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私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活 単行本(ソフトカバー) – 2015/7/10
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本書は、その当事者が書いた世界で初めての闘病記録です。
うつ病、パーキンソン病、アルツハイマー病などと間違えられ、処方薬で悪化することも少なくない第二の認知症・レビー小体型。
幻視、自律神経障害、注意力の低下など、様々な症状が次々と現れても、衰えることのない思考力、文章力―――。
明晰な知力で冷静に自己を観察し、人生と病について思索を深め続けた希有な記録。
認知症、脳の病気とは一体何なのかを根本から問い、人間とは何か、生きるとはどういうことかを考えさせ、すべての人に勇気と希望を与える。
ライターを一切つけず、編集者の手も入れず、著者自らがすべてを手掛けた一冊。
―――脳の病気や障害は、明日にでも、自分や愛する人に起こる可能性のあるものです。
でも、もし誰もが、正しく病気や障害を理解し、誰にでも話すことができ、それを自然に受け入れられる社会なら、
病気や障害は、障害でなくなります。
私は、認知症を巡る今の問題の多くは、病気そのものが原因ではなく、人災のように感じています。 ―――樋口直美(本文より抜粋)
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社ブックマン社
- 発売日2015/7/10
- 寸法1.7 x 12.8 x 18.8 cm
- ISBN-104893088432
- ISBN-13978-4893088437
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商品の説明
出版社からのコメント
誤診・副作用・検査・告知・治療・理解なき病の辛さ…。
幻視---ないものが見えるとは、どういうことか? 絶望を希望に変えた生き方とは?
―――病気は、意味とも価値とも幸不幸とも関係ない。
意味があるとかないとか、価値があるとかないとか、幸せか不幸かとか、そういう次元のものじゃない。
もっと膨らみ、広がり、深みのある、何か豊かなものを生み出す基になるものだと思う。 ―――樋口直美(本文より抜粋)
―――医師を含めて多くの人が抱いている認知症のイメージ、「知性も人格も失う」
「理解不能の言動で周囲を困らせる」「自分が自分でなくなる」「進行性で回復はない」等々を
これほど木端微塵に打ち破った文章は、これまであっただろうか ―――解説:藤野武彦(九州大学名誉教授、医学博士)
著者について
薬物治療で重い副作用が生じたが、約6年間誤治療を続けた。2012年、幻視を自覚し検査を受けたが、診断されなかった。
2013年、症状から若年性レビー小体型認知症と診断され、治療を始めた。
現在は、自律神経障害以外の症状は、ほぼ消え、認知機能は正常に回復している。
2015年1月、東京での「レビーフォーラム2015」に初登壇した。
登録情報
- 出版社 : ブックマン社 (2015/7/10)
- 発売日 : 2015/7/10
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
- ISBN-10 : 4893088432
- ISBN-13 : 978-4893088437
- 寸法 : 1.7 x 12.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 167,459位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 25,488位暮らし・健康・子育て (本)
- - 29,941位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について

1962年生。41歳でうつ病と誤診され、9年後にレビー小体型認知症の診断と治療に辿り着いた。
2015年『私の脳で起こったこと』(ブックマン社)上梓。日本医学ジャーナリスト協会賞優秀賞受賞。
2020年3月『誤作動する脳』(医学書院 シリーズ ケアをひらく)上梓。
2020年8月『わたしの身体はままならない』(共著。河出書房新社)
