この本に書かれている様々な資料が他の本や事故調等でどの程度明らかになっているのか私は知らない。しかし本書を読んだからには、上のタイトルの様に言わざるを得ないだろう。
出版業界の事情は全く知らないが、著書名や各章見出しは、多分著者と編集者が知恵を絞って決定するものではないかと思う。しかし私は自分の関心に沿って以下のとおりそれらを「改変して」レビューしていく。その方が本書の意義を明確に出来ると考えるからだ。なお、私が著書名をつけるなら、上のタイトルとしたいところだ。
まえがき(創作見出し)「日本社会には巨大プロジェクトを運営する能力がない」
第1章(改変見出し)
「管元総理は『やらせ会議』に関する著者取材を受けなければならない」
住民避難の遅れを招いた事故後のタイムロスは、何故どの様に生じたのかを詳しく追っている。実はこの遅延を招いた最大の責任者は政府の技術系専門官トップ平岡次長と言わざるを得ない。しかし改変見出しに敢えて管元総理の名前を書いたのは、彼が著者インタビューを受けることにより、事故当日処理遅延等についての重要な教訓を提供できる可能性を秘めていると考えるからだ。もし管元総理が日本の将来を真剣に考えるというなら、今からでも遅くはない著者インタビューを受けねばならない。
第2章(改変見出し)
「東日本放射能汚染を引き起こしたのは『緊急冷却装置』を使用しなかった東電」
「津波が来る前にECCSを起動しておいて、・・使っていたらメルトダウンにまでは至っていなかった・・ただの外部電源喪失事故で終わっていた可能性が高い」(元JNES緊急時対策開発室長松野元氏)。メディアでも事故調でも詳しく説明されていない「緊急冷却装置」(Emargency Core Cooling System)。しかし、米国原子力規制委員会の安全基準では、緊急時にはこのECCSとRCIC(著書参照)を同時に起動することが定められている。前者の注水能力は後者の10倍。震災当日津波が来るまでの50分に、東電がこれを使用しなかった理由、それが第2章に詳述される。
第3章(改変見出し)
「冷戦時アメリカ政府の意図に沿って日本原発導入が行われた」
原子力の民生利用は、原爆投下からわずか8年後、アサヒグラフが原爆写真を掲載したわずか1年後の、アイゼンハワー1953「アトムズフォーピース」に始まる。福島第一原発は、東京電力が立地決定し、役所は後追いでそれを承認したに過ぎないこと等、こういった「前のめり」の原発導入が進められたのは何故か。「・・アメリカの占領下にあって、・・戦後の復興を果たすわけですから、アメリカの考えを受け入れるということが根っこにあったと思います」(1947年経済産業省入省、後の科学技術庁事務次官井原義徳氏)
第4章(改変見出し)
「福井の原発で福島第一規模の事故が起きたら、関西の人間の飲み水は放射能で汚染される(嘉田前滋賀県知事インタビュー等)」
「(福島第一原発)事故を契機に住民の避難対策は改められたのか」がここで検証される。結論を言えば、立地自治体以外の意見は一切聞かない、同心円状に定められた避難対象地域(放射能は雲状となって移動)、縦割行政のまま「股裂き状態」の避難指示者(一般災害は市町村、原子力災害は政府)等、あの大事故から何一つ学んでいない政府の実態が述べられる。
第5章(改変見出し)
「原発事故の進展状況はウインドウズDVD「PBS」で予測できていた」
1990年代におよそ100億円の費用を投じて原発事故シュミレーションソフト「PBS」が政府の肝いりにより作成され、電力会社と全てのオフサイトセンターに常備されていた。そのアプリ(DB)を作成し、また研修も行っていた元四国電力技術者にして元JNES緊急時対策開発室長松野元氏及び元東芝技術者にして元NUPEC調査役永嶋圀男氏等へのインタビューが内容となっている。
