンパートナーズ 公式サイト http://www.bluemarl.in/
Twitterアカウント http://twitter.com/yamaguchiyohei
Yohei Yamaguchi is CEO of Blue Marlin Partners, a management consulting company with a particular focus on corporate finance and new business development. He has also involved in starting business in emerging markets such as Vietnam and Space business. Prior to starting his own company in 2006, Yohei was engaged in consulting projects of major merger andacquisition cases at ABeam M&A Consulting where he was Senior Vice President, Deloitte Tohmatsu, Arther Andersen.
Yohei frequently contributes articles and columns to business magazines. His recent column on Diamond Online, a leading business webmagazine, became one of the most popular columns in the history of Diamond Online. He has also published eight books regarding company analysis and corporate finance, one of which became a best seller.
Yohei holds BA in Political Science and Economy from Waseda University and University of Tokyo.
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
第1番目は、だいぶ前に読んだ『エンデの遺言』である。内容は、ほとんど忘れてしまったが、米国やドイツ語圏での地域通貨の試みが印象的だった。
また、著者の作品を読むのは、本書が初めてである。
本書での論考は、とても独創的であると感じた。ユニークであるにもかかわらず一気に読めたのは、この問題に対する著者の思考が成熟しているからだろうと考えた。本書に添えられた図版も過不足なく、いずれも理解の手助けになるものだった。
第1章、2章、4章は、少し抽象的なので、ゆっくりめに読んだ。目から鱗の考えさせられる内容だった。
例えば、1章の「貨幣の本質、すなわち貨幣とはコミュニケーションのための言語であって、その価値はネットワークと信用であるとピカソはわかっていたのです。」(p.17)
ピカソのお金や価値に関するエピソードは、初めて知ったのでとても興味深かった。また、著者の貨幣に対する考え方は、読み進めていくと理解できるような構成になっている。
何よりも良かったのは、著者の思考過程をたどる上で重要な概念が、意味のわからない変なカタカナ語でなく日本語で記されていることだった。漢字とかなで記述されていたので、著者の独創的な思想を理解しようとする意欲が湧いた。例えばこんな語である。「文脈の毀損」、「文脈価値」。この語だけでは何のことかわからないが、本文や図版を読み解けば、著者の熟考の過程を理解することができる。
第3章と第5章は、少し速度を上げて読むことができた。特に第3章は、お金や価値の視点から、今世の中で起きていることを理解する上で、とても役立ち腑に落ちる点が多かった。一つ紹介しよう。
「今、東京の中心ではお金を稼ぐことに関しては完全に女性の方が上になっています。男性の稼ぎ方はタテ社会(支配と依存)×ロジックですが、女性はヨコ社会(憧れと共感)×感性です。タテ社会は崩壊しつつあり、ロジックはAIに負ける。したがって男子的能力では稼げない時代になっています。」(p.120)
このようなビジネスにも役立ちそうな記述があちこちに見られる。
第4章は、お金の未来についての論考である。著者はお金の進化の方向として次の三点をあげている。①時間主義経済 ②記帳主義経済 ③信用主義経済。とても興味深い筆者の未来予想図である。
そして、第5章で「お金のなくなる日はやってくる」かと問うている。
私のお金に対する疑問は、お金がお金を生み出す極端な金融経済への疑問であった。本書でも、実体経済と金融経済の比較が載っていて、その実体を確かめることができた。筆者は、5章で「お金について意識するべき10の習慣」の一つとして、お金でお金を増やすことはやめよう、と書いている。
「お金はアミノ酸と同様、それ単体では存在しえません。「想い」や行動と結びついた時に価値を生じます。」(p.179)
日本でも金融経済が著しく発達する前のご先祖様たちは、お金に対して、こんな感覚で暮らしていたのかもしれないなと想像した。
お金のない社会を私も想像したことがある。高度に文明が発達した社会で、それが可能だろうかと。本書を読んでみて、あながちそうした社会が夢物語ではないかもしれないと感じさせてくれた。
満足感の大きいお薦めの一冊であった。
遠そうで近い未来が書いてある本。日本で良い環境においてずっと暮らす人には理解しにくいかもしれません。
では、この時期に「お金の話」を記す意図は何でしょう?
