新品:
¥1,980 税込
ポイント: 20pt  (1%)
無料配送5月23日 木曜日にお届け
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥1,980 税込
ポイント: 20pt  (1%)  詳細はこちら
無料配送5月23日 木曜日にお届け
詳細を見る
または 最も早いお届け日時指定便 明日 8:00 - 12:00の間にお届け(6 時間 33 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
在庫あり。 在庫状況について
¥1,980 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥1,980
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
出荷元
Amazon.co.jp
出荷元
Amazon.co.jp
販売元
販売元
支払い方法
お客様情報を保護しています
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
支払い方法
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
¥680 税込
ポイント: 7pt  (1%)  詳細はこちら
古本屋さんで販売されている程度の状態です。 古本屋さんで販売されている程度の状態です。 一部を表示
配送料 ¥257 5月25日-27日にお届け(19 時間 18 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り1点 ご注文はお早めに 在庫状況について
¥1,980 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥1,980
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
この商品は、ブックワンネット事業部365日発送 が販売、発送します。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

Humankind 希望の歴史 上 人類が善き未来をつくるための18章 単行本 – 2021/7/27

4.6 5つ星のうち4.6 535個の評価

{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,980","priceAmount":1980.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,980","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"diEw2EojBwfIpTboxWpbDalQmhxK2CYGggZA9%2FeMJx9NG6q8Ag7s1lDAEVSLsCQYatfCgLw1PGLANB0osN8DMNDusDiygf7DmvDIq%2BfBj5piBOqw6Eq%2FI%2Fx%2BbaX2R06KXCqetoHq0wE%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥680","priceAmount":680.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"680","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"diEw2EojBwfIpTboxWpbDalQmhxK2CYGVnYrQUlgtsdtBjACPKCzHv7bR9LbEpFBjJ%2F7osn6nf5mc0170dVpVc44uGr%2BMolVAyAQ6OWvpjOLS1%2BNEVNRVy7yE4jkSyNq0CNdL2rCrRH7t9f13SiUtGLsGaEdXRD0E0VRQJn34y6x60dfE7AdAg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}

購入オプションとあわせ買い

「わたしの人間観を、一新してくれた本」――ユヴァル・ノア・ハラリ(『サピエンス全史』)著者推薦!

「希望に満ちた性善説の決定版!」――斎藤幸平(『人新世の「資本論」』)著者推薦!

「邦訳が待ちきれない!2020年ベスト10洋書」WIRED日本版選出!

本国オランダでは発売忽ち25万部突破、世界46カ国ベストセラー!

近現代の社会思想は、”性悪説”で動いてきた。

・ホッブズいわく「万人の万人に対する闘争」
・アダム・スミスによると、人は損得勘定で動くホモエコノミクス
・ダーウィンが唱えた、自然淘汰説
・ドーキンスは『利己的な遺伝子』を執筆
・少年たちのいじめ本性を描いた『蠅の王』がノーベル文学賞

また”性悪説”を裏付けるような心理学実験や人類学の調査がなされてきた。

・スタンフォード監獄実験(人は役割で容易に悪人になれる)
・ミルグラムの電気ショック実験(ナチス「凡庸な悪」の説明根拠に)
・イースター島絶滅の謎(内戦が理由とされ人肉食説すら唱えられた)

だが、これらは本当か。著者は、”暗い人間観”を裏付ける定説の真偽を確かめるべく
世界中を飛び回り、関係者に話を聞き、エビデンスを集めたところ意外な結果に辿り着く。

