この本が最初に出版されたのは1953年、今から60年前です。
幼い時、朝鮮と日本との関係も知らず、夢中で何度も読みました。
読みなれたヨーロッパの伝承物語や日本の民話と比べ、どこかエキゾチックだ、と子供心に感じたのでしょう。
特徴的なのは、これらの民話には「戦い」があるという点です。
トッケビ(小鬼)や虎を始め、いろいろな悪者が出て来ますが、それらの悪者は人間、ウサギ、その他弱者に理不尽な悪さをし、また搾取をします。
それに対し、弱者は勇気と知恵で敢然と立ち向かい、徹底的にやっつけます。
理不尽な征服者や強者の理不尽な弾圧に立ち向かい、力いっぱい反撃する。
それでいてどこかのんびりして、ユーモアがある。
そんな朝鮮半島の人の基本的な気質を活き活きと描いています。
強者にひと泡ふかせる話以外にも、間抜けな嫁の話、恩返しをする動物の話、のみとしらみと南京虫の酒盛りの話など、日本や中国、ヨーロッパ、アラブ、どこの民話とも一味違うお話がいろいろ出てきます。
余談ですが、20代の韓国のお嬢さん二人に聞いたところ、どちらも表題の「ネギを植えたひと」のお話はご存知ありませんでした。
現代韓国ではもはや流通していないらしい!
その意味でも貴重な一冊です!
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ネギをうえた人 (岩波少年文庫 89) 単行本 – 2001/8/17
金 素雲
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人間がネギを食べるようになったわけは? ネコとイヌがけんかするのはなぜ? おばあさんは悪いトラをどうやって追いはらったか.仙女と結婚した木こりの話-動物と人間が一体となってくりひろげるのどかな世界を描き,素朴な夢と笑いと哀しみにみちた朝鮮の民話33編を収める.
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2001/8/17
- ISBN-104001140896
- ISBN-13978-4001140897
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内容(「MARC」データベースより)
人間はどうしてネギを食べるようになったのか? ネコとイヌがけんかするのはなぜ? おばあさんは悪いトラをどう追い払ったか? 動物と人間が繰り広げるのどかな世界を語る朝鮮の民話33編。87年刊の改版に次ぐ新版。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年2月17日に日本でレビュー済み
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2012年6月17日に日本でレビュー済み
むかしねぎがきらいな子供でした。理由はある。それは母親がおおざっぱな人で、すき焼きなどの鍋に直径2cmはあろうかという太いねぎを丸太切りにして斜め切りなどというなまやさしいものなんかではなく、入れる人だったから。それをまだ年端もいかない私は細い喉に詰まらせること幾度となく、そうこうするうち、物心ついたときの私はすっかりネギ嫌いとなり、なんであれ、ネギはたべものではないと心に固く誓っていたのである。そんな私に父が、「ネギを食べないと賢くなれない」とたびたび言い、「ネギをうえた人」という物語のはなしをしてくれたものだった。そして、ついに小学校4年生くらいのときのクリスマスのプレゼントに岩波少年文庫版のこの本とそれから「古事記」をもらったのがこの本との出会いだった。読み始めて、韓国という、当時私には何も知らない異国の物語から醸し出される異国情調に心惹かれながら短編集だったこともあり、1話1話と読み進めて行くのが楽しかったのを覚えている。
だからといって、ネギを食べられるようになったわけではない。ネギを食べられるまでには、大学に入り、下宿をはじめ、不摂生のためにかなり体を壊した後にこれではいけないと悟り、いろんな人の知恵を借りて不器用な包丁を手に、ネギを細かく切って料理すればなんだおいしく食べられるじゃないかということに気付くまでまたねばならなかった。
前置きが長くなった。かつておおざっぱで大胆極まりないネギ料理を私に強要した元気な母が、今や足下が覚束なくなり、父の料理を食べざるを得なくなった今、そして実家に帰る度に私も父のきっちりした仕事の料理を食べるようになって、ふと、この一冊のことを思い出した。まあ言ってみれば、ほうれん草嫌いの子供にポパイの話をするように、ネギ嫌いだった私にこの本が与えられたのだ。当時を懐かしく思う。
だからといって、ネギを食べられるようになったわけではない。ネギを食べられるまでには、大学に入り、下宿をはじめ、不摂生のためにかなり体を壊した後にこれではいけないと悟り、いろんな人の知恵を借りて不器用な包丁を手に、ネギを細かく切って料理すればなんだおいしく食べられるじゃないかということに気付くまでまたねばならなかった。
前置きが長くなった。かつておおざっぱで大胆極まりないネギ料理を私に強要した元気な母が、今や足下が覚束なくなり、父の料理を食べざるを得なくなった今、そして実家に帰る度に私も父のきっちりした仕事の料理を食べるようになって、ふと、この一冊のことを思い出した。まあ言ってみれば、ほうれん草嫌いの子供にポパイの話をするように、ネギ嫌いだった私にこの本が与えられたのだ。当時を懐かしく思う。
2012年4月7日に日本でレビュー済み
わずか2ページのものから最長でも16ページの短編33話が盛り込まれた韓国の民話集。面白かったのは8〜9話ほどで、玉石混交といった感じである。「ネギをうえた人」や幾つかの話は☆4つだが、他は☆2~3である。
動物の恩返しや悪者をこらしめるといった日本の昔話やグリム童話と似た話がかなりあった。日本の昔話と違うところは、トラがよく出てくるところで、グリム童話の「おおかみと七匹のこやぎ」のおおかみ役がトラのような話もあり、笑えた。
「ネギをうえた人」はわずか5ページの短編だが、表題になるだけあって、一番良かった。人間が牛に見えるため、食べられてしまうという設定が独特。兄弟を牛と間違えて食べてしまった男が長い旅の末、ネギを食べれば人間が牛に見えるということがなくなるということを知り、故郷に帰ってネギを植える。直後に男は牛と間違えられて食べられてしまうが、その後生えてきたネギを人々が食べたところ、殺し合いはなくなったという話である。「ネギをうえた人は、だれからも礼をいわれません。そのうえ、みんなに食べられてしまいました。けれでも、その人の真心はいつまでも生きていて、大勢の人を幸せにしました」。この話のように先人たちの苦労や努力の積み重ねの上に、現在の我々の快適な生活があるのだということを考えさせられる話だった。
動物の恩返しや悪者をこらしめるといった日本の昔話やグリム童話と似た話がかなりあった。日本の昔話と違うところは、トラがよく出てくるところで、グリム童話の「おおかみと七匹のこやぎ」のおおかみ役がトラのような話もあり、笑えた。
「ネギをうえた人」はわずか5ページの短編だが、表題になるだけあって、一番良かった。人間が牛に見えるため、食べられてしまうという設定が独特。兄弟を牛と間違えて食べてしまった男が長い旅の末、ネギを食べれば人間が牛に見えるということがなくなるということを知り、故郷に帰ってネギを植える。直後に男は牛と間違えられて食べられてしまうが、その後生えてきたネギを人々が食べたところ、殺し合いはなくなったという話である。「ネギをうえた人は、だれからも礼をいわれません。そのうえ、みんなに食べられてしまいました。けれでも、その人の真心はいつまでも生きていて、大勢の人を幸せにしました」。この話のように先人たちの苦労や努力の積み重ねの上に、現在の我々の快適な生活があるのだということを考えさせられる話だった。