「(福山官房長官)原発から漏れ出した放射能がどんな挙動をするかなど、全く知らなかった。誰も教えてくれなかった」。「『地震で原子炉が緊急停止した』報告を受けた海江田経産大臣は崩壊熱が未だ危険な温度であることを知らされなかった」。「原発事故は予測できなかった」と原子力研究者をはじめとする関係者が口を揃える。しかし、「そんなことはありません。台風や雪崩とちがって原子力災害は100倍くらい正確に予想どおりに動くんです。」(松野元氏p233)「松野さんは驚くような話をさらに続けた。・・国は安全評価にあたって格納容器が破損して放射性物質が流れ出すような事故を想定していない。もしそれを想定したら、日本では原発の立地が不可能になる。そんな逆立ちした論理が政府や電力業界を支配しているというのだ。・・格納容器が壊れないことを前提とすれば、・・放射能の影響は『1km以内』にとどまるので、『非居住地帯』『低人口地帯』を具体的に考えずに済む。」「10キロを超える被害想定を否定したのは、電力会社ではなく政府委員会の学者だった。その理由は『俺の顔を潰す気か』」(2004年1月~2014年4月内閣府原子力委員会委員長近藤俊介の当時の言)
あとがき(創作見出し)「福島原発事故の真因は日本に民主主義が存在しないことだ」
最後に。著者はまえがき等で自身のことを「原発否定論者ではない」と明言している。しかし、私は著者とは異なり原発否定論者である。したがってレビューは「バイアスがかかった」内容と考えていただいてもよい。またそのために著者とは強調点が異なっている可能性も大きい。以上お断りしておきたい。
最後の最後に。私は「石油と原子力に未来はあるか」(槌田敦)を読んで以来、一貫して原発反対であり、その理由も同書にある。本書では扱われなかった放射性廃棄物の問題、核融合の問題、エネルギー問題等、是非前掲書も参照してほしい。

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福島第一原発 メルトダウンまでの50年――事故調査委員会も報道も素通りした未解明問題 単行本(ソフトカバー) – 2016/3/8
烏賀陽弘道
(著)
主力の緊急炉心冷却装置はなぜ使われなかったのか――。
住民被曝という最悪の結果を招いた福島原発事故から5年。
その原因を過去にさかのぼって、取材・調査してきた著者がたどり着いた新事実とは――。
●目次
第1章 政府内部3・11のロスタイム
第2章 使われなかった緊急冷却装置
第3章 原発黎明期の秘密と無法
第4章 住民軽視はそのまま変わらない
第5章 原発事故の進展は予測できなかったのか
住民被曝という最悪の結果を招いた福島原発事故から5年。
その原因を過去にさかのぼって、取材・調査してきた著者がたどり着いた新事実とは――。
●目次
第1章 政府内部3・11のロスタイム
第2章 使われなかった緊急冷却装置
第3章 原発黎明期の秘密と無法
第4章 住民軽視はそのまま変わらない
第5章 原発事故の進展は予測できなかったのか
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社明石書店
- 発売日2016/3/8
- ISBN-104750343153
- ISBN-13978-4750343150
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商品の説明
著者について
ジャーナリスト。1963年京都市生まれ。86年京都大学経済学部卒業後、朝日新聞社に入社。5年間の新聞記者生活を経て、91年から2001年まで『アエラ』編集部記者。同誌では音楽・映画などポピュラー文化のほか医療、オウム真理教、アメリカ大統領選挙などを取材。03年にフリーランスになり書籍を中心に執筆活動を続けている。3・11後は岩手県、青森県、福島県の津波被災地で取材したほか、福島県に通い続けて原発災害の実態を記録している。『原発難民』(PHP新書)、『福島原発事故 未完の収支報告書 フクシマ2046』(ビジネス社)など多数。
登録情報
- 出版社 : 明石書店 (2016/3/8)
- 発売日 : 2016/3/8
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 316ページ
- ISBN-10 : 4750343153
- ISBN-13 : 978-4750343150
- Amazon 売れ筋ランキング: - 541,487位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 75,461位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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うがや・ひろみち