なぜ人類は生き残れたのか。民主主義や資本主義や人間性の限界を踏まえ、
いかに社会設計すべきか、どう生き延びてゆくべきかが書かれた「希望の書」。

続きを読む もっと少なく読む

よく一緒に購入されている商品

¥1,980
最短で5月23日 木曜日のお届け予定です
在庫あり。
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
+
¥1,820
最短で5月23日 木曜日のお届け予定です
残り1点 ご注文はお早めに
この商品は、quickshop 横浜店が販売し、Amazon Fulfillment が発送します。
+
¥2,420
最短で5月23日 木曜日のお届け予定です
残り18点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計: pt
詳細
追加されました
これらの商品のうちのいくつかが他の商品より先に発送されます。
一緒に購入する商品を選択してください。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2021/7/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/7/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163914072
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163914077
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.6 x 2.5 x 19.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 535個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
Rutger Bregman
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4.6つ
5つのうち4.6つ
535グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう
ほとんどの人は本質的にかなり善良だという主張は、本当に正しいのか
5 星
ほとんどの人は本質的にかなり善良だという主張は、本当に正しいのか
『Humankind 希望の歴史――人類が善き未来をつくるための18章』(ルトガー・ブレグマン著、野中香方子訳、文藝春秋、上・下)は、人間は本質的に利己的で攻撃的で、すぐパニックを起こすという見方は間違っており、ほとんどの人は本質的にかなり善良だと主張しています。本書は、この自説を証明するために、さまざまな事例を収集・考察しているが、とりわけ興味深いのは、「本当の『蠅の王』」、「イースター島の謎」、「『ミルグラムの電気ショック実験』は本当か」――の3つです。●本当の『蠅の王』――ノーベル文学賞を受賞したウィリアム・ゴールディングの小説『蠅の王』では、無人島に漂着した少年たちは憎み合い、殺し合ったが、その実話版ともいうべき1977年のトンガにおける6人の少年たちの無人島漂着事件は『蠅の王』とは正反対の経過を示しました。少年たちは、思い遣りと協力によって、救出されるまでの1年以上、無人島で全員が生き延びたのです。「わたしは著者(ゴールディング)の人生を調べて、彼が非常に不幸な人間だったことを知った。彼はアルコール依存症で、抑うつ的で、自分の子どもを虐待した。『わたしはいつもナチスのことを理解していた』とゴールディングは告白している。『なぜなら、わたしもそういう性質だからだ』。そして、『蠅の王』を書いたのは『いくらかは、その悲しい自己認識からだった』」という記述には、本当に驚かされました。●イースター島の謎――トール・ヘイエルダールとウィリアム・ムロイのコンビやジャレド・ダイアモンドの影響を受けて、人間の愚かさの象徴と見做されてきたイースター島の崩壊の真の理由が、歴史学、地質学、人類学、考古学を駆使することによって明らかにされています。貪欲さに限界がない島民による森林破壊と人口増加がイースター島を滅亡させたという説は正しくなく、島の森がすっかり消えてしまったのは、最初に島に辿り着いた人々の舟に潜り込んでいたナンヨウネズミ(ラッツス・エクスランス)によるものだったというのです。そして、最終的に、イースター島はペルーの奴隷商人と彼らに起因する天然痘ウイルスに滅ぼされてしまったのです。●「ミルグラムの電気ショック実験」は本当か――人間の凶暴性を証明した心理学実験として有名なミルグラムの電気ショック実験について、なぜ被験者は相手を感電死させかねないボタンを押したのか、その背景が追究されています。実験を行った28歳の心理学者、スタンレー・ミルグラムは、「人間には生まれつき致命的な欠陥があり、そのせいで、子犬のように従順に振る舞い、きわめて恐ろしいことも平気でする」と主張しました。しかし、「舞台監督としての才能、ドラマを見出す慧眼、テレビ受けするものを見きわめる鋭い感覚」を備えたミルグラムが、自分の考えを証明しようと、被験者たちを誘導した巧妙な手口が暴かれています。読み応えのある、心にひりひり感を与える刺激的な著作です。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした

上位レビュー、対象国: 日本

2022年1月20日に日本でレビュー済み
読みやすく、ドラマチックで引き込まれるので誤解しやすいが、
この本(上巻)の最重要テーマは
「性善説を証明する」ことでもなければ、
「性悪説を否定する」ことでもない。

そもそも人は
「証明されたもの」を受け入れるわけでもないし、
「証明されていないもの」を信じないわけでもない。

昨今の「感染症対策」と称するさまざまな施策もそうだし、
その状況下における人々の行動を見ても正気とは思えないことが多々ある。

だとしたら何がこの本(上巻)の最重要テーマかというと、
「現実主義」というものの再定義であり、
「自己成就予言」と呼ばれるメカニズムを
「現実的」に利用してみることの提案だ。

