私事に成ってしまいますが、過去、滝に打たれたり、川に入ったり、水行はいろいろ行いました。
しかしそれらは、お経を唱えるだけの単純なものだったり、川が凍る程、寒い中で行う根性主義だったり、両極端だったと言えます。
それらに、神や霊魂への信仰は無く、形式的なもので有り、単なる精神論でしかありませんでした。
本書に書かれる禊は、水浴びのようなものでも無く、気合いを入れて、エイッ、ヤーと言うものでも無く、静かで、それで居て、水を湛えた淵のように大きな力を秘めた、あくまで霊的な修行としての禊を目指しているようです。
霊的であると言う事は、常に神や霊魂を想定し、また想定するだけでは無く、実在の高貴な存在からの御力を頂いて、自らの幽体や魂を霊的に浄化する事が目的のようです。
それは信仰としての禊と言えるでしょう。
そして、水の禊の研修は寒い時期には行わず、また水に拘らず、光や風の禊も有るようです。
それにより、過去世からの意識に変化をもたらし、あの世だけでなく、この世の人生でも、数々の岐路に於いて、正しい選択を行なって真の幸せに繋げていく事も出来るようです。
正直なところ、若い頃に行なった、単純な水行、根性主義の水行、それらは、いずれも、ただの気休め、自己満足でしか無く、何の役に立ったかは、今と成っては全くの疑問です。
やはり、本書を読んで、これからの現代人にとっては、肉体や心にに負担の有る苦行では無く、真に霊的な進歩向上が出来る、神伝としての禊が必要なんだと実感しました。
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