1963年1月京都市生まれ。
1986年、京都大学経済学部を卒業し朝日新聞社に入社。名古屋本社社会部などを経て1991年からニュース週刊誌「アエラ」編集部員。
1992~94年に米国コロンビア大学国際公共政策大学院に自費留学し、軍事・安全保障論で修士号を取得。
1998~99年にアエラ記者としてニューヨークに駐在。
2003年に早期定退職。
以後フリーランスの報道記者・写真家として活動している。
http://ugaya.org/
https://note.mu/ugaya
Facebook: https://www.facebook.com/hiromichiugaya
Twitter: @hirougaya
イメージ付きのレビュー

5 星
是非とも筆者の取材結果/調査手法を集合知として生かしてほしい。
何度も読み返した後で感慨を込めてレビューを書く。まずは、筆者にはこの本を書かれた労苦に敬意を表したい。そのお蔭で、まだ分かっていないこと特にHPCIを初めとする主力系の冷却装置を緊急時に生かさなかったことや現実の避難計画が絵空事であること、そして原発事故時の被害想定シミュレーション(※)がきちんと情報共有されていない。※以下の旧原子力安全保安院情報公開資料に準拠[・・・]そして、福島第一原発事故では不明なことがまだ多く残っており、残課題として解決しなければ原発再稼働は出来ないという思いを強くした。原子力や原子力発電にはひょっとしたら未来はあるかも知れないが、現在の日本は原発を運用する資格も覚悟も無い以上、再稼働は無理だと思う。最後に希望。どうにか筆者のエネルギーと新聞記者として鍛えられた調査能力を公の機関で生かす場が出来ることを熱望する。政府も国会も事故調は、終了しているので是非とも新潟県の原子力技術委員会などに顧問でも参与でも良いから招聘して、他の委員と共に集合知を結集の上、事故真相解明が進んでほしい。もしそうならなくても、筆者の様な真摯な取材を基に調査報道をするジャーナリストを自分は応援したい。今回の様に新刊を定価で買うことで。
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2016年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年4月17日に日本でレビュー済み
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何度も読み返した後で感慨を込めてレビューを書く。
まずは、筆者にはこの本を書かれた労苦に敬意を表したい。
そのお蔭で、まだ分かっていないこと特にHPCIを初めとする主力系の冷却装置を緊急時に生かさなかったことや
現実の避難計画が絵空事であること、そして原発事故時の被害想定シミュレーション(※)がきちんと情報共有されていない。
※以下の旧原子力安全保安院情報公開資料に準拠
[・・・]
そして、福島第一原発事故では不明なことがまだ多く残っており、残課題として解決しなければ
原発再稼働は出来ないという思いを強くした。
原子力や原子力発電にはひょっとしたら未来はあるかも知れないが、現在の日本は
原発を運用する資格も覚悟も無い以上、再稼働は無理だと思う。
最後に希望。
どうにか筆者のエネルギーと新聞記者として鍛えられた調査能力を公の機関で
生かす場が出来ることを熱望する。
政府も国会も事故調は、終了しているので是非とも新潟県の原子力技術委員会などに顧問でも参与でも
良いから招聘して、他の委員と共に集合知を結集の上、事故真相解明が進んでほしい。
もしそうならなくても、筆者の様な真摯な取材を基に調査報道をするジャーナリストを自分は応援したい。
今回の様に新刊を定価で買うことで。
まずは、筆者にはこの本を書かれた労苦に敬意を表したい。
そのお蔭で、まだ分かっていないこと特にHPCIを初めとする主力系の冷却装置を緊急時に生かさなかったことや
現実の避難計画が絵空事であること、そして原発事故時の被害想定シミュレーション(※)がきちんと情報共有されていない。
