一度目は、雰囲気を味わうのもよいでしょう。でも、十二の価値観をそれぞれの立場で考えてみるのも面白いです。なぜ、こうなったのか。そんな事を考えた時、すでにこの世界に取り込まれているでしょう。
時には反発、時には共感。
それこそが、本書が伝えたかったことだと思っています。
他人と自分は違うもの。だからこそ、理解に面白さがやってくる。受け取る人の数だけメッセージがあると思います。
十三回、視点を変えて楽しめます。
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十二人の死にたい子どもたち 単行本 – 2016/10/15
冲方 丁
(著)
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購入オプションとあわせ買い
『マルドゥック・スクランブル』『天地明察』を経て、冲方丁がデビュー20年目にはじめて書く現代長編ミステリー!
廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫をあけると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にとり、「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、みなで安楽死をすること。十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、すでに一人の少年が横たわっていた――。
彼は一体誰なのか。自殺か、他殺か。このまま「実行」してもよいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、子どもたちは多数決を取る。不測の事態を前に、議論し、互いを観察し、状況から謎を推理していく。彼らが辿り着く結論は。そして、この集いの本当の目的は――。
性格も価値観も育った環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。俊英・冲方丁が描く、思春期の煌めきと切なさが詰まった傑作。
廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫をあけると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にとり、「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、みなで安楽死をすること。十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、すでに一人の少年が横たわっていた――。
彼は一体誰なのか。自殺か、他殺か。このまま「実行」してもよいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、子どもたちは多数決を取る。不測の事態を前に、議論し、互いを観察し、状況から謎を推理していく。彼らが辿り着く結論は。そして、この集いの本当の目的は――。
性格も価値観も育った環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。俊英・冲方丁が描く、思春期の煌めきと切なさが詰まった傑作。
- 本の長さ404ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/10/15
- ISBN-104163905413
- ISBN-13978-4163905419
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/10/15)
- 発売日 : 2016/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 404ページ
- ISBN-10 : 4163905413
- ISBN-13 : 978-4163905419
- Amazon 売れ筋ランキング: - 560,615位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 77,158位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1977年岐阜県生まれ。早稲田大学在学中の1996年に『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年、第24回日本SF大賞 を受賞した『マルドゥック・スクランブル』などの作品を経て、2009年、天文暦学者・渋川春海の生涯を描いた初の時代小説『天地明察』で第31回吉川英 治文学新人賞、第7回本屋大賞を受賞し、第143回直木賞の候補となる(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『マルドゥック・スクランブル』(ISBN-10:4152091533)が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「12人の死にたい子どもたち」のタイトルからお察しの通り、メインの登場人物が多いです。
そして、序盤から、会場に集まる前から、それぞれがあっちこっち動き回ってくれます(;^ω^)
序盤の、各自の行動や見たものを把握しておいた方が、後半の謎解きが面白くなるので、是非メモをとりながら読む事をおすすめします。
(記憶力に自信のある方は…羨ましい。)
▽以下、ネタバレにならない程度の、序盤に書かれている特徴まとめ。
(帽子を脱いだ後の特徴や正体、死のうとする理由などは書いていません。)
ーーーーーーーーーーーーー
【廃墟】
・元 産婦人科・小児科・内科の総合施設
・4階建て
・映像製作会社が買い取り、改装予定
・高価な医療機器だけ運び出され、内装は綺麗なまま。
・電気・水道・電話も使用できる。
・玄関と裏口が、簡単な暗証番号でロックされている。
*参加者は、1階ロビー受付内のダイヤル式金庫の中にに入っている、金属製の数字(サトシが古い時計からはずしたもの)を順番にとり、地下の多目的ルームへ行く。
【人物】
1.♂サトシ
主催者/冷静/甲斐甲斐しい
2.♂ケンイチ
やせ型/陰鬱な顔/スーツ/若干空気が読めない
3.♀ミツエ
入念なメイク/ピンクのゴシック衣装・ポシェット(中には先立った想い人の写真)
4.♀リョウコ
地味な服装(ジーンズ・ブラウス)/マスク・ニット帽/薄化粧
5.♂シンジロウ
ワイシャツ・黒ネクタイ・紺色のスーツ・ハンチング帽/低身長/考察好き
6.♀メイコ
ブレザー・スカート・ワイシャツ・ピンクの花の髪飾り/小柄/気弱/自分で意見を決められない
7.♀アンリ
黒髪ロング/長身/白いワイシャツ・黒ジャケット・タイトスカート・タイツ/自信に満ちている
8.♂タカヒロ
やせ型/幼い頃から病院に通っている/吃音
9.♂ノブオ
坊主/小柄/メガネ・ワイシャツ・クリーム色のスーツ/社交的
10.♂セイゴ
ガッシリ体型/派手なTシャツに白シャツを羽織っている・短パン・サンダル/喫煙者
11.♀マイ
金髪に近い髪色/色黒/制服(ミニスカート・ブレザーを腰に巻いている)/頭が弱い/病院に不信感?
