去年読んだ時はなかなか頭に入ってこなかったのだけど、最近読み返したらスラスラ入ってきて一気に読んでしまいました！
アメリカのこと、コロナワクチンのこと…
特に"再評価"の話が自分に響きました。
私は感情直結新幹線型で、特に怒りに関しては我慢できないタイプなのですが(さすがに日常的に怒りを爆発する事はできないので我慢してます)、再評価を意識するようにして自分自身だいぶ楽になりました。
「感情」「考え」「行動」を再評価
考えることで自分自身に沸いた感情に理由付けができて納得できるし、行動まで考えてる頃には感情も収まり落ち着けます。
あと、他者とのコミュニケーションのあり方を考え直す"同意"教育。
目の付け所がすごい教育！と思ったけど、本来これって当たり前の事のはずなのに出来てなかったんだなとか、やり方がわかってなかったんだなと認識できました。
まだ私は子供もいないですが、自分自身にこの教育を施したいと思いました。
アメリカの話しは勉強になり、
またその他の話ではたまに自分自身を肯定してもらえてるような気持ちになる場面もありました。
あと、言葉の選び方、文章、とても美しくて優しくて愛を感じました。
最初から最後まで熱い思いを感じて、今まで私は抗うことも声をあげることもしてなかったのですが、そんな私もおかしいと思ったら声をあげようと思えました。
気づきの1歩が重要かなと…。
他の本も読みたいです。
学びが多く面白かったです。
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出版社より
イメージ付きのレビュー
『ソーシャルジャスティス小児精神科医、 社会を診る (文春新書)』内 田舞 読了しました。
（2023/05/01） 備忘録『ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る (文春新書)』内田舞 読了しました。 本書の印象的なとこは、radical・acceptance、Trauma-informedな視点、マイクロアグレション、セクシュアルマイノリティの友人からのカミングアウトや、ネガティブ感情が現れたとき「※再評価」を意識することなど。エピローグの内田さんの幼少期にスイス滞在時に差別を受けてラディカル・アクセプタンスを経験した話が感動しましたし、こんだけ高学歴でハーバード大学で教鞭をされてる方なので、順風満帆な人生だったんだろうなぁと、色眼鏡をかけて観ていた自分にも気づかされた。キャリアを築く過程で日本やアメリカでも男尊女卑の文化が根強く残っていて苦労したと書かれていた。 ※ P68〜「再評価」とは、ネガティブな感情を感じたときに一旦立ち止まり、その感情を客観的に 再度「本当に今このようなネガティブな感情を感じる必要があるのか」と評価して、状況、 または感情をポジティブな方向に持っていく心理的プロセスです。感情が「好ましくない状況である」と「評価」したときに、瞬時に行動に移す前に、一回立ち止まって再度「評 価」し直すわけです。」 エピローグ P272〜ラジカル・アクセプタンス ソーシャルジ ャスティスを育てるために 「簡単に色分けなどできないけれども、社会のあちらこちらにある「分断」を諦めずに乗り越えるため、どうやってソーシャルジャスティスの芽を育てていったらいいのかということを、脳科学や心理学の知見をまじえ、一人の小児精神科医として、子育てをする親の立場からも考えてきました。とても個人的で小さなことに思われても、絶えず変化の種をまき、時間をかけて生活の中で水やりをすることが、どこか見えないところで花を咲かせ、 社会の変化ともつながっていると信じています。 最後に、精神科医として、分断を超えるために心の観点から大切だと思う「ラジカル・ アクセプタンス」について再度紹介させてください。 実はこの「ラジカル・アクセプタンス」という考え方が、私が分断を超えるソーシャル ジャスティスと向き合うときの原点でもあります。（略） スイスの公園で、アジア人を罵る言葉とともに唾をかけられた幼少期の経験も、同じように国際社会の中で日本人の置かれるポジションに気付かされる体験となり、それを受け入れたことで、私は世界的に思い描かれる日本人女性像を堂々と裏切る勇気と決意を持つことができました。 私にとっては、フェミニズムやソーシャルジャスティスへのアドボカシーそのものがラジカル・アクセプタンスなのかもしれません。考えると嫌な気分になるから、あるいは傷 つくのは嫌だからと見て見ぬふりをするのではなく、女性、あるいは社会的マイノリティの置かれている現状を理解し、受容する。それによって自身の感情や取り巻く社会環境の 解像度が一段上がり、それまで感じていたムズムズ感の呪縛から解放される。そして次の 一歩を踏み出してみる。そのようなプロセスを辿ってきた気がします。 （略） 国によって異なる時間が流れていて、それぞれの背負う背景も置かれた状況も異なりますが、どの社会も前進を止めないでほしいと思います。気付くことが第一歩。気づきを声にしてみることが第二歩。その気づきの声が共鳴するたびに、社会の歌が生まれます。その歌が社会をさらに前進させる。日本はもしかしたら変化を感じにくいムードに覆われているかもしれませんが、まずは自分の思いに素直に耳を傾け、その思いが社会とも無縁ではないと信じてみること。それがソーシャルジャスティスの種になり、そこから未来の分断を超える変化が育つのだと信じています。私もまた自分のために、社会のために、未来のために何ができるのか。誰かのために、小さな一歩でも前に進む種まきの手助けができたら光栄だと思っています。
