2010年ワールドカップ以前の岡田ジャパンの致命的弱点がわかる本。
本書は、2010年に発行されたものでして、ワールドカップ以前の岡田ジャパンの弱点を、イタリア人監督(いずれもイタリアでは一線級ではない人)らが丸裸にした本です。この本を読めば、サッカーにおける守備の基礎、攻撃の基礎がわかるようになることでしょう。岡田監督は、この本を読んで超守備的なサッカーに変更したのではないか。日本サッカー協会もこの本を読んで、次の監督をザッケローニにしたのではないか、と思うぐらいの内容です。
もっとも、2014年9月現在の日本代表では、すでにこの本で指摘されているような、戦術的な問題はクリアできつつあります。ザッケローニが、守備のやり方、攻撃のやり方を教え込んだからです。たしかに、2014年のワールドカップでは、残念なことにザックジャパンは結果が出ませんでした。が、如何に4年間で成長したのかということも、この本の日本代表と現在の日本代表を比べれば、一目瞭然です。
そのようなわけで、今日では当たり前となってしまった戦術についての本であり、4年分陳腐化した内容となっております。しかし、サッカーの戦術の基礎を興味本位で勉強してみたい、と考えていらっしゃる方がいれば、まず、この本を読んでみてはいかがでしょうか。きっと、サッカー観戦が、より面白くなると思います。
サッカーの戦術の基本がすっきりと理解でき、かつ、ここまでプロの試合について、歯に衣着せぬ言い方でボコボコにした本はなかなかない、という点を評価しまして、☆5としました。
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世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス〜イタリア人監督5人が日本代表の7試合を徹底分析〜 単行本(ソフトカバー) – 2010/2/6
宮崎隆司
(著)
これを読まずに岡田ジャパンは語れない!
〜目からウロコの日本代表試合分析〜
イタリア人監督5人が日本代表の7試合を分析し、岡田ジャパンの戦術ミスを徹底的に
指摘する。図解入りの具体的な指摘を読み進めるうちに、サッカーの見方が劇的に変わり、サッカーが100倍楽しくなること間違いなし!
オランダ戦、ガーナ戦をはじめとする岡田ジャパンの失点がすべて「必然である」ことがよくわかる、戦術書の決定版。
これを読めば、ワールドカップでの日本の戦いが「読める」。
第1章:岡田ジャパンのサッカーは世界と比べて何が違っているのか?
第2章:問題の本質が凝縮されたホームでのウズベキスタン戦
第3章:ワールドカップアジア地区最終予選で同じミスを繰り返す岡田ジャパン
第4章:キリンカップのベルギー戦でなぜ日本のサッカーは機能したのか?
第5章:ワールドカップで対戦するオランダとのテストマッチを分析する
巻末付録:サッカーにおける戦術とは何か?
〜目からウロコの日本代表試合分析〜
イタリア人監督5人が日本代表の7試合を分析し、岡田ジャパンの戦術ミスを徹底的に
指摘する。図解入りの具体的な指摘を読み進めるうちに、サッカーの見方が劇的に変わり、サッカーが100倍楽しくなること間違いなし!
オランダ戦、ガーナ戦をはじめとする岡田ジャパンの失点がすべて「必然である」ことがよくわかる、戦術書の決定版。
これを読めば、ワールドカップでの日本の戦いが「読める」。
第1章:岡田ジャパンのサッカーは世界と比べて何が違っているのか?
第2章:問題の本質が凝縮されたホームでのウズベキスタン戦
第3章:ワールドカップアジア地区最終予選で同じミスを繰り返す岡田ジャパン
第4章:キリンカップのベルギー戦でなぜ日本のサッカーは機能したのか?
第5章:ワールドカップで対戦するオランダとのテストマッチを分析する
巻末付録:サッカーにおける戦術とは何か?
- 本の長さ255ページ
- 出版社コスミック出版
- 発売日2010/2/6
- ISBN-104774790400
- ISBN-13978-4774790404
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登録情報
- 出版社 : コスミック出版 (2010/2/6)
- 発売日 : 2010/2/6
- 単行本(ソフトカバー) : 255ページ
- ISBN-10 : 4774790400
- ISBN-13 : 978-4774790404
- Amazon 売れ筋ランキング: - 430,689位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年9月7日に日本でレビュー済み
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2010年3月11日に日本でレビュー済み
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岡田監督率いる日本A代表の最近の7試合について,5人のイタリア人監督が特に守備を中心に分析した内容が書かれている.できれば実際にビデオを見ながら読みたいところだが,70を超える説明図がありわかりやすい.