※以下の旧原子力安全保安院情報公開資料に準拠
[・・・]
そして、福島第一原発事故では不明なことがまだ多く残っており、残課題として解決しなければ
原発再稼働は出来ないという思いを強くした。
原子力や原子力発電にはひょっとしたら未来はあるかも知れないが、現在の日本は
原発を運用する資格も覚悟も無い以上、再稼働は無理だと思う。
最後に希望。
どうにか筆者のエネルギーと新聞記者として鍛えられた調査能力を公の機関で
生かす場が出来ることを熱望する。
政府も国会も事故調は、終了しているので是非とも新潟県の原子力技術委員会などに顧問でも参与でも
良いから招聘して、他の委員と共に集合知を結集の上、事故真相解明が進んでほしい。
もしそうならなくても、筆者の様な真摯な取材を基に調査報道をするジャーナリストを自分は応援したい。
今回の様に新刊を定価で買うことで。

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そして、福島第一原発事故では不明なことがまだ多く残っており、残課題として解決しなければ
原発再稼働は出来ないという思いを強くした。
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原発を運用する資格も覚悟も無い以上、再稼働は無理だと思う。
最後に希望。
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生かす場が出来ることを熱望する。
政府も国会も事故調は、終了しているので是非とも新潟県の原子力技術委員会などに顧問でも参与でも
良いから招聘して、他の委員と共に集合知を結集の上、事故真相解明が進んでほしい。
もしそうならなくても、筆者の様な真摯な取材を基に調査報道をするジャーナリストを自分は応援したい。
今回の様に新刊を定価で買うことで。
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そのお蔭で、まだ分かっていないこと特にHPCIを初めとする主力系の冷却装置を緊急時に生かさなかったことや
現実の避難計画が絵空事であること、そして原発事故時の被害想定シミュレーション(※)がきちんと情報共有されていない。
※以下の旧原子力安全保安院情報公開資料に準拠
[・・・]
そして、福島第一原発事故では不明なことがまだ多く残っており、残課題として解決しなければ
原発再稼働は出来ないという思いを強くした。
原子力や原子力発電にはひょっとしたら未来はあるかも知れないが、現在の日本は
原発を運用する資格も覚悟も無い以上、再稼働は無理だと思う。
最後に希望。
どうにか筆者のエネルギーと新聞記者として鍛えられた調査能力を公の機関で
生かす場が出来ることを熱望する。
政府も国会も事故調は、終了しているので是非とも新潟県の原子力技術委員会などに顧問でも参与でも
良いから招聘して、他の委員と共に集合知を結集の上、事故真相解明が進んでほしい。
もしそうならなくても、筆者の様な真摯な取材を基に調査報道をするジャーナリストを自分は応援したい。
今回の様に新刊を定価で買うことで。
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2017年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
メルトダウンさせない方法があったのに!・・・
読んだ後、やるせない気持ちでいっぱいになってしまった。
これを読むまでは、あれだけの大地震と津波とでメルトダウンは仕方のないことだったのだと思っていた。
でも決してそうではなかった。
利権構造の中で過ごした人間集団のずるさと甘さがメルトダウンを引き起こした・・・なんて言葉にしても、失われた人命も何も戻ってこない。
著者の烏賀陽弘道さんが丹念に調査し執筆し、それでも最後に、「刊行までに5年もかかってしまったことに申し訳なさを感じる」と書いていらっしゃる。
忸怩たる思いを、読んで共有してほしい。
読んだ後、やるせない気持ちでいっぱいになってしまった。
これを読むまでは、あれだけの大地震と津波とでメルトダウンは仕方のないことだったのだと思っていた。