12.♀ユキ
??/何に怯えている様子/目立たない
(余談)
なかなか 細かい状況や建物の構造まで頭の中で把握するのは難しいので、映画化は嬉しいですね。
ただ、公開情報を見る限り、登場人物の服装や特徴が違っていて、意味のある変更なのか…ちょっと残念でした。(特にシンジロウとメイコ)
そして、序盤から、会場に集まる前から、それぞれがあっちこっち動き回ってくれます(;^ω^)
序盤の、各自の行動や見たものを把握しておいた方が、後半の謎解きが面白くなるので、是非メモをとりながら読む事をおすすめします。
(記憶力に自信のある方は…羨ましい。)
▽以下、ネタバレにならない程度の、序盤に書かれている特徴まとめ。
(帽子を脱いだ後の特徴や正体、死のうとする理由などは書いていません。)
ーーーーーーーーーーーーー
【廃墟】
・元 産婦人科・小児科・内科の総合施設
・4階建て
・映像製作会社が買い取り、改装予定
・高価な医療機器だけ運び出され、内装は綺麗なまま。
・電気・水道・電話も使用できる。
・玄関と裏口が、簡単な暗証番号でロックされている。
*参加者は、1階ロビー受付内のダイヤル式金庫の中にに入っている、金属製の数字(サトシが古い時計からはずしたもの)を順番にとり、地下の多目的ルームへ行く。
【人物】
1.♂サトシ
主催者/冷静/甲斐甲斐しい
2.♂ケンイチ
やせ型/陰鬱な顔/スーツ/若干空気が読めない
3.♀ミツエ
入念なメイク/ピンクのゴシック衣装・ポシェット(中には先立った想い人の写真)
4.♀リョウコ
地味な服装(ジーンズ・ブラウス)/マスク・ニット帽/薄化粧
5.♂シンジロウ
ワイシャツ・黒ネクタイ・紺色のスーツ・ハンチング帽/低身長/考察好き
6.♀メイコ
ブレザー・スカート・ワイシャツ・ピンクの花の髪飾り/小柄/気弱/自分で意見を決められない
7.♀アンリ
黒髪ロング/長身/白いワイシャツ・黒ジャケット・タイトスカート・タイツ/自信に満ちている
8.♂タカヒロ
やせ型/幼い頃から病院に通っている/吃音
9.♂ノブオ
坊主/小柄/メガネ・ワイシャツ・クリーム色のスーツ/社交的
10.♂セイゴ
ガッシリ体型/派手なTシャツに白シャツを羽織っている・短パン・サンダル/喫煙者
11.♀マイ
金髪に近い髪色/色黒/制服(ミニスカート・ブレザーを腰に巻いている)/頭が弱い/病院に不信感?
