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カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略 単行本 – 2008/5/16
経営陣とともに成長戦略を担う真のビジネスパートナーは、銀行でもコンサルティング会社でもなく、“プライベート・エクイティ”だった。
本書はプライベート・エクイティ投資会社であるカーライルが、いかに企業の潜在的な成長力を引き出し、長期的、本質的企業価値を高めていくのか、その投資のノウハウやマネジメント・プロセスのなかにあるドラマを一年にわたる関係者への取材の中で浮き彫りにする。
伝説の経営者、ルイス・ガースナー会長(前IBM・CEO)へのインタビューも収録。
- 本の長さ249ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2008/5/16
- ISBN-104478003696
- ISBN-13978-4478003695
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登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2008/5/16)
- 発売日 : 2008/5/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 249ページ
- ISBN-10 : 4478003696
- ISBN-13 : 978-4478003695
- Amazon 売れ筋ランキング: - 197,505位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 170位企業動向
- - 14,757位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
鈴木貴博(すずきたかひろ)
経済評論家、経営戦略コンサルタント。
大手企業の経営コンサルティング経験をもとに2013年に日本経済新聞出版社から出版した『戦略思考トレーニングシリーズ』が累計20万部を超えるベストセラーに。この本は「ビジネスモデル版 頭の体操」と呼ぶべき内容で、ほとんどの大企業の経営企画部でバイブル的に利用されている。
経済評論家としては未来予測の専門家(フューチャリスト)で、ダイヤモンドオンライン、東洋経済オンライン、現代ビジネス、プレジデントオンラインなどのメディアで月間100万PVの読者を集めている。
1986年に東京大学工学部物理工学科を卒業。世界最高の経営コンサルティングファームであるボストン・コンサルティング・グループに入社し、数々の大企業の戦略立案プロジェクトに従事。1999年のネットバブルの際にネットイヤーグループ(東証マザーズ上場)の創業に取締役として参加。2003年に独立し百年コンサルティングを創業。専門は大企業の競争戦略。
私生活ではメディア関係者の地下クイズサークル『夜会』に所属。得意ジャンルは未解決事件とオカルト・都市伝説。過去『パネルクイズアタック25』で優勝。『カルトQ』などクイズ番組出場経験も豊富。第四代地下クイズ王でもある。
文化人としてアスリートマーケティング所属。百年コンサルティング株式会社代表取締役。愛知県出身。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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・日本は他の国より儲かっているらしい。日本企業は経営者ポンコツだから、このビジネスモデルは他国よりうまくいきそう。
キャリー&モリス『ブラックストーン』を読んで業界に興味を持って購入。著者は元ボストン・コンサルティングのお方。
うーん、ケーススタディ以外の箇所で書かれている、一般論(日本の資本市場・経営体制の特徴、PEの潜在的可能性、etc)に特に反論はないのだが、やはり『ブラックストーン』に比べると迫力不足なのは否めないな。本書では、カーライルが日本で手掛けた案件として、コバレントマテリアル、キトー、クオリカプス、ウィルコムをあげているが、結果は以下の通りとなっている。
(1)コバレント:東芝系半導体材料製造会社。ユニゾンとカーライルで830億円で買収。ただ、その後うまく行っているようには見えず、以下のニュースでも苦戦のあとが見える。事業の一部を台湾企業に売却。この事業を立て直す資金を得るためにMBOを行ったのだったが、おそらく投下資金を回収できていないだろうと思われる。本書では300億円の追加投資が必要だったとされている。
[...]
(2)キトー:130億円で買収。工場内物流設備大手。これはうまく行った例で、買収後の新機軸(北米市場と中国市場の強化等)が成功し、再上場し利益を得ている。
(3)クオリカプス:塩野義傘下の薬品カプセルメーカー。取得価額は書かれていないので分からないが、以下ニュースから見ると、成功ではある模様。
[...]
