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公〈おおやけ〉 日本国・意思決定のマネジメントを問う (NewsPicksパブリッシング) Kindle Edition

4.2 4.2 out of 5 stars 66 ratings

作家生活40年の集大成!
「本書を読み終えるとき、読者はたった1字にこめられた意味をつかむことになるだろう」(本文より)

コロナウイルスに対する意思決定は、敗戦のあの日から何も変わっていないーー。
猪瀬直樹が今最も伝えたい、「私」の国・日本に欠けている概念(コンセプト)とは。
「他の国にはある公への意識が、この国には見られないのはなぜなのか」をテーマに、明治から令和まで、日本近代の風景を縦横無尽に描く! NewsPicks人気連載イノベーターズ・ライフを大幅加筆・修正のもと書籍化。

・文化芸術を大臣が「生命維持に必要な存在」と語るドイツ、「癒し」でしかない日本
・コロナウイルスで日本政府に決定的に欠けていた「文書主義」
・なぜ東京はロックダウンできなかったのか
・戦前と戦後は連続的につながっている
・「公」を描くカズオ・イシグロ、「私」に閉じこもる村上春樹
・「元号」にこだわり続けた森鷗外の公への意識
・「マーケット」を意識していた夏目漱石
・太宰治のスター願望は、現代ならお笑い芸人だ
・日本は戦前も戦後も「官僚主権」で変わらない

作家的感性をもって日本の官僚的無感性と戦い続けた猪瀬直樹が描く、この国の本質とは。
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Product description

About the Author

猪瀬直樹(いのせ・なおき) 1946年長野県生まれ。作家。87年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。96年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。2002年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。07年、東京都副知事に任命される。12年、東京都知事に就任。13年、辞任。15年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『民警』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全12巻、電子版全16巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』など。

Product Details

  • ASIN ‏ : ‎ B08C5LCX79
  • Publisher ‏ : ‎ ニューズピックス (July 8, 2020)
  • Publication date ‏ : ‎ July 8, 2020
  • Language ‏ : ‎ Japanese
  • File size ‏ : ‎ 2692 KB
  • Text-to-Speech ‏ : ‎ Enabled
  • X-Ray ‏ : ‎ Not Enabled
  • Word Wise ‏ : ‎ Not Enabled
  • Sticky notes ‏ : ‎ On Kindle Scribe
  • Print length ‏ : ‎ 238 pages
  • Customer Reviews:
    4.2 4.2 out of 5 stars 66 ratings

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猪瀬 直樹
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作家。1946年長野県生まれ。

83年に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『日本凡人伝』を上梓し、87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞。定評の評伝小説に『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』『こころの王国 菊池寛と文芸春秋の誕生』がある。

『日本国の研究』で96年度文藝春秋読者賞。

2002年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。その戦いの軌跡は『道路の権力』『道路の決着』に詳しい。06年に東京工業大学特任教授、07年に東京都知事に任命される。近著に『ジミーの誕生日 アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」』『東京の副知事になってみたら』。また、『昭和16年夏の敗戦』中公文庫版が2010年6月に刊行された。

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4.2 out of 5 stars
4.2 out of 5
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Reviewed in Japan on December 29, 2023
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すごいと一驚し、感嘆しました。読まれた方はみな同じ感想を持たれるのでは。
作家生活40周年の集大成、と帯にありますが、正に。看板に偽りなしです。
日本のこれから(もちろん今にも)必須なものである「公」ということ。それは何であるか、どうして必須であるのか、なぜ我が国には欠けているのかを解いてゆきます。まずはコロナの発生、そして政府の対応から、開戦における政府と共通するものを見出す。そして日本とは「ディズニーランド」だ喝破される。そしてその作家であれば代表的な方が村上春樹先生。なぜノーベル文学賞を逃し続け、カズオ・イシグロが受賞できたのか。それはヨーロッパ文学との違いでもあり、「公」と「私」がバランスよく拮抗しているから。日本の文学には「公」がなく、虚しい「私」の空回りばかり。そうなってしまった起源としては明治に文明を輸入し着床させる際、官僚に委ねたことにあり、また作家は文明を福沢諭吉が訳した「人間交際」の要素である「男女交際」を色恋のみに限定して解釈してしまい「公」がなおざりになり私的に自閉し情緒の問題に矮小化されていった。日本の文学は家長(公)側でなく、脛を囓るだけの放蕩息子(私)側を正統とするようになり、国民の生命財産の守護は、人知れず官僚機構に託されてしまった。ジャーナリストもまた放蕩息子になっているのではないか。学生時代、信州大学で全共闘運動の議長に祭り上げられていた先生もまた、ふと自分も放蕩息子なのだと気づかれる。同時に、議長をやっていたことで家長を学ばれもして、それが作家として、政治家としての活動にも活きてくる。「公」の問題を扱いながら、先生の作品の数々、そして先生の道程が語られてゆきます。それは切っても切れないものであり、私を語りながら公にもなっていて。それは先生が常に「公」の問題意識をもち、作品を成し政に取り組んできたからであり。そして、そういう姿勢は、我々読者一人一人に必要なのだと訴えかけてきます。公の大切さを知ろうと。さすれば君もクリエイターなのだと。挿話としていろいろ気になったことはありますが、都知事時代の徳洲会からの支援のリークは仕組まれていたものではないかという疑念をもちましたし、オリンピック招致から外されたのにオリンピックにおける問題でもって先生が今現在も叩かれていることは納得がゆかない。ともかく、面白く読め、歴史、文学を知れ、なおかつ先生の入門書にもなっている、重層的でありながら論旨明解で達意の文章で苦を伴わず読める、必読の良書です。
Reviewed in Japan on September 3, 2023
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「公」をキーワードに、著者のこれまでの思考の過程を辿れる。各エピソードは著者の過去作品の導入の役割も果たしている。