12.♀ユキ
??/何に怯えている様子/目立たない
(余談)
なかなか 細かい状況や建物の構造まで頭の中で把握するのは難しいので、映画化は嬉しいですね。
ただ、公開情報を見る限り、登場人物の服装や特徴が違っていて、意味のある変更なのか…ちょっと残念でした。(特にシンジロウとメイコ)
2024年3月4日に日本でレビュー済み
冲方氏の作品は実は初めて。
映画化されている模様で、ローティーンからヤングアダルト向け小説の印象でした。途中までやや単調な印象も、最後のツイストはなかなか良かった。そのツイスト含め、ティーンに向けたメッセージ色の濃ゆい作品か。
・・・
済みません。結構批判じみた物言いになりそうです・・・。
実は個人的にあまり読み口が良いとは感じませんでした。というのも、やはり12人をそれぞれ特定するのがなかなか簡単ではありませんでした。
解説によると12という数字が過去の映画作品へのオマージュになっているようではありますが、文章でありありと12人個々の性格を理解するのは私には少し難しかったです。結構イけた(理解した)と思いますが、最後2人くらい、印象が今一つ(混合して)でありました。
その点では、映画化してヴィジュアルで印象付けを行うという戦略は、よりよく作品を理解してもらう上では良かったのではと思います。
・・・
そしてもう一つ。リアリティが個人的に感じられず、ちょっと没入しづらい感じでした(自殺話にリアリティがあったらそれこそ怖い、というのもありますが)。
12人の自殺したい子たちがローティーン(一番若い子が14歳)というのは、可能性としてはあるかもしれませんね。ただし、彼らが廃病院に一堂に会し、これから自殺するべく準備し、そのさなかで起きる議論、というのはこれまた現実感が少し感じられなかったです。
私のようなくたびれたおじさんが、仮にも消えたいとき。それは「もうやだなあ、疲れたなあ」と思い、自分で苦境を改善する余地がないとき、そのような状況が永遠に続く(かのように思える)とき、とか、そういうときです。
若者ならば、その時辛いのは分かるのですが、「あと数年たち、親元を離れれば、自由に生きられる」と思ってしまうのです(不治の病の場合は除きますよ)。だって、ほら、君たち、議論する気マンマンじゃないですか。そのエネルギーがあれば、世界は変わるかも、とかおじさんは少し感じます。
もちろん、中学生・高校生の時は、ちょっとしたことで傷つき、恥ずかしさのあまり死んで消えたくなることもあるとは思います。そうしたことも十分斟酌しなくてはいけません。その点ではおっさんがとやかく言う話ではなく、ターゲットと思われる中高生あたりの若者が読むべき本なのだと思います。
・・・
ただ、最後の終わり方は、(多少陳腐?な風合いもありつつも)良かったと思います。
細々と内容は述べませんが、そこに私はコニュニケーションの偉大さを見ました。個人の考えは意外に偏狭で、喋ってみると実は(他人からして)全く問題でないことも多いですね。言った本人も他人に話してみたら「あれ?ほんとだわ。全然大したことないね」と当の本人がすっきりしてしまうこともあるわけです。
そのような解決法を提示するかのような結末・コニュニケーションの力を、大人も子どもも再認識してもらえると、将来はちょっと明るくなるかもしれません。
・・・
ということで初めての冲方作品でした。
結末のツイストが良かったので、本嫌いな新大学生の息子にまずは押し付けて反応を見てみたいと思います。その後高校生の娘にも押し付けてみたく。ああ、でもちょっと厚めなんですよね。本嫌いには微妙な厚さ。やっぱ映画を先に見せた方がいいかな??
映画化されている模様で、ローティーンからヤングアダルト向け小説の印象でした。途中までやや単調な印象も、最後のツイストはなかなか良かった。そのツイスト含め、ティーンに向けたメッセージ色の濃ゆい作品か。
・・・
済みません。結構批判じみた物言いになりそうです・・・。
実は個人的にあまり読み口が良いとは感じませんでした。というのも、やはり12人をそれぞれ特定するのがなかなか簡単ではありませんでした。
解説によると12という数字が過去の映画作品へのオマージュになっているようではありますが、文章でありありと12人個々の性格を理解するのは私には少し難しかったです。結構イけた(理解した)と思いますが、最後2人くらい、印象が今一つ(混合して)でありました。
その点では、映画化してヴィジュアルで印象付けを行うという戦略は、よりよく作品を理解してもらう上では良かったのではと思います。
・・・
そしてもう一つ。リアリティが個人的に感じられず、ちょっと没入しづらい感じでした(自殺話にリアリティがあったらそれこそ怖い、というのもありますが)。
12人の自殺したい子たちがローティーン(一番若い子が14歳)というのは、可能性としてはあるかもしれませんね。ただし、彼らが廃病院に一堂に会し、これから自殺するべく準備し、そのさなかで起きる議論、というのはこれまた現実感が少し感じられなかったです。
私のようなくたびれたおじさんが、仮にも消えたいとき。それは「もうやだなあ、疲れたなあ」と思い、自分で苦境を改善する余地がないとき、そのような状況が永遠に続く(かのように思える)とき、とか、そういうときです。