(4)ウィルコム:これが最大の問題案件で、実は著者田中氏はこの案件が非常に気になって(日本の通信業界の風雲児になるのではないかと思って)カーライルへの接触を開始したのだが、2200億円で買収したこの案件、結果会社更生法を申請して出資がパーになった。
ということで、ウィルコムの結果がものすごく足を引っ張っているのではないかと懸念されるが、そのあたりどうなのだろうか。2013年視点で見ると、こんなにウィルコム案件持ち上げてよいのか、と疑問符がつく一冊。現在視点での、著者の総括的な論を読みたい。
プライベート・エクイティの日本戦略が知りたかったため。また、ルイス・ガースナー(前IBM CEO)が関わっている理由を知りたかった。
読後感、感想:
第6章以降は、流し読みでした。
プライベート・エクイティの隆盛は、「超資本主義」で説明ができる。より良い選択肢を追い求める"消費者"と"投資者"は、IT化、国際金融の流動性の高まりから、大企業が注力していない分野・企業に対して、プライベート・エクイティという媒体・手段を経て、収益の最大化を望んだ、と理解しました。
本書は、ガースナーがなぜカーライルに関わっているのかという導入から始まり、MBOの事例をいくつか取り上げ、その特徴と目的、今までに上げてきた成果を記述している。いわゆるコンサルティングよりも深く経営に関与し、いわゆる金融機関よりも戦略に重きをおいた査定(デューデリジェンス)を行う、といった特徴である。コーポレート・ガバナンス機能を持ち、長期的な視点で企業に期待する点など、他の金融機関にはない面について、取り上げている。
カーライル(プライベート・エクイティの代表例)は、1987年から2007年末にいたるまでに、運用総額が500万ドルから811億ドル(16,220倍)、従業員数が8名から1009名(126倍)になるなど、この20年で規模が急速に拡大している。が、これは結果的に数字を倍率であらわしているだけで、今後の期待感を表すものではないと考える。
10年ほど前に出版されていたら、すばらしい内容だと感じました。この現象はすでに現実になっており、これから継続的な発展はするものの、劇的な変化の前触れを示す兆候ではない、そう考えます。
特に日本にフォーカスした内容になっている。
東芝セラミックス(現コバレントマテリアル)、キトー、DDIポケット(現ウィルコム)、クオリカスなど、具体的なMBOのケースについて書かれているので非常に分かり易い。
また、そもそもPEとは?という本質論についても書かれており、世界の中でのPEの意義について筆者の考えが書かれている。
若干カーライル側に立ち過ぎた視点で書かれている点が気になるが。
したがって、本書はプライベート・エクイティとは何か?を一から勉強されたい方向けの本だと思います。
ただ、ファイナンスや法律など記載がかなり不正確な部分もあるので、あくまで業界の空気を理解するという程度の目的で読むのが良いかと思います。
これまで手がけた事例を元に、カーライルの考え方・必要生を説く内容。
ややもすれば、いかに素晴らしいのかに終始しそうな内容であるが、
終章に書かれた日本企業の自前主義の限界は腹落ち。
アウトソーシングやアライアンス等も重要な手段のひとつであろうが、
プライベート・エクイティと組んだ方針というのも検討に値すると思える。
そういう考えに気づかせてくれただけでも本書を読んだ価値はあった。
ファンドについて詳細な説明が成されている点も良い。
内部者へのインタビュー等による相当突っ込んだ内容を期待しましたが、
PEに入ってもらった投資先企業と投資責任者へのインタビューによる雑誌記事のような浅さが残念でした。
勿論、最終章ではファウンダーへのインタビューの内容にも触れられているので、
内部者へのインタビューも積み上げたうえでの書籍であることは分かっているのですが。
しかし、「カーライル」という書名に惹かれる読者が期待することは投資された側やその投資先の結果ではなく、
カーライル内部で投資案件の検討や、実際の投資案件の交渉、投資後の関与等、
その過程におけるカーライル内部の状況を知りたいというニーズの方が大きいのではないでしょうか。
少なくとも、ファンドの種類やMBOがどんなことかというPEの周辺知識は前提条件として書かれてもよかったかなと思いますし、
投資先の状況に焦点を置かれるのであれば、もう少し詳細に書いて欲しかったなというのが正直な感想です。