昭和16年夏の敗戦、昭和23年冬の暗号、ミカドの肖像、太陽の男石原慎太郎伝を読んできたが、次は道路公団民営化について知ろうと決めた。

著者は特に明治期以降の歴史に深く精通している。文学史論ひとつとっても、こんなに当時の人々の鼓動が聞こえてくる「生きた歴史」として語っている著者を知らない。
One person found this helpful
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Reviewed in Japan on July 13, 2020
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私は猪瀬直樹の著作はけっこう読んできた。『ミカドの肖像』『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』などをはじめ、私が読んだ猪瀬作品はどれも切り口が独特で内容も面白いかった。
最近の本だと『日本国・不安の研究』も、日本の医療問題や社会保障問題について丁寧に描かれており、とても勉強になった。

本書は猪瀬氏のこれまでの思索を、「公」という切り口から綴った集大成である。

特に印象に残ったのは、日本がファクトやロジックを軽視し、ムードで決める悪癖があるという指摘である。
たとえば東條英機は、p70前後で描かれている総力戦研究所に深い関心を持ち、議論を傍聴していた。
総力戦研究所の意義や論理、結論などを、東條は十分に深く理解していたことが強く推察される。

しかしそんな東條ですら、ムードに勝てなかった。
もちろん東條は陸軍の重鎮であり、大きな権力を既に持っていた。そんな彼ですら無理だったのだ。

鈴木貞一のデータ捏造の箇所もそうだが、ファクトとロジックが軽視され、ムードによって開戦が決まってしまったのである。

こういった構造は今の日本にも色濃く残っている。
理由は何なのかわからない。個人的には天皇制に起因している気もするが、とにかく再び上記のような悲劇が起こることを防ぐために、ファクトとロジックを重視して意思決定する仕組み作りができたらいいなと思った。

(もっとも著者の言うとおり、アメリカの実質的な属国となり楽に生きることを決め、有事を想定しなくなった今の日本でそれが実現可能かは不明だが。)

あと、猪瀬直樹の改革路線はとても良かった。
特に道路公団関連の民営化は、猪瀬直樹の功績としてもっと評価すべきだと思う。
私が子供の頃の高速道路は、パーキングなどほんとひどかったが、今は本当に良くなった。
これは猪瀬氏の立派な功績であり、もっと高く評価されるべきである。

それにしても、そんな猪瀬氏がうっかりしてて都知事を辞めてしまったのが本当に残念だった。あれで政治家としては命脈を絶たれてしまった。
あんな頭脳明晰な逸材が、たった一度の過ちで公職から締め出してしまうのはもったいなさすぎると当時思ったのを覚えている。

まあ、それで猪瀬氏が作家に戻ってきてくれたので、それはそれで良かったのかもしれない。
特に本書のp162~で書かれているような、無責任な言いっぱなしで終わるのではなく、発言に責任を持ち、問題点の改善案や課題解決に取り組んでいくジャーナリズムこそが求められているという趣旨の指摘はほんとその通りだなと思う。
実際この通り行動してきた猪瀬氏だからこそ言葉に説得力がある。ある意味、猪瀬氏が本書で最も読者に伝えたかったのはこの162ページからの部分なのではとすら思えるレベルで良い指摘である。

低レベルで放蕩息子のような無責任コメンテーターばかり跋扈する日本において、家長としての責任を自覚し、「行政や企業に責任を押しつけるのではなく、彼らが新しく生まれ変われるようなクリエイティブな提案をフリーハンドでする仕事」こそ、今の日本の言論人に最も求められている姿勢だと思った。

長くなったが、猪瀬氏の今後の作品が楽しみだし、ソリューションジャーナリズムの推進者としても、猪瀬氏のことを応援していきたいと思いました。
21 people found this helpful
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Reviewed in Japan on November 21, 2021
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前半の意思決定や作家の私と公とかは、興味深く面白かったが後半は、自身の話で自慢話に聞こえてなんかなぁって感じだったのが残念
One person found this helpful
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Reviewed in Japan on July 19, 2020
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公<おおやけ>ってなんで必要なの?そんなの今いる?そう思う方にこそ、この本をお勧めしたい。

