ラッセンとはなんだったか、どういう歩みを辿ってきた画家なのかをラッセン自身の語りや周囲の人物の証言の引用や作品の流通過程などから推察し書かれた評伝。
私は著者と同年代で似たような文化(クラブミュージックやインターネットミーム)を好き好んできたと思えるので読むのに苦労はしなかったが、少々使っている言葉が不親切な気がした(ヴェイパーウェーブ、シーパンクなどそれを具体的に知らない人間にとっては???の連続だろう)。編集者にはもっとしっかりした本作りをしていただきたいなと思う(あとがきによると何人か交代したようだが)。
また、評論部分に関しては牽強付会と言わざるを得ない書かれ方で一つの見方としては面白いが、納得しきれないところが多かった。
言及されている作品は一部しか本文に引用されていないが、ラッセン作品はどれも「ラッセン 作品名」で検索するとすぐに画像で見られるので特に問題はなかった。
批判多めのレビューとなってしまったが、ラッセンという画家(家具職人ではなく画家)の人生を非常に面白く/興味深く読める一冊ではあるので、おすすめです。ラッセン展に行きたくなる読後感だった。
欲をいえば著者にはラッセン本人にインタビュー等して欲しい。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
評伝クリスチャン・ラッセン 日本に愛された画家 (単行本) 単行本 – 2023/12/20
原田 裕規
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥3,300","priceAmount":3300.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"3,300","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"HN%2FOYyRos9XvPU9xYO2kXVp1ViEN6grM7AbiahrZqrwDdNBuUVxlM3nhrnb6AIcP60tMJkPOSdrgsc7UYnJ28gCMuFOYlXiWNNmCMlSVYGWolLmUlET7X2Hc6y%2FhSFD5QOEq6sjdjxM%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}]}
購入オプションとあわせ買い
やっぱり海は友だちだ──。誰よりも海を愛し、海に愛された画家、クリスチャン・リース・ラッセン。90年代、日本で巻き起こった絵画ブームを牽引したラッセンの作品は、当時の日本人にとって「アート」の代名詞として、ピカソやゴッホと並ぶほどに大きな知名度を獲得した。
日本デビューから30年強、その受容のかたちを変えながら、一貫して日本に愛されてきたラッセンはその知名度に反して、彼の本質は意外なほどに知られていない。
「サーファー画家」というイメージの形成、イルカとクジラという題材、絵画とアクアリウムという方法、日本における受容のされ方……。彼の人生の歩みを辿りながら、作家としての本質、そしてラッセンを愛した日本とは何だったのかを解き明かす決定的評伝。
日本デビューから30年強、その受容のかたちを変えながら、一貫して日本に愛されてきたラッセンはその知名度に反して、彼の本質は意外なほどに知られていない。
「サーファー画家」というイメージの形成、イルカとクジラという題材、絵画とアクアリウムという方法、日本における受容のされ方……。彼の人生の歩みを辿りながら、作家としての本質、そしてラッセンを愛した日本とは何だったのかを解き明かす決定的評伝。
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2023/12/20
- 寸法2.5 x 13.1 x 19.1 cm
- ISBN-104120057240
- ISBN-13978-4120057243
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 評伝クリスチャン・ラッセン 日本に愛された画家 (単行本)
¥3,300¥3,300
最短で5月17日 金曜日のお届け予定です
在庫あり。
¥2,860¥2,860
最短で5月19日 日曜日のお届け予定です
在庫あり。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
原田裕規(はらだ ゆうき)
1989年山口県生まれ。アーティスト。
とるにたらないにもかかわらず、社会の中で広く認知されている視覚文化をモチーフに作品を制作している。近年は日本ハワイ移民資料館、KAAT神奈川芸術劇場、京都芸術センター、金沢21世紀美術館などで個展を開催。「TERRADA ART AWARD 2023」でファイナリストに選出。作品収蔵先に広島市現代美術館、日本ハワイ移民資料館など。
単著に『とるにたらない美術』(ケンエレブックス、2023年)、編著に『ラッセンとは何だったのか?』(フィルムアート社、2013年)。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。
1989年山口県生まれ。アーティスト。
とるにたらないにもかかわらず、社会の中で広く認知されている視覚文化をモチーフに作品を制作している。近年は日本ハワイ移民資料館、KAAT神奈川芸術劇場、京都芸術センター、金沢21世紀美術館などで個展を開催。「TERRADA ART AWARD 2023」でファイナリストに選出。作品収蔵先に広島市現代美術館、日本ハワイ移民資料館など。
単著に『とるにたらない美術』(ケンエレブックス、2023年)、編著に『ラッセンとは何だったのか?』(フィルムアート社、2013年)。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2023/12/20)
- 発売日 : 2023/12/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 384ページ
- ISBN-10 : 4120057240
- ISBN-13 : 978-4120057243
- 寸法 : 2.5 x 13.1 x 19.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 67,308位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 451位芸術一般関連書籍
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中3つ
5つのうち3つ
2グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年4月6日に日本でレビュー済み
「アール・ヴィヴァンは、美術の専門書から現代音楽のレコードまで、ハードコアな商品を幅広く揃える」(p.71)
当時、店を実際に訪れ、そこで買い物をしていた人間はアール・ヴィヴァンの品揃えや雰囲気を「ハードコア」という言葉では絶対に表現しない。
「96年、玩具メーカーの増田屋コーポレーションがパソコン上でジグソーパズルを楽しむことができるCDソフト『デジグ ラッセン』を発売した」(p.247)
この解説に添えられた図版が示す通り、これはパソコンで遊ぶゲームではなく、家庭用ゲーム機「セガサターン」の専用ソフトである。
「デジタル画集の『ラッセン作品集』で音楽を担当した宮原慶太は(中略)中学時代には坂本龍一の薫陶を受けた人物だ」(p.267)
宮原氏は当時、東京藝大の三年生だった……つまり、世間的にはまだ無名の存在だった学生時代の坂本龍一にピアノを習っただけ、であり、それを「薫陶」と表現するのは余りにも過大である。
こういった事実誤認や違和感を覚える表現が散見する本で、結果的に本書全体の信頼度に影響を与えることを、もう少し著者(および編集者、校閲担当)は自覚されたほうが良いと思う。
当時、店を実際に訪れ、そこで買い物をしていた人間はアール・ヴィヴァンの品揃えや雰囲気を「ハードコア」という言葉では絶対に表現しない。
「96年、玩具メーカーの増田屋コーポレーションがパソコン上でジグソーパズルを楽しむことができるCDソフト『デジグ ラッセン』を発売した」(p.247)
この解説に添えられた図版が示す通り、これはパソコンで遊ぶゲームではなく、家庭用ゲーム機「セガサターン」の専用ソフトである。
「デジタル画集の『ラッセン作品集』で音楽を担当した宮原慶太は(中略)中学時代には坂本龍一の薫陶を受けた人物だ」(p.267)
宮原氏は当時、東京藝大の三年生だった……つまり、世間的にはまだ無名の存在だった学生時代の坂本龍一にピアノを習っただけ、であり、それを「薫陶」と表現するのは余りにも過大である。
こういった事実誤認や違和感を覚える表現が散見する本で、結果的に本書全体の信頼度に影響を与えることを、もう少し著者(および編集者、校閲担当)は自覚されたほうが良いと思う。