総合病院で著者先生に手術して頂いた患者として、レビューします。
自分は長年、重度の先天性臼蓋性不全による、変形股関節症でした。
癌サバイバーでアレルギー体質のため、低侵襲で、無輸血、後遺症のほぼ無い手術を探していました。
人工股関節の手術後は、脱臼防止で正座や靴下を履く動作などの注意点がつきものですが、それが有りません。
ただ歩けると言うだけでなく、筋肉や腱をなるべく温存したいという希望も叶い、本当に素晴らしい術式と実感しております。
こちらの本は、医学書にしては良心的な価格ではありますが、簡潔かつ明瞭なイラストと動画で、大変分かりやすい内容でした。
解剖学に基づく手順。
経験に基づく個体差への合理的な対応。
患者の予後や、人体への優しい愛情に溢れているように思います。
※※※※※※※※
(あとがき)に先生の術式普及への願いや関係各者様への感謝が綴られていました。
その一節に、
「現在…(中略)…筋腱温存は当然として関節包靭帯の部分切離・非切除というレベルにまで技術は進歩していると考えます。」
「高価な器械(ナビゲーションなど)や特殊な手術器具は使用せず、特殊な体位を必要としない、
どの施設においても明日にでも行いうる手術術式の確立が、
このハイレベルな手術を標準化させる近道であると考えています。…」
※※※※※
普通の病院で普通の機材で最高の技術が提供されるなら、恩恵を受けられる患者がとても増えるはず。
この術式がさらなる進歩と共に広がっていくのを、心から楽しみに思います。
改めて、人体の造りって本当に素晴らしいです。
(本の最後には術後リハビリの解説もありました)
著者先生並びに医療従事者の皆様、本当にありがとうございました。
教授としてもご多忙でいらっしゃる著者先生の今後のご活躍を、心から願っております。