どういうことか。

「人間の本性を悪いもの」と見ればそうもなるし、
「人間の本性を善いもの」と見ればそうもなる。

そして実際に「人間の本性は悪だ」と信じる人々が拠り所とする
様々な「科学的データ」や「権威づけされた情報」の多くが、
実際は「捏造」や「改ざん」によって生まれたことが上巻で示されている。

・少年たちの残虐さを描いてノーベル文学賞を取った「蝿の王」
・肩書と立場で人は残虐になるという「スタンフォード監獄実験」
・権威性の影響力を示したと言われる「ミルグラムの電気ショック実験」
・殺人を目撃した37名が傍観したという「キティ・ジェノヴィーズ事件」
・「未開人」は残酷な殺し合いで絶滅したという数々の資料

などなど。

いっぽうで、過酷な戦場においてすら、
約8割近くの兵士が危険を前にしても「命を奪う引き金を弾いていない」という
時代と場所の異なるデータを持ち出すことで「性悪説」に
疑問を投げかけている。

もちろんそれらだけで「性善説の正しさを証明」できるわけではない。

そもそも性善説と性悪説については
「実験ではやらせ」が、
「過去の歴史はでっちあげること」が
「人間の本性が悪である」という方向で行われていたということなのだ。

問題はその「事実を意図的に性悪説で捻じ曲げた」情報が広まり、
誤りが判明したあとも訂正されず、
「人の本性は悪」という結論だけが人々の常識となって
自己達成予言として社会問題を生み出し続けているということだ。

だとしたら、
「現実的に」見て、性善説を採用した方が
人生も世の中も上手くくよね、という提案が
この本(上巻)の趣旨だと私は理解した。

じゃあ、なぜ人々は「性悪説」を好むのか。
そして、もともと善良であるはずの人類の中から
なぜ凶悪な犯罪を犯す人が出現するのか。

この問いについては続き(下巻)で繰り広げられることになるはずなのだが、
少なくとも「性悪説」が特定の権力を生み出す現実的な効果があることを、
上巻でも示している。

つまり、
・人は放置すれば悪いことをするので権限を制限するべきである
・人は本来が野蛮な存在だからこそなにかしらの「教育」をすべきである

その起源は「人々を支配するための方便」として古代ギリシャ時代にも見られ、
象徴的なのは「人は生まれながらに罪を背負っている(原罪)」という
『創世記』(旧約聖書)が影響力を持つに至った要因として(間接的ながら)
言及されているところも興味深い。

言い換えれば、もともと人類が
「信じやすくて親切」な種だからこそ、
「原罪」という「非現実的な」設定を受け入れていると言えなくもない。

また、暴力に訴えることを好まない種だからこそ
「公共の福祉」の名のもとに、
様々な権限を明け渡す(独占させる)ことに合意していると言えなくもない。

ある意味では、
大航海時代に欧州人が南米人を殲滅したときのように、
「旧約聖書」のころから始まる「性悪説」は人類の疑心暗鬼と
権力の暴走を生み出す、ウィルスのようなものなのかもしれない。

また、その変異種として
「人は利己的に行動する」ことを前提にしている「経済学」が
数々の「想定外」のダメージを予測できず、
さらに大きな権力(富の独占)を生み出していることも興味深い。

付け加えるなら、
スピリチュアル界隈で「性善説の効用」は目新しくないアイデアかもしれないが、
この本の著者(30代前半)はニューエイジなどの潮流とは距離を取ってるからこそ、
これだけ説得力のある事実を積み上げられたのだという驚きがあった。

性善説と性悪説、どちらも証明する必要はない。
ただし「性悪説」の誤ったバイアスが
人類にとって好ましくない現実を増やしていることは確かだった。

だからこそわたしたちは「現実的に」考えて
性善説を採用する希望と勇気を与えてくれる本だと感じた。

逆に言えば「性善説」を心から信じている人にとっては、
上巻は「やっぱりね」という確認作業のような内容なのかも知れない。

その上で、
・そもそも善良だとしたらなぜ「悪のリーダー」が生まれるのか?
・どうやって「他人の悪意」に備え、向き合えばよいのか?
についての考察は、下巻を楽しみにすることにする。

