川端康成の文学の中で、好きなタイプの一冊。
人間関係の対比や逃れられない運命等構図が美しくて、切ない。読みやすい。

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千羽鶴 (新潮文庫) 文庫 – 1989/11/17
川端 康成
(著)
父の女と。女の娘と――。
背徳と愛欲の関係を志野茶碗の美に重ねた、川端文学の極致。
鎌倉円覚寺の茶会で、今は亡き情人の面影をとどめるその息子、菊治と出会った太田夫人は、お互いに誘惑したとも抵抗したとも覚えはなしに夜を共にする……。志野茶碗がよびおこす感触と幻想を地模様に、一種の背徳の世界を扱いつつ、人間の愛欲の世界と名器の世界、そして死の世界とが微妙に重なりあう美の絶対境を現出した名作である。
他に「波千鳥」(続千羽鶴)を収録。詳細な注解を付す。
【目次】
千羽鶴
森の夕日
絵志野
母の口紅
二重星
波千鳥
波千鳥
旅の別離
新家庭
注解
解説 山本健吉
解題 郡司勝義
本書「解説」より
この小説を読みながら、一体ヒロインは太田夫人なのか、志野の茶碗なのかと言いたくなるのである。あたかも茶碗の精であるかのように、彼女には一種の妖気が立ちこめている。夫人の死後、菊治がその肉体を思い浮かべようとしても、甦ってくるものは、匂いに酔うようなその触覚だけである。この作品の世界は、けっきょく触覚を媒介として組み立てられた超現実の美的世界である。
――山本健吉(評論家)
川端康成(1899-1972)
1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行。以降約10年間にわたり、毎年伊豆湯ケ島に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋で自死。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。
背徳と愛欲の関係を志野茶碗の美に重ねた、川端文学の極致。
鎌倉円覚寺の茶会で、今は亡き情人の面影をとどめるその息子、菊治と出会った太田夫人は、お互いに誘惑したとも抵抗したとも覚えはなしに夜を共にする……。志野茶碗がよびおこす感触と幻想を地模様に、一種の背徳の世界を扱いつつ、人間の愛欲の世界と名器の世界、そして死の世界とが微妙に重なりあう美の絶対境を現出した名作である。
他に「波千鳥」(続千羽鶴)を収録。詳細な注解を付す。
【目次】
千羽鶴
森の夕日
絵志野
母の口紅
二重星
波千鳥
波千鳥
旅の別離
新家庭
注解
解説 山本健吉
解題 郡司勝義
本書「解説」より
この小説を読みながら、一体ヒロインは太田夫人なのか、志野の茶碗なのかと言いたくなるのである。あたかも茶碗の精であるかのように、彼女には一種の妖気が立ちこめている。夫人の死後、菊治がその肉体を思い浮かべようとしても、甦ってくるものは、匂いに酔うようなその触覚だけである。この作品の世界は、けっきょく触覚を媒介として組み立てられた超現実の美的世界である。
――山本健吉(評論家)
川端康成(1899-1972)
1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行。以降約10年間にわたり、毎年伊豆湯ケ島に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋で自死。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。
- ISBN-104101001235
- ISBN-13978-4101001234
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1989/11/17
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ336ページ
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出版社より
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雪国 | 伊豆の踊子 | 愛する人達 | 掌の小説 | 舞姫 | 山の音 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.2
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5つ星のうち4.2
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価格 | ¥1¥1 | ¥1¥1 | ¥539¥539 | ¥110¥110 | ¥1,200¥1,200 | ¥59¥59 |
【新潮文庫】川端康成 作品 | 雪に埋もれた温泉町で、芸者駒子と出会った島村──ひとりの男の透徹した意識に映し出される女の美しさを、抒情豊かに描く名作。 | 伊豆の旅に出た旧制高校生の私は、途中で会った旅芸人一座の清純な踊子に孤独な心を温かく解きほぐされる──表題作など4編。 | 円熟期の著者が、人生に対する限りない愛情をもって筆をとった名作集。秘かに愛を育てる娘ごころを描く「母の初恋」など9編を収録。 | 優れた抒情性と鋭く研ぎすまされた感覚で、独自な作風を形成した著者が、四十余年にわたって書き続けた「掌の小説」122編を収録。 | 敗戦後、経済状態の逼迫に従って、徐々に崩壊していく”家”を背景に、愛情ではなく嫌悪で結ばれている舞踊家一家の悲劇をえぐる。 | 得体の知れない山の音を、死の予告のように怖れる老人を通して、日本の家がもつ重苦しさや悲しさ、家に住む人間の心の襞を捉える。〈野間文芸賞受賞〉 |
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女であること | 虹いくたび | みずうみ | 名人 | 眠れる美女 | 古都 | |
カスタマーレビュー |
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価格 | ¥1,100¥1,100 | ¥649¥649 | ¥53¥53 | ¥24¥24 | ¥572¥572 | ¥1¥1 |
恋愛に心奥の業火を燃やす二人の若い女を中心に、女であることのさまざまな行動や心理葛藤を描いて女の妖しさを見事に照らし出す。 | 建築家水原の三人の娘はそれぞれ母が違う。みやびやかな京風俗を背景に、琵琶湖の水面に浮ぶはかない虹のような三姉妹の愛を描く。 | 教え子と恋愛事件を引き起こして学校を追われた元教師の、女性に対する暗い情念を描き出し、幽艶な非現実の世界を展開する異色作。 | 悟達の本因坊秀哉名人に、勝負の鬼大竹七段が挑む……本因坊引退碁を実際に観戦した著者が、その緊迫したドラマを克明に写し出す。 | 前後不覚に眠る裸形の美女を横たえ、周囲に真紅のビロードをめぐらす一室は、老人たちの秘密の逸楽の館であった──表題作等3編。〈毎日出版文化賞受賞〉 | 捨子という出生の秘密に悩む京の商家の一人娘千重子は、北山杉の村で瓜二つの苗子を知る。ふたご姉妹のゆらめく愛のさざ波を描く。 |
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千羽鶴 | 川端康成・三島由紀夫 往復書簡 | 川端康成初恋小説集 | 少年 | |
カスタマーレビュー |
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5つ星のうち4.2
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価格 | ¥71¥71 | ¥605¥605 | ¥737¥737 | ¥539¥539 |
志野茶碗が呼び起こす感触と幻想を地模様に、亡き情人の息子に妖しく惹かれる中年女性を超現実的な美の世界に描く。続編「波千鳥」併録。 | 「小生が怖れるのは死ではなくて、死後の家族の名誉です」三島由紀夫は、川端康成に後事を託した。恐るべき文学者の魂の対話。 | 新発見書簡にメディア騒然!若き文豪が心奪われた少女・伊藤初代。「伊豆の踊子」の原点となった運命的な恋の物語を一冊に集成。 | 彼の指を、腕を、胸を、唇を愛着していた……。旧制中学の寄宿舎での「少年愛」を描き、川端文学の核に触れる知られざる名編。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1989/11/17)
- 発売日 : 1989/11/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 336ページ
- ISBN-10 : 4101001235
- ISBN-13 : 978-4101001234
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 291,606位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1899-1972)1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。
一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行、旅芸人の一行と知り合う。以降約10年間毎年、伊豆湯ヶ島湯本館に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋でガス自殺を遂げた。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「千羽鶴」と、その続編の「波千鳥」からなる。
「千羽鶴」は昭和24〜26年の作、「浜千鳥」は昭和28年の作。それぞれ短い章の連作として発表されている。
「千羽鶴」の最後がいささかショッキングで、劇的な終わり方なので、その続編である「浜千鳥」の部分が、蛇足と感じてしまう。
本文中に「*」マークでたくさん注釈がついているのが邪魔くさい。作者がつけたものではなく、後に全集の編集者によってつけられたようだ。作品の雰囲気を壊しているように思う。
「千羽鶴」は昭和24〜26年の作、「浜千鳥」は昭和28年の作。それぞれ短い章の連作として発表されている。
「千羽鶴」の最後がいささかショッキングで、劇的な終わり方なので、その続編である「浜千鳥」の部分が、蛇足と感じてしまう。
本文中に「*」マークでたくさん注釈がついているのが邪魔くさい。作者がつけたものではなく、後に全集の編集者によってつけられたようだ。作品の雰囲気を壊しているように思う。
2022年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
千羽鶴の続編ということで期待して読んだが、アレでは無かったほうがマシかなと思いました。単なる紀行記と、不自然でムリな辻褄合わせに終わっている。天下の川端にして、あんな駄作を書いてしまうのだなぁと、ある意味目からウロコでした!
2018年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
川端康成の文章から滲み出る美の表現は、くどくなくそれでいてとても美しいです。
流れるような文章、とでも言うのでしょうか。
それにしても此の話は父の愛人だった太田夫人と関係を持った上、その娘とまで……というとてつもなくどろどろした話なのですが、あまり沿う感じさせられないのも川端康成の文章力の賜物なのかもしれません。
しかし太田夫人は本当に男性から見たらいわゆる「男好きされる女性」そのもののような気がします。
女性からしたらこういう女性は……って感じです。
太田夫人が女として主人公の父から相手されなくなった元愛人ちか子からつらい仕打ちをされるのも、ちか子が大田夫人を軽蔑するように嫌うのも、女から見ればとても理解できる。
もしかしたら、男性と女性で太田夫人に対する印象はぜんぜん違うものになるかもしれませんね。
それも意図してこの小説は描かれているとしたら、すごい話です。
流れるような文章、とでも言うのでしょうか。
それにしても此の話は父の愛人だった太田夫人と関係を持った上、その娘とまで……というとてつもなくどろどろした話なのですが、あまり沿う感じさせられないのも川端康成の文章力の賜物なのかもしれません。
しかし太田夫人は本当に男性から見たらいわゆる「男好きされる女性」そのもののような気がします。
女性からしたらこういう女性は……って感じです。
太田夫人が女として主人公の父から相手されなくなった元愛人ちか子からつらい仕打ちをされるのも、ちか子が大田夫人を軽蔑するように嫌うのも、女から見ればとても理解できる。
もしかしたら、男性と女性で太田夫人に対する印象はぜんぜん違うものになるかもしれませんね。
それも意図してこの小説は描かれているとしたら、すごい話です。
2011年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新潮文庫の『千羽鶴』に、その続編ともなる『波千鳥』が併録されていると知り(以前はなかった)、今回、改めて本書を購入しました。
『千羽鶴』はほぼ三十年ぶりの再読。菊治も、太田夫人も、娘の文子も、しっかりと記憶に蘇ってきました。やっぱり、いい小説ですね。月並みですが、美と官能と幻想で彩られた独特の世界がこの小説の魅力です。決して「寝た」とか「抱いた」なんて直接的な表現を使わないところなど、川端らしさがよく出ています。
一方、今回初めて読む『波千鳥』は、菊治とゆき子、文子の『千羽鶴』後が語られ、不安と緊張をはらんだドラマを予感させる展開に期待も高まったのですが・・・物語が盛り上がりを見せ始めたところでぷつりと途絶えてしまっており、なんとも残念(未完ということはもともと知っていましたが)。
たしか三島由紀夫だったか、川端の作品は一部分だけを切り取っても、そこだけで小説が成立する、というようなことを言っていたかと思います。が、少なくともこの『波千鳥』に関しては、三島の言葉はあてはまらないようでした。『波千鳥』は、やはりきちんとした結末が必要な小説のように思いました。
というわけで、『千羽鶴』のみでは文句なしの星五つですが、トータルで星一つ減としました。
『千羽鶴』はほぼ三十年ぶりの再読。菊治も、太田夫人も、娘の文子も、しっかりと記憶に蘇ってきました。やっぱり、いい小説ですね。月並みですが、美と官能と幻想で彩られた独特の世界がこの小説の魅力です。決して「寝た」とか「抱いた」なんて直接的な表現を使わないところなど、川端らしさがよく出ています。
一方、今回初めて読む『波千鳥』は、菊治とゆき子、文子の『千羽鶴』後が語られ、不安と緊張をはらんだドラマを予感させる展開に期待も高まったのですが・・・物語が盛り上がりを見せ始めたところでぷつりと途絶えてしまっており、なんとも残念(未完ということはもともと知っていましたが)。
たしか三島由紀夫だったか、川端の作品は一部分だけを切り取っても、そこだけで小説が成立する、というようなことを言っていたかと思います。が、少なくともこの『波千鳥』に関しては、三島の言葉はあてはまらないようでした。『波千鳥』は、やはりきちんとした結末が必要な小説のように思いました。
というわけで、『千羽鶴』のみでは文句なしの星五つですが、トータルで星一つ減としました。
2019年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直言ってそんなに読む価値ないと思うぞ。他にいくらでも読むべき本はあると思う