守備の個人戦術やチーム戦術があまりにも守られておらず,いたずらに大きなピンチを招くことが多く,DFだけでなくFWやエースまでもが無駄に体力を消耗し,得点力低下にも響いている,との指摘が何度もなされる.日本代表がいつも無理気味に飛ばして試合終了まで持たないのが,単なる戦法というわけではなく,守備のセオリーが守られていないことにも大きな原因があるということがとてもよくわかる.それが,世界の強豪国がする大人のサッカーに比べ,日本代表が子供のダンゴサッカーの延長のように単調なものに思える理由の一つなのか,とも思った.
日本は守備の文化を地道に育てていく必要がある旨が書かれていたが,全くその通りだと思う.自分のようにサッカーをやる人も,また,見る人も,是非読んでいただきたいと思う内容.このような本を執筆した著者に拍手を送りたい.
現場,マスコミ,ファンの全てが,単なる精神論から真の意味で脱却し,大人のサッカーを求めていきたいものです.
守備の個人戦術やチーム戦術があまりにも守られておらず,いたずらに大きなピンチを招くことが多く,DFだけでなくFWやエースまでもが無駄に体力を消耗し,得点力低下にも響いている,との指摘が何度もなされる.日本代表がいつも無理気味に飛ばして試合終了まで持たないのが,単なる戦法というわけではなく,守備のセオリーが守られていないことにも大きな原因があるということがとてもよくわかる.それが,世界の強豪国がする大人のサッカーに比べ,日本代表が子供のダンゴサッカーの延長のように単調なものに思える理由の一つなのか,とも思った.
日本は守備の文化を地道に育てていく必要がある旨が書かれていたが,全くその通りだと思う.自分のようにサッカーをやる人も,また,見る人も,是非読んでいただきたいと思う内容.このような本を執筆した著者に拍手を送りたい.
現場,マスコミ,ファンの全てが,単なる精神論から真の意味で脱却し,大人のサッカーを求めていきたいものです.
2010年3月10日に日本でレビュー済み
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巷で言われている「走りの質」「連動性」の欠如を具体的な指摘で詳らかにしてみせている点で
一読の価値がある。詰まる所、ゾーンディフェンスにおけるポジショニング(含 カバーリング)の拙さと、
「プレス」という文字通りボールホルダーを囲い押し込んでしまうことを、次々と突っ掛けることと誤認している
が故に、かわされては相手にスペースを与えてしまっている矛盾、FWの無駄追いにより3ラインが間延びして
しまう悪循環。これらに起因する体力の消耗が中村俊輔やFW陣のポテンシャルを活かせず得点力不足を
引き起こしている原因であるとする見立ては正鵠を射ていると思う。惜しむらくは
オシムの指導により運動量=走力を要求され、マイボールになったら「リスクを犯して」マークを置き去りにして
攻めよと求められたことが、その深い意味を未消化のままに追求しているように見えることか。
まずは走力、その上でセオリーを守りつつリスク度合いを見極めながらここぞという場面ではマークを置き去りに
(=逆にマークについて来させる)してしまうこと、走力の効率的分配を試合展開に応じて行うこと、
その結実として日本の売りである敏捷性とポゼッション&パスワークによりさして穴を空けていないDF陣を
切り裂いてゴールを奪うこと。きっと、かの名将はそんなイメージを我等が代表に描いていたのでは
ないだろうか。今となっては推量に過ぎないのだが、チーム組成の過程、道半ばで指導者が交代する不運と
難しさを感じずにはいられない。岡田さんには持ち前の強運でこのピンチをチャンスに変えて欲しいものだ。
イタリアの名うての指導者・育成者5人による指摘は、日本サッカーに対する慈愛の眼差しを失わず(その責任の
重さを痛感しながらの精力的な論述)次なるステップに飛躍する為の処方箋を具体的に指摘しており
非常に有難いものに思えるし、それを導き出した著者の熱意と尽力に敬意を表したい。
結局、サッカーにおける原理原則は如何に戦術が進化しようと不変であり普遍的であるということを
温故知新で再認識する必要があるということなのだろう。育成指導者の奮起を期待したい。
一読の価値がある。詰まる所、ゾーンディフェンスにおけるポジショニング(含 カバーリング)の拙さと、