若者ならば、その時辛いのは分かるのですが、「あと数年たち、親元を離れれば、自由に生きられる」と思ってしまうのです(不治の病の場合は除きますよ)。だって、ほら、君たち、議論する気マンマンじゃないですか。そのエネルギーがあれば、世界は変わるかも、とかおじさんは少し感じます。
もちろん、中学生・高校生の時は、ちょっとしたことで傷つき、恥ずかしさのあまり死んで消えたくなることもあるとは思います。そうしたことも十分斟酌しなくてはいけません。その点ではおっさんがとやかく言う話ではなく、ターゲットと思われる中高生あたりの若者が読むべき本なのだと思います。
・・・
ただ、最後の終わり方は、(多少陳腐?な風合いもありつつも)良かったと思います。
細々と内容は述べませんが、そこに私はコニュニケーションの偉大さを見ました。個人の考えは意外に偏狭で、喋ってみると実は(他人からして)全く問題でないことも多いですね。言った本人も他人に話してみたら「あれ?ほんとだわ。全然大したことないね」と当の本人がすっきりしてしまうこともあるわけです。
そのような解決法を提示するかのような結末・コニュニケーションの力を、大人も子どもも再認識してもらえると、将来はちょっと明るくなるかもしれません。
・・・
ということで初めての冲方作品でした。
結末のツイストが良かったので、本嫌いな新大学生の息子にまずは押し付けて反応を見てみたいと思います。その後高校生の娘にも押し付けてみたく。ああ、でもちょっと厚めなんですよね。本嫌いには微妙な厚さ。やっぱ映画を先に見せた方がいいかな??
2016年12月29日に日本でレビュー済み
傑作だと思います。
多くのレビューで「ミステリーとしてはちょっと...」「些細な点が気になって...」とありますが、本作の主眼はタイトルと物語の展開で明らかな通り、【自殺願望者が自殺をやめるまで】を描く事が大きな目的だと思います。
「死体のトリック」や、「自殺の理由」はあくまで舞台装置に過ぎず、【年端のいかない子供がどうして死にたいと思うのか、また、どうしたら彼等が死ぬことをやめるのか】を描くための些末な要素に過ぎません。
そして、そのことを通して著者は【人が人を理解する】という普遍的な考えを伝えてるのだと思います。
(もしくは私が壮大な誤読をしているかだと思います...)
12人の登場人物は「自殺」という閉じた考えの元から「生きる」という(大仰な言い方ですが)無限の可能性が満ちた世界へと思考を変えます。
この際に彼等は「理解」という需要なプロセス(捉え方の違いこそありますが)を経ることで「自分の考えを変えること」を受け入れる様になります。
一見当たり前の様に思えますが、この「理解」というのは自殺願望のある人にはとても難しいことだと思います(自分自身がそうでした)。そして、普段の生活をしている人にも中々簡単にできるものではないと思います。
それは、私が周囲の人に理解されず、私自身が相手の(自分以外の人の)意見を理解することができなかった経験の下にあります。
私は「自分の思う範囲」を越えて他人を理解することできませんでした。
物語内で、明日もない命のシンジロウが、命に別状のない病気に苦しむマイの「自殺したい理由」に絶句して言葉を失った場面で私も絶句しました。【その程度の...その程度の理由で死にたいなんてお前バカじゃねぇn...いやバカなんかではない】と。
私自身がこれまで「苦しい」「死にたい」「死んだ方が楽だ」と切実に思えたこと訴えたことは他人から見ると本当に「大したことではない」のだと初めて理解できたからです。
私は傲慢でした。そして他社も傲慢だったのではないかと同時に思いました。
「言い方/ニュアンス/態度の違いはあれど「理解してくれ」「理解させろ」という思考/関係があったからです。そして恐怖を感じました。
【今まさに自分が、自分自身が嫌っていた〝無理解〟】を平気で他人にしていたのだと。
校内で起こる「いじめ」では、する/される両側の無理解があるのだと。また、同じように「宗教/人種/戦争」にも同じことが言えるのだと。
そして同時に「安定した考えなんてのは何処にもないのではないか」とも思いました。
この年になるまで「死なず」に「生きて」いた間に【無理解】の中でどれだけ人を傷つけて、一方傷つけられるようなことをされてきたのかと思いました。
そして、「死んで」しまっていたら、どれだけ可能性があっても【死ぬのは良いことだ】と勘違いして、ある種「死」に対して幻想を持っていたままだったのか。と考えることができました。
私は以上の極私的な理由から、単に自分が「こうとらえた」という理由で本作を面白いと思いました。
「死ぬ」ことは【ない】のだと思えたのが自分に取って重きをおくことだからです。
それは心の何処かで「死にたくない」と思っていた考えを補強するものであったり、もしくはこの作品を読んでも「死んで構わない」とも捉えた可能性もあるからです。
くどくど長々と書きましたが。
私は多くのことをこの一冊で知って、理解することができたので、本作は【理解すること】に重点を置いて読むと非常に面白く楽しめる読書体験になると思います!是非オススメです!!
