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国を愛する心 (小学館新書) 新書 – 2016/4/1
三浦 綾子
(著)
“今を生きる"私たちの魂に響くエッセイ集
『氷点』『塩狩峠』『銃口』――。数々の名作を発表してきた三浦綾子はまた、多くの良質のエッセイも書き遺している。幅広いテーマのなかから、戦争や平和、人権、教育といった社会問題について書かれたものを厳選してまとめた一冊。大半が単行本未収録の、“今を生きる"私たちの魂に響く提言集になっている。
三浦綾子は、戦争中に教師という立場にあった自らの罪を認めながら、次代を生きる者たちのために、さまざまな問題に言及する。太平洋戦争を「侵略戦争」と言い、「過ちを過ちとしない限り、幸いな次代をもたらすことはできない」と書く。平和憲法を評価し、安保条約や国家機密法、自衛隊の海外派兵に異を唱える。原子力発電所については、「一日も早くこの世界から原発のなくなる日を」と結ぶ。また、「愛のないところに、真の教育が成り立つはずがない」と、人間が人間を教えることに心を寄せ続ける。
本書で取り上げられた多くのテーマは、解決できていない。原発事故を経験し、安保関連法案が成立、憲法改正も現実味を帯びてきた今だからこそ、胸に鋭く突き刺さる言葉の数々。つねに弱者の立場に立ち、キリスト者のまなざしで語られたエッセイ集。
『氷点』『塩狩峠』『銃口』――。数々の名作を発表してきた三浦綾子はまた、多くの良質のエッセイも書き遺している。幅広いテーマのなかから、戦争や平和、人権、教育といった社会問題について書かれたものを厳選してまとめた一冊。大半が単行本未収録の、“今を生きる"私たちの魂に響く提言集になっている。
三浦綾子は、戦争中に教師という立場にあった自らの罪を認めながら、次代を生きる者たちのために、さまざまな問題に言及する。太平洋戦争を「侵略戦争」と言い、「過ちを過ちとしない限り、幸いな次代をもたらすことはできない」と書く。平和憲法を評価し、安保条約や国家機密法、自衛隊の海外派兵に異を唱える。原子力発電所については、「一日も早くこの世界から原発のなくなる日を」と結ぶ。また、「愛のないところに、真の教育が成り立つはずがない」と、人間が人間を教えることに心を寄せ続ける。
本書で取り上げられた多くのテーマは、解決できていない。原発事故を経験し、安保関連法案が成立、憲法改正も現実味を帯びてきた今だからこそ、胸に鋭く突き刺さる言葉の数々。つねに弱者の立場に立ち、キリスト者のまなざしで語られたエッセイ集。
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2016/4/1
- 寸法11 x 1.1 x 17.4 cm
- ISBN-104098252678
- ISBN-13978-4098252671
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2016/4/1)
- 発売日 : 2016/4/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4098252678
- ISBN-13 : 978-4098252671
- 寸法 : 11 x 1.1 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 910,857位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 483位小学館新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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1922(大正11)年、北海道旭川市生まれ。
17歳からの7年間、小学校教師として軍国教育に献身したため、戦後に罪悪感と絶望を抱いて退職。
その後、結核で13年間の療養生活を送る。闘病中にキリスト教に出会い、洗礼を受ける。
1959年、生涯の伴侶・三浦光世と結婚。
1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』で入選し、作家活動に入る。
一貫してキリスト教の視点で「愛とは何か」を問い続け、『塩狩峠』『銃口』『道ありき』など数多くの小説、エッセイを発表した。1999年逝去。2012年に生誕90周年。
三浦綾子記念文学館
http://www.hyouten.com/
〒070-8007
北海道旭川市神楽7条8丁目2-15
TEL :0166-69-2626
FAX :0166-69-2611
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三浦綾子さんの著書はほとんど読んでいましたが、今年(2016年)4月に新刊本として出されたばかりで、早速購入させていただきました。三浦さんの生前の思いが凝縮された内容で懐かしく読ませていただきました。
2023年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三浦綾子が社会の事象について短くコメントしている所であり、小説以外で三浦綾子の考え方を知ることができる面白みがある。
2016年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は朝日新聞に登場して以来好きな作家。晩年まで書いてくれて嬉しかった。
