「総理」を読んだ後に読んだが、違和感のある部分は殆どというか全くない。
それを見ても、総理あるいは現政権の立場からどう見えるかという視点で読みたい人には良いと思う。
アンチの立場から見たい人には不適であろう。
なお、2007年9月12日の第1次安倍政権での辞任発表時に何が起こったかを、「総理」では記者の立場から書かれていたが、ここでは、秘書官室にいる立場から記述がされていて興味深い(p.66)。灯台下暗しとはこういうことを言うのだろう。
ピンボケな感想かもしれないが、欧米の政権、あるいは露中の政権が首脳の個人力であるとしたら、安倍政権はチーム力であろう。
リオ・オリンピックの男子リレーを彷彿とさせ、一人一人の走力は劣るのかもしれないが、チームで銀メダルを取った、という故事(?)にもつながってくるように思った。やはり、日本はチーム力文化なのであろう。
その意味で、勝っているときには、官邸の主要メンバーを変えたくないという心理が働くのもよく理解ができるが、一度、負け始めると、どう止めるのだろうという興味もある。
内容的には、他の本であまり触れられいない補佐官(特に河井補佐官)に関する記述が目新しい感じがする。
いずれにせよ、スムーズで流れの良いストーリー展開が楽しめる。取材相手の懐に入っての緻密な取材力に裏打ちされている一方、読みやすいという大下マジックを堪能できるであろう。

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安倍官邸 「権力」の正体 (角川新書) 新書 – 2017/1/10
大下 英治
(著)
安倍1強の真相を、総理本人に加え、菅・二階・今井らの証言からあぶり出す
衆議院・参議院ともに過半数の議席を持ち、1強時代を突き進む安倍政権。さらに、自民党総裁の任期延長により、安倍総理は3期9年という、かつてない長期政権を手中に収めようとしている。再びトップに返り咲いた男は、どのようにして強大な権力をにぎることができたのか。閣僚、党だけなく、官僚幹部人事を牛耳ることに成功した「内閣人事局」など、人事権の完全掌握が大きい。総理本人の証言をはじめ、菅官房長官、二階幹事長、今井秘書官、河井補佐官らキーマンを直撃取材。第一次政権で挫折を味わった再挑戦組の結束力の強さ、総理を支える周囲の思いを通して、官邸の権力の真相を浮き彫りにしていく。
衆議院・参議院ともに過半数の議席を持ち、1強時代を突き進む安倍政権。さらに、自民党総裁の任期延長により、安倍総理は3期9年という、かつてない長期政権を手中に収めようとしている。再びトップに返り咲いた男は、どのようにして強大な権力をにぎることができたのか。閣僚、党だけなく、官僚幹部人事を牛耳ることに成功した「内閣人事局」など、人事権の完全掌握が大きい。総理本人の証言をはじめ、菅官房長官、二階幹事長、今井秘書官、河井補佐官らキーマンを直撃取材。第一次政権で挫折を味わった再挑戦組の結束力の強さ、総理を支える周囲の思いを通して、官邸の権力の真相を浮き彫りにしていく。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/1/10
- 寸法11 x 1.6 x 17.3 cm
- ISBN-104040821114
- ISBN-13978-4040821115
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商品の説明
著者について
●大下 英治:1944年、広島県生まれ。広島大学文学部仏文科卒業。大宅マスコミ塾第7期生。『週刊文春』特派記者、いわゆる“トップ屋”を経て、1983年に作家として独立。圧倒的な取材力で、政治・経済・芸能・闇社会まで幅広いジャンルにわたって、旺盛な執筆活動を続けている。『実録田中角栄』『田中角栄巨魁伝』(共に朝日文庫)、『自由民主党の深層』『内閣官房長官秘録』『日本共産党の深層』(以上、イースト新書)、『田中角栄に今の日本を任せたい』(角川新書)ほか著書多数。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/1/10)
- 発売日 : 2017/1/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 320ページ
- ISBN-10 : 4040821114
- ISBN-13 : 978-4040821115
- 寸法 : 11 x 1.6 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 900,718位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,818位角川新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年8月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サンケイ新聞のコラムみたいな水準。安倍側近の連中だけの安っぽい内幕話で
官邸側の言い分を並べて見せる宣伝本。都合の良い事項ばかり集めるチェリー
ピッキングはどこぞの将軍サマを称える物語みたいだ。
官邸側の言い分を並べて見せる宣伝本。都合の良い事項ばかり集めるチェリー
ピッキングはどこぞの将軍サマを称える物語みたいだ。
2017年3月29日に日本でレビュー済み
とにかく読みやすい 評者は四時間で読んだ。内容的にも、十数名の方々からのインタビューにもとづくものがほとんどで、偏りは少ない。安倍政権についての本は十冊余りあるが、最も安心して読めるものではないだろうか。