「現実主義の再定義という主題」の構成要素のひとつひとつが面白くて
ついつい内容にのめり込む話題が盛りだくさんだったので、
私にとっては上巻・下巻に分かれていることはありがたかった。
252人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
希望が持てる本。希望を持って生きていくことの証明がなされている本です。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人は本来生まれながらに善であることを証明しようと試みた一冊

多くの実験や研究、そして連日報道される凶悪事件などが示す通り、人間の本性は残虐で卑劣であるという性悪説的な風潮に著者は疑問を呈している

実行するのに多くの労力と努力を強いる性善説よりも、自身の悪性を諦めることができる性悪説のほうが楽で都合が良いため、性悪説は支持されてきたという

ジャーナリズムや研究機関の腐敗も性悪説を後押ししている

より多くの視聴者を獲得することで収益を得るジャーナリズムは真実よりも利益を追求し、性悪説が前提のショッキングな報道を優先する

同様に、スタンフォード監獄実験やミルグラムの電気ショック実験など、倫理観や道徳観に関する実験や研究の多くが、注目を集めるために故意に結果が操作されていた

そして思い込んだことが実際に現実になる "自己成就予言" ・ "プラセボ効果" ・ "ノセボ効果" といった認知バイアスが性悪説を更に加速させているという

本書では、実際に起きた事件や行われた実験だけでなく、歴史・人文学・心理学など様々な角度から興味深い考察をしている

以下に重要だと感じたことを挙げる

・全てが共有物であった狩猟採集時代には所有の概念はなく、人々はより平等であらゆる物をシェアしていたが、農耕の始まりと共に財産所有と所有量に比例した権力による支配構造が生まれ、それが今に続く多くの争いの元凶であるという

しかし狩猟採集を続けていれば人類は今でも平和主義だったという著者の主張は、狩猟採集民の生活に戻りたい人が皆無であろう現代ではかなり無理がある

・人は権力を持つとミラーリングという共感能力を損ない、行動は著しく利己的になり、 "権力は腐敗しがちで絶対的権力は絶対的に腐敗する" という言葉通り、権力の腐敗が人の悪性の原因でもあるという

人は羞恥心を感じる数少ない生き物であり、羞恥心があるからこそ悪行を踏みとどまり、他人を尊重するようになる、つまり羞恥心こそが社会性であり道徳観の根源でもあると書かれている

権力者ほど羞恥心がない傾向にあり、競争力が必要とされる出世などでは優位に働くことも多いという

・著者は、共感性という言葉は優しさや利他性に近く、性悪説とは対極にあるように聞こえるが、実はその共感性こそが差別や序列の原因であると言っている

共感はスポットライトであり同時に複数を照らすことはできず、一人に光が当たればそれ以外は注目を失うことになる

親和物質・愛情ホルモンと呼ばれる脳内麻薬のオキシトシンは、共感性を生み人との繋がりを助けるが、裏を返せば身内贔屓の原因でありオキシトシンこそが残酷の源である

共感は相手に同調し自分に似た人を贔屓するのに対し、思いやりは相手との違いを受け入れた上で相手の気持ちにたって接する、つまり共感ではなく "思いやり" が必要だという

・古くから群れで行動し単体では生存可能性が著しく落ちる人間にとって、社会性は生存戦略的に最重要であり、社会性の高さは集団内での優位性を示すものでもある

傲慢な人間は孤立し他人の協力を受けれず、親切な人間よりも生存可能性が下がるだけでなく、孤独が実際に多くの体調不良や精神疾患を引き起こすことから、孤独が人にとって大きなリスクであることがわかる

天才型と模倣型による情報の継承を比較した実験では、模倣型の方が結果的により多くの知識や技術を伝搬できたことが示されている

孤立した天才よりも協力する凡人の方が遥かに良い結果を残すことから、実際に文明は分業・つまり協力によって大きな発展を遂げてきたことがわかる

・悪事の多くは人間の本性からではなく、その人が置かれた環境や状況などがそうさせている

ピグマリオン効果・ゴーレム効果・多元的無知などが、 "人にとって集団に抵抗することが最も難しい" ことを示している

私達が絶対悪のように見做すテロリストでさえも実際には私達と同じく家族や友人が居て、普通の生活をしている私達と同じ人間だという

・過去には宗教による支配が倫理観や道徳観を作っていたが、現代では法の支配に取って代わられた

突き詰めれば貨幣や法律の強制力の裏には警察や軍隊といった暴力があり、最終的には暴力が支配している

著者はこの点について圧倒的な真実を述べているが、それについての性善説的視点からの弁解や反対意見などは一切言及されておらず、マキャベリズムの一例として有耶無耶のまま無視されている