多くのレビューで「ミステリーとしてはちょっと...」「些細な点が気になって...」とありますが、本作の主眼はタイトルと物語の展開で明らかな通り、【自殺願望者が自殺をやめるまで】を描く事が大きな目的だと思います。
「死体のトリック」や、「自殺の理由」はあくまで舞台装置に過ぎず、【年端のいかない子供がどうして死にたいと思うのか、また、どうしたら彼等が死ぬことをやめるのか】を描くための些末な要素に過ぎません。
そして、そのことを通して著者は【人が人を理解する】という普遍的な考えを伝えてるのだと思います。
(もしくは私が壮大な誤読をしているかだと思います...)
12人の登場人物は「自殺」という閉じた考えの元から「生きる」という(大仰な言い方ですが)無限の可能性が満ちた世界へと思考を変えます。
この際に彼等は「理解」という需要なプロセス(捉え方の違いこそありますが)を経ることで「自分の考えを変えること」を受け入れる様になります。
一見当たり前の様に思えますが、この「理解」というのは自殺願望のある人にはとても難しいことだと思います(自分自身がそうでした)。そして、普段の生活をしている人にも中々簡単にできるものではないと思います。
それは、私が周囲の人に理解されず、私自身が相手の(自分以外の人の)意見を理解することができなかった経験の下にあります。
私は「自分の思う範囲」を越えて他人を理解することできませんでした。
物語内で、明日もない命のシンジロウが、命に別状のない病気に苦しむマイの「自殺したい理由」に絶句して言葉を失った場面で私も絶句しました。【その程度の...その程度の理由で死にたいなんてお前バカじゃねぇn...いやバカなんかではない】と。
私自身がこれまで「苦しい」「死にたい」「死んだ方が楽だ」と切実に思えたこと訴えたことは他人から見ると本当に「大したことではない」のだと初めて理解できたからです。
私は傲慢でした。そして他社も傲慢だったのではないかと同時に思いました。
「言い方/ニュアンス/態度の違いはあれど「理解してくれ」「理解させろ」という思考/関係があったからです。そして恐怖を感じました。
【今まさに自分が、自分自身が嫌っていた〝無理解〟】を平気で他人にしていたのだと。
校内で起こる「いじめ」では、する/される両側の無理解があるのだと。また、同じように「宗教/人種/戦争」にも同じことが言えるのだと。
そして同時に「安定した考えなんてのは何処にもないのではないか」とも思いました。
この年になるまで「死なず」に「生きて」いた間に【無理解】の中でどれだけ人を傷つけて、一方傷つけられるようなことをされてきたのかと思いました。
そして、「死んで」しまっていたら、どれだけ可能性があっても【死ぬのは良いことだ】と勘違いして、ある種「死」に対して幻想を持っていたままだったのか。と考えることができました。
私は以上の極私的な理由から、単に自分が「こうとらえた」という理由で本作を面白いと思いました。
「死ぬ」ことは【ない】のだと思えたのが自分に取って重きをおくことだからです。
それは心の何処かで「死にたくない」と思っていた考えを補強するものであったり、もしくはこの作品を読んでも「死んで構わない」とも捉えた可能性もあるからです。
くどくど長々と書きましたが。
私は多くのことをこの一冊で知って、理解することができたので、本作は【理解すること】に重点を置いて読むと非常に面白く楽しめる読書体験になると思います!是非オススメです!!