評者にとっての収穫は、マスコミではあまり書かれない、秘書官や補佐官の見方が書かれていること。
⭐️河井補佐官;安倍総理の外交姿勢は、2012年12月に発表された「安全保障ダイヤモンド構想 」にあらわされている。… 本構想は、はじめて知りました。
⭐️今井秘書官; 消費増税を日程通りに進めたい財務省サイドが、マスコミにネガティブな情報を流したと考えられた。…やっぱりね。
⭐️衛藤補佐官; 一部集団的自衛権はOKだと野田佳彦、細野豪志、前原誠司、長島昭久も言っていたのだから、最初はその範囲内で話をまとめれば良かったにだと衛藤は考えている。そうすれば、民進党は二つに分かれるか、賛成かになるわけで、敵にはならない。…なぜそうならなかったのか突っ込んで欲しかった。
⭐️丹呉参与; 齋藤健をはじめとして、磨けば光る2回生、3回生の若手政治家がいる。…見る人は見ているんですね。
約三百ページの本書中、著者自身の主張は次の3箇所のみ。いずれも、祖父・岸信介との関係についてです。
①わたしは、安倍総理が、もし岸信介総理の孫でなかったら、第一次のあれほどの挫折を味わいながら、再チャレンジすることはなかったろうと思う。わたしの想像だが、安倍氏は、おそらく寝ていても祖父・岸信介の叱咤に悩まされていたのではあるまいか。「晋三!単なる永田町の員数として存在し続けるだけなら、とっとと政界を去れ!ワシの悲願を忘れたのか! 憲法改正は、どうした!」 3ページ
②安倍が、東京裁判にいまだ否定的なのは…… 安倍は、岸信介に突き動かされ、ついに立ち上がったのである。 74〜76ページ
③わたしは、安保改定の法案を通す岸信介の執念をおもいおこす。…… 岸は、のちに語っている。「政治においては、国家のためなら、悪も許される』 236〜239ページ
評者にとっての収穫は、マスコミではあまり書かれない、秘書官や補佐官の見方が書かれていること。
⭐️河井補佐官;安倍総理の外交姿勢は、2012年12月に発表された「安全保障ダイヤモンド構想 」にあらわされている。… 本構想は、はじめて知りました。
⭐️今井秘書官; 消費増税を日程通りに進めたい財務省サイドが、マスコミにネガティブな情報を流したと考えられた。…やっぱりね。
⭐️衛藤補佐官; 一部集団的自衛権はOKだと野田佳彦、細野豪志、前原誠司、長島昭久も言っていたのだから、最初はその範囲内で話をまとめれば良かったにだと衛藤は考えている。そうすれば、民進党は二つに分かれるか、賛成かになるわけで、敵にはならない。…なぜそうならなかったのか突っ込んで欲しかった。
⭐️丹呉参与; 齋藤健をはじめとして、磨けば光る2回生、3回生の若手政治家がいる。…見る人は見ているんですね。
約三百ページの本書中、著者自身の主張は次の3箇所のみ。いずれも、祖父・岸信介との関係についてです。
①わたしは、安倍総理が、もし岸信介総理の孫でなかったら、第一次のあれほどの挫折を味わいながら、再チャレンジすることはなかったろうと思う。わたしの想像だが、安倍氏は、おそらく寝ていても祖父・岸信介の叱咤に悩まされていたのではあるまいか。「晋三!単なる永田町の員数として存在し続けるだけなら、とっとと政界を去れ!ワシの悲願を忘れたのか! 憲法改正は、どうした!」 3ページ
②安倍が、東京裁判にいまだ否定的なのは…… 安倍は、岸信介に突き動かされ、ついに立ち上がったのである。 74〜76ページ
③わたしは、安保改定の法案を通す岸信介の執念をおもいおこす。…… 岸は、のちに語っている。「政治においては、国家のためなら、悪も許される』 236〜239ページ
2017年1月12日に日本でレビュー済み
今の安倍政権は強い。幾多の難題を抱えながらも、第一次政権のときとは全く違う強さを見せている。
筆者は、その答えを、安倍総理を支える官邸スタッフの結束力の強さだと喝破している。
菅官房長官と三人の官房副長官、そして秘書官たちが、これまでの歴代政権にはない固い絆で結ばれ、安倍総理を懸命に支えていることを明らかにしている。
本書は、日々、官邸スタッフたちがどのように活動しているか、その真相に迫り、詳細にレポートしている。
本書を読めば、安倍政権の強さの秘訣が理解できよう。
筆者は、その答えを、安倍総理を支える官邸スタッフの結束力の強さだと喝破している。
菅官房長官と三人の官房副長官、そして秘書官たちが、これまでの歴代政権にはない固い絆で結ばれ、安倍総理を懸命に支えていることを明らかにしている。
本書は、日々、官邸スタッフたちがどのように活動しているか、その真相に迫り、詳細にレポートしている。
本書を読めば、安倍政権の強さの秘訣が理解できよう。
2020年8月28日に日本でレビュー済み
パッケージ詐欺。
タイトルは安倍政権を鋭く批判するものと思いきや、権力に取り込まれて書いている駄作。
上っ面を撫でているだけで読む価値はないです。
買わなければ良かった。
タイトルは安倍政権を鋭く批判するものと思いきや、権力に取り込まれて書いている駄作。
上っ面を撫でているだけで読む価値はないです。
買わなければ良かった。
2017年5月1日に日本でレビュー済み
現政権は、それなりに良くやっていると応援している者だが。
でも、この本ね、一寸上げ過ぎているように思えるな。
でも、この本ね、一寸上げ過ぎているように思えるな。
2019年2月3日に日本でレビュー済み
総理本人をはじめ,官邸スタッフのインタビューを通じて得た生の声を書いている一方,立場の違う外側からの客観的・批判的なコメントが一切ないので,途中で飽き,最後まで読むのは苦痛だった。タイトルからは,期待はずれな中身。