この本のユニークな点は、貨幣や(貨幣が蓄積された)資本を否定したり、逆らったりしていない点にあると思います。
起点を否定から入るか、受容から入るか、その後の展開に大きな影響を及ぼすと思うからです。
本書は、お金の本質、歴史、性質と言ったものを理解し、その上で人がどうあるべきで、どうするべきかを論じられていますので、著者の主張がとても受け容れやすく感じられました。すなわち、とても理解しやすかったです。
そんな読者にやさしい本書が持つ重要なキーワードの一つが「無機化」だと思います。
世界、システム、生命は、分断化、切断化、断片化の波に吞まれています。
そして、お金はその媒介としての役割を持っています。
もし、幸福の本質が周囲の人や自分の期待との一体性だとしたら、切断され無機化が進む現在の流れに明るい未来はないでしょうか。
しかし、無機化さえ悪ではなく、有機/無機のバランスの中に動的な生命の豊かさがあると著者は説きます。
有機と無機の調和に新たな価値の創造が見出せるとしたら、それは私たちにとって福音となるのではないでしょうか。
経済問題。
問題を解くには、「解決」以外にも「解消」という手段があると思います。
否定せずに、ましてや夢想(ユートピア)の世界に逃げずに、豊かな社会システムをつくろうとする著者の気概を感じました。
分断され、無機化される世界に息苦しさを感じているならば、この本を読んで未来にへの光明を得てみてはいかがでしょうか。
私は大いなる希望を頂きましたので、星を5つ付けさせていただきました。
想像を促すヒントとして、
お金の起源や正体に迫ることから始まり(第1章、第2章)、
価値を巡る社会の変化を捉える第3章〜第4章、
そして筆者なりの提言となる第5章という構成だ。
そんな本書は読者を二分すると思われる。
すなわち、「お金がない社会なんてユートピア(机上の空論)だよ」と消極的に読むか、
そんな未来が訪れたらいいかも?という希望を持って読むかの2つである。
人々が気づいていないユートピア(理想)や、
その真逆のディストピア(絶望)を描くことは、
元来アーティストに求められる役割であるとすると、
アーティスト(哲学者)山口揚平氏の創造的エッセイと思って読むことをオススメしたい。
山口さんの書籍の特徴とも言える、愛らしいタッチの絵や
意味がわかりそうでわからないコンサルちっくなマトリクスや図式などが、
一層そう思わせる。
つまり、山口さんの論に納得できればそれはそれで良いし、
ユートピアだなと思えば、無理に納得しようと思わず、
自分なりに「お金がない世界」「お金とは別な価値」に想像を巡らせて読めば良い。
※ちなみに、筆者が時間主義経済と呼ぶ時間が通貨となる世界を描いたSF映画に
「TIME」(アンドリュー・ニコル)があり、
こちらは、どちらかというとディストピア的に描かれているので対照的に映る。
本書の展開に既視感を覚えたのは、例えば、お金の起源については、
「貨幣の新世界史」(カビール・セガール)に詳しく、
また、お金の正体は信用であること、
その信用を支えているのは何なのかといった捉え方は、
物語調で読むとすれば「なぜ政府は信頼できないのか」(ピーター・D・シフ;アンドリュー・J・シフ)、
漫画なら「インベスターZ」でもわかりやすく十分かもしれない。
このあたりは、「ユダヤ人大富豪の教え」(本田健)でもロバート・キヨサキ系でも、
ホリエモン系でも、キングコング西野本でも、正直何でも良い。
さらに、「モノの消費からコトの消費へ」、
「生存欲求の充足(機能消費)から承認欲求の充足(つながり消費)へ」
「タテ社会(男性的、権威・支配的)からヨコ社会(女性的、つながり・共感)へ」
といったシフトは十数年前から「物語消費論」(大塚英志)や、
「経済は「競争」では繁栄しない」(ポール・J・ザック)」などがあったり、
少し前に流行った社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)への注目にも見て取る事ができる。
働くうえでのモチベーション理論の展開(金銭的欲求から自己実現へ)も同様だろう。