我々日本人は今「わたくし」しかない個人が「社会」ではなく世間に漂い、自分と近い価値観の人だけ肩を寄せ合い生きている。そしてそれらの人々が「議論」しても発表や批判をしあうだけで解決に向けた手立ては生まれない。なぜか。それは社会が成立するための概念「公おおやけ」がないからだ。

本書はコロナ禍における意思決定のちぐはぐさは明治から令和まで地続きの問題と捉えて、日本の問題点をえぐる作品。

日本国とは何か?日本の進路はどう成立し、どこでこけ、なぜ迷走するのか本質的な問いをたてながら本書は進む。

コロナ禍の中で日本政府の意思決定はなぜあのようにグダグダになるのか、首尾一貫ではなくときに不可解にすら見えるのか。ヒントは日本の近現代史にあり、猪瀬さんは最近の事例を分析されていますが、これまで書かれた作品でも様々な切り口で日本国の本質的な課題を探ってこられた。

そこに行政改革の実行者としての問題意識や成果を加えてまさに猪瀬さんの人生を振り返りつつたどり着かれたのが、日本国の意思決定マネジメントの本質を理解する鍵としての「公(おおやけ)」という概念。

これは「私(わたくし)」のみ追求してきた現代日本人への強烈な問題提起であり、本質に目を向けるためのヒントに満ちている。

これからの時代を生き抜くためにはクリエイティブの自分なりの定義が出来るようにならねばと本書を読んで強く思う。

ドイツに住むものとして嬉しいのは猪瀬さんがドイツのグリュッタース文化大臣の言葉を「公」の説明として引用されている点。最後に引用します。

———-

“ドイツのグリュッタース文化大臣がアーティストやクリエイターを「生命維持のために不可欠な存在」と言い切って、真っ先に給付金を支給したところに「公」の意味のヒントがあることを示したい。 「ほんの少し前まで想像だにしなかったこの歴史的状況において、我われの民主主義社会は独自で多様な文化および(独自で多様な)メディア界を必要としている。クリエイティブな人びとのクリエイティブな勇気が危機を乗り越える力になる。我われが未来のためによいものを創造するあらゆる機会をつかむべきだ。アーティストは不可欠な存在であるだけでなく、いままさに生命維持に必要な存在なのだ」”
4 people found this helpful
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Reviewed in Japan on July 12, 2020
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元東京都知事として「官」との対比に見る「公」と、作家として「私」との対比に見る「公」と。猪瀬直樹氏は本書にて、今の日本に求められる「公」の概念を2つの視点から導き出す。

アベノマスクはなぜ配られたのか、緊急事態宣言はなぜ発動されたのか、特別定額給付金はなぜ全国民を対象としたのか。新型コロナウイルス対策として、矢継ぎ早に打ち込まれる政府の施策を何とも不可解に感じるのは、その決定プロセスが非公開だからに他ならない。他国のトップが今を戦時と捉え、自ら陣頭指揮を取る中、官僚主体の日本は組織という曖昧なものに責任を擦りつけている。

遡って、昭和の初め、日本はなぜ勝ち目のない米国に戦争を仕掛けたのか。猪瀬氏は戦前から今なお引き継がれる日本の課題を指摘する。すなわちデータやファクトを脇に置き、何となく醸し出される民意という雰囲気に流されていく、と。敗戦後、焼き払わなければならない議事録があっただけ、当時の方がまともだったのかも知れない。

元来、小説とはフィクションに限らず、権力に抗い時代を描く手段だった。しかし利益を追い求める中で、社会、人間関係、恋愛と主題を移り変え、すっかりとその立場をエンターテイメントに寄せている。メディアが役割を果たせない今、小説はもっとリアルに、クリエイティブに、公器であるべきと叫ぶ猪瀬氏がいるのだ。

この主張は、例えばテクノロジー雑誌『WIRED』が未来予想をSF小説に頼ることとも重なる。同誌はSFプロトタイピングと称して、先の読めないビジネスの場に小説を活用することを提案している。物語は曖昧な世界観を具現化し、関係者間に共通認識をもたらしてくれる。

結局のところ、これからの日本を正しく運営するためには、誰もが社会を意識する必要があり、それがすなわち「公」であると気付かされるのだ。前提には公平・公正な仕組みづくりがある。事実に基づく判断と情報開示という古典的なルールすら守られない日本が、先進国から外される日は近い。

ミカド三部作をはじめとする多くの著書を通じて、近現代の日本を細かく分析してきた猪瀬直樹氏。過去の作品を下敷きに展開される本書の論は説得力があるばかりではなく、ひたすらに面白い。
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