でも決してそうではなかった。
利権構造の中で過ごした人間集団のずるさと甘さがメルトダウンを引き起こした・・・なんて言葉にしても、失われた人命も何も戻ってこない。
著者の烏賀陽弘道さんが丹念に調査し執筆し、それでも最後に、「刊行までに5年もかかってしまったことに申し訳なさを感じる」と書いていらっしゃる。
忸怩たる思いを、読んで共有してほしい。
2016年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は他のレビューワーがすでに書いている通りなのであまり書きませんが、
少なくとも菅直人氏は正々堂々と烏賀陽氏の取材に応じないとダメです。
広瀬隆氏の著書を昔読んで原発の怖さは十分にわかったつもりですが、この
本を読んで原発と人間の怖さをさらに実感しました。
先日読み終えたはたともこ氏の子宮頸がんワクチンの著書の内容もワクチンに
集まる人間の怖さをいやというほど感じさせてくれましたが、この著書もそういう
部分に共通点を感じます。
もうひとつ衝撃的だったのは初版2000部で印税が40万円だという事です。
もっと売れて取材費が捻出できればいいのにと思わざるを得ません。なので
私は回りの人たちに直接勧めまくっています。
この本は実はビジネスマンにもお勧めです。検証する過程などは大いに
参考になるはずです。とくにメーカーで安全や品質に関わる人たちには
間違いなくお勧めできます。
少なくとも菅直人氏は正々堂々と烏賀陽氏の取材に応じないとダメです。
広瀬隆氏の著書を昔読んで原発の怖さは十分にわかったつもりですが、この
本を読んで原発と人間の怖さをさらに実感しました。
先日読み終えたはたともこ氏の子宮頸がんワクチンの著書の内容もワクチンに
集まる人間の怖さをいやというほど感じさせてくれましたが、この著書もそういう
部分に共通点を感じます。
もうひとつ衝撃的だったのは初版2000部で印税が40万円だという事です。
もっと売れて取材費が捻出できればいいのにと思わざるを得ません。なので
私は回りの人たちに直接勧めまくっています。
この本は実はビジネスマンにもお勧めです。検証する過程などは大いに
参考になるはずです。とくにメーカーで安全や品質に関わる人たちには
間違いなくお勧めできます。
2016年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第2次世界大戦へ突き進んだころの政治・軍事のトップがとってた行動と今回の原発事故時の政治家・官僚・事業者の行動が重なって見えました。
目先の利益でしか行動していない。安倍首相が、日本の原発は世界一厳しい基準で造られかつ管理していると、よくも平気で言えますね。つい先日、熊本・大分で直下型の大地震があり壊滅的な被害が発生し続けています。川内原発稼働中ですね、伊方原発も危険なところに設置してますね。今回の地震が連動していったらと想像しただけで結果が分かります、福島第1原発の二の舞!!
僕は20年ほど前までは、地球温暖化もあるので核融合発電が出来るまでの繋ぎとして原発は必要かな思っていました。しかし、茨城での考えられないような事故、新潟柏崎での地震の時の対処、高速増殖炉のお粗末な技術力、青森での再処理施設でまだ処理出来ていない。日本の技術は高いはずだと思っていたのは、まっかなうそですね。
2011.3.11の地震・津波で東電福島第1原発で何をしていたかは、この本を読んで納得しました。3.13あたりから、テレビ中継で専門家と称する人たちが、記憶が定かでないのですが、ECCSがあって作動しているはずだから、絶対にメルトダウンはしないと断言していました。より後の週刊誌では第1原発吉田所長の奮闘を感謝激励していましたが、何のことはない、吉田所長トップの責任すらとれない危機管理能力がなく、彼によってメルトダウンしたと言っても過言ではないでしょう。彼がECCSを即刻作動させたら・・・・・。電力会社は目先の利益のことしか考えていない、これは第2次世界大戦の時と同じです。