・金銭的インセンティブは逆にモチベーションを下げる場合があり、経済性の追求の弊害について書かれている

更に、家族に始まる経済性を排除した利他行動や共有は実質的に共産主義であり、それこそが人間の本来の姿であるという

しかし社会的動機や内的要因に基づいた奉仕や労働の問題点については一切触れられておらず、他人同士で経済性を完全に排除すると搾取や不公平が起こることは無視している

・コモンズの悲劇への反論として、ヒッピーコミューンの例を出し、資本主義を利己主義の根源とし共産主義を利他主義と結びつけるのは論理の飛躍であり、著しく中立性を欠いている

・多様性のある環境で多くの時間を過ごすほど、他者へ寛容になるという

多くのすれ違いの原因が無知から来るものだと考えれば、お互いに理解が深まる多様な環境が人を寛容にするのは確かだろう

著者は最後に善を実践するための10のアドバイスを記している

1. 最善を想定する - 人の善意を想定し疑わない
2. winwinで考える - 善意に利益があって良い
3. たくさん質問する - 相手を知り一方的な善意を押し付けない
4. 共感ではなく思いやり - 感情の共有ではなく相手を理解する
5. 違いを理解する - 意見は違って良い
6. 自らを愛す - 誰しも同じ人間である
7. ニュースを避ける - 食べ物と同じく得る情報にも気をつける
8. ナチスを叩かない - ヘイトはヘイトを生む
9. 善行を恥じない - 善行を隠す必要はない
10. 現実主義になる - 性善説という現実を受け入れる

全体として著者の主張には一定の説得力があり、自己成就予言の観点からも実際にそう信じる方が良い結果を招くのも確かだろう

しかし、なんとしてでも性善説にしたいという答えありきの主張は、極端でバランスを欠いているようにも見える

黒でないことを証明してもそれが白だとは限らないのと同じく、物事は0%か100%のような二元論ではなく、人によって育った環境・受けた教育・遺伝や身体的特徴・運や人間関係など様々な要素が影響を及ぼし得る

性善説を信じそれを実行する努力は理想ではあるが、人が持つ利己性などの悪性は環境などの影響を受けやすく、全ての人に同じ理想を望むのは難しいだろう
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を読んだ翌朝、「安らかな気持ちで目覚めることができた」
というレビューを耳にして、読んでみたい!と思ったのが始まりでした。

その気持ちで読んでいくと、
どのストーリーも温かく感じ、
まさに「性善説」を素直に受け入れながら読み進めることができました。

本書を読むまでは、
学校やニュースなどから教えられた、
科学的なデータを元にした性悪説的な考え方を
自分の中で変えることはできないと諦めていました。

しかし、先に書かせていただいたように
「安らかな気持ちで目覚めることができた」という評判をもとに読み進めたことで、
さまざまな研究データの「捏造」や真実と異なる歴史教育があったことを
素直に受け入れることができました。

どのような捏造や真実と異なる認識があるかについては、
他の方のレビューなどにも書かれているようですので、
そちらをご覧いただくといいのではないかと思います。

まだ、下巻を読んでいないので、空き時間を作って、読んでいきたいと思います。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日々のニュースや、様々な物語やテレビ番組を元に、いかに自分の中にある
「人間とはこういう存在である」というものが形作られており、
それが自己成就予言によって、どれほど破壊的な影響を及ぼしているのかを知った

もし人間は本質的に善良で、お互いを助け合う存在で、困難な状況にも勇気を持って立ち向かうことができる、
と信じる人が増えれば、
「人間は利己的だから仕方がない」
と諦めていた事に対し、
今社会にある問題についても、解決に向けて動き出そうとする人が増えるのではないかと思う

また、自分の思考がどれほど外側の情報に影響されているのかを知った
自分の脳は、それまで自分が仕入れてきた記憶を元に、あっという間に盲点を創り出してしまうので、
論理を丁寧に追って判断をすることが重要だと感じた
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート