●旧態依然とした建築家のあり方が、時代とともに失効する過程を追った佳作。関係者必読。
あと10年早く発行されていたなら、間違いなく建築(意匠系)学生の人生を変えるくらいに衝撃的な内容だったと思う。
●尖った批評性のある作品をつくる建築家は、今後も一定の需要があるのだと思います(そもそも、現代建築から批評性が失われつつあるという気もしますが)。
ですが、そのような建築家を生み出すためだけになされる従来の建築教育(著者のいう建築「家」教育)は、人を不幸にするシステムとして形骸化しているのでしょうね。その建築の利用者はもちろん、建築を志す若者たちも然り、もしかしたら、建築家自身も不幸に追いやられていて…。
●「従来の建築家(と建築家界)」が、社会の変化に伴い社会的に不要(有害?)な存在になりつつある現在、「新しい建築家」が建築家界の周縁から生まれつつあるようです。個人的には、著者のいう「街場の建築家」はそのごく一形態でしかないと思いました。
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建築家の解体 (ちくま新書 1660) 新書 – 2022/6/9
松村 淳
(著)
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「スター建築家」から「顔の見える専門家」へ――。安藤忠雄、隈研吾、谷尻誠……「建築社会学」を探究する社会学者が、来たるべき建築家の職業像を示す。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2022/6/9
- 寸法10.7 x 1.5 x 17.3 cm
- ISBN-104480074880
- ISBN-13978-4480074881
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商品の説明
著者について
松村 淳(まつむら じゅん):香川県木田郡(現高松市)牟礼町出身。博士(社会学)。二級建築士。2021年より関西学院大学社会学部准教授。専攻は労働社会学、都市社会学、まちづくり研究。ライフワークとして、人と建築の関係性を総合的に考察する視角としての「建築社会学」の可能性を探究している。著作に『建築家として生きる――職業としての建築家の社会学』(晃洋書房)がある。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2022/6/9)
- 発売日 : 2022/6/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 320ページ
- ISBN-10 : 4480074880
- ISBN-13 : 978-4480074881
- 寸法 : 10.7 x 1.5 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 324,238位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1973年香川県生まれ。関西学院大学・大学院で社会学を、京都造形芸術大学で建築デザインを学ぶ。
博士(社会学)二級建築士。建築社会学という新しい分野を開拓中。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年7月16日に日本でレビュー済み
「建築家や建築界を社会学的観察対象として取り上げる」という切り口がとにかく斬新で圧倒された前著を読んでしまっていると、さすがに物足りなくはある。けれども本書では業界事情よりも人間の部分により焦点があてられ「建築家がいかに建築家になっていくのか」がより具体的に記されているので、建築家がいかにポジションをのぼり詰めるかのからくりはこちらのほうが理解しやすい。あとは近年の傾向として、建築家の有名性が匿名的な専門家集団の責任転嫁先として使われるというのがあると思うが、そこを筆者の方がどう捉えてるのかが気になった。
結論は、特権化された文化風土で支えられてきた「建築家界」が弱体化・解体された中で、多様な参画者とともに企画・設計・施工・運営のプロセスをまたにかけて活動する「街場の建築家」に希望があるという観点でまとめられているが、それはそれでコミューン的な閉塞感や技術的あやうさが隣り合わせに存在していると思われる。筆者の方が行っているという「リノベーション現場の参与観察」などが今後どう著作等へと展開していくのかを楽しみにしたい。
結論は、特権化された文化風土で支えられてきた「建築家界」が弱体化・解体された中で、多様な参画者とともに企画・設計・施工・運営のプロセスをまたにかけて活動する「街場の建築家」に希望があるという観点でまとめられているが、それはそれでコミューン的な閉塞感や技術的あやうさが隣り合わせに存在していると思われる。筆者の方が行っているという「リノベーション現場の参与観察」などが今後どう著作等へと展開していくのかを楽しみにしたい。
2022年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
良くも悪くも建築家を殺す名著だ。
業界の中の存在感ほどに、力を持てない建築家。
一般的には知られることが少ないこの世界の職能を広く伝播することに、
社会はどんな意味を持つのか。
これからの建築の在り方を問い直し、
建築の呪縛から解かれる勇気をもらいました。
彼らはその能力を拡張し、自由になるべきではないかと。
業界の中の存在感ほどに、力を持てない建築家。
一般的には知られることが少ないこの世界の職能を広く伝播することに、
社会はどんな意味を持つのか。
これからの建築の在り方を問い直し、
