いよいよ大詰め、キンイロオサムシ、ミヤマクロバ、エコマユバチを中心とした虫たちの話のほかに、キノコに焦点をあてた虫たちとの関係、それに第11巻用に準備された未定稿をルグロさんが編集したツチボタル、とキャベツのアオムシが集録されています。他の巻の多くもそうですが、その虫に係わる他の虫との関係、つまり捕食や寄生などを興味深く描いています。それらの他に、ヒタキの卵を持ち帰って助祭さんに叱られた話など幼年時代の思い出、忘れられぬ授業、応用化学についての回想録が間に入れられています。年老いたファーブルが、できる限りの虫の話や自分と虫たちなど自然界との関わりなどを読者に話しておこうとがんばっている姿が目に浮かぶようです。
私は、若い頃から「昆虫記」の関心のある部分をその時その時に読んできましたが、読んでない巻もたくさんありました。それを、今回、2005年11月の第1巻の発行を機に最初から最後まで読むことが出来ました。今、私の本棚には、完訳ファーブル昆虫記が20冊、金色の背表紙を輝かせて並んでいます。大変な訳業を積み上げられた奥本大三郎さんと関係者諸氏にお礼の気持ちをこめつつ書評を書いてきました。どうもありがとうございました。
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完訳 ファーブル昆虫記 第10巻 下 単行本 – 2017/5/26
ジャン=アンリ・ファーブル
(著),
奥本 大三郎
(翻訳)
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刊行開始から12年。博物学の不朽の名著、遂に個人完訳完結! 80歳を超えたファーブルが、幼年時代や高等中学校(リセ)当時の思い出をつづる、全221章のなかでも指折りの感動的なエッセイも掲載。
【目次】
14章 キンイロオサムシ――“庭師(ジャルディニエール)"と呼ばれる虫の食物
(標本図・キンイロオサムシ〔雌〕)
15章 キンイロオサムシの結婚――捕食者の繁殖生態
16章 ミヤマクロバエの産卵――雌が卵を産みつける場所
(標本図・ミヤマクロバエ、ハイイロニクバエ)
17章 ミヤマクロバエの蛆虫(うじむし)――額(ひたい)の瘤(ヘルニア)で地中から脱出する新成虫(しんせいちゅう)
18章 コマユバチ――ハイイロニクバエの天敵
(標本図・ハエヤドリコマユバチ)
19章 幼年時代の思い出――ハシグロヒタキの青い卵
20章 昆虫ときのこ――虫が食べるきのこは安全なのか
(標本図・ウラベニイグチ)
21章 忘れられぬ授業――化学という学問の素晴らしさ
22章 応用化学――さあ働こう(ラボレームス)!
23章 ツチボタル――雌雄(しゆう)で異なる形態
(標本図・ヨーロッパツチボタル〔雌・雄〕)
24章 キャベツのアオムシ――栽培植物とチョウとその天敵
(標本図・オオモンシロチョウ〔成虫・幼虫〕、アオムシサムライコマユバチ)
訳者あとがき
年表
【目次】
14章 キンイロオサムシ――“庭師(ジャルディニエール)"と呼ばれる虫の食物
(標本図・キンイロオサムシ〔雌〕)
15章 キンイロオサムシの結婚――捕食者の繁殖生態
16章 ミヤマクロバエの産卵――雌が卵を産みつける場所
(標本図・ミヤマクロバエ、ハイイロニクバエ)
17章 ミヤマクロバエの蛆虫(うじむし)――額(ひたい)の瘤(ヘルニア)で地中から脱出する新成虫(しんせいちゅう)
18章 コマユバチ――ハイイロニクバエの天敵
(標本図・ハエヤドリコマユバチ)
19章 幼年時代の思い出――ハシグロヒタキの青い卵
20章 昆虫ときのこ――虫が食べるきのこは安全なのか
(標本図・ウラベニイグチ)
21章 忘れられぬ授業――化学という学問の素晴らしさ
22章 応用化学――さあ働こう(ラボレームス)!