2017年4月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作品は評価が難しい作品ですね。
前半の人間関係がドロドロしているとは言われますが、私にはドロドロしたようには思われませんでした。それはしつこさのない文体ゆえだと思います。それと唯美主義的で人の心の醜悪な部分が栗本ちか子一人に負わされているように思われるためでしょう。太田夫人と娘と関係した、菊治には自制や自省のような念がかけらもありませんし、悩みや葛藤等のようなものが描かれていない。それが言い過ぎなら乏しい。父との間の葛藤も乏しい。醜悪な側面のインパクトが弱いからドロドロ感が伝わらなかったのでしょうか。志野を割ったりするところもそれほど残らない。
菊治は栗本ちか子の茶会でであった太田夫人と関係を持ちます。同夫人は父の不倫相手でした。栗本ちか子もまた父の情婦のような存在であった過去があります。太田夫人のむすめの文子は菊治と母を会わせないようにしてしまいます。そのことが原因で夫人は自殺するのです。その後、文子とも関係する菊治。すっとテーブルの上にあったケーキを食べるようにして食べてしまう感じです。
あとで自分の妻となる稲村嬢とも茶会で出会っていますが、結婚に至った経緯は描かれておらずなんともインパクトが弱い感じです。
強烈な人間像はなく、文子らが太田夫人という死者に縛られるすがたがそこにありますが、死者の呪縛がもたらしたものは何だったのか、結局作者が何が描きたかったのかよくわからないまま読み終わりました。
前半の人間関係がドロドロしているとは言われますが、私にはドロドロしたようには思われませんでした。それはしつこさのない文体ゆえだと思います。それと唯美主義的で人の心の醜悪な部分が栗本ちか子一人に負わされているように思われるためでしょう。太田夫人と娘と関係した、菊治には自制や自省のような念がかけらもありませんし、悩みや葛藤等のようなものが描かれていない。それが言い過ぎなら乏しい。父との間の葛藤も乏しい。醜悪な側面のインパクトが弱いからドロドロ感が伝わらなかったのでしょうか。志野を割ったりするところもそれほど残らない。
菊治は栗本ちか子の茶会でであった太田夫人と関係を持ちます。同夫人は父の不倫相手でした。栗本ちか子もまた父の情婦のような存在であった過去があります。太田夫人のむすめの文子は菊治と母を会わせないようにしてしまいます。そのことが原因で夫人は自殺するのです。その後、文子とも関係する菊治。すっとテーブルの上にあったケーキを食べるようにして食べてしまう感じです。
あとで自分の妻となる稲村嬢とも茶会で出会っていますが、結婚に至った経緯は描かれておらずなんともインパクトが弱い感じです。
強烈な人間像はなく、文子らが太田夫人という死者に縛られるすがたがそこにありますが、死者の呪縛がもたらしたものは何だったのか、結局作者が何が描きたかったのかよくわからないまま読み終わりました。
他の国からのトップレビュー

Yuanxiao X.
5つ星のうち1.0
Really disappointing
2022年3月8日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
A book full of elitism and misogyny. Kawabata's great command of language only throws these underlying ugliness into sharper relief. I guess if you are a privileged man you might be able to overlook the faults and still enjoy the book? (For reference, I enjoyed Koto, Yukiguni, and Maihime.)
According to his Nobel Prize speech, he wrote this book so people would learn to hate the matcha culture. If that was the only goal of the book, it's pretty successful.
According to his Nobel Prize speech, he wrote this book so people would learn to hate the matcha culture. If that was the only goal of the book, it's pretty successful.