「プレス」という文字通りボールホルダーを囲い押し込んでしまうことを、次々と突っ掛けることと誤認している
が故に、かわされては相手にスペースを与えてしまっている矛盾、FWの無駄追いにより3ラインが間延びして
しまう悪循環。これらに起因する体力の消耗が中村俊輔やFW陣のポテンシャルを活かせず得点力不足を
引き起こしている原因であるとする見立ては正鵠を射ていると思う。惜しむらくは
オシムの指導により運動量=走力を要求され、マイボールになったら「リスクを犯して」マークを置き去りにして
攻めよと求められたことが、その深い意味を未消化のままに追求しているように見えることか。
まずは走力、その上でセオリーを守りつつリスク度合いを見極めながらここぞという場面ではマークを置き去りに
(=逆にマークについて来させる)してしまうこと、走力の効率的分配を試合展開に応じて行うこと、
その結実として日本の売りである敏捷性とポゼッション&パスワークによりさして穴を空けていないDF陣を
切り裂いてゴールを奪うこと。きっと、かの名将はそんなイメージを我等が代表に描いていたのでは
ないだろうか。今となっては推量に過ぎないのだが、チーム組成の過程、道半ばで指導者が交代する不運と
難しさを感じずにはいられない。岡田さんには持ち前の強運でこのピンチをチャンスに変えて欲しいものだ。
イタリアの名うての指導者・育成者5人による指摘は、日本サッカーに対する慈愛の眼差しを失わず(その責任の
重さを痛感しながらの精力的な論述)次なるステップに飛躍する為の処方箋を具体的に指摘しており
非常に有難いものに思えるし、それを導き出した著者の熱意と尽力に敬意を表したい。
結局、サッカーにおける原理原則は如何に戦術が進化しようと不変であり普遍的であるということを
温故知新で再認識する必要があるということなのだろう。育成指導者の奮起を期待したい。
2013年5月30日に日本でレビュー済み
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ゾーンDFの守備の原則がこれでもか、というくらいに書いてあります。
その勉強にはなりますが、内容にかなり重複する部分があるので、もうちょっと柔軟性を持って
いくつかのテーマを取り上げてほしかった印象です。
その勉強にはなりますが、内容にかなり重複する部分があるので、もうちょっと柔軟性を持って
いくつかのテーマを取り上げてほしかった印象です。
2010年4月25日に日本でレビュー済み
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岡田の日本代表がやっているサッカーの「どこがおかしいのか」について
本場の(著名ではないが)イタリア人監督にインタヴューした内容をまとめたもの。
着眼点、コンセプトは悪くない。
が、本の体裁、まとめ方や文章がかなりおかしいので、読み辛く最初の章だけで読むのが嫌になった。
インタビューをそのまま掲載するならまだいいが、内容を著者がまとめているので監督の言いたいことが
そのまま書かれているわけではない。ニュアンスとかも著者が思っていることと監督の間で違う可能性がある。
本で指摘されていることは二つしかなく、最初の1,2章くらいを読めば後は同じ内容の繰り返しだと思っていい。
守備の基本であるダイアゴナルな動きができていない事。
守備する位置や、そもそもの状況に応じた守備のやり方が間違っておりそれが全く改善されていない事。
これについては静的とはいえ、位置や状況などのデータが提示されているので、成る程という感じはした。
が、もっと動的なデータであればより説得力を持って読者にインパクトを与えることが出来ただろう。
本にまとめたのはWCに間に合わせるためだろうが、コンセプトから言えば、DVDにしてインタビューと
代表の試合の動画を載せるべきだったと思う。
代表の試合の動画を使う許可が出なかったかもしれないが。
上記にも書いているが本の体裁とまとめ方が悪いのでコンセプトを殺してしまっている。
評価は2というところ。
本場の(著名ではないが)イタリア人監督にインタヴューした内容をまとめたもの。
着眼点、コンセプトは悪くない。
が、本の体裁、まとめ方や文章がかなりおかしいので、読み辛く最初の章だけで読むのが嫌になった。