23章 ツチボタル――雌雄(しゆう)で異なる形態
(標本図・ヨーロッパツチボタル〔雌・雄〕)
24章 キャベツのアオムシ――栽培植物とチョウとその天敵
(標本図・オオモンシロチョウ〔成虫・幼虫〕、アオムシサムライコマユバチ)
訳者あとがき
年表
- 本の長さ456ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2017/5/26
- ISBN-104081310203
- ISBN-13978-4081310203
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2017/5/26)
- 発売日 : 2017/5/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 456ページ
- ISBN-10 : 4081310203
- ISBN-13 : 978-4081310203
- Amazon 売れ筋ランキング: - 587,562位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 114位その他の外国文学の全集・選書
- - 505位昆虫学
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- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2017年7月23日に日本でレビュー済み
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2019年1月7日に日本でレビュー済み
訳者の奥本大三郎氏は1944年生れのフランス文学者で有名な昆虫愛好家「虫屋」でもある。その奥本氏単独による『昆虫記』全10巻(上下巻合わせて20冊)の訳業がついに完結した。雑誌での最初の発表からなんと30年に及ぶ。古くからの『昆虫記』愛読者としてこの素晴らしい新訳の完成を心から喜びたい。
これまでの『昆虫記』完訳は、山田吉彦・林達夫両氏による岩波文庫版(全20分冊)だけであった。この岩波文庫版はコンパクトで読み易く、どこにでも持ち歩ける利点がある。ただ、写真が鮮明でなく、挿絵が少ないのが玉に傷であった。
奥本氏訳『昆虫記』の特色はまず訳文に昆虫への愛が感じられ、ファーブルの魂が乗り移ったかのようである。読み易いことはもちろん、昆虫だけでなく文章に現れるフランスの風土、風習、文学など森羅万象への心配りの行き届いた注釈の数々には驚くとともに、ファーブルの生きた時代と土地柄を理解するのに大いに役立った。また、一流の専門家たちによる精細な挿絵や口絵写真も大いに楽しむことができた。
『昆虫記』は多くの虫たちの観察記録だけでなく、各所にファーブルの自伝的挿話があり、『昆虫記』はまさにファーブルの人生そのものとして読むことができる。一切の誤魔化しを排し、観察や実験に徹した記録は今も読者の心を捉えてやまない。ファーブルは進化論を憎み、昆虫の本能は進化論では説明が出来ないと信じていたが、恐らく今日でもこの事情は変わらないであろう。
奥本氏訳『昆虫記』の完成で、ファーブルの偉業が末永く読み伝えられ、次世代の昆虫好きや生物学者を生み出すに違いない。
これまでの『昆虫記』完訳は、山田吉彦・林達夫両氏による岩波文庫版(全20分冊)だけであった。この岩波文庫版はコンパクトで読み易く、どこにでも持ち歩ける利点がある。ただ、写真が鮮明でなく、挿絵が少ないのが玉に傷であった。
奥本氏訳『昆虫記』の特色はまず訳文に昆虫への愛が感じられ、ファーブルの魂が乗り移ったかのようである。読み易いことはもちろん、昆虫だけでなく文章に現れるフランスの風土、風習、文学など森羅万象への心配りの行き届いた注釈の数々には驚くとともに、ファーブルの生きた時代と土地柄を理解するのに大いに役立った。また、一流の専門家たちによる精細な挿絵や口絵写真も大いに楽しむことができた。
『昆虫記』は多くの虫たちの観察記録だけでなく、各所にファーブルの自伝的挿話があり、『昆虫記』はまさにファーブルの人生そのものとして読むことができる。一切の誤魔化しを排し、観察や実験に徹した記録は今も読者の心を捉えてやまない。ファーブルは進化論を憎み、昆虫の本能は進化論では説明が出来ないと信じていたが、恐らく今日でもこの事情は変わらないであろう。
奥本氏訳『昆虫記』の完成で、ファーブルの偉業が末永く読み伝えられ、次世代の昆虫好きや生物学者を生み出すに違いない。
2017年6月17日に日本でレビュー済み
13年をかけた『昆虫記』の完訳も本巻を持って終了。後書きで訳者である奥本大三郎氏が述べているように、大昔の『ファーブル昆虫記』は虫屋が訳したものではないため、読んでいて何とも言えない違和感を感じることが多かった。しかし奥本氏によるこの『完訳ファーブル昆虫記』は虫屋による訳であるばかりでなく、きわめて詳細な訳注をほどこしていて、これまでのいかなる訳をもはるかに凌駕する、文字通り決定版であると言ってよい。このような訳は、世界中、どこの国であっても今後二度と出ることはないだろう。これでもう新しい巻は出ないのだなと思うと、なんだか寂しくなってくる。(ごく個人的なことを最後に書きたい。ナチス占領下で作られた傑作フランス映画『天井桟敷の人々』の中で、主人公の一人、ジャン・バチストが愛人を呼ぶ「ギャランス!」という声がずっと頭に残っていた。ギャランスの意味がセイヨウアカネであることを本書を読んで初めて知った。たった数行の記述だが、こんなところでギャランスと再会するとは思ってもいなかったので衝撃であった)