したがって、私にとっては総じて既視感が否めなかった。
しかし、私は筆者の以下の主張を応援している。
「お金のない経済世界。そして人々の創造の可能性を最大化する社会システムをつくる。」
「圧倒的なスピードとパワーで無機化する時代に、有機化や創造に焦点を当てて生きて欲しい」
かつて、ヨーゼフ・ボイスという現代美術家は「人間は皆アーティストである」と言い、
エドワード・サイードという哲学者は「人間はみな哲学者である」と言い、
労働が機械に次々と取って代わっていき、人々が労働から疎外を感じていくなかで、
人間を人間たらしめているのは「創造性」であることが盛んに唱えられた。
昨今の芸術領域の一部(ワーク・イン・プログレス式に行われる地域の芸術祭など)では、
万人誰もが有する人々の創造性をいかに社会へ引き出すのかということが、
アーティスト(現代美術家が多い)に求められている。
アーティストという異物が地域に介入することで、それまでその地域にはなかった
別な回路(つながり)や創造性、既存の資本主義経済とは別な価値観をも生み出している(かも)。
このあたりは北川フラム系の芸術祭関連の書籍が参考になるかもしれない。
芸術をめぐる特殊な経済は贈与によって支えられていることが知られているが、
(「金と芸術―なぜアーティストは貧乏なのか?」(ハンス・アビング))
その意味で言えば、山口さんが描くユートピア(ある種の贈与経済)は遠い未来の話ではなく、
価値があるのかないのかよくわからない「アート」を媒介に人々が集まり、
協働や共創がゆるやかに行われている地域社会の中に、既に存在しているかもわからない。
しかし、他方で、別の疎外をも生んでいることを忘れてはいけない。
つまり、つながりやネットワークが重要となる社会での強者とは、
コミュニケーション能力が高く、創造性をもった人間(フォロワーの多いツイドルやYoutuber)であり、
反対に、コミュニケーション能力が低く、つながりが作れない人間は弱者となってしまう。
こうした能力は、家庭環境での愛着の問題や文化資本の有無に起因してくるところが大きいのではないか。
(本田由紀氏のハイパー・メリトクラシー論など。)
自己責任論に立ってホリエモン的に言えば、
ヒッチハイクでもやってコミュニケーション能力をつけることはできるかもしれないが、
コミュニケーション(能力)が強制されたり、
何か("今ココ"の人々に受け入れてもらえるもの)を創造できなければ、
自身には価値が無いと思い込んでしまう社会は、たいへん生きづらい社会でもある。
繰り返しになるが、「お金がない世界」を想像することは、
お金ではない別な価値尺度を考えることであり、
そのきっかけとして本書は整理された論の展開のもと、
筆者なりの具体的な提案も主張はわかりやすくまとめられており、
筆者の述べることをそのまま無理に納得する必要はなく、
批判的(クリティカル)に、自分なりの想像を巡らせて読む書籍としても良書ではないだろうか。
手に取った本でしたが、類書にはないユニークな論が展開されてました。
特に図12の「お金の四つの要素と課題」にあるような、
「文脈毀損コスト」という概念はかなり斬新な切り口です。
教科書というより、視点を得られるという意味で良書でした。
前半は教科書的ですが、お金について、その歴史から機能までをコンパクトに説明しています。
後半は未来像です。ここが素晴らしい。ブロックチェーンによる「記帳経済」、時間をやりとりする「時間経済」が次に定着する、そしてこれらにより、徐々に「評価経済」が経済システムの主軸になっていく。この未来像は、説得力が抜群です。潔く2100年までの予想を年表にしている。不確かなことを「決めつける」ことには勇気を感じる部分です。
最後に、著者は読者にメッセージを伝えます。もっと有機的に生きていこう、と。お金に目がくらむ時代は終わった。情熱と使命感に対して誠実に生きるのだ、と。そのメッセージも若々しくて好きでした。
しかし、AだからBも、BだからCも論理に脈絡がない。
思考暴走。
この本を信用しても、現実とは違うので、意味がない。
逆に法定通貨の発行こそ限度がないのでは