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熊を放つ 上(村上春樹翻訳ライブラリー i- 1) 単行本 – 2008/5/25

3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

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既成の文学観の埒外とも言うべき、アーヴィングのマッシブな小説世界はここから始まった。骨太、大胆、予測不能。傲慢なまでの若々しさと青春小説の特別な輝きに満ちたデビュー作。

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (2008/5/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/5/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 407ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4124035098
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4124035094
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

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ジョン アーヴィング
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2009年7月6日に日本でレビュー済み
著者「ジョン・アーヴィング」の別名を貴殿はご存知だろうか。
「ミスタ・ゾンヴィング」である。
かれはもっぱらゾンビ小説を書き殴ったことで有名である。
もっとも、日本では有名ではないが。
ゾンビ小説の第一人者「村上春樹」が最高の翻訳でおくる比類なき大傑作!
本書を購入し、恐怖に震える夜を過ごしたまえ。
2019年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当方、アーヴィングファンであります。彼のデビュー作であり、更に村上春樹訳ということで期待しましたが、読み終えるのに随分苦労しました。

ヒトラー率いるドイツ軍がヨーロッパを侵攻し、人々の抑圧された感情が高まっていくという歴史的エピソードに相当の文字が使われています。例えばこんな記述です。
「部隊の中にいたソヴィエト軍大尉クレメンティエフと少尉サルニコフは銃に手をのばしたが、合衆国陸軍一等軍曹にしてMPのシャーリー・B・ディクソンは抜く手も見せず二人を撃ち、クレメンティエフ大尉を殺し、サルニコフ少尉に傷を負わせた。」
このような歴史的記述の連続は、登場人物が動物園の動物を解放させようとする衝動の背景にもなり、ある程度必要なのですが、歴史的知識のない当方は困惑しきりでありました。
一方で、核となるストーリーは、若い二人が親密になり、そして離れていく姿が大変魅力的に描かれています。また、登場人物の不思議な言動や現在と過去が折り重なる構成は、後の村上春樹の作風に少なからず影響を与えたのではないかとも想像し、両者の原点が伺えて貴重でもあります。

とは言え、初めてアーヴィングを読む人が本書からスタートすると、もう二度と彼の作品を手にしなくなるのではないかと心配になります。アーヴィング初心者の方は、経験を積んだ後に挑戦されることをお薦めします。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年6月12日に日本でレビュー済み
村上春樹が翻訳するものはあまり好きではないが、これはなかなか。途中から主人公の祖父や父親の話がちょくちょく挟まれ、それが本筋に上手く絡んでいるようないないような微妙な感じなのだが、ふしぎと読み進める気になるのである。アーヴィングの小説はあまり純文学らしくないのが多いが、これはいい。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年1月24日に日本でレビュー済み
アーヴィングのデビュー長編である。確かに荒削りで冗長な展開である。
しかし、最初から最後まで登場人物・作者共に良くも悪くも若さ溢れる小説でもある。
自分が年を重ねたせいもあるのかもしれないが、グラフとガレンがとても羨ましく思えた。
エルンストも含めて幸せに生き残って欲しい。彼らにはその責任がある。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月22日に日本でレビュー済み
バイク関係の小説や、参考文献などでも登場することもあり、本書を手に取りました。
著者は「ホテル・ニューハンプシャー」で有名なジョン・アーヴィング。彼のデビュー作だそうです。
内容は、ウィーンで出会った二人の若者が、中古のバイクであての無い旅に出て…というものです。
正直、文章そのものもですが、ストーリーも荒削りというか、「この先のことは考えているのか?」と思うような展開もあり、読むのにはちょっと疲れた作品です。
途中で自伝と言う形が、メインのストーリーと交互に入ってくるため、それが読みづらくしているのかも。
(切り替わる部分は分かりやすいのですが)。

そして、下巻まで通して読んでの感想。
正直、ハッピーエンドとは言いがたい感じです。
しかし、訳者の村上春樹氏も述べているような「むせかえるような青年期の『想い』」というような感じは、なんとなくですが伝わってきました。
タイトルの「熊を放つ」の熊とは、主人公が放った「動物園の熊」ではなく、青年期の主人公達自身のことではないかと…

破天荒な行動の中には、青年期特有の「弾けたい想い」が凝縮されており、それがいろんな形で弾ける――それこそが「熊を放つ」なのではないでしょうか。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年2月24日に日本でレビュー済み
ジョン・アーヴィングでなおかつ春樹訳とくればいやおうなしに期待が高かったのだが、ちょっとがっかり。
「ガープ」などからあふれ出る圧倒的なストーリー性が見られず、どうも退屈だった。キャラクターも私にとってはそれほど魅力的ではない。やっぱり処女作というのはまだ試行錯誤の世界なのかな。
読むならアーヴィングの他の作品を先に読んでからの方がいいかも。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年8月10日に日本でレビュー済み
 最初の頃は友達ふたりがバイクであちこち放浪して、青春ロードノベルみたいな感じですか、軽妙な語り口も魅力で、なんてたって村上春樹訳。しかも世界のアーヴィング。

 しかし、しかしながら、上巻の後半からはマズイ、と個人的に思うのだが、どうだろう。第二部のノートブックのところなんだが。何故ぐだぐだと友達の両親の話をしているんだ? 彼のバイク好きなど、重要な背景になるらしいのはよくわかるけれども、あまりにも冗長すぎ、果たして、第二次世界大戦のオーストリア、ドイツあたりの抗争を巻き込んでしまったのが正解なのかどうか。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2003年6月22日に日本でレビュー済み
友人に死なれて、友人の意思をつぐべく狂気に走る青年を描いた本編はジョン・アーヴィングの処女作だ。彼の近作の作品と較べるとストーリーテリングに若干違和感を感じて上手くその小説世界に入ることができなかった。オーストリアを舞台にしていて、登場人物の名前が読みにくいということが災いしたのだろうか。いやそうではないはずだ。この作者未読の方は「サーカスの息子」や「第4の手」などをおすすめしたい。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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