2020年7月〜2021年12月 晶文社のサイトでエッセイ『間(あいだ)の人』を連載。
http://s-scrap.com/4061
2021年5月『誤作動する脳』が韓国で出版される。
2022年1月『私の脳で起こったこと』改訂版が、ちくま文庫(筑摩書房)から。
2022年4月『「できる」と「できない」の間の人』が晶文社から。
『誤作動する脳』出版記念対談(研究者の伊藤亜紗さんと)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=3232&v=kmCfkYaZ-vk&feature=emb_logo
サイト「認知症世界の歩き方」監修。
「VR認知症 レビー小体病幻視編」(シルバーウッド)制作に協力。
樋口直美公式サイトで動画や原稿を公開しています。
https://peraichi.com/landing_pages/view/naomi
イメージ付きのレビュー

-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
肉体的にも精神的にも辛い日々を過ごしつつ、病と折り合いをつける方法を探り、
やがて、同じ病に苦しむ人たちに的確な情報を提供するため、また、この病への偏見を取り去るために、
ついにカミングアウトを果たすまでを、静謐な筆致で描いています。
医療関係者や介護関連等の専門家が書いたのではなく、当事者が書いた、というところが
他の本と大きく違っているところです。
著者の、自分の症状や心の揺れを見つめる、客観的、論理的な分析力が、多くの医療関係者、介護者、そして
この病を抱える人たちに、今まで知ることが出来なかった多くの事を的確に具体的に伝えてくれています。
しかし、この本は単なる情報提供書でも、体験談でもありません。
この本の大きな魅力は著者の生きる姿勢です。
読むものに勇気と清々しさを与えてくれるのです。
病気への不安と恐怖に揺さぶられつつ、著者は常に家族を思いやり、少しでも前に進もうと努力し、
自分の体験が人の役にたつにはどうすればよいか、を模索しています。
「これからレビーになる人たちのために道を作りたい。
そうでなければ、私の人生は、いったい何なんだ。」
「恐ろしいのは、歩けなくなることでも、死ぬことでもない。家族を、この自分が、苦しめるようになること、
そんなことになるくらいなら死ぬ方がよほど楽だと今でも思う。」
「私にできることは、何だろう? 私に与えられた仕事は、何だろう。
何かを遺したい。意義のあることをしたい。有名になる気もないし、お金は、食べていける分だけでいい。
ただ何か、人の役に立てたと思って、死にたい。」
「『生きる意味』にこだわり続けていた自分を、ふっと笑ってしまう。「そんなのないよ」と、心から言える。
意味なんてない。あるとしたら、他人が見つけるものだろう。自分は、ただただ必死で対応していくだけだ。」
「『強い』と言われることは、好きじゃなかった。自分を強いと思ったことはなかった。でも、今は、思う。
絶望が、私を強くした。」
「人生で大事なのは、覚悟だと思う。利益と一緒に、自分にとって不利益となることも、受け止める覚悟。
覚悟してしまえば、大抵のことは何とかなる。」
「『カミングアウトすれば、後悔することになる』と忠告してくれた友人もいる。真剣な気遣いをありがたいと思う。
でも今、私は、この病気を少しも恥じていない。恥ずべきものだとは思えない。脳の病気は特別な病気ではない。
偏見の目で見る人がいれば、それが誤解であることを伝えたい。」
レビーを患う家族を持つ者として、この本に出会えたことを心から感謝しています。
しかも、医師や医療関係者においても、よく知られていないのがこの疾患だと思います。
症状に揺らぎがあり、好不調の波が大きいのが特徴でもあります。
その症状は多彩で、「レビーなら、必ずこの症状が出る」あるいは、
「この症状があればレビーと言い切れる」というものがないのが、この病の特徴だと思います。
その特徴から、うつ病や精神疾患との誤診が多く、
脳内伝達物質を揺さぶる薬品に対して薬物過敏が起きやすいために、より症状が悪化したり、
歩行困難や誤嚥性肺炎を起こし、寝たきりや胃瘻になるケースが多発していることが、
介護家族により報告されています。
またレビーはご本人から、語られることの少なかった疾患でもあります。
レビー小体型認知症と呼称されていますが、
レビーは認知能力が進行的に障害されてしまうものではないことが、
多くの介護家族からも聞くことができます。
なぜ認知症とよばれるのか?