インタビューをそのまま掲載するならまだいいが、内容を著者がまとめているので監督の言いたいことが
そのまま書かれているわけではない。ニュアンスとかも著者が思っていることと監督の間で違う可能性がある。
本で指摘されていることは二つしかなく、最初の1,2章くらいを読めば後は同じ内容の繰り返しだと思っていい。
守備の基本であるダイアゴナルな動きができていない事。
守備する位置や、そもそもの状況に応じた守備のやり方が間違っておりそれが全く改善されていない事。
これについては静的とはいえ、位置や状況などのデータが提示されているので、成る程という感じはした。
が、もっと動的なデータであればより説得力を持って読者にインパクトを与えることが出来ただろう。
本にまとめたのはWCに間に合わせるためだろうが、コンセプトから言えば、DVDにしてインタビューと
代表の試合の動画を載せるべきだったと思う。
代表の試合の動画を使う許可が出なかったかもしれないが。
上記にも書いているが本の体裁とまとめ方が悪いのでコンセプトを殺してしまっている。
評価は2というところ。
2014年12月22日に日本でレビュー済み
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ゾーンディフェンスにおける基本的な考え方である「ディアゴナーレ」と「スカラトゥーラ」について学ぶことができます。巻末にある付録は特に必見です。
僕はこれを読んでからサッカーの試合を観ると、DFの色々なミスを発見することができてサッカー観戦の楽しみの幅が広がりました。
指導者の方でも一読する価値があると思います。
僕はこれを読んでからサッカーの試合を観ると、DFの色々なミスを発見することができてサッカー観戦の楽しみの幅が広がりました。
指導者の方でも一読する価値があると思います。
2010年4月21日に日本でレビュー済み
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先ずもって、この様な記事を企画した著者に最大限の敬意を払いたい。
また、他国の代表に敢えてコメントを行なうことを通じて、著者及び日本サッカーの進歩に協力をしてくれたイタリア人監督にも感謝と賛辞を贈りたいと思う。
日本のサッカー関連の記事に関して言えば、一般のマスコミは言うに及ばず、専門家と言われる人の解説においても、例えば個々の監督・プレーやが「明日から試みることができる」レベルでの具体的解説にお目にかかったことがない。
本書においては、試合の各局面ごとに具体的且つ論理的に誤りが指摘されており、明日の紅白戦からでも応用ができる、またサッカーの素人である私であっても理解できるレベルのものとなっていると感じた。
日本サッカーの最高レベルの岡田監督、代表選手達がここに書かれている事柄を知識として持っていないとは思わない(そう信じたい)。
しかし、世界(イタリア?)のサッカーにおいてはセオリー、つまり常識・定石とされていることが実践できていないのが現代表であることもまた事実。これらのことを分かった上で、敢えてやっているのだ、という反論もあろうかと思うが、科学的・論理的に誤っていることは修正すべきだと思うし、それでも敢えてそうするのであれば、同じレベルで科学的・論理的に今の代表のサッカーの意味を示してほしいものだ。
本番まで残された時間は僅かであり、できることは限られている。数多くのやるべきことの中から取捨選択して取り組んでいかねばならない。本書に書かれていること「だけ」に徹底的に拘って行くべきではないかと感じるし、それ「だけ」に拘ることによって日本代表のレベルを劇的に改善できるのではないか。そう信じさせる説得力を本書は持っている。
「我々の国には、たまたま日本よりも少しばかり先にサッカーを始めた歴史がある。その結果として、我々は日本よりサッカーに必要なものを少しばかり多く知っているに過ぎない」(アントニオ・アッコンチャ:イタリアサッカー協会監督養成スクール総括)
このイタリア人の謙虚な姿勢を見習って、残された時間を有意義に使って欲しいと心から願う。
イタリア人監督も認める日本代表のポテンシャルの一端を世界に示してほしい。
また、他国の代表に敢えてコメントを行なうことを通じて、著者及び日本サッカーの進歩に協力をしてくれたイタリア人監督にも感謝と賛辞を贈りたいと思う。