2016年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説という方法ではなく、現実の社会的問題について三浦さんの率直な考えが随筆的に述べてあって、分かりやすいです。
2020年10月31日に日本でレビュー済み
本書前半は軍国主義を否定し戦争の理不尽さを訴える社会的メッセージです。戦争や差別を憎む著者の深い思いが伝わってきます。また、原発の危険性を再三指摘している部分も印象的でした。核廃棄物の問題がクリアにならない限り危険性は不変であることを再認識させられました。
後半は教育への提言や教師時代、家族の思い出を綴ったものです。生徒たちとの別れの場面や、著者の父や母、祖母の優しき姿が感動的でした。真の教育とは何かが見えくるような思いです。
著者の人間愛に満ちた一冊。
後半は教育への提言や教師時代、家族の思い出を綴ったものです。生徒たちとの別れの場面や、著者の父や母、祖母の優しき姿が感動的でした。真の教育とは何かが見えくるような思いです。
著者の人間愛に満ちた一冊。
2016年7月22日に日本でレビュー済み
『国を愛する心』(三浦綾子著、小学館新書)からは、『氷点』で知られる三浦綾子の真剣に国を思う気持ちがひしひしと伝わってきます。
例えば、「私たちは国家機密法に反対します――かけがえのない自由」は、このように綴られています。「人間が、もっとも人間らしく生きるためには、何よりも自由でなくてはなりません。思想、信教、表現の自由は、人間にとって何ものにもかえがたい大事なものです。その自由を人間から奪ってしまうのが国家機密法です。人間らしく生きることを奪う恐ろしい法律なのです。私たち戦争中に生きてきた者は、自由を奪われることが、どんなに怖い結果をもたらすか身をもって知っています。余程の人でないかぎり、国家機密法に反対するのは当然です。私は、たとえ三度のご飯が二度、一度に減らされても、自由のほうを選びます。だから、この自由を奪う国家機密法には、人間として、絶対反対します」。
「サヨナラ原発」では、こう訴えています。「(原発廃棄物に)関心を持っている人は意外に少ないようだ。なぜか? それは、高レベル放射性廃棄物が、いかに恐怖すべきものかを知らないからではないか。・・・これらは実に数万年も人間社会から隔離して管理しなければならないと言われる。何万年の年月のうちには、地殻変動もあれば地震もあろう。むろん戦争もあろう。その何万年の間、この施設を絶対安全に管理することが可能なのだろうか。何しろ高レベル廃棄物は、自らの放射能によって絶えず高熱を発しつづけるために、水で冷却させなければならない。放射能の毒性は、現代の科学では絶対に消滅させ得ないと報じられている。こんなどうしようもない毒物を、吾々の大事な地球のあっちを掘っては埋め、こっちを掘っては埋めて抱えこむ。これが一体文化なのか、文明なのか。・・・吾々には恐るべき放射能を持つ廃棄物は不要だ。原発によらねば電力が供給されないというのなら、少々夜が暗くてもかまわない。命より大事な文明文化はない筈だ」。
これらの緊迫感に満ちた文章が書かれたのが、昨日今日のことではなく、30年も前ということに驚かされます。この30年間、私たちの日本が1cmも進歩していないこと、ちっとも賢くなっていないことを思い知らされ、唖然としてしまいます。日本はこんなに情けない国でいいのでしょうか。
今こそ、三浦綾子の声に真剣に耳を傾ける必要があると痛感しました。
例えば、「私たちは国家機密法に反対します――かけがえのない自由」は、このように綴られています。「人間が、もっとも人間らしく生きるためには、何よりも自由でなくてはなりません。思想、信教、表現の自由は、人間にとって何ものにもかえがたい大事なものです。その自由を人間から奪ってしまうのが国家機密法です。人間らしく生きることを奪う恐ろしい法律なのです。私たち戦争中に生きてきた者は、自由を奪われることが、どんなに怖い結果をもたらすか身をもって知っています。余程の人でないかぎり、国家機密法に反対するのは当然です。私は、たとえ三度のご飯が二度、一度に減らされても、自由のほうを選びます。だから、この自由を奪う国家機密法には、人間として、絶対反対します」。
「サヨナラ原発」では、こう訴えています。「(原発廃棄物に)関心を持っている人は意外に少ないようだ。なぜか? それは、高レベル放射性廃棄物が、いかに恐怖すべきものかを知らないからではないか。・・・これらは実に数万年も人間社会から隔離して管理しなければならないと言われる。何万年の年月のうちには、地殻変動もあれば地震もあろう。むろん戦争もあろう。その何万年の間、この施設を絶対安全に管理することが可能なのだろうか。何しろ高レベル廃棄物は、自らの放射能によって絶えず高熱を発しつづけるために、水で冷却させなければならない。放射能の毒性は、現代の科学では絶対に消滅させ得ないと報じられている。こんなどうしようもない毒物を、吾々の大事な地球のあっちを掘っては埋め、こっちを掘っては埋めて抱えこむ。これが一体文化なのか、文明なのか。・・・吾々には恐るべき放射能を持つ廃棄物は不要だ。原発によらねば電力が供給されないというのなら、少々夜が暗くてもかまわない。命より大事な文明文化はない筈だ」。
これらの緊迫感に満ちた文章が書かれたのが、昨日今日のことではなく、30年も前ということに驚かされます。この30年間、私たちの日本が1cmも進歩していないこと、ちっとも賢くなっていないことを思い知らされ、唖然としてしまいます。日本はこんなに情けない国でいいのでしょうか。
今こそ、三浦綾子の声に真剣に耳を傾ける必要があると痛感しました。