理由はいろいろだと思いますが、気候・天候・時間帯・環境・ストレスなどにより、
認知力に変動が起こるために認知症と呼ばれているのだと考えていますが、
状態さえよければ、認知力が回復するのもレビーだと思います。
レビーについて知られていないことが多い上、間違った情報も多く、
レビーかもしれないと疑いを持ったと同時に、
不安に打ちのめされる方が多くいらっしゃると思います。
私もそんな、介護家族のひとりでした。
この著作で樋口さんは、症状と、症状が起きた状況を分析し、
多くの情報を集めて、西洋・和漢を問わず、自身にマッチした薬物治療や身体的・心理的ケアをすれば
よい状態に回復したり、保ったりできる疾患であることを教えてくれます。
何物であるかよくわからいままに抱えた身体的・精神的苦痛と不安と社会的な隔絶感から
快復するまでに費やした長い年月の記録が、
樋口さんのすぐれたインテリジェンスによって語られています。
今までになかった書籍です。
肯定的に病と折り合って歩き、社会につながっている、ひとりの女性の生きる形がここにあります。
幻視、錯視の表現が多彩でリアルである。見えないものが見えるのは恐怖。これまで幻視を自分の体験に置き換えて、その恐怖まで思いをいたすことができていなかったことに反省した。布団の中に知らない人が寝ていたら、自分だったらびっくりして本当に心臓が止まっているだろう。いるはずのないところに人が見える、虫が見えるのは、耐えられない恐怖だ。目を閉じてでも回避したくなる。
病気が重くのし掛かり、病気との孤独な闘いとそのストレスが幻視を引き起こしていたように見える。良い医師に出会い支えを得て、病気を学び、気分を立て直し自信を取り戻してから、幻視は減ったのだろうか。そんなように見える。幻臭の言語化も貴重だ。本人にしかわからない、でも話してもわかってもらえない、その苦しみ。本を読んでみんなが知っていれば一番いいのだが。(一部、嗅覚のことを臭覚とされこれは誤り、p187,188,212)
また自律神経症状も何度も現れ、症状の変動、抑うつ感も語られる。薬剤過敏性も言語化している。症状が多過ぎて、これが自分だったら参ってしまう。
「復活」という表現は統合失調症で言われる「リカバリー」に近いように思う。病態は進行しているが(MMSEは改善している)、生き方が前向きに変化し、絶望を乗り越え自分らしさを取り戻した。この本の主眼はそこにある。レビー小体病かそうでないか、というのは副次的なことかもしれない。今はいい薬はないのだから。それよりも、この著者の繰り返し寄せては返す苦悩の声に、本の前半部分の要点が集約されている。どん底にある人が藁にもすがるように民間療法を探し、試し、信頼性の乏しいネット情報を見るのは、医療が有効な解決を示してくれない中で、幻視の恐怖から逃れたい、そして生きたいという生への渇望のためだろう。医療は解決を示せないばかりか、寄り添って支えることもできなかったのである(p116 N先生は別だが)。
N先生に出会ってから、著者の根本的な姿勢が変わっていった。患者間の交流もとても大事なことがわかる。そして著者の答えを見つけたいという苦闘。
能動性、主体性、自ら動き出す力が効果を及ぼしているように見えた。さらには疾患教育を著者自ら行っている。自分がやりたいことをやり、自分の病気を知ろうとする姿勢が相乗的に改善させているのではないか。人にやらされるよりも、自分からやるのは改善には大切なこと。また書くことの困難さ、内容を構成する困難さ(p190)を自覚しながら、一冊の本としてやり遂げるには強い心と動機が要るだろう。
薬だけが解ではなく、治療には広い視野で利用できるものは(効果のエビデンスがあって)、利用すべきなのが読み取れる。
パーキンソニズムによる自律神経障害、仮面様顔貌、こわばり(固縮?)。中核となる認知障害、幻覚など状況証拠は多い。脳血流シンチは正常だったようだが、この検査の感度は65%。また心筋シンチの感度は68%。感度が低いのでシンチで正常だからレビーじゃないとは言えない。つまりレビーの可能性は残る。一方、前頭葉血流低下でうつに近いなら、うつ病による心気妄想というのもちょっと引っかかる。しかしうつ病と言われる前、レビー小体病を知る前から幻視があったので(p85)、妄想ではないか。患者さんの強い信念を医師は否定できないという原則もあるが、それは的外れか。こんな原因検索は改善した今となってはいらないか。
レビー小体病だとしたら、リバスタッチは適応はあるのか。アリセプト(ドネペジル)だけ?介護現場ではそこは緩いのか?(p104)
あとリバスタッチによって幻覚やせん妄などの副作用が現れるようだが、その影響はなかったのだろうか。量が効果のある量よりもだいぶ少ないので関連はないか。主治医も増量には非常に慎重だった。ただこの方の主張のように薬剤過敏性から、同じコリンエステラーゼ阻害薬として良い効果が見られたのか。
意識障害はごく短いてんかん発作?(p182)
この方は運動をしているので、その効果があったのではないか。ツボによる一時的な改善なども。などいろいろ考えさせられることもある。
しかしそれにしても、人の生活、人生まで視野に入れると、標準化とか十把一からげは、とても難しいし、スティグマという社会的な問題も浮き彫りになる。紆余曲折を経て最後に困難を克服できた、という結果は何はともあれ貴重な体験である。人とのつながりと笑い、笑顔も大事。最後には笑いたい。笑顔になれる医療介護、本人は自分の生きたいように生きられる、が目指すところ。