建築の呪縛から解かれる勇気をもらいました。
彼らはその能力を拡張し、自由になるべきではないかと。
2022年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各個人の人生の指針としても十分機能する良書だと思います。
是非読む価値のある一冊と思います。
是非読む価値のある一冊と思います。
2022年8月12日に日本でレビュー済み
安藤や隈といった建築家たちは建築家界のみで卓越化していて、谷尻などの建築家は建築家界を超えて活躍していると解いた本。
ただ安藤ひとつとってみても100年、200年建築が存在し続け、子どもたちのためによりよい日本、世界にしていこうという気概がある。
軽自動車とフェラーリを比べて、軽自動車の経済性、使い勝手、燃費の良さを推してフェラーリよりも良いものとする論の展開。
ただ安藤ひとつとってみても100年、200年建築が存在し続け、子どもたちのためによりよい日本、世界にしていこうという気概がある。
軽自動車とフェラーリを比べて、軽自動車の経済性、使い勝手、燃費の良さを推してフェラーリよりも良いものとする論の展開。
2022年7月6日に日本でレビュー済み
日本社会が建築家に求めるものが変化していることが何となく示唆されている内容でそこそこ楽しめた。
新しい建築家像としての「街場の建築家」はどちらかといえばどの時代でも居そうな気もしたが、どうなのだろうか。SNSの普及もあり最近の「街場の建築家」が目に付きやすいだけな気もする。
恐らく、建築家だけでなく多くの士業でこれまでの正攻法の解体的な過程とニッチ需要の汲み取りと異業種コラボのような事象が起きているように思われる(弁護士業だと『弁護士「好きな仕事×経営」のすすめ』などがそうした事象を示唆しているだろうか)。
こうした新しい事象に日本の建築教育が対応できていないなどの具体的事例があればより面白かったと思う。また、教育課程に関して、他国との比較が多少あっても良かったと思う。
個人的には、今後は建築や都市のエネルギー性能や環境性能が問われると思うが、そうした点で新しい建築像を提案している方がいるのか気になる。トヨタの「Woven City」ではデンマークのビャルケ・インゲルスのチームが建築家として参画しているが、日本の建築家ではこういう動きをされている方はいるのだろうか。
新しい建築家像としての「街場の建築家」はどちらかといえばどの時代でも居そうな気もしたが、どうなのだろうか。SNSの普及もあり最近の「街場の建築家」が目に付きやすいだけな気もする。
恐らく、建築家だけでなく多くの士業でこれまでの正攻法の解体的な過程とニッチ需要の汲み取りと異業種コラボのような事象が起きているように思われる(弁護士業だと『弁護士「好きな仕事×経営」のすすめ』などがそうした事象を示唆しているだろうか)。
こうした新しい事象に日本の建築教育が対応できていないなどの具体的事例があればより面白かったと思う。また、教育課程に関して、他国との比較が多少あっても良かったと思う。
個人的には、今後は建築や都市のエネルギー性能や環境性能が問われると思うが、そうした点で新しい建築像を提案している方がいるのか気になる。トヨタの「Woven City」ではデンマークのビャルケ・インゲルスのチームが建築家として参画しているが、日本の建築家ではこういう動きをされている方はいるのだろうか。
2022年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
外から見た「建築家」業界を分析されており、ありそうで無かった貴重な書籍です。特に重要かと感じた点は、二章の建築教育に関する内容です。
現在の大学における建築の教育が、実務的な内容ではなく、「建築家」の恣意的な価値観を涵養することや「建築家」への信仰の生産を目的としているとのご指摘は痛烈です。また、恣意的な議論を通した講評会の仕組みもまた、教員の権威性を高め、信仰を深めることに役立っていると。業界の中にいたものとして、非常に的を得た指摘であり問題提起であるかと感じてます。
私自身、大学での建築教育を受けた経験を通して、どの建築は建築と言えるか/言えないか、受けるべき仕事依頼の内容、経済に関して清貧を良しとする考え方などなど、画一的(かつやや過激)な価値観に染めていく圧力に違和感を感じていましたので、本著の内容に強く共感いたします。
建築教育は、これからも信仰の生産の場としてあり続けるべきなのか?という、とても重要な問題提起かと感じました。
本著の内容、初学者への分かりやすさを重視されたからかと思いますが、ご自身の体験談が多く、主張のエビデンスがやや弱いと感じた箇所も多く、その点で星四つといたしました。
現在の大学における建築の教育が、実務的な内容ではなく、「建築家」の恣意的な価値観を涵養することや「建築家」への信仰の生産を目的としているとのご指摘は痛烈です。また、恣意的な議論を通した講評会の仕組みもまた、教員の権威性を高め、信仰を深めることに役立っていると。業界の中にいたものとして、非常に的を得た指摘であり問題提起であるかと感じてます。
私自身、大学での建築教育を受けた経験を通して、どの建築は建築と言えるか/言えないか、受けるべき仕事依頼の内容、経済に関して清貧を良しとする考え方などなど、画一的(かつやや過激)な価値観に染めていく圧力に違和感を感じていましたので、本著の内容に強く共感いたします。
建築教育は、これからも信仰の生産の場としてあり続けるべきなのか?という、とても重要な問題提起かと感じました。
本著の内容、初学者への分かりやすさを重視されたからかと思いますが、ご自身の体験談が多く、主張のエビデンスがやや弱いと感じた箇所も多く、その点で星四つといたしました。