日本のサッカー関連の記事に関して言えば、一般のマスコミは言うに及ばず、専門家と言われる人の解説においても、例えば個々の監督・プレーやが「明日から試みることができる」レベルでの具体的解説にお目にかかったことがない。
本書においては、試合の各局面ごとに具体的且つ論理的に誤りが指摘されており、明日の紅白戦からでも応用ができる、またサッカーの素人である私であっても理解できるレベルのものとなっていると感じた。
日本サッカーの最高レベルの岡田監督、代表選手達がここに書かれている事柄を知識として持っていないとは思わない(そう信じたい)。
しかし、世界(イタリア?)のサッカーにおいてはセオリー、つまり常識・定石とされていることが実践できていないのが現代表であることもまた事実。これらのことを分かった上で、敢えてやっているのだ、という反論もあろうかと思うが、科学的・論理的に誤っていることは修正すべきだと思うし、それでも敢えてそうするのであれば、同じレベルで科学的・論理的に今の代表のサッカーの意味を示してほしいものだ。
本番まで残された時間は僅かであり、できることは限られている。数多くのやるべきことの中から取捨選択して取り組んでいかねばならない。本書に書かれていること「だけ」に徹底的に拘って行くべきではないかと感じるし、それ「だけ」に拘ることによって日本代表のレベルを劇的に改善できるのではないか。そう信じさせる説得力を本書は持っている。
「我々の国には、たまたま日本よりも少しばかり先にサッカーを始めた歴史がある。その結果として、我々は日本よりサッカーに必要なものを少しばかり多く知っているに過ぎない」(アントニオ・アッコンチャ:イタリアサッカー協会監督養成スクール総括)
このイタリア人の謙虚な姿勢を見習って、残された時間を有意義に使って欲しいと心から願う。
イタリア人監督も認める日本代表のポテンシャルの一端を世界に示してほしい。
2010年4月7日に日本でレビュー済み
サッカーを見るときはつい攻撃に目が行きがちになるが、守備のリテラシーを啓発する意味でいい本だと思う。私もいい勉強になった。
で「岡田ジャパン」と銘打ってあるが、これは以前からの問題点。トルシエが「日本には守備の文化がない」と言ってからも、結局何ら変わってないのだ。
ジーコに明確なチーム戦術がないのは明白だったし、本書で頻繁に槍玉に挙げられている阿部はオシムの愛弟子であった。もしかしたらオシムも、システム論的には守備を教えていなかったのではないか。つまり守備の基本ができていないのは代表監督以前、Jリーグはもとよりユース・育成からの問題点であるということになる。もちろんチーム戦術的な守備の約束事はあるだろうが、様々な局面に適用すべき普遍的な「基礎」としての守備戦術を、代表選手レベルですら曖昧に捉えているということだ。
このように根が深い問題であるし、帯の売り文句「ここを変えれば岡田ジャパンは勝てる!」というほど短絡的な内容でもない。「9ヶ月では足りない」「5ヶ月たったこの時点でも同じ問題を抱えている」といった、南アフリカ大会を指標にするにはあまりに絶望的な文言が並ぶ。しかしこの大会に間に合わなくとも、この問題はいつか必ず解決されなければならない。
で「岡田ジャパン」と銘打ってあるが、これは以前からの問題点。トルシエが「日本には守備の文化がない」と言ってからも、結局何ら変わってないのだ。
ジーコに明確なチーム戦術がないのは明白だったし、本書で頻繁に槍玉に挙げられている阿部はオシムの愛弟子であった。もしかしたらオシムも、システム論的には守備を教えていなかったのではないか。つまり守備の基本ができていないのは代表監督以前、Jリーグはもとよりユース・育成からの問題点であるということになる。もちろんチーム戦術的な守備の約束事はあるだろうが、様々な局面に適用すべき普遍的な「基礎」としての守備戦術を、代表選手レベルですら曖昧に捉えているということだ。
このように根が深い問題であるし、帯の売り文句「ここを変えれば岡田ジャパンは勝てる!」というほど短絡的な内容でもない。「9ヶ月では足りない」「5ヶ月たったこの時点でも同じ問題を抱えている」といった、南アフリカ大会を指標にするにはあまりに絶望的な文言が並ぶ。しかしこの大会に間に合わなくとも、この問題はいつか必ず解決されなければならない。