日本が目先だけになったのは1990年代からかな、変に過剰な自信が目立つようになってきました。官僚も管理職の横暴がひどくなり始めたころです。マスコミも、ペンは剣んより強しは日本では戦前からほとんどないですよ、煽りはすごくあります。スタップ騒動の小保方晴子さんに対するバッシングは恐ろしいことです、NHK・毎日などの思い込み取材報道は本当にひどい。
USAは経済的なことでは、貧富の差が大きすぎて、好きになれないけど、いろんな面でオープンだから、日本がそこを一番まねしてほしいところなんだけどないですね。
著者の述べているとおり、日本ではすべての面で原発を動かしていけない、能力がないということは、読んで、また実感から納得しています。
僕は岩手の県南部に住んでいます。2011年に放射能汚染で、線量計を購入して測定しました。雨が降って屋根の樋から流れ出たところ、道路側溝などが随分と高線量でした。1年以上かかって1μシーベルト以下になりました。
あの時はUSAは日本に住んでいる米人へ80km以上離れるように勧告していました。僕はあの時は電力会社の人たちの技術力を信用していましたが、今となってみれば、欧米の報道が正しかったことが分かります。
政治家の小沢一郎が原発事故で放射線被ばくが恐ろしくて、被災地に行けなかったことをいろんな人たちが批判しています。小沢一郎はその後原発対策を模索しますがほとんどの政治家は無視しています。
この本がベストセラーになることを願っています。
目先の利益でしか行動していない。安倍首相が、日本の原発は世界一厳しい基準で造られかつ管理していると、よくも平気で言えますね。つい先日、熊本・大分で直下型の大地震があり壊滅的な被害が発生し続けています。川内原発稼働中ですね、伊方原発も危険なところに設置してますね。今回の地震が連動していったらと想像しただけで結果が分かります、福島第1原発の二の舞!!
僕は20年ほど前までは、地球温暖化もあるので核融合発電が出来るまでの繋ぎとして原発は必要かな思っていました。しかし、茨城での考えられないような事故、新潟柏崎での地震の時の対処、高速増殖炉のお粗末な技術力、青森での再処理施設でまだ処理出来ていない。日本の技術は高いはずだと思っていたのは、まっかなうそですね。
2011.3.11の地震・津波で東電福島第1原発で何をしていたかは、この本を読んで納得しました。3.13あたりから、テレビ中継で専門家と称する人たちが、記憶が定かでないのですが、ECCSがあって作動しているはずだから、絶対にメルトダウンはしないと断言していました。より後の週刊誌では第1原発吉田所長の奮闘を感謝激励していましたが、何のことはない、吉田所長トップの責任すらとれない危機管理能力がなく、彼によってメルトダウンしたと言っても過言ではないでしょう。彼がECCSを即刻作動させたら・・・・・。電力会社は目先の利益のことしか考えていない、これは第2次世界大戦の時と同じです。
日本が目先だけになったのは1990年代からかな、変に過剰な自信が目立つようになってきました。官僚も管理職の横暴がひどくなり始めたころです。マスコミも、ペンは剣んより強しは日本では戦前からほとんどないですよ、煽りはすごくあります。スタップ騒動の小保方晴子さんに対するバッシングは恐ろしいことです、NHK・毎日などの思い込み取材報道は本当にひどい。
USAは経済的なことでは、貧富の差が大きすぎて、好きになれないけど、いろんな面でオープンだから、日本がそこを一番まねしてほしいところなんだけどないですね。
著者の述べているとおり、日本ではすべての面で原発を動かしていけない、能力がないということは、読んで、また実感から納得しています。
僕は岩手の県南部に住んでいます。2011年に放射能汚染で、線量計を購入して測定しました。雨が降って屋根の樋から流れ出たところ、道路側溝などが随分と高線量でした。1年以上かかって1μシーベルト以下になりました。
あの時はUSAは日本に住んでいる米人へ80km以上離れるように勧告していました。僕はあの時は電力会社の人たちの技術力を信用していましたが、今となってみれば、欧米の報道が正しかったことが分かります。
政治家の小沢一郎が原発事故で放射線被ばくが恐ろしくて、被災地に行けなかったことをいろんな人たちが批判しています。小沢一郎はその後原発対策を模索しますがほとんどの政治家は無視しています。
この本がベストセラーになることを願っています。